カテゴリー「変わりそば」の記事

2016年4月 4日 (月)

あれ、売り切れちゃった「桜エビ切り」

先日は、つい体調を崩し、
三日ほどお休みをいただいた。
暖かくなって、気が緩んだせいかもしれないなあ。
ご迷惑をおかけして、
まことに申し訳ございません。

先月の変わりそばの日は、
春を感じさせる海の香りということで、
「桜エビ切り」を作らせていただいた。
変わりそばは、白い更科そばに、
季節の食材を加えて、
楽しんでみようという、遊び心のそば。
思ったより「桜エビ」は、
皆さんの好感度が高く、
あれよ、、、、と言ううちに売り切れてしまった。

使った桜エビは、
もちろん国産、、、、と思ったけれど、
昨年は不漁で値が上がってしまって、
やむなく台湾産です。
着色料や添加剤は無添加のもの。

Photo
このエビを、電子レンジを使って、
さらに、カラカラになるまで乾燥させ、
ミルにかけて粉にする。
それを細かい網でふるう。
目やひげや、皮の部分が残るので、
フルイを通すと、かなり量が減ってしまうが、
なめらかなそばを作るために必要な作業。

そこで出来た粉を、
熱湯で回した更科粉に混ぜる。

Photo_2
あとはいつもの更科を打つのと同じ作業だが、
エビの粉自体には、そば粉と仲良くしようなんて気持ちはないから、
ばらばらになりやすい。
そこをなだめながら、注意して生地を伸ばしていく。
なにやら、甘い香りが立ってきて、
大きなエビせんべいを作っているような気がしたりする。

Photo_3
そうして、
なんとか、薄い生地に伸ばしていく。
この時の生地の扱いが難しいから、
難度の高い変わりそばと言われるのだろう。

それでも無事に、
切り分けて、そば生地が完成。

Photo_4
この日はたまたま、女性のお客様が多かったのだが、
いつもだったら、敬遠されがちな変わりそばも、
すんなりとオーダーが通ってくる。
皆さん、エビはお好きなご様子。
ありがとうございました。

Photo_5

ということで、
これに懲りず、今月は(24日)「さくら切り」の予定。
桜の葉を打ち込んだ、香り高いそばです。
これは難しくはないけれど、
作るのに手間がかかるのだよねえ。

でも、
そんな季節の遊び心。
そばには、そんな楽しみもあることを、
知っていただきたいなあ。


→→→人気blogランキング

 

 

 



 

 

| | コメント (0)

2014年10月31日 (金)

風流を味わう「菊切り」

月に一度、日曜日に行っている「変わりそばの日」。
今月は、季節に合わせて、
菊の花をそばに打ち込む「菊切り」だった。

菊の花は、新潟とか東北地方では、
よく食べられるそうだ。
菊は天皇陛下のご紋でもあるので、
その菊の花を食べるなんて、
「もってのほか」だということで、
そのように呼ばれているらしい。

