カテゴリー「そば打ちの世界」の記事

2009年11月10日 (火)

信濃町産の新そばは、、、、、いいねえ。

本日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さん、ご参加ありがとうございます。

本日の変わりそばはこちら。

Kurumi1

色はやや薄いピンク色。
噛むとほのかな甘み。
最後に、少し渋みも残るようだ。

ということで本日の「クルミ切り」。
「う〜ん、よくわからないよ。」
と言われる方から、
「これは、クルミの味の、はっきりとしたそばだ。」
と言われる方まで。
え〜と、どちらなのでしょう?

古くから、そばと、クルミの相性は良いとされている。
たいていは、すって、汁に混ぜることが多いが、
このようにそばに打ち込むことも、行われてきたようだ。

ナッツ類の中ではカロリーの高いクルミ。
元気をつける元として、そばに親しまれてきたに違いない。
ただ、作るには、ちょっと手間がかかる。

乾燥したクルミの実を軽くあぶり、
袋に包んで木ハンマーで細かく砕く、
金属製の裏ごし器を使って、
細かいペースト状にする。
このとき、薄皮を取り除く。
そうして、そばに打ち込んだ次第。

さて、今回はもう一つの
「十割そば」の方もいつもと違う。

Kurumi2

信濃町で、そばを栽培したKさんのそばを、
粉屋さんで、特別に挽いてもらった。

Kさんは、今年試験的に、そばを栽培した。
広さ25アールの畑。
種まきは、長雨のために遅れて8月3日。
そうして、コンバインによる収穫は10月23日。

その後、三日間かけて天日乾燥。
最後は遠赤外線式乾燥機にて調整。
過乾燥を防ぐために、水分量を16パーセント台にして、
収穫量は153キログラム。
天候不順の中では、まずまずの収穫量ではないだろうか。

今年は、長野産のそばは出来が悪く、
製粉率も悪いようだが、
Kさんのそばは、ほぼ例年並みの率で粉になった。
また、色もきれいで、甘さも強い。
粉屋さんの話では、
天日乾燥をしたのがよかったのではないかとのこと。

その粉で作ったそば、
かなりの好評。
風味は、強すぎて下司になることもなく、
上品な甘みとともに、じわっと口の中に広がっていく。

なるほど、扱うそばによって、
こんなにも違うものだと、改めて認識。

Kさんは、来年は、
もっと大規模にそばの栽培をする予定。
ぜひぜひ、たくさんそばを作っていただき、
長野のそばのおいしさをアピールしていきたいものだ。

→→→人気blogランキング

| | コメント (3)

2009年10月30日 (金)

啄木よりは楽観的

手打ちそば屋にとって、
自分の身体はとても大切。
どこかが悪くなれば、仕事に差し支える。
特に手は大切な箇所だ。

毎日力を込めて、そばを打つためにも、
そばを釜で茹で、洗い、盛るためにも、
一つ一つの動作に、手の働きが関わってくる。

ちょっとした傷でも、
水に濡らしたり、力を入れたりすることが出来なければ、
商売にならないのだ。

だから、手の動きには、特に注意している。

手を傷つけないように、
熱いものに触れて、やけどをしないように、
我が家のわがまま猫に引っ掻かれないように、
箸より重いものは持たないように、、、、、、
と、気をつけているのだが、
先日、つい、
痛めてしまった。

休みの日は、畑仕事に励んでいるのだが、
夏の間に楽しませてもらった、茄子の木の片付けをしていた。
葉の枯れた茄子の幹を、土から引き抜くのだ。
結構しっかりと根を張っていて、
ちょと引っ張ったぐらいでは、
茄子の木は引き抜けない。

そこで、両手で幹をしっかりと掴み、
脚を踏ん張って、
「よいしょ!」と引き抜くのだ。
そうして、一番大きな茄子の木を引き抜いたときに、
左手の薬指の付け根に、
ズキッとする痛みを感じた。

痛みはすぐに収まったが、何やら鈍い重みを感じていた。
その日は何ともなかったのだが、
昨日そばを打ち始めると、
左手の薬指が、結構痛む。

麺棒を転がして、指に当てると、
「あっちちちっ」という感じ。
だからといって、そんなことを気にしていたら、
時間までにそばは打ち終わらない。

どうやら、指の筋肉の筋違いのようだ。
Mano

よく見ると、少し腫れているようにも見える。

えっ、どの指も腫れているみたいに見えるって。
こんな、指の小さな筋肉。
そんなものが少し痛んだぐらいで、
そば打ちには支障が出るのだ。
気をつけなければ。

まあ、この程度なら経験的に言って、
何もしなくとも、二日や三日でなおるだろう。

そんなことで、手を眺めていて出来た一首。

  蕎麦打てど蕎麦打てど
  我が暮らし楽にならざり
  ぢっと手を見る

あれ、どこかで聞いたような、、、、。 

→→→人気blogランキング

| | コメント (0)

2009年9月25日 (金)

そば打ちのスピード

五連休は天候にも恵まれ、
行楽地は大にぎわいだったそうだ。
「かんだた」のような路地裏の店まで、
たくさんのお客様にお越しいただき、
有り難いかぎり。
いや、お待たせしたりして、
ご迷惑をおかけいたしました。

遠方から、わざわざ探してこられた方も多く、
気持ちの引き締まる思いです。
ありがとうございました。

さて、多くの方が訪れそうな、
このような連休には、
普段より多くのそばを打つことになる。
開店までには打ち終えなければならないので、
早くから打ち始めることになる。
打つ量がが多くなればなるほど、
そば打ちの時間がかかるのだ。

基本的には、普段から、
2キロ×3回を二時間で打つのを標準としている。
開店当初は、二時間半以上かかっていたから、
それでも、だいぶ、時間が節約できているようだ。

そば打ちをしたことのある方から見れば、
なんだ、一回40分も掛かっているのではないか、
といわれそうだ。
でも、一回を40分で打つのと、
三回を二時間で打つのとは、少し意味が違う。
粉の計量から、出来たそばのこま分け、
清掃まで含むからだ。
それに、私の場合は、
出汁のあくをすくったり、
いなりなどの煮物の様子を見たり、
電話に対応したり、メールをチェックしたり、
トイレに行ったり、手を洗ったり、お茶を飲んだり、
あくびをしたりする時間も含まれている。
つまり、トータルで二時間ということ。

きっちりと、その時間で打つことによって、
忙しい、仕込み時間の割り当てができるのだ。
だから、2キロ×5回であれば3時間20分と読めるし、
間に合わないと、2.5キロ×4回を3時間でということになる。
(これは、体力的にきつい)

でもねえ、そば打ちというのは、
ただ早ければいいっていうものでもない。
どうしても、短縮できない仕事もあるのだ。
特に、「木鉢」の「水まわし」と「こね」。
これは、しっかりとストップウォッチを見ながら、
自分で決めた時間を費やす。
ここを省略してしまうと、
粉っぽくなったり、
膨らみ感がなかったり、
くねくねと縮れた麺になってしまうから。

それからの「のし」「切り」の作業は、
迅速なことに超したことはない。
空気に触れる時間が長くなれば、
それだけで、せっかくの風味が、
「さよなら、ご縁がなかったのね。」
といって、どこかに行ってしまう。
そんな、「抜け殻」みたいなそばを作っては、
せっかく来られるお客様に申し訳ない。
だから、
そば打ちには、スピードが求められるのだねえ。

例えていえば、そば打ちは、
百メートル走とは違うかもしれない。
ただ、時間的に早ければいいっていうものではなさそうだ。
あえていうなら、
フリースタイルスキーのモーグルのようなものかなあ。

いくら早くゴールをしたって、
ターンの面白みやエアーの見せ場を作らなければ、
ブーイングの嵐に沈むだけ。
逆にすばらしい滑りをしたって、
ゆっくり滑れば、観客はもう、別の方を向いている。

そば打ちもしっかりとポイントを押さえた上で、
スピードに乗らなければ。

連休で、たくさんの方がお見えになるからといって、
ただ、数をこなすようなそばを作ってはならない。
一人一人のお客様に、
しっかりと気持ちの届くをそばを作らなければ、
「手打ち」という看板をあげた意味がない。

そう、自分に言い聞かせている。

まだまだ、工夫の余地のある私のそば打ち。
未だ、途上だなあ〜〜〜〜〜。

あっ、普段は、そんなに量は打ちませんよ。



→→→人気blogランキング

| | コメント (0)

2009年9月 1日 (火)

乾燥粉末を使って打ったのだけれど。

店の隣の寿司屋さんが閉店です。
もう、70才を前にして、
あまり体が利かなくなってきたからだという。
40年もの長い間、ご商売ご苦労様でした。

でも、この路地の灯が、
また一つ、消えてしまう。

ということはさておいて、
このふてぶてしい表情は何だ!

Calabaza2

で、本日は、定例の「十割そばの夕べ」。
本日の変わりそばは、
上の写真のとおり。

みなさん、「うっ、甘みが感じられるね。」とか、
「これは、もろな味だよ。」
とか、
「味はないけれど、色がいいねえ。」とか、
「ちょうど、今の季節にあっているんじゃないの。」とか、
様々なご感想を。

Carlabaza

そういえば、黄色いそばは久しぶりのような気がする。

折から世間を騒がせている新型インフルエンザ。
それに、対抗できるかどうかは知らないが、
体の免疫力を高めるカロテンが豊富。
ほかにもビタミンやミネラルがたくさん含まれている、
栄養価の高い野菜。

なのに、どうもあまりいいことを言われない。
中が空洞なせいか。
これに頭がつくと、まるでどこかの国会議員、、、、
いえいえ、選挙も終わったので、
そんなことを言ってはいけないねえ。

シンデレラをお城に運ぶ馬車にも使われたなあ。
でも、帰りはどうしたのだろう?

ということで、本日の「カボチャ切り」も、
なかなか好評だった。
みなさんありがとうございました。

ところで、話は違うけれど、
私の畑のカボチャは、
どうも、ホクホクせずに水っぽい。
聞けば、河川敷のような砂地では、
おいしいカボチャはできないらしいのだ。
う〜ん、私の頭のせいではないようだ。
ちょうど、脳みそと同じぐらいの重さの、
小振りのカボチャがゴロゴロしているからね。


→→→人気blogランキング



| | コメント (0)

2009年8月 4日 (火)

独特の香りの「バジル切り」

春にお客さまにバジルの苗をいただいた。
それを、畑のど真ん中に植えておいたら、
元気に育って、、、、しまった。

さて、せっかくのバジルを、
なんとか、
そば屋で生かせないかと考えていたのだが、、。

ということで、本日は恒例の、
十割そばの夕べ。
みなさん、ご来店ありがとうございます。

Bajil1

でっ、作るのはやっぱりバジル切り。

せっかくの生のバジルの葉。
ミキサーでペーストにして、
ジェノバソースにしてしまうのも、面白くない。

やはり、同じ仲間ということで、
「しそ切り」のように、
白い生地に、緑が点々と浮かぶようなそばにしたい。

だから、固い葉脈を取り除き、
ひたすら、包丁で刻む。
途中で一回、水にはなってアクを抜く。
布巾で漉しとり、さらに細かく刻む。

そうして、
湯練りした更級そばに打ち込む。

Bajil3

これは、はっきりとした香りのそばだ。
そばの甘みが感じられると、おおむね好評。
食べてみると、さわやかな清涼感が、
口の中を通り過ぎていく。

個人的には、
そば汁ではなく、
オリーブオイルと塩でいただくのも、
良かった気がする。

よく、パスタのトマトソースの合わせられる、
このバジルは、
カロテンやビタミンEだけでなく、
カルシウムや鉄などのミネラルも豊富。

独特の香り成分はリナロールとといって、
心を鎮める作用があるらしい。

ほらほら、
すぐに、怒り出すあなた。
バジルの香りを嗅ぐといいようだね、、、
、、、って、私のことか!

いずれにしろ、畑の真ん中で育ってしまったバジル。
畑の隅のミントみたいに、
雑草状態にならないことを願っている。


→→→人気blogランキング







| | コメント (0)

2009年7月26日 (日)

ガンの予防になるといわれる「リコピン」

さて、これは何のことでしょう?

南米はアンデス原産、
メキシコで栽培されるようになる。

イタリア語で「ポモドーロ」(金のリンゴ)
フランス語で「ポム・タムール」(愛のリンゴ)
日本に伝わったとき、
貝原益軒は「唐がき」と呼んだとか。

「リコピン」という成分があり、
これが活性酸素の働きを押さえる働きがあり、
ガンや動脈硬化などを予防する効果が高いといわれている。

人口一人当たりの摂取量の多いのはギリシャ。
リビア、エジプトと続いている。
日本の摂取量はその十分の一以下。

世界で生産量が最も多いのが中国、
そして、アメリカ、トルコ、イタリアと続く。
(これは意外だった!)

国内で作られている代表的な品種は「桃太郎」。

そばにするとこんな感じ。

Tomate

ということで、本日は、
「赤茄子(トマト)切り」の日でした。

トマトはビタミンAとビタミンCが豊富なので、
ビタミンBが豊富なそばと合わせると、
栄養バランスが良さそうな気がする。

来月23日は、またまた体に良さそうな、
「みょうが切り」の予定。

みなさん、そばを食べて、
元気に夏を乗り切りましょう。

→→→人気blogランキング

| | コメント (2)

2009年7月17日 (金)

肉分け

そば打ちに使われる言葉。
これは店などによっても違うだろう。

「肉分け」。
こんな言葉もあったのだ。
本を見ていて、改めて確認。

そば打ちに邪魔になるお腹の肉を、
背中や胸に移しておくことか、、、。

練り終ったそば玉を、
丸くのばしていくのが「丸出し」。

それから、生地を麺棒に巻いて、
四角い生地を作り上げる。
これが、「四つ出し」とか「角出し」とか呼ばれる。

巻き延ばしを左右上下方向に四回行い、
最後に斜めに麺棒を転がして広げると、
今まで円かった生地が、
あら不思議、真四角に変身している。

それから、縦方向に麺棒を転がしていけば、
薄く、どこまでも延ばすことができる。

とはいえ、「四つ出し」をした時に、
最後にきれいな四角形に仕上げるのが、
なかなか難しい。
慣れないと、ひし形とも、四辺形ともいえない、
見事な、表現の仕様のない形になってしまうのだ。

コツは、正確な「丸出し」をすること。
いえ、形ではなく、厚さを整えること。
それさえできれば、
そば生地は、簡単に丸から四角に変わるのだ。

とはいっても、麺棒で転がして角を作るため、
角の部分が薄く、
辺の真ん中部分が厚くなってしまう。

それを,麺棒でならして、
四角く整形する作業が「肉分け」。
つまり、生地の厚いところから、
薄いところへと、肉を移すのだ。
なるほど、いつも何気なくやっている作業にも、
名前が付いているのだねえ。

ええっ、なんだって、
麺棒を使って、体の肉をほかの場所に移したいって?
まずは、路地裏を歩き回って、毎日そばを食べて、
肉そのものを減らしましょう。


→→→人気blogランキングへ


| | コメント (0)

2009年7月 9日 (木)

はっきりとした味の「ゆかり切り」。

おとといの火曜日は、
恒例の「十割そばの夕べ」。
みなさんご来店、ありがとうございます。

今回の変わりそばは「ゆかり切り」。
実に味の分かりやすいそば。

Yukari

酸味のある味で、そばの甘みが感じられる。
不思議なことに、
この「ゆかり切り」を食べた後に十割のそばを食べると、
そばの味を強く感じる。
組み合わせの妙なのかもしれない。

中には、
「えっ、ゆかりってなんだっけ?
 俺の電話帳にも、何人か載っているけれど、、、。」
などと言われる方もいらっしゃる。

ゆかりとは、赤じその葉を干したもの。
梅干しと、一緒につけ込んだ赤しそを、
乾かして粉にしたものなのだ。

今回の粉は、自然食品店で手に入れたもの。
色がくすんでいるのが、
素朴な感じがする。

ゆかりは、古くから、魚の毒に効くとされてきたらしい。
サバなどの古い魚を食べた時に出る、
じんましんを防ぐとか。
総じて、アレルギー症状を軽減する働きがあるとか。
花粉症にもいいらしい。

そう、
みなさんの健康を考えて、
このような変わりそばをご用意している、、、
、、等と書けば、うさん臭くなる。

能書きなんて、なんとでもいえるものねえ。

それよりも、みなさんに、
楽しんでいただくのが一番。

かって、美食家であった作家の開高健は
「おいしい食べ物に出会うことは、
 新しい天体に出会うことに匹敵する。」
みたいなことを書いていたような、、。
(うろ覚え、、、)

たとえ、小さくともいいから、
そんな、新しい天体に出会えるように、
また、いろいろと試してみよう。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2009年6月 2日 (火)

郷愁を呼び起こす?「イカスミ切り」。

イカという生き物は、
本来は貝の仲間だった、
というような話を聞いたことがある。

その貝殻が退化し、
自由に海の中を動けるようになった。
しかし、貝殻を捨てたおかげで、
その柔らかい身を守るものがなくなった。

かくして、イカは、
多くの捕食動物に狙われる運命となった。
そこで、イカの身に付けた防御法。
それが目くらまし。

身の危険を感じた時に、
さっと、黒い煙幕(?)を張り、
相手が戸惑っているうちに、
逃げてしまう。

イカのスミは、
実に、平和的な逃走方法に使われるのだ。

ところが、
この墨の煙幕さえ通じない、
残虐で悪食な生物がいる。
それは、地球上で、もっとも危険な動物。

あげくのはて、
イカの逃走のための奥の手である、
イカスミまで食べてしまうのだから。

ということで、本日は恒例の「十割そばの夕べ」。
みなさん、ご来店ありがとうございました。

本日の変わりそばは、
こちら。

Tinto

「イカスミ切り」。

何なのだ、この真っ黒い色は。
あるお客さんは、隣で食べている方のそばを見て、
びっくりしたそうだ。

この色からは、よっぽど強い味がしそうだが、
味はほとんど淡白。
更科のそばの風味に、
やや固めの仕上がりと、
ほのかな甘みが感ぜられる程度。

作った本人も、
こんなに真っ黒になるのか、、、
と、驚いた次第。

でも、お客さまにはおおむね好評。
ううん、このそば、結構面白いかもしれない。

ちなみに、イカスミそば、
よく見ると、海苔のような黒さではなく、
少し茶色がかっている。

このイカスミの色がセピアと呼ばれている。
ギリシャ語でイカのことをそう呼ぶからだそうだ。

セピア色といえば、ちょっと、
ノスタルティックなイメージ。

地球上でもっとも危険な動物が、
セピア色のそばを食べて、
すこしは、懐古的な雰囲気になったかどうかは、

、、あはは、わからないねえ。


→→→人気blogランキングへ


| | コメント (2)

2009年5月15日 (金)

色のきれいな「木の芽切り」

まだまだ、混雑が続いて、
ご迷惑をおかけしている。
ご常連の皆さま、もうしわけございません。

さて、この火曜日は恒例の「十割そばの夕べ」。
今回は、いつもの方々が少なく、
新しいお客さまでにぎわった。

今回の変わりそばはこちら。

Kinome3

相変わらず、そばの色が写真ではよく出ない。
調理場の蛍光灯の下で採っているからだろう。
実際にはきれいな、黄緑色のそばに仕上がった。

Kinome2

初夏の香りと色合いを楽しむそば。

お客さまいわく、
「味はよく分からないけれど、
 独特の香りがするねえ。」
「う〜ん、関西風のそばだ。」
などなど。

昨年、ある方からいただいた「山椒」(さんしょ)の苗を、
庭の片隅に植えておいたら、
ビッチリと芽を出した。

Kinome

そこで、それを摘んでそばにした次第。

葉の部分だけをとって、すりおろして、
そばに打ち込む。
手間はかかるが、
打ちやすいそばとなる。

タケノコなどには、相性がいいし、
季節を感じさせる香りが、料理を楽しませる。
関西では、単に「木の芽」といえば、
この山椒の葉をさすそうだ。

ちなみに、この山椒の実を使うと、
また別の味わいがあるらしい。
実ができたら試してみよう。

ということで、
この山椒、
しっかりとした和風の「ハーブ」。
そばにも、もっと、
使い道があるかもしれないなあ。


→→→人気blogランキングへ


| | コメント (0)

2009年4月27日 (月)

草の香り「よもぎきり」

昨日の日曜日は、
月例の変わりそばの日。
今回は「よもぎ切り」。

Yomogi

畑の畦に、萌え出したよもぎ。
それを、摘んできて、
そばに打ち込み、
春の草の香りを楽しもうという趣向。

ところが、御開帳で訪れた方々で、
店は大混雑。
せっかく来られたご常連の皆様、
店に入れなかったり、
売り切れになってしまったりで、
大変ご迷惑をおかけしました。
申し訳ありません。

この、「よもぎ」という草、
古くから、身近にある薬草として、
親しまれてきた様子。
お灸に使う「もぐさ」は、この草から作られるし、
生の葉は止血に、乾かして煎じて飲めばお腹に効くし、
風呂に入れれば、痔などにもよろしいようで。

もちろん、草餅にして食べるのも、なかなかおいしい。
この草は、ビタミンやミネラルが豊富なので、
昔の人は、ちゃんと工夫して食べていたのだ。

昨年は、そばに混ぜる量が、ちょっとちょっと多すぎたので、
今年は控えめに。
写真ではきれいな色が出なかったが、
実際には、さわやかな色と香りになった。

Yomogigiri

このそばは、よもぎが繊維質が多く、
よくつながるので打ちやすい。
でも、打つ前に、包丁は良く研いでおかなくては。
そうしないと、「切り」で苦労することになる。

普段は、切り板に引っ掛かるからと、
もっともらしい言い訳をして、
包丁をそのままにしておいた私でも、
前の日に、しっかりと、研ぎ直しておいた。
おかげで、今年は、きれいに切れたなあ。

5月は、混雑が予想されるので、
「変わりそばの日」はお休み。
また次回をお楽しみに。
(小声で、、、6月は茶そばの予定。)


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2009年4月 7日 (火)

お釈迦様の誕生日に「甘茶切り」(前日だけれど)。

苦労してものを作ったのに、
役に立たなかったり、すぐに壊れたりして、
使えないことを「おしゃかになる」という。

これは、もともと、
鍛冶職人の間で使われた言葉だったという。
鍛冶屋がものを作る時には、
微妙な火加減が必要。
出来損ないになってしまったのは、
「火が強かった。」

ところが、江戸っ子は「ひ」を「し」と発音する。
そうすると、
「しがつよかった。」と聞こえる。
つまり「四月八日」に、聞き取れる。

四月八日はお釈迦様の誕生日。
そこで、「おしゃかになる」となったらしい。

ということで、
本日は十割そばの夕べ。
みなさんありがとうございました。

明日四月八日はお釈迦様の誕生日ということで、
それにちなんで、本日の変わりそばは、
「甘茶切り」。

Amacha

甘茶を煮出して、それでそばをこねる。
淡い茶色のついたそば。

食べれば、ほのかな甘みと、
煎じた草の香りが口の中にほんのりと残る。

甘茶とはガクアジサイの仲間で、
その葉を、干してから蒸らすと、
独特の甘みが出てくるらしい。

昔は天然の甘味料として、
珍重されたという。
確かに、飲んでみるとかなり甘く感じる。
砂糖の甘さと違い、舌の奥の方で感じる甘さだ。

甘茶は一般には売られていないが、
漢方薬局で取り扱っていることが多い。
私はお茶屋さんに注文したけれど、
めったに売れないそうだ。

クリスマスばかりが大騒ぎするけれど、
お釈迦様の誕生日だって、
注目されたっていいはずだ。
ちなみに善光寺では、
この地方の常として、
一月遅れの5月8日に灌仏会が行われる。

