いまさらながら、善光寺についての勉強会。
間もなく、善光寺の御開帳が行われる。
数えで7年に一度の大きな行事で、
二ヶ月間にわたって催されるのだ。
それに先立って、
定休日にスタッフで勉強会を開いた。
せっかく遠くからお客様がお見えになるのだから、
私達も、善光寺について知っておかなければね。
ご案内いただいたのは、
門前に40近くある宿坊の一つ、
「薬王院」の執事さん。
限られた時間ながら、
いろいろと教えていただいた。
善光寺のご本尊は、
日本に最初に伝わった仏像の一つで、
阿弥陀如来のお姿だという。
この仏様は、死後の極楽往生を約束してくれるという。
でも、善光寺のご本尊は、秘仏ということで、
厨子に納められていて、直接拝むことができない。
「この阿弥陀様は、
お姿は見えないけれど、心で拝む仏様なのですよ。」
とのこと。
御開帳というのは、
そのご本尊に似せて造られた「前立本尊」を、
扉を開けて拝ませていただけるのだ。
その「前立本尊」は、普段は、近くの蔵の中に収められている。
この御開帳のときだけ、
本堂に据えられ、姿を見ることができる。
そして、その指から五色のひもで結ばれるのが、
本堂の前に建てられる「回向柱(えこうばしら)」だ。
つまり、
その柱に触ると、
仏様のご利益を受けることになるらしい。
説明していただいたが、
善光寺は、古い時代から、
その教えを広めて歩く坊さんがいた。
善光寺聖(ぜんこうじひじり)と呼ばれる、
その坊さんたちによって、
善光寺信仰が全国に広まったという。
人は亡くなると、
一度善光寺にやって来るのだそうだ。
そして阿弥陀如来の導きによって極楽浄土へ行くことができるという。
宗派によっても違うが、
人が亡くなった時に、
枕元に「一膳めし」を供えるのは、
善光寺までの、お弁当なのだそうだ。
なるほど。
自分が死んだ時に極楽往生が出来ますように、
そして、亡くなった方が、
無事に極楽へ行けますように、
そう祈るのが、本来の善光寺の信仰だったのだね。
本堂の下の暗闇を通る「戒壇めぐり」も、
みんなでガヤガヤと入り、
ご本尊の下の鍵をガチャガチャと鳴らして過ぎてしまったが、
あれも、ひとつの「あの世」の体験なのだろうか。
でも、全く光のない世界を体験出来るだけでも、スゴイなあ。
壁に触っていなければ、どちらが上か下かもわからず、
バランスを崩してしまいそうだ。
善光寺を管理するお寺の一つ、
大勧進では、昭和天皇の泊まられた部屋を見せていただいたし、
この世の利益を守る不動明王の話を聞いたりした。
宿坊の薬王院でも、
気さくな住職さんから、
お話をお聞きした。
そして、精進料理をいただいてりして、、、。
善光寺の奥行きを、
また一つ感じた機会だったなあ。
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