さて、この日のために、
かんだたでは、畑に食用菊を植えて、
春から用意していたのに、
どういうわけか、つぼみはたくさんあるのに、
まだ、花が咲かない、、、、。

他の畑では、もう咲き始めているのだが。
育て主に似て、へそ曲がりな菊に育ってしまったようだ。

仕方なく、今回は、
秋田産の菊の花を使用。
花びらをばらして、酢水で茹で上げる。

Kiku1

茹で上がった菊の花を、
ミキサーでペースト状にする。

Kiku2

それを、湯で回した更科粉に混ぜる。
水加減は、ペーストにした分を考慮して少なめに。

Kiku3
これを、くくって、こね上げて伸ばしていく。
均一な玉にするために、くくりにやや時間がかかった。

変わりそばの場合は、
延しが難しくなることが多いが、
比較的生地の伸びのいい感じ。
だが、やはり、周りから割れてくるので、
注意が必要。

Kiku4

そうして出来た生そばは、
あまり色は濃くないが、
茹でると鮮やかな黄色になる。

Kiku5_2

食べるとほのかに、ツンとした菊の花の香がする。
更科そばの甘みも引き立つようだ。
秋の季節にふさわしい変わりそばと言えるね。

以前に「変わりそば」というのは邪道だという、
かなり厳しい意見をお寄せになった方が居た。
それはそれで、
確かなことだ。

そばとはこういうものだ、、、
という、道を進まれる方には、
そう、思われても、しかたがないことだ。

しかしながら、
「変わりそば」というのは、
味がどうのこうの、というより、
どちらかと言うと、
「心の遊び」の世界になる。

風流を好み、
季節の移り変わりを楽しむ、
そういう遊びを知っておられる方の楽しまれるそばとして、
江戸時代から好まれてきたのだ。

だからね、
そんな遊び心のある方に楽しんでいただきたいなあ。

   菊の香や奈良には古き仏たち    芭蕉

これに習って私も

 菊の香や信州信濃の善光寺  かんだた

口では風流などと言っていながら、
まだまだ、そのへんでは未熟だなぁ。



→→→人気blogランキング

 

 

 

 

 

 

 


| | コメント (2)

2013年4月22日 (月)

雪、マラソン、桜切り。

いや、びっくりしたなあ。
一週間前には、
最高気温が25度を超えたとか越えないとか、
そんな話をしていたのに、
この日曜日の朝は何と雪降り。

朝の7時過ぎには、
「かんだた」の入り口にも、
うっすらと雪が積もってしまった。

Marason1

そして、この日は、
一万人もの人が、
長野の街を駆け抜ける、
「長野マラソン」の開催される日なのだ。

前日には、
そのレースに参加される方々で店は賑わった。
遠くから来られて、
毎年寄っていただいている方々もいて、
うれしい限り。

店の近くの表通りを、
皆さんが駆け抜けるので、
女将が応援に出た。
何人かのお客様を、
認めることができたという。

それにしても、
気温は一桁台。
この雪の中を走るのは、
大変だろうなあ、、、、
と、マラソンを知らない私は思ってしまう。

Marason2
レースは、
公務員ランナーの川内選手が、
この大会初めての日本人としての優勝。
彼を見るために、
寒さに関わらず、
応援する人たちの姿が多かったという。

こういう大会は、
みんなで盛り上げていきたい。
そして、
大会の関係者の皆様、
ボランティアの方々、
このような天候の中をお疲れさまでした。

で、
この日はかんだたでは、
「桜切り」の日だった。
こんな天候なのに、
多くの方にお見えいただき、
早くに売り切れてしまった。
やっぱり、桜は人気がある。

桜の葉を使うので、
薄い緑色。
桜の葉の下処理が手間がかかるけれど、
打つには、据わりのいい、伸びのある生地で、
まあ、打ちやすいそば。
茹でて口に含めば、
ほのかに桜の香りが広がり、
そばの甘味も引き立つ。

皆さん、
来年も「長野マラソン」にご参加を。
そして、「桜切り」も楽しみましょう。

Marason3





→→→人気blogランキング

 


| | コメント (2)

2013年3月25日 (月)

海の香りを楽しむ「磯切り」。

昨日は月に一度の変わりそばの日で、
「磯切り」の日だった。
天候にも恵まれ、多くの方のご来店ありがとうございました。

「磯切り」といっても、
今回そばに入れたのは「あおさ」。
よく青海苔として売らているもの。

Aosa3
これを、今一度電子レンジを使って乾燥させ、
ミルを使って、軽く砕く。

それを熱湯で水回ししたさらしな粉に混ぜる。

Aosa4

あおさが水を良く吸うので、
ちょっと、捏ねるのが大変。
そして捏ねあげて、こんな感じ。

Aosa5
すこし、あおさの粒が粗かったのかもしれない。
生地は伸びがないので、
無理をせず、
厚めに畳んで切りべらで麺を作る。
いつもに比べれば、かなり太めの麺に仕上がる。

Aosa6

そして茹でてみると、、

Aosa2
すみません。
ぶつ切れになってしまった。

あおさから出る成分なのだろうか、
かなりプヨンプヨンとした感じの麺になる。

Aosa7

このそばは、ほのかに香る磯の香りと共に、
更級の甘さが引き立つそば。
これはなかなかいい。
ただ、
ぶつ切れにならない工夫が必要だな。

時々は、こういう変わりそばを打つことによって、
自分のそば打ちの腕が試されているような気がする。

次回は
4月21日(日)の「桜切り」です。
皆さん、お楽しみに。

 

→→→人気blogランキング

 

 

 

 

 


| | コメント (0)

2012年10月 2日 (火)