という、
真面目な変わりそば、、、、。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2009年3月29日 (日)

不精はできない「桜切り」

東京では桜が咲き、
お花見の名所は大にぎわいをした、
今日の日曜日だったようだ。

長野は今朝も氷点下。
ここのところ寒い日が続いて、
桜のつぼみも縮こまっている。
でも、天気に恵まれ、
善光寺御開帳に使う回向柱は、
大勢の人に囲まれ、
松代から善光寺へと運ばれたようだ。

店のすぐ近くを通ったのだけれど、
窓のない蔵づくりのため、
全く気配も音も気付かなかった。
お客様の話では、
柱の周りは、ものすごい人でいっぱいだったそうだ。

この柱が本道の前に建てられ、
いよいよ、来週から御開帳が始まる。

Sakura

そうして、今日は恒例のかわりそばの日。
ということでお出ししたのが「桜切り」。

伊豆産の大島桜の葉の塩漬けを刻んで、
更級そばに打ち込んだ。
葉は、塩抜きをした後、
一枚一枚葉脈をを取り、
細かく刻む。
意外と手間がかかるのだ。

今年はこの手間を省こうと、
製菓用の桜の葉の粉末を手に入れ、
そば生地に混ぜるだけにしようと思っていた。
ところが、サンプルで試したら、
何か物足りない。
香りが少ないのだ。
やっぱり手抜きはできないなあ。

そういうわけで、いつもと同じように、
桜の葉を刻んで作った「桜切り」。
お客さんいわく、
「桜餅」の香りのするそば。

人気であっという間に売り切れ。
せっかく、当てにしてこられた方、
すみませんでした。
ついでに写真も撮り忘れた。
ので、去年の写真。

Sakura2

長野の桜の開花予報は4月6日。
この寒さで、少し遅れるかもしれないが、
楽しみが先に延びれば、
得した気分になる私なのだ。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2009年3月27日 (金)

引く技術

パリのメトロに乗る時には、
機械式の改札を通る。
降りてからは改札はなく、
内側からしか開かない扉があり、
その扉を押して外に出る。

日本の改札に比べれば、
驚くほどあっけない。
切符すら回収されないのだ。

扉を押して外に出てしまえばいい。

ついその気になって、
安ホテルからで出ようとして扉を押せば、
ぴくりともしない。
扉に「tirer」なんて書いてあっても、
フランス語を知らない私には何のことやら。

押しても駄目なら引いてみろ。
ということで引いてみれば、
難無く開く重い扉。
あちらでは、扉は内側に向かって開くもののようだ。
メトロの出口の扉以外は。

何でもかんでも押せばいいというわけではない。
特に人間関係などもそうなのだろう。

でも、世の中には引くことの上手な人がいる。
さして、主張が強いわけでもない。
強く押されるわけではないのに、
いつの間にか、
自分からその人のペースにはまってしまう。
そんな引きの上手な人がいる。

なるほどなあ、
私なんぞ押すばっかりで、
人を土俵際に押し込んで喜んでいる。
人間関係の中には、
引くということの大切さもあるのだなあ。
そうして、そういうことの上手のできる人を、
今さらながら、うらやましく思う。

そば打ちもそのようだ。

そばを延ばすのに、押してばかりでは、
形が定まらない。
きちっと、そば生地を端までそろえるには、
引く力も必要。

特に、可塑性のない更級や粗挽きを打つ時には、
必要な技術。

そばの生地を均一に延ばすのは、
一見機械的な単純な作業のように見えるけれど、
なかなか、知的な仕事。(ホントかねえ?)
引くことが上手になると、
効率はグンと向上する。

押してばかりで形を整えても、
時間ばかりかかってうまくいかないのだ。
引くことで、スムーズにいくことがある。

でも、押すよりも引く方が、力がいるのだ。

私も、押すばかりではなく、
もっと、引くことも覚えなくては。

たまにしか行かない東京の地下鉄を出るときは、
押すでも引くでもない、「入れる」。
ご常連さんは「かざす」。
ただ「通る」というところもあるとか。

世の中にあわせて、
人間としても、
そば打ちにしても、
様々な技術を身に付けなければならないようだ、、、。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2009年3月 4日 (水)

頭にいい「ワカメ切り」

昨夜は、細雪の降る、
寒い夜となった。
まだまだ、油断できない長野の冬。

その寒い中を、いつものように、
大勢の御参加をしていただいた、「十割そばの夕べ」。
皆さん、ありがとうございました。

Wakame

今回の変わりそばは「ワカメ」

さっと湯を通して色を出したワカメを、
ミキサーで細かく刻んで、そばに打ち込む。

点々とワカメの粒がそばに浮く、
きれいな色のそばになった。

ワカメなので、味は付かないが、
食べた後に、ほのかな磯の香りがただよう。

誰かが言っていた。
「頭によさそうなそばだなあ。」
えっ、頭?
、、、、髪の毛のことらしい。
ううん、なるほど。

ワカメは、ヨード、カルシウムをはじめとする、
ミネラル分が豊富な食べ物。
ということで、
みなさん、健康になってお帰りになったはず。

Marunuki

今回は、十割そばの方も、かえてみた。
いつもとは、違う粉屋さんの、
「丸抜き挽きぐるみ」。

非常に細かい粉で、よくしまり、
十割でも端正に仕上がる。
味、香りとも優れたそばだ。

このように、違うタイプの粉を、
打ってみるのも、いい経験になる。

「おいおい、俺たちを実験台にするつもりかい。」
そのとおり、
やっと、お気付きに、、、、。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2009年2月22日 (日)

すぱっ〜〜〜〜〜くはない「梅切り」

Ume

わあ、すっぱそう。
思わずよだれが出そうになってしまう。
去年の夏に、我が家でつけた梅干し。
下漬け、土用干し、本漬けと、
この梅干しを作るのには、手がかかる。

だから、一粒一粒を、大切にいただいている。

さて、今日は、
「梅切り」そばの日。
みなさん、ご来店ありがとうございました。

Ume2

この梅干しを、二日ほど前から塩抜きをし、
果肉を刻んで、そばに打ち込む。

Ume3

色は、ほんのりピンク色。
食べてみても、すぐには気が付かないが、
ちょっと後から、梅の香りが追いかけてくる。

どういうわけか、そのままで食べるよりも、
汁につけた方が、梅の香りが引き立つ。
梅の酸味で、かえって、
更級の甘みを強く感じられるようだ。

お客さまには、
おおむね好評。
ほんのりとした、上品な味わいで、
おいしいとのこと。

中には、
「二日酔いに効きそうなそばだね。」
と言う方もいらっしゃったけれど。

茨城からお越しのお客さまの話では、
もう、梅の花が、満開のところもあるそうだ。
偕楽園の梅祭りも始まったそうだ。
暖かい冬とは言え、
長野で梅が咲くのはまだまだ先。
そんな、春への思いを込めて、
楽しんでいただいた「梅切り」だった。

3月の29日には「桜切り」の予定。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2009年2月 3日 (火)

鮮やかな色を楽しむ「ポパイそば」

今日は節分。
天気予報では、雨のマークも出ていたが、
薄日が差し、まずまずの天気になった。
と思っていたのは、暖かい蔵づくりの店内にいた私だけで、
お客さまによれば、
かなり寒い日だったようだ。

その寒い中、
多くの方にご来店頂き、ありがとうございました。

Setubun_2

節分そばということで、昼は、
青豆の粉を打ち込んだそばをご用意。
打ち豆もお付けして、
皆様に厄払いをしていただいた。

写真では分かりにくいが、
薄い黄緑色。
きれいな色だ。

食べてみれば、甘みの引き立つそば。
だだ、ちょっと、粉っぽい感じもある。
なるほど、合わせるものによって、
食感が変わるのだね。

豆とはいえ、挽いた粉をあわせるのだから、
打つのは簡単、、、、
だと思っていたら、
以外と苦戦。

豆の粉は、水になじみにくいので、
時間をかけることによって、
きれいなそばになった。

さて、夜は恒例の「十割そばの夕べ」。
今回は、予約が少ないので、
静かな会になると思っていたら、
前夜と、当日の申し込みが増えて、
いっぱいになってしまった。

せっかく来られたのに、
お断りをしてしまったお客さま、
まことに申し訳ございません。

今回の変わりそばは、
「ポパイ切り」。

Popayi2_2

地元、松代産のほうれんそうを茹でて、
ミキサーでペースト状にして、そばに打ち込む。

Popayi

とても色の鮮やかな、
きれいなそばになった。

ほうれん草の味は特にないが、
滑らかに、口をすべっていく。
とても、楽しいそばだ。

ほうれん草は、ビタミン豊富な野菜。
みなさん、ポパイのように、
元気になれただろうか。

って、ポパイって、
今の若い人に通じない、、、
って話もちらほら。

ということで、本日は、
昼も夜も変わりそば。
両方に来ていただいたお客様、
ありがとうございます。

さて、今度は何を作ろうかな、
と思っていると、
またまた「イチゴそば」のリクエスト。
なるほど、なるほど、
そういうわけで、次回も請うご期待。

ちなみに2月22日(日)昼は、
自家製の梅干しを打ち込んだ「梅きり」の予定。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (4)

2009年1月25日 (日)

冬の磯の香り、、、海苔切り。

今年は、やはり暖かいのか。
長野の近くのある池では、
なかなか氷が張らず、
いつもならにぎわうワカサギ釣りが、解禁にならないそうだ。

一番寒いはずのこの季節。
その寒さを「のりきる」ようにと、
本日は「乗り切り」、
ではなく「海苔切り」としゃれたのだけれど、、、
天気にも恵まれ、多くの人にご来店いただき、
ありがとうございました。

Nori 何しろ、この色合い、
なかなか、存在感のあるそばだ。

写真では分からないが、
もっと緑がかった色をしている。
有明産の海苔を、
火であぶって、
細かい粉にして、
そばに打ち込んでみた。

食べてみると、
口に入れてから、
後から、ほのかな磯の香りが追いかけてくる。
なかなか上品な味わい。

実はこの「海苔切り」、
打つのはちょっと難しい。
海苔が水を吸うので、
なかなか繋がらないのだ。

そこで、今回は一工夫をした。
時間はかかったが、きれいなそばになった。

さあ、「のりきり」をしなくてはいけないのは、
寒さばかりでない、今の時代。
いろいろなそばを食べて、
元気に生きよう。

次回の変わりそばは、
2月3日の節分。
青豆を打ち込んだ「節分そば」を作ります。


→→→人気blogランキングへ

 

| | コメント (0)

2009年1月13日 (火)

昔は高価だった。→「卵切り」

今日は、この冬初めての本格的な雪となった。
そんな足下の悪い中を、
多くの人にご来店頂き、ありがたい限り。

そう、本日は、恒例の、
「十割そばの夕べ」。
みなさん、ありがとうございます。

本日の変わりそばは、「卵切り」。
松代の農家で、庭に放し飼いにしている鶏の、
ポンっと産んだ(音がするのか知らないけれど)、
卵を使わせてもらった。

Huevos2

黄身だけを更級粉に練り込むと、
黄色っぽい、ラーメンのようなそばが出来上がる。
プチンとした、そばとは思えないような、
弾力のある、食感だ。
混ぜるものによって、変わる舌触り。
不思議なものだ。

Huvos3 このそばを打つのは、
比較的易しい。
卵自体が、つなぎの役割を果たすので、
すいすいと生地がのびていく。

しかしながら、
ゆで時間は、いつもの更級よりは、
ちょっと長くなる。

薄い黄色と、食感を楽しむそば。
昔から、変わりそばの定番として作られていたのも、うなずける。
だからこそ、麺をきれいに見せる技術を競ったりしたのだろう。

ところで、この「卵切り」。
昔は、かなり高価なものではなかっただろうか。
少なくとも、私の子供時代は、
卵は、今ほど安くはなかった。
だから、滋養のある食べ物として、
大切に食べられたことだろう。

卵を使った後には、
捏ね鉢から、打ち台、麺棒、切り板、包丁に至るまで、
きれいに拭き取りを行う。
これが衛生面で、大切なこと。
できれば、夏の暑い季節には、
作りたくないそば。

などと、作る側の都合を言っていてはいけないが。
とにかく、こんな楽しみ方もある、
変わりそばの世界。
さて、来月は、、、、と。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年12月 5日 (金)

そば粉は冷蔵庫に保存?>>>よく聞かれる質問

引き続き、(続いていないが)
そば打ちについてよく聞かれる質問。

質問:そば粉は冷蔵庫で保存した方がいいの?

これも、よく聞かれる。
スーパーなどで買ってきた食べ物は、
とりあえず冷蔵庫に入れておけば、
仕舞っておける。
そば粉だって、冷蔵庫に入れておけば、
長持ちするかもしれない。

冷蔵庫って、便利なものだ。
でも、それが万能だとは限らない。

私の答え:そば粉は冷蔵庫に入れてはいけない。

そば粉は、低温に置いておいた方が、
打つ感触が、衰えないようだ。
暑い夏よりも、冬の寒さの時の方が、
はるかに、そば粉の状態が保てる気がする。

でも、冷蔵庫に入れるのは別の問題。
だいいち、冷蔵庫の温度では低すぎるし、
家庭用冷蔵庫の中は、
そば粉にとっては、過酷な環境なのだ。

コンプレッサーが回れば、
乾いた空気が吹き付け、
扉を開ける毎に、
温度が上がったり下がったりする。
ほかの食品ならともかく、
保湿力、保温力のない、そば粉は、
そんな変化に、素直に対応してしまう。

おかげで、せっかくのタンパクが、
変質してしまう恐れがある。

そば粉は厚手の紙袋や、(ビニール袋は不可)
ふたの出来る木の桶などに入れ、
冷暖房の影響のない、
静かなところにおいて置くほうがいい。

割粉、たとえば二八で打つのなら、
買ってきてすぐに混ぜ合わせて置いた方がいい。
小麦粉の方が保湿力があるので、
湿度の変化を押さえることができる。

どちらにしろ、
そばを打つのであれば、
早めにそば粉を使うこと。
前回にも書いたけれど、
打ったそばが切れるのは、
方法の問題ではなく、
そば粉が劣化している場合が多い。

って、そば打ちの話になると、
つい、真面目になってしまう。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年12月 3日 (水)

香ばしい「芥子切り」

世の中にたくさんのそば屋があり、
その中で「かんだた」なんて、
きっと、けし粒のような存在にちがいない。

、、、等と使われる「けしの実」。
小さな、小さな、丸い粒なのだ。

Kesitubu1 えっ、見たことがないって。
例えば、あんぱんに散らばっている粒、
あれがけしの実。
和菓子のトッピングにはよく使われるし、
七味唐辛子などに入っていたりする。
古くから使われているスパイスなのだ。

誰ですか。
けしの実を「大麻だ!」なんていうのは。
けしから採れるのは、アヘンとモルヒネ。
食用に使われているのは、
そういうものの入っていないもの、、、、
だと思う。

さて、昨日は恒例の「十割そばの夕べ」。
みなさん、寒い中をご来店、ありがとうございました。

今回のかわりそばは、
この、細かいけしの実を打ち込んだ「芥子切り」。
軽く煎って、すり鉢でちょっとあたり、
香り出しをしてから、そばに打ち込む。

かわりそばには、
味を楽しむ、香りを楽しむ、
色を楽しむ、という目的があるけれど、
これは、食感を楽しむそば。

粒がそのまま入っているので、
口の中が、ざらざらしたような感じになる。

Kesitubu2 麺の中にも、
つぶつぶが透けて見える。

でも、やっぱり、
粒のところで切れやすく、
ちょっと、ぶつ切れになってしまった。
すみません。

みなさん、
食べてみて、うう〜んと唸っているだけ。
いかがだったのでしょうか。

まだまだ、ネタの切れない、
かんだたの変わりそば。
みなさん、懲りずに実験台になっていただき、
ありがとうございます。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年11月30日 (日)

新鮮なブドウの香りのそば。

ひと頃ほど大騒ぎされなくなった、
フランスワインの解禁日。
それでも、ファンはいるようで、
どこの酒屋へ行っても、
「ボジョレーヌーボー」が、
偉そうな顔をして店頭に居座っている。
あれ、コンビニにまでも、売られている。

Nouveau1 噂によると、本国フランスでは、
若者のワイン離れが止まらないのだそうだ。
国内が駄目ならと、
外国に売り込んでいる。
お祭り騒ぎに乗りやすい日本は、
いい、お得意さまのようだ。

なにしろ、フランスの、
ほんの一地方のお祭りにしかすぎない、
ボジョレーヌーボーの解禁の儀式を、
日本の隅々にまで広めてしまったのだから。

それに伴って、
商魂逞しい商社や酒屋が、
盛んに宣伝をする。
さらに、それに便乗して、
レストランやスーパーなどでも、イベントを開いたりする。
どこかの、怪しいそば屋でさえ、
「ボジョレーヌボー」を飾ったりしている。
全く軽薄な限りだ。

ということで、
月末の日曜日の変わりそば企画は、
「ボジョレーヌーボーそば」。

何しろ、打っているときから、
ブドウの甘い香りが漂ってくる。
さすがは、新酒。

Nouveau2 そばにすると、淡い紫色。
でも、お客さまにはおおむね好評。
中には、今日は車で来たから、
残念ながら食べられない、、、という方も。
(もちろん、茹でるので、アルコールは飛んでいる)

ボジョレーの甘みと酸味は、
けっこう、更級の味と合いそうだ。
これからは、毎年11月の定番となるかもしれない。

全く軽薄な、、、、。
でも、おいしい。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年11月25日 (火)

そば粉の賞味期限は?>>>よく聞かれる質問

昨夜いただいた、
某イタリア料理(もどき)のレストランの、
生煮えのリゾット。
夜になって、胃がしくしくと痛み、
よく寝られない。
今日は、朝も昼も抜き。

ちょっと固いかなと思ったけれど、
五穀米ということで、
こんなものかな、
と、全部食べてしまった。
食べ物を残せない、貧乏根性が災いしたか。
ちょっと反省。

私の体調も悪かったかもしれない。
というか、体調が悪かったから、
リゾットを頼んだのだけれど、、、。
こんなもの、出すなよな!

ということはさておき、
引き続き、そば打ちについての、
よく聞かれる質問。

質問:そば粉の賞味期間はどのくらい?

みなさん、そば粉を買われて、
大切に保存していたりするようだけれど。

私の答え:そばを打つための、
    そば粉の賞味期限は一週間。

これは、ちょっと、厳しい見方。
(私はプロだから。)
さらに厳しい人は、
その日に挽いたものしか使わない、
という人もいるかもしれない。

挽きたての粉を使えば、
麺にした時に、そばはふわっと膨らみ、
滑らかな食感となる。

時間が経つにつれて、
ざらっとした食感になり、
粉っぽいそばになる。

だから、新鮮なうちに、そばを打つに限る。

ちょっと、見た目には、
そば粉は時間で変化しないので、
平気で、時間の経ったそば粉を使う方がいるが、
そばは繋がりにくくなり、
ぼそぼそに、切れてしまう。

そばが切れる原因はいろいろあるが、
聞いてみれば、
古いそば粉を使っている場合が多いようだ。

ほら、何でもそうだけれど、
何かを、やろうと思ったときが、
一番テンションが高い。

例えば、ダイエット。
朝早く起きて、散歩をするぞ、
とそう決めたときは、やる気満々。
最初の日は、気持ち良く歩いたりする。
三日ぐらいまでは、そこそこ、
気持ちが続く。
四日目に、雨でも降れば、
まあ、一日ぐらいは休んでもいいか。
五日目には、ちょっと疲れたから、
今日は休み、、、、、。

十日も経つと、
ああ、そんなことを思ったこともあったなあ、、
なんてことになる。
(単なる、私の場合の話だが。)

そば粉だって、
挽いたばっかりは、
しっかりつながって、
いいそばになろうという気持ちでいっぱいなのだ。

それが、三日経っても四日経っても、
そばになれないとイライラしてくる。
一週間ぐらいまでは、我慢しているけれど、
十日もすると、
狭いところに押し込められた、
そば粉同士で仲たがいを始めるものもいて、
うまくつながらなくなったりするのだ。

また、インターネットなどで、
そば粉を注文すると、
アルミコーティングされた袋で送られてくることが多い。

この袋に入っていれば、
半年位は風味を保てるといわれており、
そば粉屋さんによって、
賞味期限や製造年月日が打ってあったりする。

しかしながら、
それは、未開封での話。
一度封を開けてしまうと、
この袋のそば粉は、急速に劣化する。

だから、そばを打つ直前に開封し、
そこで使いきってしまうのが望ましい。

切れないそばを打つには、
まず、新鮮な粉を使うこと。
私は、近所のそば屋さんで、
手に入れることをお薦めしている。
流行っているそば屋さんならば、
週に一回か二回ぐらいは、
そばを仕入れているはずだ。
自分の打つタイミングに合わせて、
必要な分だけ、そば粉を買ってくればいいのだ。

魚も、新鮮なほうがおいしい。
野菜も、新鮮なほうがおいしい。
そば粉も、新鮮なほうがおいしい。
人間も、新鮮なほうが楽しい。
ん?

人間は、せめて、新鮮な頭を保つように、
努力しよう。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年11月21日 (金)

麺棒にそばがくっつく>>よく聞かれる質問

さて、引き続きそば打ちについて、
よく聞かれる質問。

質問:そばを延す時に、麺棒にそばがくっついてしまう。
  くっつかないように、何か塗っているの?

確かに、そばを平らにのばす時に、
綿棒やのし板に、生地がくっついてしまうことがある。
そうすると大変だ。

私なんぞ、今でも時々、
綿棒にくっつけてしまって、
そばに、
「おめえ、なにやってぇんだ。
 いてえじゃねえか。」(なぜか江戸弁)
と怒られたりしている。

私の答え:麺棒には何も塗りません。
    生地に打ち粉をマメに拡げましょう。

まあ、中には、クルミ油などを使う方も
いらっしゃるようだけれど、
そば生地に混ざってしまうので、
何も使わない方が無難。

新しい麺棒は、
ささくれや、木の粉が残っていたりして、
くっつきやすい。
よく絞ったタオルで、何度も何度も、
こすって表面を滑らかにして使うといい。

のしている時には、常に空いている手で、
生地の表面をなぞり、
打ち粉が均一に広がるようにする。
慣れないと、延ばす方ばかりに気を取られ、
打ち粉を振るのを忘れがちになりがち。
こまめに、打ち粉入れに手を伸ばす習慣を付けよう。

って、口でいうのは簡単だけれどね。

麺棒の話のついでに書いておくけれど、
この麺棒の使い方で、
そばの仕上がりが微妙に変わってくる。

ただただ、薄くのばしただけだと、
ゆでた時に,麺の膨らみ感がない。
強い力で延ばせば、製麺機で作った麺と同じように、
茹であげた瞬間に、テカッーと光る感じになる。

一か所に強い力がかからないように、
そうして、均一な生地を作り上げるのが、
麺棒の力。
だから、打つ人によって、様々なのばし方があり、
使われる麺棒だって、
堅かったり、柔らかかったりするようだ。

手打ちでなければできない技。
麺棒の中にも、隠れているのだぞ!