「えのき氷」再び。

この2月に変わりそばで「えのき氷切り」をつくった。
このブログでも紹介したのだが、
それを見て、あるテレビ局から電話があった。
その「えのき氷」を打ち込んだそばを、
もう一度作ってもらえないかとのこと。

聞けば、いろいろな食材を紹介している番組で、
今回のテーマが「えのき」なのだそうだ。
「えのき」といえば、長野産が有名。
特に、信州中野では大規模に生産されている。

そんな生産地を取材するので、
その一部に「えのき氷」を打ち込んだそばを、
紹介させてもらえないかとのこと。

で、
引き受けてしまった私は、
再び「えのき氷」を作って、撮影に備えることに。

えのきは、昔からからだにいいといわれてきた。
なんでも、えのきには、キトグルカンという成分が多く、
それを摂ると体内のコレステロールや、
中性脂肪が減少するのだそうだ。
つまり、毎日摂ることによって、
生活習慣病を予防できるのだね。

ところが、えのきは繊維質が多く、
その、なんとかという成分を取り入れるには、
毎日大量のえのきを食べなければならない。
それは、なかなか無理がある。

そこで、簡単に、
そして効率よくえのきの成分を、
摂りやすくしたのが、この「えのき氷」というわけ。

作り方は、至ってシンプルだが、
切断、加熱、冷凍によって、
組織が壊されて、吸収されやすくなるらしい。

ということで、
作り方。

「えのき」を知らない方がいるかもしれないので、
これが「えのきたけ」です。

Enoqui1
元の部分を切り捨てて、
ざくっと切る。

Enoqui2
ミキサーに入れて水を加え、撹拌。
量の目安は、
えのき  300グラム
(200グラムの袋×2。元を切り落とすと、
 このぐらいの量になる。)
水   400ml

Enoqui3
とろとろになるまで。

Enoqui4

それを鍋に移して、
中火で湧かしたあと、
とろ火にして1時間、
掻き混ぜながら煮詰める。

Enoqui6

煮詰めるのは簡単だけれど、
一時間という時間は、簡単ではない。
30分じゃいけないの?と思ったのだが、
一時間煮詰めた方が、効き目がいいそうだ。

ビートルズに飽きて、ブルーススプリングスティーンを聞き、
談志の「芝浜」なんぞを聞き終えた頃に出来上がり。

Enoqui7
製氷皿に入れて凍らせる。
この凍らせることも、
成分を摂りやすくするための、大切な要素だとか。

そばに打ち込むのは、
この「えのき氷」を溶かしたもの。
繊維が多いせいか、
ふっくらとした、打ちやすいしっかりとしたそばになる。

ディレクターの方の話では、
「えのき」には「えのき氷」ばかりでない熱い話が、
たくさんあるらしい。

私の「えのき氷切りそば」はともかくとして、
長野産の「えのき」にご注目を。

放送はこちら。

テレビ朝日「食彩の王国」
10月6日(土) 朝 9:30〜9:55

残念ながら、長野では、
この番組はネットワークされていない。
見られないかな、、、
と思っていたら、
地元の紹介ということで、特別にオンエアー。

長野朝日放送「食彩の王国」
10月20日(土) 夕 17:00〜17:25

長野の方はこちらでどうぞ。

2月の「えのき氷切り」のブログは→こちら

 

なお、10月28日(日)の昼の「変わりそばの日」に、
この「えのき氷切り」を提供させていただく予定。
実際に召し上がりたい方は、その日にお越し下さい。


 

→→→人気blogランキング

 

 

 

 

 


| | コメント (0)

2012年8月28日 (火)

夏バテに効く?「青シソ切り」

私の畑では、
赤じそ、青じそを育てている。
育てているというよりは、
前年のこぼれ種で、勝手に生えてくる。
だから、ここは「青じその場所」と決めておけば、
毎年、そこに青じそが茂るのだ。
でも、
遠慮なしに生えてくる、他の草の芽を取り除くのは、
ちょっと手間だけれどね。

シソにはビタミン類、ミネラル類が多く含まれていて、
疲労回復に効果があるらしい、、、
などと言う話は抜きにしても、
今を盛りと、畑の片隅に茂っているシソを、
使わない手はない。

ということで、
先日の変わりそばの日は、
この畑のシソを使った「青シソ切り」。

Sisogiri

摘み取ってきたシソの葉を、
水に浸して灰汁を抜く。

それから、軸の部分を取り除いて、
葉をひたすら包丁で刻む。
そばに打ち込めるほど細かくするには、
けっこう時間がかかる。

ミキサーを使ってペースト状にすることもできるけれど、
それではせっかくのシソの葉の香りが活かされない。
だから、とにかく、包丁をとんとんと動かすしかないのだ。

そうして、
白いさらしなそばに刻んだシソを打ち込んだのがこちら。

Sisogiri2

シソの葉の刻んだものが点々と見えて、
見た目も涼しげなそば、、、
になっただろうか。

この「青シソ切り」はけっこう好評で、
思ったより多くの方にご注文をいただいた。
やはり、皆さん、暑さで疲れて、
こういう薬味のある香りを好まれるのだろうか。

味はそれほど強くなく、
食べた後に、ほんのりと青臭さが残る程度。
それでもかなりの量のシソの葉を使ってあるので、
ミネラルやビタミンの補給にはなったはず。

そばの甘味と相まって、
今回も大人の味の変わりそばとなった。

この変わりそばは月に一回しか作らないが、
夏バテしている方には、
自家製の「赤じそジュース」もあるので、
こちらをどうぞ。

 

→→→人気blogランキング

 

 

 

 

| | コメント (0)

2012年8月15日 (水)

変わりそばの定番にしたい「ウコン切り」。

すみません。
夏休みの渦に巻き込まれて、
ブログの更新ができませんでした。
皆さんご来店ありがとうございます。

一週間前に届いた、沖縄の知人からの荷物。
ヤケに重たいし、大きい。
開いてみたら、
なんと、、、、

バナナが茎ごと入っていた。

一緒に添えられた手紙によると、
吊るしておいて、
黄色くなってから食べるらしい。

Platano
調理場の後ろの物置に吊るしたけれど、
通るたびに、
頭をゴンゴンと当てたりする。
小振りだけれど、全部で70〜80房ぐらいはありそう。

これ、本当に食べれるのかな〜と思っていたら、
やがて一気に黄色くなり始めた。

食べて見ると、
しっとりとした粘りのある甘さで、
今までの店で買っていたバナナとは全く違う。

なるほど、これが本物のバナナの味なんだね。
と言いながら、一気にこれだけのバナナを食べなくては、、、。

で、そばにこのバナナを打ち込んだ、
「バナナ切り」はいかがだろうか。
まあ、未だに試していないが。

先日の「十割そばの夕べ」には、
久しぶりの「ウコン切り」をお出しさせていただいた。

何年か前の「ウコン切り」の時のは、
ウコンの量が多すぎて、
ややきつかったようだが、
今回は、
「そばの甘味が感じられる」などと、
おおむね好評。
この「ウコン切り」、ウコンを加える量さえ間違えなえれば、
変わりそばの定番となっていい組み合わせかもしれない。

なにしろ、この色はすごいよね。
あっ、カレーにも使われている。
そう、あの色なのだ。

Ukon

これで、
毎月行っていた「十割そばの夕べ」は、
しばらくお休みをいただきます。

また、違う形でのそば会を考えているので、
その節には、よろしくお願いいたします。

→→→人気blogランキング

 

 

 

 

 

 

| | コメント (0)

2012年6月 7日 (木)

ビールのおつまみではない「枝豆切り」。

去年の夏、アメリカから来たというカップルが来て、
ビールを飲んでそばを召し上がっていった。
言葉はよくわからないが、
ビールのおつまみに、
これは、日本ならではのものだろうと、
畑で穫れた枝豆をサービスで出してあげたら、
「Oh! Edamame!」といって、喜ばれた。

なんだ、知っているんだ。

調べた見たら、アメリカでは、
健康志向の高まりもあって、
「枝豆」が大人気なのだそうだ。
カロリーの高いポテトチップスやピーナッツに変わって、
まだまだ僅かではあるが、子供のおやつや、
ビールのつまみに、枝豆が食べられているという。

枝豆は、ビタミンやミネラルなどが豊富な、
そして、気楽に食べられる栄養価の高い食品。
世界中に広まってもいい食べ物かもしれない。

さて、この火曜日は恒例の十割そばの夕べ。
皆さんご来店ありがとうございました。

今回の変わりそばは、
夏に先駆けて、この枝豆をそばに打ち込んだ、
「枝豆切り」。

このそばを作るには、
少し手間がかかる。

枝豆を茹でて、さやから外し、
一粒一粒を覆っている薄皮を取り除く。

 