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年11月16日 (日)

長芋をつなぎに入れたのだが、切れてしまった>>よく聞かれる質問

引き続き、よく聞かれる、
そば打ちについての質問。

質問:長芋をすってつなぎに使ったのだけれど、
  ぶつぶつに切れてしまった。どうして?

これは、とてもよく、
何回も、耳にする質問。
以前にもブログに書いたのだが、
皆さん、長芋がお好きなんですね。
もっとも、長野市の松代地区は、
長芋の産地として有名なところだからかなあ。

でも、そばのつなぎとしては、
どうだろうか。

私の答え:長芋はつなぎにはなりません。
   むしろ、そばが切れる原因になります。

えっ、だって、昔、
うちのばあさんがそばを打つ時に、
長芋をすって、入れていたよ。
という方もいらっしゃるかもしれない。

だったら、そのおばあさんがやっていた、
長芋のすり方まで覚えておいでだろうか。
きっと、すり鉢を使って、
根気良く、長芋をすりつぶしいたに違いない。

ところが今では、
たいていの方は、おろし金で、
しゃかしゃかとすりおろした長芋をを使っている。

おろし金でおろした長芋は、
とろっとしているが、実は粒が粗く、
そばの粉になじまないのだ。

長芋をそばに使うには、
すり鉢で、小一時間ほど
気長にすり、ねっとりとした状態にしなければ。

そうして作った、長芋を入れたそばは、
つやが良くなり、サクッとした食感になる。
それはそれで、面白いと思うけれど。

でも、つなぎとして使うのなら、
やっぱり、小麦粉を使う方が、
一番確実で、扱いやすい。
そば粉自体の繋がる力と、
少量の小麦粉(つなぎ粉)の力で、
しっかりとしたそばを、
まず、打ってみよう。



→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年11月14日 (金)

茹でるとそばが切れてしまう。>>よく聞かれる質問

最近は、ご自分でそばを打たれる方が、
たくさんいらっしゃるようだ。
店のお客さまにもそういう方がいらして、
いろいろなことを聞かれたりする。

ちゃんと答えられればいいのだが、
忙しいときなどには、
きちんとお伝えできないこともある。
そこで、
よく聞かれるそば打ちについての質問を、
しばらく取り上げてみることにしよう。

っていっても、私にもよく分からないことが多いのだが。

質問:延して切って、ちゃんと長い麺になったのに、
  釜でゆでると、ぶつぶつに切れてしまう。
  どうしてだろう。

ううん、これが一番多い質問であり、
多くのそば打ちをされる方の悩みの種ではないだろうか。
せっかく、うまくそばができたと思ったら、
さあ、茹でて食べようという段階で、
バラバラになってしまう。
あらあら。
これはいったいどうしてだろうか。

私の答え:しっかりと捏ねてみよう。
     こねは少なくとも5分以上は続けること。
     はあっ、はあ
、はあ、そう、息が切れるぐらいね。
    (目の前に時計を置いて計ろう。) 


打ち終わった麺を、顕微鏡で見てみると、
水を含んだそば粉の粒が、ぷよんぷよんとして、
鉄平石を張り巡らしたかのように、ぴっちりと積み重なっている。
その間に、水の層が、
タイルの目地のように入り込んでいる。

この水の層に、粘着性のあるそばやつなぎ粉のタンパクが溶け込み、
そば粉の粒を繋いでいるのだね。
ここに少しでも空気が混ざっていると、
お湯の中に入れた時、
その空気が膨らんで、そばを切ってしまうの、、、
ではないかなあ。
(切れるところを顕微鏡で見たことはないので解りません)

いずれにしろ、そばが切れるのは、基本的に、水がそばに、
均等に行き渡っていないから。
しっかりと捏ねあげることで、
空気を追い出し、水分を均等にすることができる。

そば打ちを慣れない人に教えてみると、
どうしても、水回しやこねを簡単に済ませて、
先に進もうとする傾向がある。
最初の、水まわし、そうして、捏ねをしっかりと行うことが、
きちんとしたそばを作るコツ。

でも、その他にも原因はある。
例えば、家庭用のガスコンロと火力で、
少ないお湯で、
たくさんのそばを入れて茹でた時。
湯の温度が下がり、でんぷんが固まらないので、
そばは切れる。

それから、結構多いのが、
劣化したそば粉を使っている場合。
伸している時に、ひび割れてくるのもその徴候。
「いいそば粉」より「新鮮なそば粉」を使うようにしよう。

ということで、
しばらく続く、
そば打ちについて>>よく聞かれる質問。


→→→人気blogランキングへ





| | コメント (0)

2008年11月 4日 (火)

秋をさらに感じる「柿切り」。

本日は、恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さん、寒い中、御参加ありがとうございます。
今回は、遠方からお越しの方にもご予約をいただき、
たいへん、うれしかったです。

さて、今回は「新そば」の十割。

やっぱり違う「新そば」。
食べたときの感じが、
ふわっとしていて、
味がくっきりとしている。
「毎回来てると、
 違いが解ってくるわね。」
と、お客さまの鋭い目、いや、舌。

さて今回の変わりそばは、
今を盛りと出回っている果物、
真っ赤に熟れた「柿」を使ってみた。

Kaki この柿切りの場合は、
いつもの変わりそばと、
ちょっと作り方が違う。

粉の一部でそばがきを作って、
それで残りの粉を繋いでいく、
「ともつなぎ」という方法の応用。

柿の実をミキサーでペースト状にし、
そば粉を混ぜて鍋に入れ、
火にかけてそばがきを作るのだが、
これが、大変な作業だった。
思ったより硬くなってしまい、練るのに一苦労。
この寒いのに、大汗をかいてしまった。

Kakigiri そんなこんなで、出来上がった麺は、
結構しっかりとしていて、
茹でても硬め。
食べてみると、
う〜ん、柿の甘さが、ホンワリと舌を包む。

「ちょっと、渋さもあるね。」
あらら、柿の持つ、渋みも一緒に練り込んでしまったようだ。

長野の今日は、風が冷たく、
街路樹が木の葉を落とし始めた。
すぐ近くの山々も色付き、晩秋の気配が強くなった。
そんな、季節の移ろいを、
お客さまには、舌で感じていただけたら、うれしいのだが。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年10月26日 (日)

ちょっとピリ辛「唐辛子そば」

晴れる予報だったのに、
一日中どんよりとしていた、長野の天気。
それほど、暖かくもなく、
といって、寒くもない陽気だった。

だけど、私は、汗をかいてしまった。

Tougarasi 最近恒例になっている、
月末の日曜日の、
変わりそばの日。
本日はの出し物は、
「唐辛子そば」。

何しろ、辛いのが苦手な私。
一味唐辛子を、ミルミキサーで砕くときから、
顔がほてりはじめる。
それを振るいにかけた時なんざ、
思わずくしゃみの十連発。

更級そばに打ち込んだときには、
こねる手が真っ赤になるし、
のぼる臭いで、鼻がむずむず。
やっと打ち終えて、
手を洗ったにも関わらず、
ちょっとアゴをさわったら、
何やらひりひりとする。

そばをしまった舟の蓋を開ければ、
むっとする熱気が鼻を突き、
それだけで、顔がほてってしまう。
こんな辛いもの、、、
と思って食べてみると、
おや、以外に辛く感じない。

あれ、あれ、これはおいしいぞ。
そうして食べていくと、
おなかの中から、じわっとしたものが広がっていく。
あれあれ、汗が、、、。

これは、面白い感覚のそばだ。
「うん、更級の甘みが引き立つね。」
「これ、いいね。冬の寒い時に、
 食べたいなあ。」
「舌ではなく、おなかにピリリとくるそばだ。」
と、お客さまにはおおむね好評。
みなさん、わざわざ食べに来ていただき、
ありがとうございました。

辛さの苦手な私でも、
平気で食べることができるのは、
唐辛子がそばの中に隠れているからだね。
口の中で、そばをよく噛んで見ると、
やっぱり、かなり、辛く感じる。

もっとも、このそばに、
七味唐辛子をかけて召し上がっていかれた方も、
いらっしゃいましたが。

私なんぞ、こうして、
唐辛子の文章を書いているだけで、
汗が出てきそうなのに。

ということで、
面白みのある「唐辛子そば」。
また、冬にやってみよう。

→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年10月 9日 (木)

秋の味覚「栗切りそば」

この火曜日は恒例の
「十割そばの夕べ」。
みなさんご来店、ありがとうございました。

さて、今回のかわりそばは、
秋の味覚のそばを作ろうということで、
マツタケをご用意する予定だったのだけれど、
様々な理由により(しらじらしい)、
やはり、秋らしい食べ物として
「栗」を使ってみた。

Kurineri 栗の皮を剥いて茹で、
ミキサーでペースト状にし、
裏ごしをして、
そばに打ち込む。

大変滑らかなペーストになるので、
そばに練りこんでも、
スムーズに打つことができる。
ほかのかわりそばに比べて、
打ちやすい。

Kurikiri 色は淡い黄色で、
きれいな仕上がりとなった。
食べてみると、、
「う〜ん、よくわからない。」
という方と、
「飲み込んだ時に、
 栗の味がする。」
という方が。

栗はもともと淡白な味なので、
かなりの量を打ち込まないと、
分かりにくいようだ。
一般的には、クチナシをつかって色づけをするが、
ちょっとわざとらしいのでやめておいた。

今回は、ご常連のお客さまばかりなので、
十割そばの方も、太めの平打ちにさせていただいた。
いつものそばとは、ちょっと違う食感を、
楽しんでいただけただろうか。

よくいわれる。
「かわりそばのネタを考えるのは、たいへんだね。」
いえいえ、まだまだ、いろいろなものがありますから。
みなさん、実験台になっていただき、
ありがとうございます。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年9月28日 (日)

色のきれいな「菊切りそば」

長野は、涼しいというよりは、
肌寒く感じる気候となった。
先週との気温の落差が大きいので、
よけいに寒く感じるのだ。

さて、本日のかんだたは、「菊切りそば」の日。

Kiku 新潟や東北地方ではよく食べられる菊の花。
これを刻んで、そばに打ち込む。

陰暦の9月9日は、
重陽の節句といって、
この日に、菊の花びらを浮かべた酒を飲み、
長寿を祈ったのだそうだ。

その日には、ちょっと早いが、
菊の花を打ち込んだそばを食べて、
死ぬまで長生きをしていただければと思う。

Kikugiri そばもきれいな黄色になった。
(写真では分かりにくいけれど)
菊の花の青臭いような香りが、
ふっと鼻を通っていく、
上品なそばに仕上がった。

秋の情緒を楽しんでいただくそば。
そんな遊び心。

ちなみに10月の26日(日)は
「唐辛子そば」の予定。
はたして、どうなるだろうか?

→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年9月 2日 (火)

しっとりと大人のあじ「ミョウガ切り」

Myougaこの時期に穫れる、
おいしいもの。
ぷちぷち、シャキシャキ、
としていて、
ほろ苦い。
でも、味噌汁に入れたり、
刻んで、醬油をかけて、
ご飯と食べれば、
この上なく美味。

そう、ミョウガ。

我が家の草だらけの庭に、
探してみたら、これだけのミョウガが採れた。
草を押し分け、蚊の編隊飛行の攻撃をかわし、
土の上に、ぴょこっと飛び出した頭を探して、
地面を掘って取り出す。

もっとも、この仕事は、
我が家の収穫係の担当。
こうして採れたミョウガ。
店で、使わせていただかないわけにはいかない。

本日は、十割そばの夕べ。
みなさん、ご来店、ありがとうございました。

そこで、本日の変わりそばは、
このミョウガを使わせていただいた。
たっぷりと刻んだ、ミョウガを、
薬味に使ってそばを食べていただく、、、
、、ではない。
ミョウガを細かく刻み、
そばに打ち込んでみた。

前回の青じそ切りと同じく、
ひたすら、ひたすら、
包丁を使って、細かく刻み、
水にさらして灰汁を抜き、
さらに細かく叩いてそばに打ち込む。

Myougagiriそうして、
やっぱり、
ブツ切れになってしまったのは、
まだ、
刻み足りなかったのか。

あるお客さんいわく、
「全然わからないよ。
 腹が減っていたから、
 ぺろっと食べちゃった。」
すみません。
ミョウガは、たくさん食べると、
物忘れが多くなると言うでしょう。
だから、少々控えめに。
少なくとも、
お勘定は忘れない程度に。

でも、他のお客さまには好評だった。
「これ、気に入った。
 毎回、ミョウガにしよう。」
等と言う方も。
すみません、ミョウガは、今に季節にしか穫れないもので。

たしかに食べてみれば、
ふわっと、ミョウガ独特の香りが、
鼻先0.5ミリ先をただよう。
特に、後に残る、苦みのようなものが、
ミョウガそのものの味だ。

こういう打ちにくいそばも、
きれいに打てるようになることが、
私の課題。
太くすればいい、、というのは、
最後の手段だね。

今回も十割に一工夫。
今朝、皮を剥いてもらったそばの実を、
ミルミキサーで挽いて混ぜてみた。
こんな、仕事でも、
しっかりと、味が立っている。
こういう方向のそばもあるのかもしれない。

ということで、いろいろ実験させていただいている、
「十割そばの夕べ」
皆さん、ありがとうございます。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年8月26日 (火)

そば打ちをいつまで続けられるか?

北京オリンピックが終わった。
私は、まったく競技を見る時間はなかったけれど、
数々のドラマがあったようだ。
お盆の忙しい時期で、
せいぜい私は、
新聞でチェックする程度。

その中で、気になった記事。
競泳女子50メートルで、
アメリカのダラ・トーレスが、
トップとの差、わずか0秒01で、
銀メダルを取ったという。

彼女は1984年のロサンぜルスオリンピックで、
リレーで金メダルを取って以来、
北京は5回目のオリンピック。
年齢は41才。
2歳になる子供がいるという。

私も、若い頃、水泳の競技に関わっていたが、
昔は、特に女子は、記録のピークは、
十代後半だと言われていた。

それが、41才になっても、
世界のトップレベルを保っているのだ。

彼女は、二回も、水泳を引退したのだが、
また戻って来た。
トレーニング方法が研究されているとはいえ、
並みならぬ精神力が必要なことだろう。

今は、一流と言われる選手たちの寿命が延びているそうだ。
今回銅メダルを取った、背泳の中村礼子。
彼女だって26才。
これは、大いに褒められる記録ではないだろうか。

陸上のリレーで銅メダルを取った朝原宣治も、
なんと36才。

ううん〜〜ん。
年齢にとらわれず、がんばっている人はいるのだ。

そば打ちだって、
肉体との戦い。
一種のスポーツと同じ。
充分に身体を鍛え、養生し、
長い間打ち続けられるように努めなければ。

んっ、ちょっと、オリンピックとは、
レベルが違うかも。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年8月24日 (日)

モロヘイヤそばの日

本日はモロヘイヤそばの日。
天気の悪い中を、皆さん、
お越し頂き、ありがとうございました。

Morojeiya あれあれ、
ちょっとブツ切れになってしまった。
前回はこんなことはなかったのに。

ちょっと、
加えるモロヘイヤの量が多かったかも。

それでも、
もちっとした食感。
春の緑とは違う、
夏の濃い緑の色を楽しんでいただいた。

Morojeiya2 七月の下旬の、
畑のモロヘイヤ。
今では腰のあたりまで伸び、
切っても切っても、
次から次へと新芽を出している。

その逞しい力を、
そのまま頂くのだね。

なんでも、ビタミンB2は、
ほうれん草の20倍、
カルシウムは7倍もあると言われている、
栄養価の高い野菜なのだ。

そんなモロヘイヤを食べて、
残り少ない夏を乗り切ろう。

懲りずに、9月の月末の日曜日には、
菊の花を打ち込んだ「菊花そば」の予定。
ご期待を。

→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年8月19日 (火)

木鉢の汚れで、技量が分かる。

やっと、お盆が過ぎ、
夜には涼しい風が吹くようになった。
でも、まだまだきつい日中の熱さ。

暑さの中で、
ますます気難しい「そば粉」を相手に、
冷房の効かないそば打ち場で、
じわっと湧いてくる汗を退けながら、
しかっりとそばを打ち続けている。
この時期こそ、
しっかりとね。

実は、夏は、
そばの打ちやすい季節。
流れ出る汗を除けば、
けっこうそばが、
まとまり易いのだ。

でも、そこに落とし穴が。

味や香りは変わらなくとも、
んっ!
食感が水っぽい。

そんなそばにしないために、
しっかりと、しっかりと、
仕事をしなくては。

そんな、季節だからこそ、
私が、気を付けているテーマ。
打ち終わった捏ね鉢が、
きれいであること。

これが難しい。

Kukuri 「木鉢での仕事が、一番大切」
と言っておられた、
東京のある老舗のご主人。

「木鉢の汚れを見れば、
その人の技量が分かります。」

などと、
怖いことをおっしゃっている。

ううん、私なんぞまだまだなあぁ。

ともすれば、
水回しも、こねも甘くなる今の季節。
それを、夏を迎えたそば粉のせいにしてなるものか。
この暑い季節こそ、
シャキッとしたそばを作らねば。

えっ、去年も同じことを言っていた?

ええい、この暑さを乗り切るためには、
何度でも、同じことを言うぞ〜!

暑さに負けず、そばをしっかりこねよう。
そして、木鉢を、
きれいに打とう。

って、
かなり裏のはなしだったようで。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年8月 5日 (火)

夏の草の香りのするそば。

夕方になって激しい雨。
でも、ほんの一瞬。
これで涼しくなるのかと思ったら、
かえって、蒸し暑くなってしまった。

そんな、不安定な天気の中、
皆さん、ご来店ありがとうございます。
本日は、恒例の「十割そばの夕べ」。

さて、本日の出し物は、
こちら。

Sisogiri2 普通だったら、ミキサーを使って、
撹拌するところだけれど、
今回は、きれいなホシに散りばめたかった。

だから、堅い部分を取り除き、
ひたすら包丁で叩いた。

ひたすら、叩いた。

前の日に、しっかり包丁を研いでおいた。

そうして、まな板が緑に染まるぐらいシッカリと叩いた。
そのおかげで、打ち込んでみると、
このような、きれいなホシとなって、散らばった。

私の畑で、無農薬で育てたものだ。
と言えばかっこいいけれど、
正直をいえば、毎年、畑のある一角に、
勝手にはえて来るのだ。
あまり自慢したものではない。

でも、たくさん穫れるこの時期は、
単なる料理の飾りではなく、
キュウリの漬け物に使ってみたり、
炒め物に入れてみたりと、
料理そのものになったりする。
これの醬油漬けなんぞは、
この暑い季節の食欲増進に、ぴったりなのだ。

Sisogiri そばにしてみれば、
更級の白に浮いて、
なかなか品がいい。

食べてみれば、
皆さんが言う。
「う〜ん、
 夏の香りだねぇ。」

これはいい。
量を多くすると、
青臭くなってしまうのが心配だったが、
ちょうどいい分量だったようだ。

そば打ちは、難しくなく、
かえって、しっかりとした生地となる。
今回の「青しそ切り」。
更級の甘さも引き出し、
おおむね好評だったようだ。

さらに、今回は、
十割そばの方も一工夫。

Genbiki から付きの玄そばを、
ミルミキサーで粉にして篩い、
そばに打ち込んでみた。

湯ごねにして、
しかも、
喉越しをよくするために、
軟らかめの生地で練り、
細打ちにしてみた。

これが意外な食感。
「今までに食べたことのないそばだねえ。」
って、褒められたのだか、どうだか、
よく分からないお言葉。

しかしながら、
ただの十割では、
ちょっと物足りない今の季節。
こんなことをやって、遊んでみるのも面白い。

いや、私は、面白いけれど、、、、。
お客さまは、、、、、?


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年8月 1日 (金)

夏は細めに、冬は太めに。

我が家の猫は、
夏はまことに貧弱な姿をしている。
もともと痩せている猫ではあるが、
毛が抜け落ちると、
かなり細い身体に見える。

その身体で、どたっと音を立てて、
フローリングの上に倒れ込み、
「おい、この暑さをなんとかしてくれよ。」
という顔で、こちらを睨むのだ。

そのくせして、
寒くなれば、毛がふんわりとしてきて、
丸っこく見えるのだから不思議なものだ。

さて、猫とは関係のないそばの話。
そばも、夏は細くなるのだ。

いやいや、猫のように、
そばが勝手に細くなるわけではない。

昔のそば屋さんからの言い伝え。
そばは夏は細目に、
冬は太めに打つ方がいいとのこと。

食欲の落ちる夏は、
細めのそばの方が食べ易い。
だから、心持ち、細めに打った方が、
お客様に喜ばれるというのだ。

ついでに言うと、
そば汁も、夏は少し濃い目にする。
この暑さの中では、
自然と、味の濃いものを好まれるようだ。

なるほど、
人の感覚というものは、
季節によって変わるものよう。
それに合わせて、
微妙に味を変えることが大切なんだね。

そこまで、
食べる人のことを考えて、
そばを作るべきなのだろうなあ〜。
まだまだ、気の回らない私。

猫は、夏には細くなるけれど、
人間は、、、。
でも、皆さん、「大盛り」「二枚重ね」と、
よくお食べになられる。
ガソリンが上がって、
財布が細くなった方は多いそうだが。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年7月27日 (日)

本日は「トマトそば」の日

本日はトマトそばの日。

知らずにお越しになった方は、
ちょっと驚かれた様子。
けっして、普通のそばの上に、
トマトが丸ごとドドンと載っているわけではない。

先日見えたテレビのディレクターの人も、
「ねえ、ねえ、トマトそばって、
汁がトマト味なんでしょう。
見てみたいなあ。」
などとおっしゃる。

茶そばとか、柚子切りとかいえば、
話が早いのだが、このトマトそばは、
まだまだ、認知されていないようだ。

更級に、ぎゅっと煮込んで凝縮したトマトを、
サラッと打ち込んでみた。
トマトそのものは、
あまり味のあるものではないが、
ほのかな酸味を感じる爽やかなそばとなった。

Tomate 「ううん、これは、、、。」
ご常連のお客さまも、
言葉に詰まってしまった。

きっと、感激のあまり、
言葉が出ないのだろうなあ。

と思っていたら、
「これは、別盛りの、
せいろそばを引き立てるためのそばだ。」
そうだ。

強い主張の味もなく、
見た目がきれい。
こうして、こうして、イタリアンパセリなんぞをあしらうと、
色がよく映える。
汁との相性も良さそうだし、
夏の定番にしたいものだ。

食べられたお客さまには好評だったけれど、
やっぱり、「トマトそば」と言われると、
ちょっと、抵抗があるみたい。
私の好きな、
焼いたそばに、トマトソースをかけた、
「血の池地獄』が日の目を見るまでには、
まだまだ長い時間が必要なようだ。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年7月13日 (日)

製麺機の最大の欠点

以前に、手打ち風製麺機の展示会に行ったことがある。
そこで、見せた貰ったそば打ちの光景に、
驚いてしまった。
まさに、手打ちの工程を、
そのまま機械が行っているのだ。

ミキサーでまとめられたそば粉を、
捏ねるのだけは、人間の手でするのだが、
以後、丸のしから、角だし、
麺棒に巻き付けての本のしまで、
正確に機械が再現してくれる。

従来の機械のように、
強い力で伸ばすために、
表面に水が浮いて、
テカテカと光ることもない。
多少、柔らかい生地でも、
ちゃんと麺に仕上げてくれる。

これならば、機械打ちの欠点である、
茹で時間が長くなることもないだろう。

特に驚いたのは、
まったく無駄がでないことだ。
そばの生地は、
きれいに四角に伸ばされ、
そのまま畳んでカッターにかければ、
練ったそば粉の、
ほぼすべてが麺になってしまう。
それも、きれいにそろった、
しっかりと角の立ったそばなのだ。

あんな機械を見せられると、
なんで、苦労をして、
手打ちをしなければならないのかと思ってしまう。

せめて、
端の端まで、
無駄のないようなそばづくりに励まなければ。

Nosi 伸した生地の端をそろえるのは、
思いのほか難しい。
そば生地の厚みとボリュームを計算しながら、
最後の端が、
きちんと揃うように延ばしていく。

生地なりに延ばしたのでは、
長さが揃わず、
無駄を出すことになる。

あの機械はどうして、
端まできれいに揃えて延ばすことが出来るのだろうか。

機械は、どんどん、進歩している。
こういうタイプの製麺機を使った、
「こだわりそば店」もできているそうだ。
やがて、「手打ち」などは、
過去の笑い者になる時代が来ることだろう。

でもね、
でも、
機械には、
やっぱり、欠点があるのだ。

だから、「かんだた」は、
手打ちを続けるより他はないのだ。

えっ、何かって?
だって、
そういう機械の値段は高い。
貧乏な「かんだた」は、
逆立ちしたって、そんな機械は買えないのだ、、、、。

って、別の問題かもしれないが。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年7月 1日 (火)

ちょっとブツ切れ「かつお節切り」

本日は恒例の十割そばの夕べ。
皆さん御参加、ありがとうございます。

人というものは、
難しいといわれると、
よけいに挑戦してみたくなるものらしい。

これは難しいよ、
なんて言われると、
ええい、俺にだって出来らぁ、
とタンカを張りたいもの。

でも、実際やってみると、
思いのほか、うまく出来なかったりする。

やっぱり、
これは難しかった。
でも、ちゃんとそばになったぞ。

今回の変わりそばは、
「かつお節切り」。
昔からの定番の変わりそばの一つだが、
その、原価と手間で、
お大尽風のつくりとなる。

Katuobusigiri1 先ずは、かつお節を削る。

しゃかしゃかと、ひたすら削る。

なにしろ、粉一キロに、
大きめの本枯れ節を、
半分以上も使うのだ。


Katuobusigiri2 その削り節を、
オーブンで、焦さないように、
かさかさになるまで乾かす。

それを、ミルミキサーを使って、
煙が出るぐらいに、
細かく粉砕する。

この粉を、そばに打ち込むのだ。

ぷつぷつのかつお節の粒が、麺線に浮かんで、
いい感じなのだが、
ちょっと、調子に乗って、細く切り過ぎたか。
茹でたら、だいぶ切れてしまった。

Katuobusigiri3 できるだけ、きれいなところをお客様にお出ししたつもり。
最後に残ったそばを写真に撮ったら、
ちょっと、乱れぎみの麺線が、
そのまま写ってしまった。
恥ずかしいかぎり。

でもでも、
いつにないぷちぷち感があるそばになったことはたしか。
かつおの成分がそうさせるのだろうか。

「う〜ん、このまま食べれば、かなりかつおの匂いがする。」
「匂いというか、魚臭いぞ。」
「汁に浸けて食べれば、いつもと変わらないよ。」
「ちょっと、ざらっとした食感が面白いかも。」

などなど、いろいろとご感想をいただき、
ありがたきこと。

また、あらたな挑戦にご期待を。
えっ、どこかの本に書いてあった「アワビ切り」だって。
あっ、急に耳が聞こえなくなった。
「アケビ切り」ではいかがだろうか。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年6月23日 (月)

色鮮やかな「茶そば」

しばらくからからに乾いていた、
善光寺平も、やっと雨に恵まれ、
木々が生き生きとした感じがする。
周りの山々の緑も、
一段と濃くなったような気がする。

こう言うのを、俳句の季語で言う、
万緑というのだろうなあ。

そんな、緑の季節、
そば屋でも緑を楽しんでいただくために、
昨日の日曜日、用意させていただいた「茶そば」。
お足元の悪い中、多くの方に楽しんでいただき、
ありがとうございます。

Chasoba 「茶そば」と言えば、
変わりそばの定番中の定番。
皆さん、乾麺でも召し上がったことが、あるに違いない。

このそばは、本来、味よりも、その色を楽しむもの。
でも、
でも、
せっかくだから、お茶の香りも楽しんでいただきたい。
ということで、かなりの濃い目の「茶そば」を作ってみた。

御前粉に、抹茶を練り込むのだが、
普通の抹茶を使うと、かなり苦くなる。
だから、ちょっと、ひと工夫。

このそばは、
打っていて楽しいそばだ。
特に難しくはなく、
お茶の香りに包まれて、麺棒を転がすことになる。

「ほのかな苦みがあって、大人の味だね。」
「乾麺の茶そばとは、全然違うねえ。」
との、お言葉をいただいた。

定番なればこそ、
ハッキリさせたい、
際立たせたい、味の違い。

別の意味で、難しいそばだったかな。
来月7月27日は「トマトそば」の予定。
またまた無謀な、、、、!

→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年6月17日 (火)

「更級」だって、いろいろある。

たまたま頼まれて、
いつも店で使っているのとは、
別の製粉会社の更級粉(御前粉)を使って、
そばを作ってみた。

並べてみると、違いがハッキリする。

Sarasinakomachi 左側の、やや黄色っぽく見えるのが、かんだたの更級。

右側の、白いのが、お客さまの持ち込まれた更級。

同じ白いそばでもこんなに違うのだ。

右側の白い更級は、ピチッと堅い食感になり、やや透き通ったような感じの麺になる。

それに比べると、左側は、モチッとした粘りのある食感で、ちょっと重みを感じる麺になる。

なるほど、なるほど。

更級粉を作るのには、普通のそばより、かなりの手順を踏むことになる。
ホシのない、純粋なでんぷん部分を取り出すために、各製粉会社で、
それぞれのやり方があることだろう。

そして、これだけ違うのも当たり前。
実は、かんだたの更級は、普通の更級とは、
違う方法で作ってもらっているのだ。

よく更級は、
「ソウメンみたいだ。」
とか、
「味がない。」
とか言われる。

確かに、純粋にでんぷん部分だけを挽き出すと、
ほとんど、そばの味がしなくなる。
それが、通人には受けたようだ。
この、独特の甘味は、
一度知ってしまうと虜になるのだが、
ちょっと、物足りない気がする。

そこで、そばの風味を折り込んだ、
そして、更級の甘味を生かした粉がないかと、
粉屋さんにお願いしたのだ。

そうして、
今までの更級と、
やり方を変えて作ってもらった粉だから、
ちょっと、普通の更級とは違って当たり前。
こうして比べてみると、
こんなに違うものなのだなあ、と思ってしまう。

もちろん、真っ白な、右側の更級もおいしい。
同じ更級でも、それぞれに、
味わいが違うものなのだなあ。

また機会があったら、
いろいろな粉を打ってみたいものだ。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年6月 3日 (火)

さわやかな香りの「肉桂切り」。

何やら、懐かしい響きだ。
肉桂なんて。

なんて読むのかって。
それはねえ、、、。

ということで、本日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さん、ご来店ありがとうございました。

Nikki 本日の変わりそばは「肉桂切り」。

ほらほら、写真を見ているだけでも、あの独特の匂いがしてくるでしょう。

子供の頃、缶入りのドロップに、この肉桂味があって、一生懸命探したものだ。
そばを食べたお客さんは、
「あっ、あれだ。
 ほら、京都の土産でよく貰う、、
 あの、細長いお菓子。
 あの匂いだね。
 なんていったけ。
 ああ、八つ橋って言うんだ。」
などと言っている。

別のお客さんは、
「そば汁でなくて、
 あんこをかけて食べたい。」
などとおっしゃっている。

それなりに、すっとした匂いが口に通って、
さわやかな感じのするそば、ということで、
けっこう好評だった。

打っているときは、匂いにむせながら、
半信半疑だってけれど、
そば切りにしてみると、
やや茶色がかり、上品な仕上がりとなった。
これぞ、大人のそば、だなあ。

肉桂は、ニッキと読むようだ。
それより、シナモンと呼んだ方が、
今時は通りがいい。
意外と昔から、変わりそばの定番としてあったとか。
作るのはそれほど問題なく、
打ちやすい。
だけど、打ち場に残った匂いを消すのが大変だった、
まあ、それなりに苦労の変わりそばだったかな。

また、来月も、何かを考えよう。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年5月25日 (日)

若草そばはヨモギ切り。

本日は「若草そば」の日。
皆さん、ご来店、ありがとうございました。

「若草そば」は、ヨモギ切りと、
いつもの手打ちの盛り合わせ。
このヨモギ切り、
なかなかおいしいと好評だった。

Yomogi1 なにしろ、雑草の間に野菜が植っている「かんだた農園」。
ヨモギも雑草の一つ。
これを大きくしてしまうと抜くのが大変なのだ。

そこで、ヨモギの新芽だけを集めて、そばに打ち込んでみた。

草餅を作る要領で、葉を茹でて灰汁を抜き、細かく刻み、更級の生地に混ぜる。
そばに伸ばすよりも、あんこを包みたくなる衝動を抑えながら、なんとか畳みあげる。
でも、繊維質の多いヨモギは、切るのが大変なのだ。
苦労して、切るのだが、繊維が絡み合って、またすぐにくっ付いてしまう。
なんとか打ち上げた、苦労の後が見えるそばになってしまった。
お恥ずかしい。

Yomogi2 二回目は、薄く畳み、また、しばらく時間を置くことで、スムーズにいった。
なるほど、やってみないと判らないことがあるんだね。

色がきれいで、わりと上品な感じのそばに仕上がった気がする。
そばだけ食べると感じる灰汁っぽさも、汁とともに食べれば、それほどでもない。
かえって、草の匂いが、そばの甘味を引き立てるようだ。

変わりそばは、打ち込むものによって、打ち方を工夫しなければいけない。
今回は、ちょっと、苦労したなあ。
これに懲りず、
来月は22日(日)に「茶そば」の予定。
皆さん、またお試し下さい。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年5月15日 (木)

栄養豊富なごまを使って「ごま切り」

この火曜日は、恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さん御参加ありがとうございます。

Gomagiri 今回の変わりそばは「ごま切り」。

写真の手前が十割をそばで、むこうがごま切り。
ごまのほうは、ちょっと太めに打ったので、反動で十割が細くなってしまった。

このごま切りは、変わりそばの定番中の定番。
黒い色のそばだけれど、海苔切りとはまた違った色合いがある。

じつは、ものの本に、「ごま切りは難しい」と書いてあったので、今まで敬遠していたのだ。

でも、やはり難しいといわれる「桜えび切り」もなんとか作ったことだし、そろそろ、ごまにも挑戦してみようかと思ったのだ。

作ってみて、なるほど、その難しさが判った。
ごまは、油が出るのだ。
すり潰すにしてもべとべと。
裏ごしをしてもべとべと。
そばの玉にしても、、、、
さすがにべとべとにはならないが、
やはり油っぽい。

Gomadanngo おいしそうなごま団子ではあるけれど、大理石を延ばしているような錯覚にも陥る。

で、肝心の味の方は?

「あっ、ごまだね。」

それだけで終わり。

この変わりそば、色の面白さを楽しむだけで、あまり、そばの味とは、合っていないかも。
でも、栄養とカロリーは、しっかり高い気がする。

これに懲りず、まだまだ、いろいろな変わりそばをやってみよう。
皆さん実験台になって下さいね。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年5月11日 (日)

どうしてそんなに「こねる」のか。

打ち上がったそばを顕微鏡で覗いてみると、
プクッと膨れ上がったそば粉の粒が、
乱張りの鉄平石の敷石のように、
ぴっちりと並んでいる。

その目地になるところ、
つまり、粒と粒の間のなるところには、
水分が入り込んで、きらっと光っている。

ここの間に、空気があると、
茹でたとたんに切れてしまう。

また、この水には、
そばの水溶性のタンパクが溶け込んでいる。
そばのタンパクは、小麦のように、
網目状のグルテンを形成することはないけれど、
独特の粘りがあり、
それがそば粉同士をしっかりと結び付けている。

キチンと、水分を含んだそば粉の粒が、
ぴっちりとすき間なく並び、
弾力のある、しっかりとしたそばを作るために、
そばを一生懸命こねるのだね。

Sobatama 老舗のそば屋のご主人が言っていたけれど、職人は、すぐにこの「こねる」作業で手を抜こうとするらしい。
よくこねないと、粉っぽくなり、茹で上がっても弾力がでないのだそうだ。
ベテランの職人でも手を抜くことがあるらしい。
だから、そば屋のご主人は、いつも厳しく、そばをチェックしていたという。

私なんぞ、根が怠け者だから、すぐに手を抜きたくなる。
ええい、そこを、もう一踏ん張り、、、と言い聞かせながら、いつもこねているのだ。
体重をぐっとかけて、、、ぐぐっと。
もっと、体重を増やさなくては、、、、。
ええと、そのためには、、、、。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年5月 9日 (金)

鬼アザミ練り

Kikuneri雑誌に、きれいな菊練りの写真があったので、まねをしてやってみた。
ははは、恥ずかしながら、私のは菊練りどころか、牡丹のつぼみ。
なかなか、きれいにはいかないのだ。

そば粉をまとめて練るのは、一番の大仕事だ。
これが終わると、もう、そばが打ち終えたような気分になる。
人によっては、あまり強く練らない方もいるが、私はしっかりと練り込む。
それによって、細切りにしても、崩れない麺線ができるからだ。
特に暖かいそばにすると、違いがよく分かる。

だから、上の写真のような、大人しい練り方では、
いいそばができない。

Kikuneri2 しっかりと、体重をかけて、練り込むとこんな格好。

えっ、鬼アザミの花のようだって。

菊でも、牡丹でも、鬼アザミでもいいから、ぎゅっと練り込むことが大切、、、、だと思っている。
そのために、私は、体重を増やす努力をしているのだ、、、、、、。

っで、なんでそんなに寝るのか、
ではない、そんなに練るのか、
そんな話はまた今度。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年4月30日 (水)

腰痛にならないために。

長い時間、パソコンの前で仕事をする方は、
その、姿勢や、キイボードの高さを調整するだけで、
ずいぶんと疲れ具合が違うそうだ。

キイボードを打つだけなら、
たいして力はかかっていないと思いきや、
肩や肘、手首には、思わぬ負担がかかっているらしい。
負担のかかる姿勢を長くやっていると、
何かしらの故障が生じてくる。

何ごとも、長時間の仕事は、
まず、身体に無理のかからない姿勢、態勢、道具の配置が大切。

私なんか、このブログを書くためにパソコンに向かっていると、
手がしびれ、頭がボーとして、
仕方なく、アルコールで治さなければならないのだ、、、。

そんなことで、
そばを打つ台の高さも大切。

居酒屋でそばを打っていた時に、
何回も高さを替え、
やっと今の高さで落ち着いた。
何しろ腰痛持ちの私。
特に腰には負担をかけたくない。
わずか、1センチ低くしただけで、
そばを打つのが楽になったりする。

本で読んでみると、
立ってみて、小指の付け根の高さがいいとか、
手を伸ばして、両手がぴったり着く高さがいいとかいう。

自分なりに、
使い易い、無理のない位置を決めること。
たいしたことではないけれど、
これも、職人の技の一つ。
長くムラのない仕事をするために大切なことなのだろうなあ。

最近よく聞かれる、そばを伸ばすコツ。
それは、いろいろな動物になり切ること。
前のブログをどうぞ。

そばの伸しは四六のガマ

忙しくても、猫の手は借りたくない。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年4月28日 (月)

打ち板にも職人の技。

店を始める時に、
知り合いの大工さんに、
そばの打ち台を作ってもらうように頼んだ。

その大工さんが聞く。
「打ち台の板は、何を使おうか。」

「う〜ん、堅すぎず弾力のある木。
 本には、カツラが一番いいと書いてあるけれど、
 ちょっと、高そうだなあ。」
と、答える私。

「カツラか、これだけの大きさのカツラの板というと、
 なかなかないね。」
と、つれない返事。

でも、大工さん、
思い出したように言う。
「ひょっとしたら、作業場に積んであるかもしれないな。」

天井のチェーンブロックを、
何回もガチャガチャと引きながら、
取り出して来た板。
がっちりと厚みがあるが、
薄汚れた板。
それに、ちょっとしなっている。

「これがカツラだ。
 何かの機会に、とっておいたんだ。
 幅がないので繋ぐようになるけれど、
 なんとか、間に合う大きさだ。」

ええ、この汚い板がカツラ。
おまけに、ちょうど真ん中に、節があって、
ポコッと穴が開いている。

「大丈夫、任せておけって。」
と言う大工さんの言葉を信じて、
その、けば立った板で、打ち板を作ってもらった。

Utiita そうして、出来上がったら、まったく見違えてしまった。
裏面にホゾを切り、しなりを止めてある。
そして、節の部分も、しっかり、継ぎ当てをされている。
三年以上も使っているけれど、狂いもない。
ああ、職人の技と言うのは、こういうことなのだなと、この穴継ぎを見るために思うのだ。

私も、もっともっと、しっかりとした、仕事をしなければ。
このカツラの打ち板が、しっかり私を見張っている気がする。
節目のある打ち板なんて、めったにないのだから。


 

→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年4月26日 (土)

打ち板はカツラ

大騒ぎだった、長野市で行われた北京オリンピックの聖火リレー。
なんとか、終わってほっとしたところ。

Himerinngo 中国人留学生たちが溢れて居た歩道は、
今は、静かになり、
ヒメリンゴの花が、かわいく咲いている。

今回は、チベット問題へのアピールや、
厳重な警備が話題になった。

でも、
忘れないでいただきたい。

この聖火リレーには、
商店街の人々はじめ、
さまざまなお手伝いをした、
多くの善意のボランティアの市民がいたことを。
思想信条はともかく、長野の地元のために、
「こんなことになっちゃって、、、。」
と言いながら、
自分の役割を果たした人たちの居たことを、
忘れないでいただきたい。

って、私は何もしなかったけれど。

Katura 表参道の街路樹のカツラも、
丸い葉を広げて、
静けさが戻ってほっとした様子だ。

カツラの木は、かなり大きくなり、
その材木は、さまざまな用途に使われている。
善光寺の本堂の柱にも使われており、
それが、表参道の街路樹に使われる由来になっている。

彫り物をする方の話では、カツラは、木目に依る割れがなく、
粘りがあって、細かい彫りが出来るという。
将棋の板にも使われるのは、
程よい弾力があるからだろう。

そして、そばの打ち板にも使われる。
ヒノキや桜、最近では集成材なども使われるが、
カツラに勝るものはないと言われているそうだ。

「かんだた」の打ち板もカツラを使わせていただいている。
適度な粘り、弾力、そして傷がつきにくい特質があるからだ。

なんだ、そんないい打ち板を使っているのに、
お前のそばは、、、、、
なんて、言われないように、
しっかり打たなければね。


→→→人気blogランキングへ

 

| | コメント (0)

2008年4月20日 (日)

本日は「桜そば」

今日は長野マラソンの日。
薄曇りで、参加される方には、いい気候だったのではないだろうか。

Sakurasoba さて、長野の桜もそろそろ散り初めたが、本日は「桜そば」をご用意させていただいた。
たくさんのご来店、ありがとうございました。

更級に打ち込んだ「桜切り」、それと、普通の「手打ち」との盛り合わせ。

さて、その「桜切り」、常連のお客様いわく、
最初は、茶そばの上に、桜の花びらが乗っているだけかと思ったそうだ。
だって、きれいな緑色のそばが出て来たのだから。
食べてみて、あっ、桜餅の味だ!と判ったそうだ。

Sokuranoha_3 そう、桜の葉をすり潰して、そばに混ぜてみたのだ。
この桜の葉は、大島桜という種類らしい。
薄くて、柔らかいので、食用に向くのだ。
その香りのするそばを楽しんでいただいた。

桜そばというと、ピンク色のそばを想像する方もいらっしゃるが、残念ながら、桜の花では、色も香りも出ないようだ。
多くの店では、食紅を使って、ピンク色を出している。
でも、自然の食べ物にこだわる「かんだた」では、あのタール系の色素は使いたくないので、あえて、そのままの色でお出しした。

ちょっと手間のかかるそばだけれど、こういう季節の香りを楽しんでいただきたいなと思う。

ところで、そばの上に載せた桜の花の塩漬け。
私は、これを食べると、どうしても、銀座○○屋のあんぱんを思い出してしまう。
ほら、丸いあんぱんのまん中にへそがあって、そこにこの塩漬けが入っている。
桜の花の塩っぱさが、あんの甘さを引き立てていた。

そんな連想をする私は、
もう充分に「おじさん」なのだろうなあ。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年4月 1日 (火)

「ふきのとう」と「ふき」の関係は?

今日の朝は、雪降り。
すぐに溶けて、積もるほどではなかったが、
けっこうな勢いで降っていた。
この寒さで、すこし、桜に遠くなりそうだ。

本日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さん、御参加ありがとうございます。

Fukinotou 長野の山で、最初に採れる山菜が、このふきのとう。
ほろ苦い香りと味が、いかにも春の訪れを感じさせる。

ふき味噌にしたり、天ぷらにしたり食べると、
人生の深みを感じることの出来る、大人の味だなあと思ったりする。

ある方から、山で採ってきたふきのとうをいただいた。
そのきれいな姿を見ているうちに、私の頭の中で、よからぬ考えが、、、、

よし、これを、そばに打ち込んでみよう。

ふきのとうを細かく刻み、何度も水を替えながらアクを抜く。
なにしろ、刻むとすぐに真っ黒になってしまうのだ。
アクの黒い汁が出なくなったら、重層の入った湯で茹でて、
さらに水にさらして一晩置く。
ミキサーを使ってペーストにして、細かい目の裏ごしをして、
更級に打ち込んでみる。

Fukinotougiri ということでできた「ふきのとう切り」。

薄い緑をしていて、そばに顔を近付けると、独特のふきの香りがする。
でも、食べてみると、それほどの違和感はない。
苦くなるのではないかと心配したが、そんなこともなく、かえって、そばの甘味が引き立つ。

お客様にも、おおむね好評だったようだ。

よかった、作ってみて。
なんの本にも載っていないし、さんざん迷ったのだ。
アクを残せば色が黒くなるし、苦みがどうなるのか不安だったが、
うまくいったようだ。
何ごともやったみなければわからないものだ。

ところで、「ふきのとう」と「ふき」の関係は?
「ふきのとう」が大きくなると、「ふき」になるとか、
実は「ふきのとう」と「ふき」は別の植物だとか、
そんな話で盛り上がった。
なにしろ、
エイプリルフールだからね。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2008年2月19日 (火)

そば打ち初級者にはロール挽きの粉がお勧め。

さて、時々、
粉を自分で持ち込まれて、
その粉で、そばを打って欲しいと頼まれることがある。

どういう性質の粉か、
よく分からないので、
ちょっと、怖い。
でも、出来るだけ応じるようにしている。

作ってみると、打ち易い粉もあるし、
伸びのない粉の場合もある。
粉によって、ずいぶんと違うものだなあ、と思う。

先日も持ち込まれたのは、
親類の農家の方が、育てられたそばだという。
農協で製粉してもらったそうだ。

顕微鏡で覗いてみると、
粒のきれいに揃った、
微細粉の少ない粉。
ロール式製粉機によるものだ。
ホシが少なく、
ちゃんと挽き分けて篩(ふる)われている様子。

打ってみると、
水の含みもいいし、粉の膨らみもいい感じ。
外二の割り合いで、きれいなそばが出来上がった。
ちょっと、茹でてみても、
味の濃い、甘味のさわやかなそば。
麺線も捻れることなく、しゃんとしている。

農協もなかなかのそば粉を作るものだ。

そばを粉にするには、
ロール挽きと石臼挽きがある。
多くのそば粉は、
効率のいいロール挽き。

でも、一般的に、ロール製粉の粉は、
石臼挽きに比べ風味が少ないと言われている。
ロールで粉砕する時に熱が生じて、
そばの香りが飛ぶからだ。

だから、「手打ち」を売りにする店では、
香りのよい、石臼挽きの粉を使うことが多い。

でもね、石臼挽きだからといって、
おいしいとも限らない。
石臼でも、局部的にかなり高熱が発生することがあり、
風味を壊すことがある。
また、粒がきれいに揃いにくいのも難点だ。

きれいに石臼で挽かれた粉は、
角が丸くなったような粒が揃っている。
そば粉が来る度に、
顕微鏡で覗いては、ブツブツ言っている私は、
そば粉屋さんからみれば、
うるさい奴なのだろうなあ。

石臼で上手に粉を挽くには、
マメな手入れと、調整が必要。
最近はやりの、自家製粉の方たちも、
話を聞けば、
その点を苦労されているようだ。

でもね、ロール挽きの粉だって、
うまくやれば、決してまずいわけではない。
むしろ、そば打ちを、これから始めようとする方には、
私は、ロール挽きのそば粉を薦めている。

どうしてかって?
粒が揃っているので、
均一に水が回り易いのだ。
そして、表面が滑らかに仕上がるから、
伸しもやり易い。
少し、ロール挽きの粉で練習されてから、
石臼挽きの粉に挑戦される方がいいのではないだろうか。

どこで、手に入るかって?
お近くに、出前も丼ものもやっている、
昔ながらのそば屋はないだろうか。
あれば、そこに頼んで、分けてもらうといい。
機械打ちをしている店のほとんどは、
ロール挽きの粉を使っていると思う。

あっ、もし分けて貰ったら、
一週間以内に使うこと。
冷蔵庫に入れたり、
ビニール袋に入れてはいけないよ。
そば粉は、
その取り扱いで、
コロッと性質が変わってしまうのだから。
そう、ほら、
何かに似ているでしょう。
取り扱いかたで、
コロッと変わってしまう、、、、。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (2)

2008年1月20日 (日)

氷点下89.2度の世界

明日は暦の上では大寒。
一年で一番寒い時期なのだろう。

北海道では氷点下30度まで、下がったところがあったとか。
すごいなあ、氷点下30度なんて。
これに比べれば、
長野の最低気温の氷点下6度なんて、
まるで常夏の島で海水浴ををしているようなものだ。

、、といっても、
やっぱり寒い。

表に面しているそば打ち場の室温は4度。
良かった、氷点下でなくて。
置いてあるそば粉は、
温度や湿度の変化を嫌うので、
打ち場には、ヒーターもクーラーもない。
なんの、北海道に比べれば、
このくらいの寒さ、、、と、
痩せていないのに「痩せ我慢」。

南極を犬ぞりで横断した人の話では、
ずっと氷点下50度以下のところにいて、
沿岸部にきて氷点下20度や10度になると、
すごく暑く感じるそうだ。
人の身体の寒暖の感じ方は、
かなり相対的なもののようだ。

でも、北海道にも南極にも行ったことのない私には、
どうも、そういう感覚は持ち合わせていない。

こういう寒い朝には、
最初に打つ、更級に使うお湯のぬくもりがうれしい。
でんぷんの多い更級粉は、
熱湯で溶いてつなぎにする。
普通のそば粉の時と違い、
塊を手のひらですり潰すような感じで、
粘りを出してつないでいく。
割粉は、普通のそばと同じ「外二」。

更級は、プクッと膨らむような捏ね加減。
のしに入れば、生地はすっかり冷めて、
いつもの気難しい表情。
おいおい、少しは愛想良くしろよ。

ちなみに、地球上で観測された、
一番低い気温は、氷点下89.2度だそうだ。
南極の、標高3,500mにある基地での記録。
どのくらいの寒さなのだろうか。
試してみたい?

そんなところから見れば、
この長野の寒さなんて、
なんて甘っちょろいのか。

でも、その甘っちょろさの、
さらに甘いところに居たいのが人の心情。
せめて、暖かい店の中で、
甘味のある、特別な挽き方をした「更級」でも、
手繰ってみよう。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2007年12月23日 (日)

それでもガンバってそばを打とう。

Kenbikyou使っている簡易顕微鏡。
下にあるのがペン形の30倍。
黒いのが、ライト付きの100倍。

どちらもおもちゃのようなもので、
解像度は悪いけれど、
粉のチェックや、
生地の状態を確認するのに使っている。

多くの方は、想像で、
そばの状態がどうのこうのと言われているが、
これからは、ちゃんとした、分析や計測に基づく、
科学的な観察が必要なのではないだろうか。

なんて、この程度の道具で、
科学的もなにも、あったものではないが。

さて、気難しいそば粉をひとまとめにするには、
水を均一に回すことが必要という話。

そば粉を鉢にあけ、
水を注いで、ひたすらかき回す作業。
こういう単純な動きは、
なかなか、根気が続かないもの。
すぐに楽な方法を考えてしまう。

もっと、つなぎ粉を入れた方がいいかなあ。
何か別のものを入れた方がいいのかなあ。
水に何かを混ぜるのかなあ。

いえいえ、ただ、ひたすらに、
かき回すことが、一番大切。
たとえ500グラムの粉であろうと、
最低5分は続けてみてみよう。
その上で、水の量を調整して、
また、かき混ぜる。
まあ、気長に、ゆっくりとやってみよう。

そば粉の表情が変わっていくのが、
分かるようになれば、しめたものだ。

出来あがったそばを、
簡易顕微鏡で見てみると、
蛇の鱗のような、模様が見える。
つまり、そば粉は、そばになっても、
そのままの形で残っているのだ。
そのそば粉の間に、びっしりと水分が入り、
そばをつなげているようだ。

この間に、空気でも入っていようものなら、
そばは簡単に切れてしまう。
だから、しっかりと、水回しをすることが大切。
そして、その後に、きちんと練ることも必要なんだね。

さて、お客さまが打ったそばが、
スプーンでしか食べられないほど、
短くなってしまった、
というところから始まった「そばが切れる話」。
まあ、多少は切れることは、
目をつむって、
そばを楽しむつもりで、
そば打ちを続けて頂きたいなあ。

大晦日、年越しそばを、
ご自分で打てるようになると、
う〜んと、
もっと、う〜〜〜んと、
楽しい年越しを迎えられることだと思う。

でも、そば粉は、
新しい、引き立ての、
ぴちぴちしたものを使うこと。
そういうそば粉は、近所のそば屋さんで手に入れよう。

そば粉の大切な話は、
以前に書いたブログにて。

スプーンで食べるそばもいいかも
蕎麦粉と刺身は、新鮮な方がいい
最初は頼みづらいかもしれない。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2007年12月21日 (金)

そば粉が微笑むまで、そばをかき回す。

先日、久しぶりに大きな金物店に行ったら、
そば打ち道具のコーナーが、さらに広がっていた。
伸し板、こね鉢、こま板、麺棒、そばを入れる舟まで大小さまざまなものが売られている。
別のところには、そばきり包丁が並んでいる。

これだけ並べられているっていうことは、
それだけ売れているっていうこと。
自宅でそば打ちをする方が、けっこういらっしゃるのだねえ。

さて、引き続き、「そばが切れる話」。

まとまりにくい、バラバラなそばを、
つなげる役割をするのが水。
それを均一に、粉に含ませると、
自然とそば同士が仲良くなるのだ。

えっ、水溶性のタンパク?
網の目状のグルテン?
デンプンのアルファー化?
そんな難しい話は、
どこかに置いておこう。
どのみち、そんなことなんか、
目に見えないのだ。

それよりも「水」。
その水を、そば粉全体に、
万遍なく、行き渡らせることが大切。

どうするかって?
ただ、かき混ぜればいいだけの話。

「なんだ、そんな簡単なこと、
ちゃんと、やっているよ。」
と言われてしまいそうだ。

でも、実は簡単に見えることの中に、
大事なことが隠されているんだ。

そば打ちを、初めての方に教えると、
たいていの方は、充分にかき混ぜないまま、
まとめようとする。
何回か、そば打ちをされている方でも、
少し掻き回しただけで、
力ずくでそばをまとめてしまう。

そのようにしても、
確かに細い麺はできるけれど、
茹でると切れたり、
ぼそぼそとした感じになる。
だいいち、延ばすのに苦労するだろうなあ。

何しろ、頑固者のそば粉たちだ。
ちょっとぐらいかき回したぐらいでは、
おいそれと、水を含んでくれない。
でも、かき回しているうちに、
だんだん表情が緩んでくる。

でもでも、まだまだ。

そのうちに、そば粉が、微笑み出す。
こうなればしめたものだ。

でも、まだまとめてはいけない。

そのうちに、周りのそば粉と仲良くなって、
くっ付き出す。
そう、アラブで食べられる、
クスクスの粉のようになる。
って、分かりにくいなあ。
細かいパン粉のような状態になる。

でも、まだまだ。

そのうちに、もう少し固まり合って、
銀玉鉄砲の弾ぐらいの大きさになる。
って、何のこと、古いなあ。
つまり、自転車のベアリングの玉ぐらいの大きさになる。
あれ、ますます分からない。

分からないところで、
ムキになってかき回すと、
パチンコ玉ぐらいの大きさの玉が、
ぽつりぽつりとできてくる。
これなら、分かるかな。

ここまで来ると、
そば粉が、う〜ん、そろそろ、
みんな一緒になっていいかなあ、
と考え始める。

でも、まだ、慌ててはいけない。

ここで、ちょっとだけ、
さっと、水を加えてやる。
ほんの、ちょっとだけだけれど。

そうすると、そば粉は喜んで、
ころころと大きくまとまり、
表面に粘りが出てくる。
そうして、自分からまとまろうとするのだ。

そうすれば、自然に、
ほら、そば粉が自分から、
一つの玉になってしまった。

ねえ、簡単でしょう。

、、、、と、実は、
簡単ではない。

これは、理想的なシナリオ。
そばを打ち始めた人が、
この通りにするのは、
なかなかできることではない。
でも、
やっぱり、「きほん」のシナリオは必要。
そこをふまえた上でのアドリブなのだろうなあ。

ということで、
まだまだ続く「そばが切れる話」。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2007年12月18日 (火)

金の切れ目が「そば」の切れ目。

さて、なかなか進まない「そばが切れる話」。

だいたいそば粉というのは、
頑固で、我がままで、協調性がない。
他のそば粉と一緒になって、
仲良くなることはあっても、
なかなか、手を繋ごうとはしないのだ。

だから、
「どうして、そばが切れるのか。」
と考えるより、
「どうしたら、そばが繋がるのか。」
と考えた方がいいようだ。

そば粉というのは、
もともとバラバラのものなのだ。
そのお互い同士を、繋ぐものは、何だろうか。

防衛庁の元幹部と、
出入りの業者の癒着。
これは、お金で繋がっていた。
なるほど、世の中の人と人、
お金で繋がっていることが多いのかもしれない。
ひょっとしたら、サラリーマンのお父さんだって、
会社とはお金で繋がっているのかもしれない。

でも、昔から言うでしょう、
「金の切れ目が縁の切れ目だって。」
お金の関係が無くなると、
付き合いが切れてしまうのだ。
そばが切れてしまうのも、
お金がないからなのかも、、、

いえ、そんなことはない。

世の中には、愛情とか、友情、
尊敬とか信頼で結ばれている関係もある。
実は、こう言うもので結ばれた関係は、
お金で結ばれた関係よりも、
はるかに強い結びつきがあるあるようだ。

そして、何より強いのが、
血の繋がりのようだ。
親子、兄弟、親族の関係。
これは切っても切れるものではない。

そばを打つ時に、
つなぎ粉に頼ろうとするのは、
お金で繋がっているようなもの。
少しは必要だけれど、
そんなにたくさんはいらない。

Mizumawasi もっと強い、
兄弟のようなつながりを作るのが一番。
それを作るのが、
じつは、、、

水なのだ。

「えっ、何か特別な水を使うの?」
なんて思う人は、まだ、
お金の関係にとらわれている人。
とりあえずは、普通の水で充分。
それを、そば粉に、
均一に与えてやることだ。

なんだ、そんなこと。
いつもやっているよ。

と、言われそうだが、
実は、「均一」に、水を与えることは、
かなり大変なことなのだ。

不平等に、水を与えると、
よく行き渡らなかったそば粉たちの、
不平不満の溜まったそばになってしまう。
ほら、「ぶつぶつ」言っているでしょう。
ブツブツ。

うまく、平等に水が行き渡ると、
そば粉たちも安心して、
周りのそば粉のことを、
兄弟のように思ってくる。
そうして、そばを作れば、
固い絆に結ばれたそばができるんだ。

本当かなあ。
っと、時間がないので、
まだまだ続く、「そばが切れる話」。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2007年12月16日 (日)

カエサルは2000年以上前の人だけれど。

英語読みではシーザーと呼ばれる、
ローマの指導者だったカエサル。
彼は、人の心をつかむ技に長けていたそうだ。

彼の後半の人生は、
まさに戦いの中にあった。
数年におよぶ、今のフランスあたり、
当時はガリアと呼ばれていた地域を
平定するするための戦役。
その後、さまざまな行き違いから、
本国ローマとの戦いをはじめ、
ギリシャ、エジプトまで、
反対勢力を追いやっていく。

彼の戦い方は独特で、
何よりも、兵士たちの士気をあおり、
その、能力を最大限に生かす道を、
常に考えていた。
だから、かなり不利な状況の中でも、
そこを、乗り越えてきたそうだ。

それでも、彼の目の届かないところで、
兵士たちの反乱が起きたりした。
そんな時でも、カエサルが行って、短い演説をすると、
兵士たちは、自分達の行動を恥じ、
カエサルへの忠誠を誓うのだった。

そうして、
バラバラだった兵士たちの心をまとめ、
本来の敵へと、立ち向かうのだ。

このカエサルという男、
よっぽどのカリスマ性があったに違いない。

カエサルならずとも、
戦国時代の武将だって、
部下を思いのままに動かせるようにするには、
それなりの強い指導力がなければならないだろう。

今注目を浴びている、
ここ長野を舞台とした、
信玄と謙信との戦いもそうだ。

夜のうちに、兵たちを分散して動かし、
謙信の陣地を、挟み撃ちにしようとした信玄。
夕餉の煙の量から、敵の動きを読み取り、
陣地を残したまま、静かに河を渡り、
信玄の本陣を狙った謙信。

どちらも、しっかりとした統率力があったから、
兵たちが迅速に動いたのだ。

さてさて、
そば打ちにも、この統率力が必要になる。
、、、気がする。

何しろ、そば粉というのは、
気ままで、薄情で、怠け者なのだ。
ちょっと手を抜けば、すぐにサボるし、
やり方を間違えれば、自分の世界に籠ってしまう。

そんなそば粉相手に、
自信なげに、
ああしろ、こうしろと言ったところで、
そば粉は、思う通りに動いてくれない。

まして、
「長いそばになれ。」
と、頭ごなしに言ったところで、
「へっ、なにさ。」
という感じで相手にもされないのだ。

部下が思う通りに動いてくれない、
指導者のつらさよ、、、、。
えんえん、そばが切れてしまった、、、。

でもでも、ご安心あれ、
そば粉にも弱みはある。
その弱みを知り、
そこをカバーしてやることができれば、
そば粉は言うことを聞くのだ。

そうすれば、
ローマの強力な指導者であったカエサルのようになれる。
信玄にも、謙信にもなれる、、、
あくまでも、そば打ちの世界の中でのことだけれど。

かくして、
具体的なことを何一つ言わぬまま、
「そばが切れる」話は続くのだ。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2007年12月14日 (金)

そばで首をくくる話

世の中には、
出来ないことを平然という人もいるようで。

「へっ、そばが切れるって、
 それならおいらは、月まで届く、
 長いそばを打ってやろうじゃねえか。」

なんて、言うのならまだかわいい。

「預かったお金だから、
 最後の一円まで、
 何月までに調べます。」
なんて言っている政治家の言葉は、
まさに、「そばで首をくくる」おはなし。
つまり、出来そうもないことの話なんだね。

「それなら、おいらが、
 ほんとに首をくくれるそばを作ってやろうじゃないか。
 政治家ども、覚悟してやがれ、べらんめえ。」
なんて、そばが首に二重に巻き付いたような話をしてはいけない。

「手打ちそば屋 かんだた」の屋号は、
芥川龍之介の蜘蛛の糸という、小説からいただいている。
地獄から極楽まで、細い蜘蛛の糸にすがって、
登っていこうとする「かんだた」。
でも、無情にも、
「かんだた」が、利己的な考えを持った時に、
ぷつんと、蜘蛛の糸が切れてしまい、
また地獄へ落ちてしまう。

そういう名前をいただき、
想いを込めて、そばを作っているのだから、
きっと、
利己的な人が、私のそばを食べれば、
箸をつまむところから、
ぷつり、ぷつり、と切れてしまう。
きっと、某国の大臣などは、
私のそばなど、スプーンでないと食べられないだろうなあ。

皆さんが、想いを込めて作ったそばが、
切れてしまうのは、
そばを作ったあなたが悪いのではない。
食べる人の、利己的な心がいけないのだ。
そういう心が、
そばをぶつぶつと切らしてしまう。

でも、
でも、少しはあなたの心に、
「いいかっこしい」の気持ちがあったかもしれない。
う〜んとうまいそばを作ってやるぞという、
気負いがあったかもしれない。

そばって言うのは、
そんな微妙な気持ちを、
読み取ってしまうもののようだ。

などといいながらも、
実は、切れないそばを作るには、
それなりのコツがある。
、、、で、
まだまだ続く、そばが切れる話。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2007年12月11日 (火)

長いばかりがそばではない。

今日の朝に、店にテレビの取材。
いざ、マイクを向けられたり、
カメラを前にすると、
なかなか、思うように言葉が出ない。
う〜ん。
うまく、撮れているかなあ。

地元のテレビ局、
信越放送の夕方の番組で、
来週の月曜日(17日)に放映の予定だとか。
いろいろと、仕掛けがあるみたいだけれど、
どういう風になるのだろう。
ちょっと、
だいぶ、
かなり、不安だ。

で、本題の「そばが切れる話」。

東京にいた若い頃、
長野県は松本にある、
一軒のそば屋に何度か通ったことがある。
そう、私が二十代の半ばだったころだから、、、
えっ、もう30年ぐらい前の話になる。

東京からわざわざ通うほど、
うまいそば屋だったかって。
いや、
そうではない。

どうして、このそばがおいしいのか、
分からなかったから通ったのだ。

当時有名だった某ホテルのシェフが、
ここのそばを、
おいしいといって褒めたのだそうだ。
おかげで、テレビや雑誌に取り上げられ、
この目立たない場所にある、
ほんの小さなそば屋は、
一躍有名になった。

そのシェフは、
大きな身体の、
人なつっこい性格で、
あの時代に、洋食を家庭に広める努力をされた、
とても、とても偉いお方なのだ。
その方がお墨付きを与えたそば。
いったいどんなそばなのか、
興味を持ったのだ。

その店で出て来たのは、
真っ白な、そして、透明感のあるそば。
でも、そばは、ぶつぶつに切れている。
それでも、箸でつまめる長さだから、
数センチからせいぜい十センチぐらいか。
普通のそばをたぐるように、
ズズッとはいかないのだ。

これが、どうして、そばなのだろう。
どうして、あの有名なシェフが褒めたのだろう。
そして、どうしてこれが美味しいのだろう。

それが、分からなかったから、
何度も通うことになったのだ。

こんなに、ぷつんぷつんと切れたそばが、
どうして美味しいのだろう。
こんな、茹で過ぎたモヤシのようなそばの(失礼)、
どこがいいのだろう。
でも、あのシェフが褒めたのだ。
どこかに、私の美味しさの感覚が抜けているのかもしれない。

でも、不思議なもので、
何度か通うと、
ああここはこういうものだと思ってしまう。
別に、そばが短いことなど気にならなくなるのだ。

そして、ある時、
別のそば屋で更級を食べている時に気がついた。
ああ、あのシェフは、
そばを褒めたのではなくて、
ああいう、透き通ったそばを作り上げた、
そば屋の主人の努力を褒めたのだなあ、、、と。

ぶつぶつに切れた短いそばながら、
それでも、あのぷちぷちとした食感を生かす、
そういう道を貫き通したのだ。
多分、いろいろなことを言われてきたことだろうなあ。

そのご主人、
あるテレビのインタビューで答えている。
レポーターがこう聞く。
「どうして、このそばは、こんなに短いのですか?」

もう、何度も聞かれたことなのだろう、
ご主人は、表情も変えずに答える。
「そばは、長くなければいけませんか。」

そう、
「そばは、長くなければいけませんか。」

そばの世界は広い。
さまざまな苦労をして、
こうして、新しいそばの世界を開いた方もいる。

まして、初めてそばを打って、
そのそばが、ぶつぶつと切れてしまったって、
なんの問題があろう。

苦労して打ったそばを、
たとえ、
スプーンで食べられようが、
フォークで食べられようが、
「これは、俺が、苦労して作ったそばだ。
 短くて、どこが悪い。」
そう、自信を持って言い切ることだ。

そう、
そばは、ただ長いのがとりえではないのだ。

そのように、家族のみんなに宣言することで、
打ったそばが切れるという問題は、
一件落着〜〜〜〜〜

とはいかないか。

まだまだ続く、そばが切れる話。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2007年12月10日 (月)

そばが洋食になった。

さて、時々来られるそば好きのお客さま。
道具を揃えて、
蕎麦打ちに挑戦されたそうだ。

「いやあ、そばが洋食になっちゃったよ。」
とおっしゃる。
ええっ、
どういうことだろう????

初めて打ったそばは、
どうしても、不揃いな太め。
そして、ぶつぶつと短く切れてしまったそうだ。
皿に盛ったそばは、箸でつまむのに苦労する。
業を煮やしたご家族は、
スプーンとフォークを持ち出してきて、
そばをすくって食べ始めたのだそうだ。

なるほど、それで洋食のようなスタイルになってしまったのだ。
でも、それも面白いかも。

そば打ちを始めた頃の方は、
そばが切れてしまうのが、一番の悩みだろうなあ。
自慢ではないが、
私だってそうだったのだ。
(何が自慢なのだ、、、)

ようし、道具も揃ったので、
「今日はそばを打つぞ。」
と家族に宣言。
その家族の期待を集めて、
家中を粉だらけにして、
苦労して、なんとか、細長いそばができる。

「ほおら、初めてながら、なかなかいいそばができたぞ。
 我ながらたいしたものだ。」
と、出来あがったそばを前にして自画自賛。

ところが、ところが、
さあ、食べようと、
お湯の中にそばを入れたとたん、
あれ、ぶつぶつと切れてしまった。
茹であがったそばは、箸でつまむのにも苦労するほど短くなっている。

かくして、家族の賞賛の目は、
軽蔑の目へと、あっという間に変ぼうする。
そんな、ご経験がある方が多いようだ。

まあ、最初だから仕方がないさ。
そういって、何度か挑戦を重ねる。
かくして、お父さんがそばを打つ日には、
奥さんは、急な近所の会合に出かけ、
お子さんには、友人からの呼び出しが入る。
ということに、なりかねない。

どうしたら切れないの、
というような質問をお受けすることもある。
さあ、どうしてそばは切れてしまうのだろう。
私にだって、、、、よく、、、分からない。

ということで、
しばらくは、「そばが切れる」という話。


→→→人気blogランキングへ

| | コメント (0)

2007年8月18日 (土)

長芋はつなぎになるとはかぎらない。

先日、久しぶりの古い知人と会った。

その人も、時々自宅でそばを打つという。
「でもね、茹でるとブツ切れのそばになってしまうんだ。」

そうそう、慣れない人はそういうもの。
だから、私のようなものが、そば屋をやっていけるのだ。

「だから、つなぎに、長芋を入れてみたんだ。」

そう、昔から、山芋や長芋は、
よくつなぎに使われていた。
茹でるとふっくらとして、
サクッという食感になるんだよね。

「ところがねえ、前よりもっと、
 ブツ切れになってしまった。あっはっはは。」

それはそれは、ご苦労様でした。

そう、あの、ネバネバがいいだろうと思って、
そばのつなぎに使うと、
料理をよく知らない人は、
かえってブツ切れのそばになってしまうのだ。

どうしてかって。

長芋つなぎは、まあ、ごく、単純な作業だ。
長芋をよくすりつぶして、そば粉に混ぜるだけ。
それだけで、あの、モッチリとした食感が得られる。

なのに、どうして、ブツ切れになってしまうのかって。

もう一度いいますよ。

長芋をよくすりつぶして、そば粉に混ぜるだけ。

えっ、まだ分からない。

長芋は「すりつぶす」のです。
大根おろしのように「すりおろす」のではない。

たいていの人は、おろし金で、
長芋を「すりおろし」てしまう。
これでも、粘りは出るけれど、
芋自体は、粒の粗い、つぶつぶの状態。

この状態でそばを打っても、つぶつぶが残っていて、
茹でれば、そこで、そばは切れてしまう。

長芋は、すり鉢で、
その肌を使ってすりおろし、
すりこぎで気長にすりつぶす。

独特の固い粘りが出てきて、
糸を引いてみると、つぶつぶ感がなくなるまで、
しっかりとする。
まあ時間にして、30分以上はすらないと。

そうして、はじめて、そば粉に混ぜることができる。
そう、長芋つなぎは、けっこう手間がかかるのだ。

えっ、お前は「長芋つなぎ」をするときは、
そうやってすっているのかって。

すみません。
最近は、文明の利器というものがあって、
ミキサーという、、、、、。

あっ、ミキサーを使う時には、
粘りが強すぎるといけないので、
少し水を加えておくといいようで、、、。

でもね、
そばを打って、ぶつぶつと切れるからって、
何かを入れてつなごうとするより、
きちんと、そば粉と技でつないでほしいなあ。

「あれ以来、家族からそば打ちのリクエストがないんだよ。」
とは、知人の話。
それにもめげず、
がんばってそば打ちをやってもらいたいなあ。

| | コメント (0)

2007年8月11日 (土)

角が立つ

以前の千円札の顔、「夏目漱石」は、こんな文を書いている。

智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。

そう、世の中、住みにくい。
物事を理屈で押し進めようとすると、どうも角(かど)が立って、
うまく進まなくなってしまう。
今の世の中、この、角を立てないために、
出来るだけ、丸く納めようとしている。

車も丸くなった。
それを取り締まる警察官のことばも丸くなった。
丸い豆腐が売られ、
その角で頭をぶつけて死ぬ人もいなくなった。
ある大手企業に、ちょっとクレームの手紙を書いたら、
まあるい人が、まあるい笑顔で、
まあるいエビせんを持って謝りに来た。
そんなつもりじゃなかった。
角の立った封筒に入った手紙を貰った方が
うれしかったのに。

世の中、角を立てないように、
角を立てないように、
その角を押し隠して、
ひたすら、表面だけは、丸くなっているようだ。

だから、そばも、丸くなっちまった。
最近は、喉で喰う人が少なくなったのか、
しっかり、角の立つそばが、少なくなったなあ。

そばを、四角く切って、
そのまま茹でれば、ちゃんと角が立った、
四角のそばが出来るじゃないか、、、
と思ったら大間違い。

茹でたそばを、簡易顕微鏡で見てみると、
プチプチとたくさんの丸い膨らみが出来ている。
この、丸い膨らみが多いと、いくら四角に切っても、
そばの角は、丸っぽくなってしまう。

だから、均一なそば粉で、
よく練り合わされた麺質を作り上げないと、
ゆで上がりに、しっかりと角の立ったそばはできない、、のかもしれない。

最近のはやりの粗挽き粉を使うと、
粉が膨らんで、角は立たなくなるが、
ざらざらとした食感があるので、
ここの感覚が微妙なところだ。

世の中、角を立てない、
そうめんのような、
つるっという風潮だけれど(それはそれで美味しいけれど)、
同じような細さで、
口の中にしっかりとした印象を残すために、
あえて、角の立ったそばを作っていきたいと思っている。

だっ、だれだ、
私の身体はしっかり丸くなったね、
なんていうのは。
そんな奴は、
そばの角に頭をぶつけて死んじまえ!

って、どこか、迫力がないけれど、、、。




| | コメント (2)

2007年8月 5日 (日)

猫は時計を持ち歩かない。

理想としては、あまり、時間に追われるような暮らしをしたくない。
だから、私は普段は時計を持ち歩いていない。

そうは言いながら、
時間に追われながら仕事をしているのが現実。

そば屋の仕事は、
まるでトライアスロン競技をしているみたいだ。
さまざまな仕事を、ぱっぱっと切り替えながら、
開業時間までに、すべての準備を終わらせる。

頭の中で、だいたい出来る時間を計算し、
それに合わせて、仕事をするわけだ。
私は、元来のんびり屋なので、自分のペースで、
ゆっくりと仕事をするのが好きなのだけれど。

Reloj そんな、のんびり屋の私を、
しっかりと引き締めてくれるのが、
こちらのストップウォッチ。

別に百分の一秒を争うわけではない。
しかし、こうして、毎回そばを打つ毎に、
加水量と、かかった時間を記録しておくことで、
自分のペースをつかむことが出来る。

そば打ちは、早ければいいという訳ではない。
水回しや、練り込みなど、
しっかりと時間を使わなければならない作業もある。
反対に、伸しや切り等は早く済ませたい。

そんな、自分のペースをつかむための時計。

ええっ!
お前の店は、そばが出るまでに時間がかかるから、
客が注文してから出てくるまでの時間を計れって。
いえ、私は、お客様に、
時間を忘れてのんびりして頂きたいので、
あえて、ゆっくりと、、、、。

世の中の人間を支配しているのは、時計かもしれない。

| | コメント (0)

2007年7月24日 (火)

きらず玉は作りたくない。

昨日まで、蒸し暑いじめじめした日が続いてたけれど、
今日はからっと晴れ渡ったようで。
なにしろ、薄暗い蔵の中に一日中いるので、
外の様子が分からない。

でも、店の湿度計の変化を見ても、今日は、
さわやかな暑さと窺える。
えっ、関西で梅雨明けだって。

さて、高い温度と湿度のこの季節、
そば打ちには、辛い季節だ。
暑さもそうだが、そば粉に加える水の量が、
微妙に変化する。

Mizumawasi_1特に湿気の多い日は、いつもより加える水が少なくなる。
また、水回しの時間も短くなるようだ。

これは暑くなったせいなのか、
夏を迎えたそば粉が、いよいよ古くなったせいか良く分からない。
でも、同じそば粉に加える水の量は、手がかぢかんで冷たかった冬に比べて、一割以上も少なくなる。

人間がへたばりたくなるこの暑さ。
でも、そばは、へたばらせてはいけない。
そう思って、大汗をかきながら、そばを打つのだ。

| | コメント (0)

2007年6月28日 (木)

「足打ちそば」

さて、先日ロケの現場を見に歩いた、
大林宣彦監督の映画「転校生 さよならあなた」の中で、
そばを足で捏ねるシーンがある。

これは、そば屋の娘に乗り移った男の子が、
うどんしか作ったことがなかったからだ。
そのつもりで、そばの生地を、足で踏んだのだ。

映画の中では大騒ぎとなるが、、、。
でも、どうして、
そばは、足踏みをしないのだろうか。

これは、「そば」と「うどん」の、
捏ねる目的が違うからだ、、、とか言われている。
「うどん」はグルテンというものが、
網の目状になるように、
しっかりと練らなければいけないそうだ。

昔、うどんを作った時に、
手で捏ねていたら、だんだん粘りが強くなって、
捏ねるのが辛くなった。
大量に作る時などは、生地の上にのって、
自分の体重で踏んで、捏ねたくなるのは、
ごく自然な感情だ。

一方、そばの場合は、そんなに弾力がない。
力はいるが、手で押せば、ぐっとへこんでしまうのだ。
足で踏めば、踏むごとに、足裏が底に当たるに違いない。

まあ、そんなことから、そばはあえて、
足で踏んでまでも捏ねる必要はないのだろうなあ。

足で練った「足打ちそば」。
、、、なんか、箸が止まってしまう気がするけれど。

| | コメント (2)

2007年6月21日 (木)

そばの「バウムクーヘン」?

バウムクーヘンとはドイツ生まれのお菓子。

まん中にドーナツ状の穴があり、
その回りに年輪のような同心円の模様が浮き出たケーキ。
ドイツの言葉で「木のお菓子」という意味らしい。

これを作るのは、専用のオーブンを使う。
回転する心棒と、下から生地を焼き上げるバーナーがついている。
これで、少しずつ生地を重ねながら焼き、
あの独特の模様をつけるのだそうだ。

Maki そばを伸した時にできるのが、
この渦巻き模様。

これを「バウムクーヘンのように作る」と、
解説しているそば打ちの本もある。

厳密には、そばを延ばして出来る模様は、渦巻きであって、
バウムクーヘンのような、同心円ではない。
でも、「蚊取り線香のように作る」と書けば、
かなり太いそばができてしまう。
「時計のゼンマイのように作る」と書けば、
今どきの人に「ゼンマイ」てなんだ、と聞かれそう。

イメージとしてはやっぱり「バウムクーヘン」なのだろうか。

| | コメント (2)

2007年6月 3日 (日)

「花粉」だけれども「かふん」ではない。

前回の「さなご」というのは、
ソバを挽いた時に、最後の残るものだが、
最初に出て来る粉がある。
これを「はなこ」というらしい。

漢字で書くと「端粉」、
または「花粉」。

ソバのでんぷんの部分で、ソバの味がないので、
打ち粉として使われる。
私は「花粉」というから、
いい名だなと思っていたのに、
「端」ということで、
使い物にならない半端な粉だったのだね。

でも、そばを打つには必要なもの。
延ばした生地を、簡易顕微鏡で覗くと、
この打ち粉が、細かい粒となって表面に張り付いている。

そばの生地は、しっかりと練られていて、
のっぺりとしているから、
打ち粉が生地に吸い込まれることはない。
こうして、生地の表面に張り付いて、
他のものと、くっ付かない役目をするのだね。

このような微妙な粉の使い分け。
昔からの技が、受け継がれているのだ、
と納得。


| | コメント (0)

2007年3月27日 (火)

金力もつけたいが。

欧米人と握手をすると、
驚くほど強く握りしめられることがある。
こちらも、思わず力が入ってしまう。

恋人たちが手を握りあうのとは訳が違う。
握手はお互いの信頼を示す証。
だから、相手の顔を見て、しっかりと握るのだね。

Mano2 最近、そんな握力が、少し落ちてきたような気がして、
棚に隠れていたグリップを取り出してみた。

こんなの、昔は、50回は握れたよな。
と思って握ってみると、以外ときつい。
20回もやれば、もう手が動かない。

ほら、ずいぶん長い間使わなかったから、「グリップ」が渋くなっているんだね。
きっと。

最近は、スキーにも行かないし、水泳もやらなくなってしまった。
いかんなとは思いながらもね。
先日も登り坂で自転車を漕いでいたら、
ママチャリの高校生に、すいすいと追い抜かれてしまった。
こっちは、間借りなりにも、21段変速のクロスバイク。
ついつい熱くなって、高校生を追いかけてしまった。
この季節に汗をかくなんてね。

そば打ちは、ある程度は、体力勝負。
身体を目一杯使って、そばを作るのだ。
やっぱり、筋力のない人の作ったそばというのは、
それなりになってしまう気がする。
いつでも、ギュウギュウと力を入れるのではなくて、
微妙な、繊細な力加減をしなければならない。
そういうコントロールをするには、
充分な体力、筋力が必要なんだろうな。

ピアニストが、強い音を出すより、
かすかな、弱い音を出すほうが力がいるって言うように。

50の力が必要な仕事を、
50の力を持つ人ならば、することができる。
でも、それが毎日、だったらどうなのだろうか。

50の力が必要な仕事を、
100の力を持つ人ならば、楽にできる。
毎日だって、苦にならないだろう。
ときには、70や80の力が必要な仕事だってできる。

「手打ちそば屋」は自分の力で「そば」を作り出す仕事。
毎日、同じように、きちんとした仕事ができなければいけない。
そう自分に言い聞かせて、
体力アップ、筋力維持に努めよう。

って、私のことだね。
あっ、もう一度グリップを握ったら、30回はできた。
今度、図体のでかい欧米人と握手する時は、
しっかりと握ってやるぞ。

| | コメント (2)

2007年3月21日 (水)

江戸の標準「切りべら二十三本」

Youji 切り立てのそばの上に、爪楊枝を置いてみた。
そばの細さがよく分かると思ったが、
う〜ん、そんなによく分からない。

これは、写真が悪いのだ。
カメラのせいにしようかと思ったけれど、
やっぱり撮り方が悪いのかもしれない。

実際にみると、爪楊枝よりは、かなり細くなっている。
爪楊枝の直径は2ミリメートル。
まあ、それよりは細いということは、1.7ミリぐらいか。

これはそばの断面の対角線の長さになるから、
ええと、平方根を使って、一辺長さを計算すると、、、、

(少々お待ち下さい)

、、、だいたい、1.3ミリぐらいになる。

つまり、私のそばは、一辺が1.3ミリの四角になっているはずだ。

昔から、江戸そばの太さの標準として、「切りべら二十三本」と呼ばれてきた。
「二十三本」というのは、延ばしてたたんだ生地を切る時に、一寸(約3センチ)の幅を、23本に切るということ。
ということは、切り幅は、一本あたり1.3ミリになるのだ。

なんだ、細いそばを作っていたつもりだけれど、江戸の職人の、並みの寸法じゃないか。

ちなみに、「切りべら」とは、生地の厚みより、切り幅の方が小さいこと。
つまり、生地の厚さを、1.5ミリか1.4ミリにして、切る時は、1.3ミリにするような麺のこと。
だから、断面は少し長方形になる。

これは、薄く延ばすほうが手間がかかるので、職人の「逃げ」でこう決められたのだといわれている。
なるほど。
でもね、麺を長方形に作るのは、また、それなりに意味のあることなんだ。
これについては、また機会を改めて。

さて、江戸の職人の標準だった「切りべら二十三本」。
それより、さらに細いそばの標準もあったという。
江戸っ子は、粋に手繰れる細いそばを求めていたのだね。
私も、私の神経に合わせて、
もっと細いそばをつくろうかなあ。

| | コメント (0)

2007年3月 4日 (日)

そばは捏(こ)ねるのが基本。ごねてはいけないけない。

そばを捏ねるというのは、けっこう力のいるものだ。
体重をかけて、グイグイと捏ね上げる。
ちょうど、力の入るように、ちょっと低めに捏ね鉢を置いている。
えっ、体重が、、、じゃない身長が短い私に合わせてあるからだろうって。
そのとおり。
背の高い人が、ここでそばを捏ねたら、体を折り畳むようにしなければならないので大変なことだろう。
捏ね鉢も、のし台もすべて私の背丈にあわせてある。
だって、毎日の作業だもの。
そうして、私の身の丈に合ったそばを打っているんだ。

Sobatama そばは、しっかりと捏ね上げる。
表面がつやつやとして、ふっくらとするまで、ぎゅっぎゅっと捏ねるんだね。
ほら、おいしそうでしょう。

水まわしを終わって、そば粉を一つにまとめあげた時、その肌を、ちょっと高性能の虫眼鏡で見てみると、まだ、つぶつぶが残っていて、その間にすき間がある。
それが、捏ねていくと、そのすき間が無くなっていく。
でもね、まだ、つぶつぶのでこぼこが残っているんだ。
さらに捏ね上げていくと、表面がやっと、平らになってくる。
虫眼鏡で覗いて、つぶつぶの凸凹が無くなるまで捏ねるのだ。
そうすると、そばのほうでも、「もう延ばしてくれよ」と言ってくるのだ。

よく、そば打ちを覚えた人が、そばが切れてしまうというけれど、この捏ねの不足も一つの原因。
すき間の無くなるまで、しっかりと捏ねることが大切なのだね。

じゃあ、何回ぐらい捏ねるのかって、よく聞かれるけれど、それは、粉の状態、粉の量、水加減によって違うから、なんとも言えない。
私の場合は、一キロ玉であれば、百回以上は捏ねるのではないかな。
捏ねていると、ある時、ふっと玉の感触が変わってくるときがある。
なんというか、生地がふわっとした弾力に変わる瞬間があるんだね。
それから20回から30回ぐらい捏ねれば出来上がり。

これは、あくまでも、私のそばの場合。
それぞれの、状況によって、違うことだと思う。

最近は「荒挽き」のそばもはやって、ざらっとした感触を出すために、あえて捏ねあげないところもあるね。
まあ、それぞれの考え方があるのだろう。

でも、私は、よく捏ねられた、粉っぽくないそばが好き。
だから、今日も力まかせに、、、、いえ、気持ちを込めてそばを捏ねるのだ。

| | コメント (0)

2007年2月13日 (火)

図太い神経の持ち主に見られているらしい。

「手打ちそば屋かんだた」のそばは、太いそばの多い長野では、ずいぶんと細めのそばになるようだ。

お客さまからよく聞かれる。
「この細いそば、手で切るのですか。」

いえいえ、とんでもない。
いくら私でも手では切れません。
見て下さい、この、もみじのような、かわいい手。
この手でそばを切ることはで来ません。

包丁を使わせて頂きます。

私の作る外二や十割のそばは、
包丁が利く、つまり切りやすいので、
すいすいと軽く切っていくことができる。
包丁を前に滑らしていくのが基本。

ところが、つなぎの割合の多いそばとか、
太めの、硬めに伸されたそばを切るには、
上から押さえつけるように切っていくという。
戸隠あたりで見かけるけれど、
畳んだところが、3センチも4センチもある生地を、
包丁を叩き付けるように切っている。
う〜ん、これはこれで難しそうだ。

作るそばによって、包丁も、包丁の使い方も違うのだね。

そば打ちを始めた人が苦労するのが、
この包丁を使った「切り」だ思う。
プロの人だって、きちんと角の立った、きれいに整ったそばを切るのは、やっぱり難しいはずだ。

私のそばだって、あっ、今日はチト太かったな、、、とか、
しまった細すぎた、、、、なんてことがある。
まだまだ未熟者。

また、お客さんに聞かれる。
「どうして、こんなに細くそばを打つんだい。」

はい、私の体型に合わせて、、、、、
いえ、神経にあわせて打っているからです。はい。

| | コメント (2)

2007年1月28日 (日)

蕎麦は「大バカ」

 一年で一番寒い季節のはずなのに、長野は雪もないし、あまり寒くない。
 去年が、あまりに寒く、雪に悩まされた冬だったから、この冬は、とても楽に感じるのだ。だって、まだ、雪かきを一度しかやっていない。

 お客さんが、薬をもらうために医者に行ったら、医院はガラガラだったそうだ。
 今年は、風邪も、鳴りを潜めているようだ。
 医者はヒマで困るだろうけれど。

 さて、蕎麦も風邪をひく。
 この季節は、空気が乾燥するので、特に気をつけなければ。
 何しろ蕎麦が風邪をひいてしまうと、生舟の中でくしゃみの音がやかましくて、、、、、ということはないけれど。

 まあ、蕎麦が風にあたった、という意味なのだろう。
 打ち上がった蕎麦を、きちんと保管しないと、表面が乾き、茹でた時にブツ切れになってしまう。
 たとえわずかな時間でも、打ち終わった蕎麦を風に当てることは禁物。
 特に私のような細打ちの蕎麦は、すぐに乾いてしまう。
 風邪をひきやすい体質なのだね。
 だから、生舟に入れる時には、手ぬぐいで、大切に包んでしまっておく。

 幸いなことに、私自身は、あまり風邪をひかない方だ。
 もっとも、こういう商売をやっている以上、風邪なんかひいていられない。
 えっ、なんだって。
 バカは風邪をひかない、、、だって。

 そお、どおせ私はそうでしょう。
 蕎麦打ちバカになれたかな。
 でも、知っているかな。
 バカは風邪をひかないけれど、大バカは風邪をひくそうだ。
 あなたはどちら。

 

| | コメント (4)

2007年1月23日 (火)

延ばし作業は、正確な円を作ることから始まる。

 皆さんは、丸を書くことができるだろうか。

 えっ、なにを言っているんだい。
 丸を書くことぐらい、誰だってできるだろう。

 そう、丸を書くことぐらいは誰でもできる。
 小さな子供だって、ひょっとしたら猿だって書けるかもしれない。
 でも、正確な円を描くのは難しいのだ。
 そう、例えば、直径3センチぐらいの円ならば、
 けっこう、それらしい円を描ける。
 でも、直径45センチの正確な円を、
 手書きで書ける人は、そんなにいないはずだ。

Marunosi  今、私がそば打ちの時のテーマにしているのが、そばを延ばす時の最初の丸出しで、正確な45センチから50センチの丸を作ること。
 コレがきちんとできないと、それからの長方形に伸していく作業が、きれいにできないのだ。

 正確な丸を作ると言うことは、厚みも均一でなくてはならない。ここで、きっちりと作っておかないと、後の作業がしづらくなるんだ。

 ちょっとした麺棒の使い方、手の動きの工夫で、蕎麦のできが変わってくるのだね。
 早く、きれいに、無駄なく蕎麦を打つために、毎日、毎回、少しづつでも進歩していきたいと思う。


| | コメント (2)

2007年1月12日 (金)

麺棒に蕎麦がくっつく。

 ちょっと前のこと、お客さまから尋ねられた。

 「蕎麦を打つ時に、麺棒に蕎麦が付いてしまうことがあるんだ。
 蕎麦が付かないように、麺棒に何か塗っているのかね。」

 そのお客さま、蕎麦打ちセットを買われて、蕎麦打ちに挑戦なさっているそうだ。
 いいですね、こういう方が増えることは。

 さて、お答えですが、実は、麺棒には、、、。

 私は軽い麺棒が使いやすいので、ヒノキやヒバの麺棒を使っている。
 他にも、カエデ、イチイなんかも使われるようだ。
 ちょっと重くなればサクラやカシもある。
 道具屋さんには、黒檀の麺棒があったけれど、あんなに重い麺棒を使う人がいるのだろうか。

 打ち台との相性もあるので、まあ、材質は何でもいいのだろう。
 ただ、問題は、麺棒の表面がきれいに磨かれているかということ。うまく手の中で滑らすことができないからだ。
 そのためにクルミ油を表面にうすく塗っている人もいるし、ヌカで磨く人もいる。
 私はもっぱら、固くしぼった布で拭いているだけだけど。

 ということで、麺棒には何も塗りません。

 新しい麺棒は、ともすると、表面がけば立っていることがあるので、それが麺にくっ付くのではないかな。
 とにかく、固くしぼった布で、何回も何回も拭いて磨くこと。
 使っているうちに、だんだんなめらかになって、馴染んでくる。
 だから、たくさん蕎麦を打ってみることが大切。

 それと、常に打ち粉を均一に蕎麦の表面につけておくこと。
 慣れないと、打ち粉の使い勝手が分からないので、台に蕎麦生地が付いてしまったりする。マメに少しづつ、打ち粉を広げるように気をつけてみよう。

 蕎麦打ちは、とにかく回数を重ねること。
 がんばりましょう。

| | コメント (0)

2006年12月22日 (金)

1944年、新潟生まれの蕎麦の達人。

 手打ち蕎麦の世界で、一目置かれている人といえばこの人。
 中村、、、、じゃなかった、高橋邦弘氏だろう。

 この秋にも、NHKの番組で蕎麦打ちの教室をなさっていたそうだ。多くの蕎麦打ちを育ててきたこの人だから、きっと内容のあった番組だったに違いない。
 私は見ませんでしたが。残念。

 高橋氏といえば、山梨県にある「翁」という店。
 当時では珍しかった自家製粉に取り組み、蕎麦そのものを売り物に、何時間も待たなければ食べられない蕎麦店を育て上げた。
 今は広島に移り、「達磨」という店で、主に後進の蕎麦打ち指導に当たっている。

 この高橋氏の元で修行を積み、もしくは指導を受けて開業したそば屋は、すでに全国で30店以上ある。まさに手打ち蕎麦の世界を引っ張っていっている人なのだ。

 私は会ったことも見たこともないので知らないが、気さくな方らしい。なにしろ頭に巻いた手ぬぐいがトレードマークだからね。
 長い間の蕎麦打ちで、体が前に傾いているそうだ。そんなに蕎麦を打ち続けたんだね。

 その高橋氏が、インタビューや取材の時に、よく言う言葉。
 「蕎麦粉は水を含んで自分からまとまる。それを延ばして切って蕎麦の形にする。私はただ、蕎麦のお手伝いをしているだけです。」

 毎日、何百人分もの蕎麦を打ち続けてきた人の言葉だ。
 私なんか、どちらかといえば蕎麦の邪魔をしているのかもしれない。
 こういう素直な心持ちを持ち続けることが、たいせつなんだな。

| | コメント (0)

2006年12月16日 (土)

十割蕎麦は切れる。

 今月のメールマガジンは蕎麦のつなぎについて書いてみた。

 

かんだたかんだ、そばかんだ。そば屋の楽しみ方。22号

 メールマガジンでは、このブログよりも大きなテーマを取り上げていくつもり。よかったらご登録を。

 

 さて、「手打ちそば屋かんだた」では、夜のコースはつなぎを入れない十割で打っている。夜は予約制なので、召し上がる時間や人数が読めるからだ。
 打つ方法は、昼間の「外二」の蕎麦と、それほど変わるわけではない。ただ、生地の扱いにちょっと注意することだ。

 ただ、十割で打つと包丁が早い。
 粘りがないから、ストンストンと軽く切っていける。
 その分仕上がりもきれいなような気がする。

 以前に七三の蕎麦を試しに打ったことがあるが、包丁がかなり重く感じられた。
 あれっ、つなぎに小麦粉が入ると、粘りがでて、切るのが難しくなるのだね。

 じゃあ、小麦粉だらけにうどんの場合はどうなのだろう。
 うどんは切るのが難しい。蕎麦と同じように滑らすからだろうか。
 だから、蕎麦と違って、包丁を叩き付けるようにして、切っているんだね。

 この春に、ヨモギ切りをした時なんぞ,切るのに苦労した。ヨモギの繊維が包丁に引っかかって、スムーズに切れない。
 あとで、しばらく時間を置いてから切るといいって聞いたけれど、本当だろうか。

 つなぎを入れれば、蕎麦は途中で切れにくくなり、扱いがしやすい。
 でも、つなぎを入れない方が、包丁で切るには楽なのだ。

| | コメント (0)

2006年12月15日 (金)

「すりこぎ」だって蕎麦は打てる。

 ある、蕎麦打ち教室に行ってきたお客さまが言う。
 「あそこの先生が言うには、初心者は太めの麺棒を使った方が楽だそうだ。」

 ははあ、なるほど、伸ばす時に、生地を指で引っ掛けたりしないためだね。たしかに、太い方が、転がすのに楽なのかもしれない。
 でも、たいがいの麺棒の太さは3センチ。それ以上太いものはなかなか見当たらないんだ。

 戸隠蕎麦で使われる麺棒は太くて長いが、これは巻き伸ばしをするためのもの。一般の蕎麦打ちには向かない。初心者向けに、せめて、もう五ミリぐらい太い麺棒があってもよさそうだ。

 実は、麺棒の太さは、蕎麦の性質に、微妙に影響している、、、らしい。
 細い麺棒で、ちょうどいい強さで伸ばしていくと、表面に横方向に小さな割れ目が出来る。この割れ目が、茹でる時間を短くして、蕎麦がふわっと仕上がる、、、らしい。
 強い力で伸ばしたり、太めの麺棒で伸ばすと、この割れ目ができず、表面がテカッとして、茹で時間が長くなる、、、らしい。
 機械で作ったそばが、表面がのっぺりした感じになるのは、このためらしい。

 という「らしい」の連続で申し訳ないが、そば打ちに関しては、色々なことを言う方が多いので、なんとも言えないのだ。
 自分でもいろいろ試してから、「こうだ。」と言ってみたい。

 でも、ご家庭で蕎麦を打つのであれば、あまり細かいことに気を使わず、楽しんで作ってもらえばいいと思う。
 道具も色々と工夫すればいいんじゃないかな。麺棒がなくて「すりこぎ」で蕎麦を打っている人もいたようだし。

| | コメント (0)

2006年11月21日 (火)

そばの伸しは四六のガマ。

 ガマの油というのは、本当は何から出来ているのだろうか。

 私が子供の頃、昭和30年代には、このガマの油の売り口上を実際に見ることができた。最後に刀で紙を切って、パッと飛び散るところが面白くて、よく見ていてものだ。
 あの売り口上は見事なものだった。

 今では知らない人も多いことだろう。
 そんな人はこちらを参考に

 さて、この油をとるガマは、普通のガマではない。
 四六のガマと呼ばれるガマを使う。
 前足の指が4本、後ろ足の指が6本あるガマのことらしい。

 これをガラス張りの箱の中に入れると、ガマは己の姿をみてタラ〜リタラ〜リと脂汗をかく。その脂汗を集めて煮詰めたのが、ガマの油という軟膏だ。
 ガラス張りの箱の中に入れられれば、人間だって、冷や汗ぐらい出るかもしれない。己の姿を見て、心臓発作を起こす人もいるだろうな。きっと。

 そばを伸す時には、四六のタイミングが必要。
 つまり、引き4分、押し6分の割合だ。
 初めての人にそば打ちを教えると、どうしても押して伸ばそうとしてしまう。
 引きを意識して伸ばしていくと、生地が引っ張られることがない。

 大事なのは肘の位置。
 初心者は、どうしても肘を体につけてしまう。
 こうすると押しにしか力が入らない。
 ちょうどガマが歩くように、肘を両側に張るようにすれば自由が利く。

 だから、そばを伸す時には、ガマになった気分で。
 もちろんそば打ち場には鏡は置いていない。

| | コメント (0)

2006年11月14日 (火)

手首にご注意

 私は若い時からの腰痛持ちだ。
 こんなものを持っていても、何の自慢にもならない。
 だから、腰痛予防体操とコルセットは欠かせない。

 そば屋の仕事は立ち仕事だから腰に負担がかかる。注意していないと、そのままの格好で固まってしまって動けなくなる。あのぎっくり腰の辛さは、なった人でなければ分かるまい。

 そば打ちにも、腰を使う。
 特に水回しの時、そして切る時だ。
 同じように腰痛に悩むそば屋さんも多いことと思う。

Maruosi  もう一つ注意しなくてはいけないのが手首だ。
 これも一度痛めてしまったら、なかなか直らない。
 手首は、木鉢での捏ねの時、そして包丁の時に痛め易いようだ。

 毎日の仕事だから、痛めないような環境づくりが大切だろう。捏ね鉢にしても、のし台にしても、弾力のあるものを使い、姿勢に気をつける。なにしろ痛くなれば、仕事を休まなくてはならないのだ。

 手首なんぞ医者に行ったって、湿布を貼って、「ああ、あまり動かさないでね。」といわれて終わりなのだ。こっちは、動かさないわけにはいかない。

 こういうことを人に話すと、「年だからね。」等といわれる。
 手首も腰も、それを支える筋肉が弱るから痛めるんだって。

 エエイ、そうならないように、日々ストレッチと筋力トレーニングをしなければ。
 そば打ちは体力なのだ。

| | コメント (3)

2006年11月 9日 (木)

蕎麦粉は紙袋に入れる。

 昔、仕事先でモルタルが必要のなったので、セメントを買いにいったことがある。
 重いセメント袋を、ヨイショと車の中に置いたら、何かに引っ掛かって、袋が破け、車の中がセメントだらけになってしまった。
 あの時ほど、破れやすい紙袋に入れられたセメントを恨んだことはない。

 生のセメントは、ビニール袋に入れると、中で結露が出来て、その水分でセメントが固まってしまうのだ。だから、セメントは湿気を通すように紙袋に入れられているんだ。

 子供の頃、校庭のライン引きに使われていた白い石灰。あれも紙袋に入れられていた。いまでも学校では、使われているのだろうか。
 石灰も、水気にあうと変質してしまうので、やっぱり紙袋なのだ。

Fukuro_1  蕎麦粉も同じ、やっぱり紙袋に入れられてくる。
 この前話したように、挽いたばかりの蕎麦粉はまだ生きている。呼吸をしているんだね。空気が入るように紙袋に入れられているんだ。
 だから蕎麦粉は、適度な湿度を保っていることができるんだ。

 スーパーなどで売られている、ビニール袋入りの蕎麦粉は、結露しないように、よく乾燥させてある。もちろん呼吸もしていない死んだ粉だ。
 こういう粉では、「長い蕎麦」を作るのは難しいことだと思う。

 それぞれに、昔から、保存方法は工夫されているんだね。

| | コメント (0)

2006年11月 4日 (土)

最初は頼みづらいかも知れない。

 さて、ご家庭で蕎麦打ちをなさっている方で、蕎麦が短く切れてしまうという悩みをお持ちの方がおおいようだ。
 その一番の原因は、すでに死んだ粉を使っているからではないだろうかと思われる。

 さて、では、その新鮮な蕎麦粉はどこで手にはいるのか。

 ここでうれしいニュース。
 某大手コンビニチェーンでは、家庭での蕎麦打ちブームから、蕎麦粉の量り売りをはじめることにした。カウンターの中に専用の箱をもうけ、製造から三日以内の蕎麦粉を百グラム単位で販売する。これにともない、パート、アルバイトを含む従業員に蕎麦に関しての基礎知識を教育して、、、、。

 効率重視のコンビニがそんなことをするわけがない。
 でも、コンビニ並みとはいかないが、けっこうあちらこちらに、新鮮な蕎麦粉を置き、基礎知識のある人のいる店があるではないか。

 そう、そば屋なのだ。

 たいがいのそば屋では、手打ちにしろ製麺機にしろ、自分の店で蕎麦を作っている。当然挽きたての蕎麦粉もあるわけだ。
 それを分けてもらえばいいだけの話だ。

 では、どんなそば屋から蕎麦粉を分けてもらえばいいのか。

1、手打ちのこだわりの店で、雑誌などに紹介されているような高級な店。
2、自家製粉を売り物にしている店
3、丼ものをやったり出前もしたりしている普通のそば屋。

 さて、どこがいいでしょう。

 答えは3の普通のそば屋です。それも、出来るだけ、はやっているような店がいい。
 1や2は、逆に癖のある粉を使っていることがあるので、家庭では扱いにくい(店の店主も扱いにくかったりして)かも知れないからだ。

 地域に親しまれている普通のそば屋は、とにかく量を売りさばくことが勝負。だから、週にニ三回は蕎麦粉屋さんから粉を仕入れている。新鮮な粉があるのだ。
 ええ、だって、あのそば屋の蕎麦の味では、おいしい蕎麦粉ではないんじゃない。
 そう思うかも知れない。でも、ここでは活きのいい蕎麦粉を手にいれることだけを考えよう。

 店の暇そうな時間を狙って、蕎麦粉を分けてもらおう。ついでに「つなぎ粉」と「打ち粉」もね。これで準備万端。
 さっそく蕎麦打ち。
 えっ、これがあの店の蕎麦なの。
 というぐらい、おいしい蕎麦が食べられることだろう。

 それこそが、自分で蕎麦を作る、最大の楽しみなのだ。

 家庭で打つには、まず、楽しく、おいしく作ってもらうことが大切だと思う。
 最初から無理をして、石臼挽きだ、産地はどこだ、道具は何だなんてやっていると疲れてしまう。
 蕎麦が切れてしまうのは、小手先の技術だけの問題ではなく、蕎麦の性質をよく知っていただくことが一番の解決方法なんだね。

 
 

| | コメント (0)

2006年11月 3日 (金)

蕎麦粉と刺身は、新鮮なほうがいい。

 蕎麦を初めて打つ多くの方は、蕎麦粉を小麦粉と同じように扱えるものと思っているようだ。
 ところが、小麦粉と蕎麦粉は、性質が全然違う。

 小麦粉は保湿性もいいし、保管もしやすい。
 だから、大メーカーが大きな工場で一括生産し、全国にバラ撒くことができるんだね。

 ところが蕎麦はそうはいかない。
 粉にすると、周りの乾燥や湿気の影響を受けやすいし、日が経つに連れて、急速に劣化していってしまうのだ。
 だから、そば屋さんは、自家製粉をしたりして、出来るだけ新鮮な粉を使うように努力している。

 一度劣化した粉は、もう蕎麦には使えない。
 その粉で蕎麦を打っても、繋がらずに、切れ切れになってしまうのがオチ。
 昨日のお客さまのようにね。
 蕎麦粉と小麦粉とは、全く性質の違うもの。同じように考えてはいけないんだ。

 話は変わるが、私は寿司屋へ行くと、必ず「ひかりもの」と言われるものを注文する。
 アジ、イワシ、サバ、季節によってはサヨリなんかもいい。

 なんだ、安い魚ばかりじゃないか。
 え〜え、どうせ私は貧乏ものですよ。トロやウニなんぞ、頼みたくたって頼めないものね。
 でもね、好きなんだからしょうがない。

 「ひかりもの」は新鮮さが大切だからね。
 おお、このイワシは、つい、2日前までは、海を泳いでいたんだろうな。このアジは、どこの海にいたのだろう。
 そう考えながら食べるのが楽しいのだ。

 刺身は、新鮮な魚だから刺身として食べられる。
 日持ちがするように干物にしてしまったら、刺身にはできない。
 冷凍のアジやイワシも刺身にはできない。

 蕎麦も同じなのだ。
 蕎麦は粉に挽く前には、しっかりと生きている。倉庫の蕎麦粒を土にまけば、ちゃんと芽が出て花も咲く。蕎麦粉にする前の蕎麦は、命の塊なのだ。
 その命を粉にしたもの、それが蕎麦粉なんだ。

 寿司屋の刺身は新鮮さが売り。
 そば屋の蕎麦だって、新鮮さが売り物。

 だから、自宅で蕎麦を打つ時にも、新鮮な、ぴちぴちしているような蕎麦粉を使ったほうがいい。
 スプーンですくって食べる蕎麦が好きな方は、それでもいいけれど。

 でも、そんな新鮮な蕎麦粉なんて手にはいらないよ。
 だいいち、売っていないもの。

 そう、その通り。扱いづらい、買う人が少ない、賞味期限が短い。そんなものを店では置きたがらない。
 でも、簡単に手にはいる方法があるんだ。

 あっ、紙が終わっちゃった。続きはまた明日。

| | コメント (0)

2006年11月 2日 (木)

スプーンで食べる蕎麦もいいかも。

 あるお客さまの話。
 この方は、ご自身でも蕎麦を打たれる。
 ところが先日、久しぶりに蕎麦打ちをしたが、ぶつぶつに切れてしまったそうだ。
 ちゃんと麺線にはなるのだが、茹でるとバラバラになってしまったと言う。

 多くの方から、蕎麦を切れないように打つにはどうしたらいいのか聞かれる。皆さん苦労をしていらっしゃるようだ。

 蕎麦が切れるのには、様々な原因があるようだ。
 そば粉の扱い、水回しの方法、練りの不足、伸し切りの時の生地の扱い、打ち終わってからの麺の保存(たとえわずかな時間でも箱に入れるかタオルをかぶせておく)、茹で釜の湯量不足、などなど。

 でもね、蕎麦をうまく繋がらせるためには、もっと大切なことがあるんだ。

 そのお客さまに、どこで蕎麦粉を手に入れたかお聞きしてみた。
 すると、いわゆる地場生産物を売っている店で、地元の粉とのことで買われたそうだ。
 「その粉は、ビニールの袋には入っていましたか。」
 「ええ、そうですよ。打ち粉も売っていたのでそこで買いました。」

 ビニール袋に入れられて、店先に置かれていた「蕎麦粉」。
 う〜ん、そういう粉では、私もうまく打てないかもしれない。
 なぜなら、その蕎麦粉は死んでいるからだ。

 やはり蕎麦がぶつぶつに切れてしまった他の人の話。
 「どんな蕎麦粉を使いましたか。」
 「三か月前に、蕎麦打ちの講習を受けて、その時買った蕎麦粉を冷凍庫に入れておいたんだ。」

 三ヶ月間、家庭用冷蔵庫の冷凍庫に入れられていた蕎麦粉。
 やっぱり、私はその粉で、蕎麦を打つ自信はない。
 なぜなら、その蕎麦粉は死んでいるからだ。

 死んだ粉でも、蕎麦がきにして食べるのであればいいかもしれない。天ぷらの粉に使うのもいい。出汁で溶いて薄焼きにするのもいい。
 でも、長い蕎麦にするには、難しいのだ。

 そう、蕎麦を作るには、「生きた蕎麦粉」を使わなければ。

 ええっ、蕎麦粉が生きたり死んだりするの。
 そう、生きている蕎麦粉は、耳を澄ませば寝息が聞こえてくるんだ。
 「オオイ、生きているかあ。」と聞けば、「おお、生きてるぞ。」って返事のかえってくるくらいの、元気な蕎麦粉を使わなければ、いい蕎麦にならないんだ。

 生きている蕎麦粉ってどんなもの、、、、

 という話はまた明日。 

| | コメント (0)

2006年10月26日 (木)

25才はお肌の曲り角。

 そんなコマーシャルが流れたことがあったっけ。
 これは、女性の心理をついた、実にうまい宣伝文句だ。
 まだまだ、肌の手入れなんぞ早いと考えていた年齢層まで、化粧品の販売の対象にしてしまったのだ。
 餌は「おどかし」。
 少し前に問題になっている、リフォームやシロアリ駆除の悪徳業者の手口とにている。
 「このままだと、家の土台が腐りますよ。」
 そう言われれば、気にならない人はいないだろう。そうして床下に、大した意味もなく換気扇を付けたり、薬を撒いたりするんだね。
 私も肌が荒れているかもしれない、そんな危惧をあおることで獲物釣ってしまう、化粧品会社の策略たるもの、大したものだ。

Tiji  蕎麦を打つ時には、いつも蕎麦の生地の肌を気にしている。

 練ることを「つやだし」ともいうが、しっかりと均一なツヤのある玉に練りあげないと、きれいに伸ばすことができない。
 伸しも、蕎麦の色やツヤが、むらのない、弾力のある肌を保つように広げていく。急ごうと力を入れ過ぎれば、表面に水が浮く。そうすれば茹で時間がかかるようになる。
 かといって、時間をかければ、蕎麦はすぐにお婆さんの肌になってひび割れてくる。

 蕎麦は、肌が曲がらないように伸ばすことが必要。
 もし曲がってしまった時には、マ○ダムジュジュを使ってみよう。
 あっ、もう手遅れだって。

 

| | コメント (0)

2006年10月 7日 (土)

一人前を重さではなく、本数で決めたらどうだろうか。

 他のそば屋へ行くと、できるだけ厨房が覗けるような席に座ることにしている。まあ、そば屋だけではないけれどね。
 厨房には、その店の工夫が詰まっているから、見ているだけで面白いのだ。

 さて、一人前の蕎麦の量は、店によって違う。
 同じ一人前でも、多かったり少なかったりするので、初めての店では迷うことがある。
 かって、大盛りを頼んで、後悔したことが何度あったことか。

 って、今日の話は、盛りの多い少ないではなく、その一人前の量を、どうやって量るかということ。秤(はかり)で量るのだろうか。

 昔のそば屋は忙しかった。(今でも忙しいところはあるが)
 釜前の人は、箱から蕎麦を取り出し、どんどんと茹でていた。
 それを「溜め」に置き、盛り出し専門の人が、器に分けていた。
 一人前の量は、それこそ、勘と経験で振り分けていたのだ。

Fune 私は、まだまだ未熟者なので、勘で一人前、二人前、三人前と蕎麦をつかむことができない。やれば出来るかもしれないけれど、ちょっと、自信ないな。
 だから、打った蕎麦を、箱(フネという)にしまう時に、一人前ずつ量ってしまっている。
 これなら、人数分の山を釜に入れればいいのだから、注文を受けたときは楽でいい。

 ところが中には、注文を受けてから、秤に蕎麦を載せている店もある。
 これは、メニューによって量を変えたりしているところもあるので、そういう配慮なのかもしれない。
 でも、肉屋じゃあるまいし、目の前で量るのもどうだろうか。

 いや、物事には正確さが必要。
 同じ一人前を頼んだのに、その時によって量が多かったり、少なかったりするなんて言語道断。目の前に、大きな秤を置いて、お客さまに分かるように、厳格に量るべきだ。
 という人もいることだろう。

 たとえ量って茹でたとしても、切れたり引っ掛かったりして、なくなる麺もあることだろう。
 なんだ、一人前の量なんて、結局は適当なんじゃないか。

| | コメント (0)

2006年10月 3日 (火)

もってのほかの蕎麦

 菊の御紋章は天皇家のもの。その菊の花を食べるとは「もってのほか」だ。ということで、新潟から東北地方にかけては、食用の菊の花のことを、こう呼んでいるそうだ。
 でも、この菊の花、出汁を利かせて酢の物にすると、ちょっと病みつきになる。ほろ苦さと強い香り。やっぱり大人の味なのか。

 本日は「十割そばの夕べ」。
 皆さん、お忙しいところをご来店いただき、ありがとうございます。

Kikukiri 本日の余興は、菊花切り。
 御前粉に菊の花を練り込んでみた。
 食べてみると、けっこう菊独特の青臭い匂いがする。あまりうまいものではないかも知れないが、まあ、季節の香りということでお許しを。
 茹でると、黄色がひき立つので、ちょっと上品な色合いのそばになった。

Menyu よっぽどカボチャのそばを作ろうかと思ったのだけれども、もう少しのところで、取り止めた。
 まだ、畑でとれたカボチャがごろごろしているので、来月はやってみようかな。みんなに「やめてくれ」といわれているけれど。

| | コメント (2)

2006年9月25日 (月)

完成しない甘味の新作

 秋の甘味のメニューを考えていたのだけれど、ついに完成しないまま、秋風が吹く季節となってしまった。
 夏の甘味メニュー、「そばの三食水ようかん」の季節は終わり、いま「手打ちそば屋かんだた」の甘味は、定番の「きな粉そばもち」だけだ。

 いえ、何もしなかったわけではないんだけど。
 でも、結果としては、同じこと。
 楽しみにしていてくれたお客さま、すみません。

 秋のお菓子ということで、蒸し物を試していた。
 そば粉を使った「かるかん」や、「松風」といわれる蒸しパンなどに、甘く炊いた蕎麦の実を混ぜたりしてみたが、いまひとつ、ピンとこないのだ。
 そこそこのものはできるのだが、面白みがない。ただ、そば粉が、蕎麦の実が入っているだけのお菓子では、何のとりえもない。
 それが「そば」でなくてはならない何か、そういう商品を考えなくては。

 今日も思いつきで、そば粉でクレープ地を作って、出汁巻き卵を作る要領で焼いてみた。
 う〜ん、どうかな。
 まあ、この方向も試してみよう。

 こうして、いろいろやっている。
 新作の甘味は、もう少しお待ちあれ。

 畑のムラサキ芋は、順調に成育中。土の中の芋は分からないが、地上のつるは元気だ。
 この分では、来月の終わりには、自家製ムラサキ芋を使った芋ようかん「いもむらさき」が登場できると思う。

 う〜ん、今まで、お菓子など食べなかった私が、甘いもので苦労するなんて。

| | コメント (0)

2006年9月21日 (木)

忙しくても、猫の手は借りたくない。

Nekonote 猫とじゃんけんをする時には、いつもパーを出せばいい。
 連中は、どう頑張ってもチョキは出せないのだ。どっちかハッキリしないけれど、パーかグーしか出せないのだ。
 だから、こっちはパーを出しておけば、負けることはない。

 ところで、猫とじゃんけんして、どうするの。

 そばを延ばす時に、この猫の手の格好をすることがある。
 麺棒を大きく転がす時に、猫の手握りで延ばしていく。

Noshite 親指と小指を麺棒の向こう側に当てて、手のひらの中で、麺棒を滑らせる。あまり、力を入れると、麺の表面が固くなってしまうので、体重はかけず、手首のスナップで調整しながら、何度も転がしていく。
 なお、押す時に「にゃお〜ん」とかけ声をかけると、スムーズにいくことが多い。

 延ばしの早さが、そば打ちの早さになる。私のような薄のし細切りの場合は、どうしても手間がかかってしまうのだ。
 猫になった気分で、素早く延ばせるように、もっと頑張ってみよう。
 我が家の猫みたいに、足で首が掻けるようになれればいいのだが。



 

| | コメント (0)

2006年9月18日 (月)

カボチャと蕎麦

Kishu たまには、変わったものでも作るかということで、カボチャのキッシュ。
 ちょっと、味が薄かったけれど、松代の卵を使った生地がおいしい。
 もちろん、自家用。とてもお客さまに出せるものではありません。

 たまたま、カボチャがごろごろしていたから、作ってみただけのこと。今度は蕎麦の実でも入れて、「蕎麦の実のキッシュ」なんてやってみようかな。

Shuukaku 涼しくなって来たので、畑の収穫も少なくなって来た。でも、カボチャだけは、まだ、畑にたくさんある。
 さて、このカボチャ、どうしよう。
 カボチャを蕎麦に練り込んだ、カボチャ蕎麦というのはどうなのだろうか。
 いろいろ調べてみるが、カボチャを使った蕎麦は見当たらない。やはり相性が悪いのか。
 無いというと、むくむくと湧いてくる私の好奇心。
 かって、無謀にもムラサキ芋を蕎麦に練り込んだことがあったっけ。
 果たして、試してみる価値があるかどうか。

 こんなことを考えている時間で、仕事をしろ、て言われそうだ。

| | コメント (0)

2006年9月16日 (土)

出汁のあくを取ること。

 あるラーメン屋さんの書いている記事を読んでいたら、そのラーメン屋では、毎日、五時間かけてスープを作るそうだ。
 う〜ん。
 毎日五時間。
 それに比べて、そば屋のつゆなんて簡単なものだ。

 味醂と醤油で「かえし」を作って寝かし、
 昆布と、厚削りの節で、時間をかけて出汁を取り、
 「かえし」とあわせて、湯せんで長時間煮詰める。
 そして熟成。
 そんなものだ。

 でも、計算してみたら、火を入れている時間だけで、あれ、五時間は超えているぞ。
 なんだ、同じじゃないか。もっとも、こちらは毎日ではないけれど。
 それに、寝かしと熟成の時間があるから、今日の明日と言うわけには作れないのだ。

 さて、そのラーメン屋さんが気をつけているのは、出汁を取る時に、マメに灰汁(あく)を掬うことだと言う。
 灰汁が浮いて来たら、すぐに取らないと、また出汁の中に溶け込んでしまうのだそうだ。そうなると、スープは臭みが強くなってしまって、使えなくなってしまうと言うのだ。
 だから、出汁を取るときは、火加減の調整と、灰汁取りでつきっきりになってしまうらしい。

 確かにそうだ。
 節を入れたばかりのときは、灰汁が出てくる。火が強くてもそうだ。
 私ももっと注意して灰汁をすくうようにしよう。

 こうして、他の業種の話も、参考になることがあるんだ。

| | コメント (0)

2006年9月12日 (火)

そばの加水率はどのくらい?

 たまにこんな質問をされる。きっとご自分でも「そば打ち」をなさる方なのだろうか。
 加水率などと、難しい言葉で言われても、う〜ん、よくわからない。いちいち計っていないからね。
 でも、だいたいの目安はある。その目安より、少し少なめの水を加えて、あとで調整するのだ。

P1010002 使う粉によって、水を吸う量がかなり違う。また、季節によっても大きく変わるのだ。
 私の使っている粉では、新そばから冬の間は、けっこう多くの水を吸うし、湿度の高い夏場は、少なめで微妙な調整が必要となってくる。
 そのときの天気や気温によっても違う。水回しの間に蒸発する分もあるので、打つ量によっても変わってくる。単なる勘でやっているのだ。
 だから、簡単に何パーセントなんていえない。あえて言えば、42パーセントから55パーセントぐらいの間かな。
 しかしながら、いつも同じ固さに仕上げるのは、なかなか難しい。

 でもね、こういう数字を聞きたくなる気持ちはよくわかる。
 そのそばの性質が、よく分からないうちは、どのくらいの水を吸うのか分からないからだ。よさそうだと思って、いざくくってみると、固すぎたり、柔らかすぎたりする。
 水を入れ過ぎれば悲惨。私なんぞ、どれだけ柔らかくなってしまったそばを捨てたことか。あっ、皆さんは捨てないでね。少しづつ粉を足して、よく練り込めば対丈夫だから。

 大切なのは、粉に水を加えたら、よくよくかき混ぜること。
 埋めておいた宝物を掘り出す犬みたいに、とにかく早くかき混ぜること。
 一通り、よくかき混ぜてみたら「そば粉」に聞いてみる。
 「おおい、水加減はどうだい。」
 「おお、いい塩梅(あんばい)だ。」と言えばそのまま。
 「もちっとくれんかね。」と言えば少し水を足してやる。

 そうして、また、モグラが土をかくように、そば粉がピンポン球ぐらいのまとまりになるまでかき混ぜるのだ。

 せっかく、そば打ちをする人たちに、いいアドバイスをしようと思ったけれど、
こりゃ、駄目だな。

 

| | コメント (2)

2006年8月31日 (木)

おめえ、へそねえじゃないか。

 このテレビコマーシャルを覚えている方は、もう、五十を超えておられることだろう。
 思えばあの東京オリンピックの年、街角の薬屋さんの店先に、緑色のカエルの置き物が出現したのだ。いまだに、このフレーズを覚えているなんて、コマーシャルの力はすごい。
 それより若い人には、解らないだろうなぁ。

Heso あのカエルにはへそがなかったけれど、そばにはへそがある。
 でも、それはほんの少しのあいだだけ、そばを打つ途中で現れる。
 いわゆる「へそだし」の工程。

 こね鉢の中で、つや良く練り上げたそば生地を、傷のない玉に仕上げるための方法だ。
 つなぎ目を一箇所に集め、細くとがらせる。そうすればほら、この写真のとおり。「へそ」とはよく言ったものだ。

| | コメント (0)

2006年8月28日 (月)

心頭滅却すれば火自ずから涼し

 一時ほどではないが、蒸し暑い日が続いている。

 今日は遠くから来られたお客さまが多かった。
 あれれ、という間にそばが足りなくなり、追い打ちをした。

 暑い時間帯の、閉め切った狭い部屋でのそば打ち。う〜ん、汗が出てくる。

 信玄亡き後、武田軍を滅ぼそうとする織田信長の軍。
 甲州は惠林寺の三門で、織田軍の放った火に囲まれながらも、座禅を続けた快川国師。その時に言った言葉がこれ。
 「心頭滅却すれば火自ずから涼し。」

 そうか、「心頭滅却」してそばを打てば、暑さなど気にならないはずだ。そう、「心頭滅却」すれば。
 そう思ってそばを打てば、なるほど、効果てきめん、、、、いや、やっぱり暑い。
 ところで「心頭滅却」ってどういう意味なの?

Senpuuki 「心頭滅却」できない凡人には、これ。
 やっと今頃になって、特売で買って来た手のひらサイズの扇風機。そばに風を当てないように上向きにし、顔に風を送る。
 わずかな風だけど、やっぱり違う。すーと汗が乾いていく。小さな職場の環境改善。
 この扇風機、そば粉にまみれて、来年まで動くだろうか。

 でも、でも、そう言って火に包まれていった快川国師。
 たかがそば打ちで大汗をかいてる私は、まだまだ未熟者。



 

| | コメント (0)

2006年8月26日 (土)

つなぎ粉はおいしいものを使う。

 そば屋には「どこどこ産玄そば使用」とか、「自家製石臼引き」とか、使っているそば粉を「ウリ」にしているところが多い。でも、十割の場合は別としても、つなぎに使っている小麦粉の産地や質を「ウリ」にしているところはない。

 そりゃそうだろう。
 そば屋の店先に、「香川産小麦粉をつなぎに使用。」なんてのぼりがあっても、ちょっとピンとこない。

 人のやらないことをしようとする、性悪な私。
 ならば、つなぎ粉にも凝ってやろうと考えて、いくつかの取り寄せてみたことがある。
 国産では有名な「はるゆたか」、長野産の「地粉」、外国産の「オレゴン」などなど。

 さあ、これでそばをつないだらどうなるのか。
 打ってみた。茹でてみた。食べてみた。
 そして、納得した。

 正直言って、そばはグンと旨くなる。
 でもね、それはそばのうまみではなく、うどんの旨味なのだ。
 わずか二割弱ぐらいの配合なのに、「そば」の味は「うどん」の味に負けている。

 粉屋さんが、なぜ、「そば用のつなぎ粉」とことわるのか、納得した。つなぎ粉がうますぎては、そばにならない。
 粉屋さんに、どんな粉を使っているのと聞いても「えへへ」といって教えてくれない。そばの味を引き立てていくつなぎ粉。やっぱり長い間の積み重ねから生まれたものなのだ。

| | コメント (0)

2006年8月24日 (木)

外二の割合。

 「手打ちそば屋 かんだた」では、通常のそばは、「外二」という割合でうっている。つまり、そば粉十につなぎ粉二と言う割合。

 なんで二八じゃないのとよく言われるけれど、それには深い訳が、、、。だって、粉の計算が楽じゃないか。

 はい、ここに1350グラムのそば粉があります。ニハそばにするには、つなぎ粉をどのくらい入れればいいのですか。合計で何キロですか。
 計算始め、ちっ、ちっ、ちっ。
 か〜ん。
 はい出来ましたか。
 えっ、できた。
 つなぎ粉は337.5グラムで、合計1687.5グラム。
 ちょっと、電卓を使ったでしょう。
 ずるい。

 そば打ちをする時には、電卓なんて使っていられない。
 「外二」にするのであれば、そば粉の重さを倍にして、十分の一にすればいい。 1350グラムのそば粉であれば、つなぎ粉は270グラム、合計は1620グラム。 ね、簡単でしょう。
 これなら暗算でできる。

 だから私は「外二」で打つのだ。

 なんて書くと、また本気にされてしまうのでやめておこう。

 わずかなつなぎ粉の量の違いであるけれど、そばにしてみると、結構感触が違う。これが「九一」だと、ややざらついた感じになる。「二八」だと、ちょっと重たくなる。
 まあ、その間ということで「外二」でそばを作るのだ。

 決して計算しやすいからではないので、あしからず。


  

| | コメント (0)

2006年8月19日 (土)

長野は36.5℃。

Ondo お盆を過ぎてから、暑い日が続いている。
 店の旧式のクーラーは、ウーウー言っているだけで、効き目がない。
 二階の座敷の温度計を見たら31℃。おいおい、もう少し涼しくならないのかよ。

 それでも外よりは涼しいのか。今ニュースで聞いたら、今日の長野の最高気温は36.5℃だそうだ。ああ、私の体温より高いではないか。

 この暑さの中で、そばを打つのは、汗を振りまいているようだ。
 そば打ち場にはクーラーは効かない。もともと、粉じんを巻きあげるので、こういう機械は、そば打ち場に置こうものなら、すぐに目詰まりを起こしてしまうだろう。
 風が顔だけに当たる、小型の扇風機を買おうと思っているのだけれども、いつも涼しくなるまで我慢してしまうのだ。

 涼しい朝のうちにそばを打つのならいいが、追い打ちの場合は悲惨だ。先日もそばが足りなくなり、暑いさなかに追い打ちをしなければならなくなった。
 うち場は店の入り口の横にあるので、お客さまから覗かれる。後ろの扉を開けておくわけにもいかず、調理服姿で、見た目は涼しい顔をしてそばを打つ。
 こういうときは、じわっとした粘っこい汗が出る前に、そばを打ってしまうことだ。それでも終わった時には、シャツは汗でびっしょりとなっている。せめて顔から流れ落ちないだけましか。

 まだまだ続きそうな暑さ。きっと、店までやってこられるお客さまも、必死な思いで入ってこられるのだろうな。
 その、お客さまの気持ちを考えると、こっちが暑いなどと言っていられない。でも、もう少しクーラーが効かないかな。



| | コメント (0)

2006年8月18日 (金)

三分の一感覚

 ここに羊羹が一本ある。食べる人は3人。
 さて、あなたはどう切りますか。

 え〜、三つに切るのが難しいので、四つに切って、私が二切れいただくのが、いちばん平和な切り方。

 、、なんて、どこかの大国が言いそうな理屈をいってはいけない。料理人たるもの、きちんと、正確に三つに切り分ける技術を持っていなければ。

 いつも感心するけれど、慣れた板前さんは、刺身の柵を、きちんと人数に合わせて切ることができる。少なくとも、見た目には平等に。
 子供の時に鍋を持って買いにいった豆腐屋さんも、水槽の中で、きちっと、いつも同じように、豆腐を切り分けてくれる。

 包丁に慣れていない人には、ちょうど半分に切ることさえ難しい。日々、使って慣れてくると、何と言うことなしに、正確に切れるようになるのだろう。
 三分の一、五分の一などの感覚も、身についていくのかもしれない。
 料理の講習会で、よくやらされるニンジンの梅鉢づくり。正確に五角形を作り、あっという間にきれいな梅を仕上げる講師の人。こういうのも、日々の仕事の中で研ぎすまされていく感覚なのだろう。
 私のように、型で抜けばいいや、などと思っている人間には進歩がない。

Sobadofu しかし、三つに切らなければならないときもある。
 いつも作っているそば豆腐。これは、型の大きさの関係で、9個に切り分けなければいけない。
 正確な三分の一の感覚。こういうのも日々の繰り返しの中でつかんでいくものなのだろうか。
 理屈ではない。勘と経験の世界。

| | コメント (0)

2006年8月 3日 (木)

そばを茹でるとどのくらい増えるの?

 茨城にある「そば処 暁山」のご主人は、たいへん研究熱心なお方だ。
 そのブログの中で、「蕎麦を茹で上げた後の増分は?」ということで、生麺と、茹で上がったそばとの重さを比較していらっしゃる。

 う〜ん、これは面白いぞ。
 「手打ちそば屋 かんだた」では、一人前のそばを、ゆでる前の麺で120グラムにしている。さて、茹でればどのくらいの重さになるのだろう。
 ということで、早速実験。

Yudemae
 まず、こちらが茹でる前。きっちり120グラム。


     

Yudetate

 さて、こちらが茹でた後、約一分ほど、ざるの上で水切りをしてから計ってみた。166グラム。

 ということは、1.38倍の増加率。まあ、だいたいそんなものではないかなと思っていた、つまり、茹で上がりで170グラムぐらいだろうと。
 今の時期の粉だから、多少吸水が悪いのか、それともその逆か。また、新そばになってからもやってみよう。

| | コメント (0)

2006年7月15日 (土)

そばの厚さ

Sobanoatusa 今日のそばの厚み。
 測った見ると17ミリほど。切る時には12枚に畳んであるので、一枚あたりの厚さは1.4ミリとなる。
 これを標準どおり、一寸あたり23本に切れば、1.4×1.3ミリの麺線になる。そばはちょっと長方形の方が、茹でた時に角が立つという。昔から言う「切りべら23本」の言葉通りだ。
 しかし、正直な話、そばの生地をこの厚さで、均一に延ばすのは難しい。
 時々、こうして切り口をチェックして、確かめている。常に同じように打つには、気持ちも気力も、同じように保たなくては。
 うん、そういう心境には、まだほど遠そうだ。

| | コメント (2)

2006年7月 7日 (金)

 店の水道水が生暖かく感じてきた。この連日の蒸し暑さだ。水道の水も温まって当然だ。
 温度計を入れてみると、20℃になっている。おいおい、冬は3℃しかなかったくせに。

P1010004  そばを出すのに、この水道の温度のままでは暖かすぎる。仕上げ水を氷で冷やしているが、冷やし過ぎてもいけないし、加減が難しい。
 かんだたの細いそばを食べていただくには、15℃ぐらいがいいのではないかと思っている。だから、冬は水道水を温め、夏は冷やす事になる。
 特に夏は室温も上がっているので、10℃ぐらいの水で冷やしておけば、食べる時にはそのくらいの温度になるのではないだろうか。いちいち温度計で計っている時間がないので、手を入れて確かめる。
 設定しておけば、その通りの温度で水が出る機械もあるが、うちではちょっと手が出ない。う〜ん、手の温度計を鍛えておかなければ。

| | コメント (0)

2006年6月21日 (水)

かえしを作る。

 あれあれ、またやってしまった。

 かえしを作る時は、注意が必要だ。
 「手打ちそば屋 かんだた」では、そば汁に砂糖をいっさい使わないから、みりんと醤油だけでかえしを作る。寸胴に入れて、火入れをするのだが、注意しないと、沸騰して吹きこぼれてしまうのだ。
 コンロにかけておくのだが、沸騰するまでにかなり時間がかかる。ついその間に他の事をやってしまうと、その間に沸騰して、吹き出して、みりんに火が点き、寸胴が一瞬青い炎に包まれる。
 いつも気をつけているのだが、今回もやってしまった。もうじきだなと思いつつも、醤油の瓶を片付けていた、僅か十秒ぐらいの間に吹き出してしまった。もう少して沸騰するぞという前兆が、うまくつかめないのだ。
 もっとも、吹き出した量はわずかだ、などと負け惜しみを言ってみたりする。それよりも大変なのは、コンロの掃除。吹き出したかえしが、火口にべったりと付いてしまう。やれやれ、金ブラシでこすらなくては。

 ちょっとした事だけれど、こういう事もうまく出来るのがプロのはず。今度からタイマーできっちりと時間を計って加熱するぞ。


| | コメント (0)

2006年6月19日 (月)

水回しの難しい季節

 蒸し暑い日々がやってきた。
 これからはそば打ちにもつらい季節だ。狭いそば打ち場で、身体を動かし始めれば、すぐに汗がでる。打ち終わった頃には、シャツが汗でべっとりと濡れている。
Mizumawasi  そして、そばの水加減の難しい季節でもある。
 暑い季節になるほど、そば粉が水を吸う時間が短くなるような気がする。ほんの僅かの水の量で、そばの麺質が変わってしまうのだ。
 加水を控えめにして、しっかりとした麺質を保てるようにしなくては。

| | コメント (0)

2006年6月13日 (火)

よもぎ蕎麦

 五月の「十割そばの夕べ」の時に作ったヨモギそば。
Yomogi  左はいつもの十割そば、右が普通粉にヨモギを練り込んだもの。写真ではあまりよくわからないが、もっときれいな緑色をしている。
 畑の脇に生えているヨモギを摘んできて、茎をとり、さっと茹でてからジューサーでペースト状にしてから、蕎麦に練り込む。ヨモギはそのものでも、つなぐ力があると言うが、念のため、つなぎを一割入れてみた。
 はたして、どのくらいの量を使えばいいのかわからなかったが、今回は少し多すぎたようだ。ヨモギの繊維が切れにくく、包丁に苦労した。
 食べると青苦いヨモギの香りが広がってくる。まあ、こういうものなのだろう。
更級で、少量を練り込むのが、やはり常道なのかもしれない。

| | コメント (0)