Zunda1

それをミキサーですりつぶし、
さらに、裏ごしにかけてペースト状にする。

Zunda2


ほらほら、きれいなみどりでしょう。
これを、湯ごねした更科そばに練り込んで、
伸ばして、切って、麺にする。
このそば打ちは豆自体がつなぎの役を果たすので、
スムーズに、きれいな麺線を作り上げられる。

そうして、茹でてみれば、こんな、
淡い、上品なみどりとなった。

 

 Zunda3

写真の具合か、隣の十割が、ずいぶんと黒く見える。
さて、食べてみれば、あれ、どこに枝豆の味が、、、、
という感じ。
もっとも、枝豆の味って、本来は淡白なもの。
ほのかな、甘い香りが、口の中に、そういえば残っているかな。

でも、食感は、しっかりとしたものになる。
切れのいい、ざらっとした舌触りが、いつもの更科とは、
はっきりと違うところだ。

そばや、枝豆に含まれるビタミンBは、お酒の分解を早め、
二日酔いの防止にもなる、、、、、
なんて話は、酒飲みの自己弁護に使われるだけなので、
やめておこう。

だけどね、
「Edamame」は世界に誇っていい、
日本発の食べ物になるかもしれない。
もちろん、、、、
この「枝豆切り」もね。


 

→→→人気blogランキング

 

 

 


 

| | コメント (0)

2012年5月10日 (木)

辛味は無いけれど「ワサビ切り」。

スーパーの地元野菜のコーナーに、
自然栽培のワサビの茎があった。
農家の人が直接出品しているので、
時々、こういう珍しいものが手に入ったりする。

Wasabi1

ということで、この火曜日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さんご来店ありがとうございました。

で、今回の変わりそばは、このワサビの葉を使った、
「ワサビ切り」ということになった次第。

ピリリと辛く、独特の風味を持つのが、
ワサビの特色。
でも、ワサビは熱を加えると、
辛さも風味も消えてしまう。
それをあえて承知で「ワサビ切り」に挑戦。

Wasabi2

使うのは、ワサビの葉の部分だけ。
これをさっと、お湯を通し、
ミキサーでペースト状にする。

Wasabi3
これを白い更科に、混ぜて打ち込む。
この時点ででは、ワサビらしいすっとした香りがたっている。
残念ながら、辛味は無いけれど。

そうしてできたそばがこちら。

Wasabi4
写真ではうまくお伝えできないけれど、
この色が、何ともいえない。
アスパラや、ホウレンソウなどと違う、
独特の爽やかな緑色。
いま、犀川や千曲川の川縁で芽吹かんとしている、
カワラヤナギの新緑のような色。
まさに「ワサビ色」とでもいうのだろうか。

でも、
食べて見ると、
確かに、辛味も風味も無い。
食べた後に、なにか口の中に、
爽やかなものが、ほのかに残る程度。

味よりも、
この、涼しげな、
初夏らしい色を楽しむそばなのだろう。

今回の突き出しは、
まだタマネギにならない葉タマネギのぬた。
小鉢は、
里ブキと生節(なまり)の煮物。

ということで、
立夏を過ぎた季節の風味を味わっていただいた、、、
、、、かな。

Roke

 

→→→人気blogランキング

 

 

 

| | コメント (1)

2012年3月 6日 (火)

香ばしさが口に広がる「はぜそば米切り」。

長野は寒さも和らぎ、
やっと、気温が氷点下ではない朝を迎えられるようになった。
気の早い人は、いよいよ、
お花見の心配をしなくてはならない季節を迎えている。

さて、
本日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さんご来店ありがとうございます。

毎回、十割そばと、
その時によって違う「変わりそば」を楽しんでいただいている、
このイベント。

今回は「はぜそば米切り」。

ん、夏の魚の「ハゼ」が何で今頃、、、
などといわれる方もいらっしゃいましたが、
「はぜそば米」とは、
そば米を高温の油でさっと揚げて、
ぷくっと膨らませたもの。
つまり「はぜたそば米」ということ。

それがこちら。

 

Hazesoba1 
ちなみにそば米とは、
皮を剥いたそばの実(丸抜き)を、
一度茹でてから乾燥させたもの。
それを「はぜさせる」と、
さくっと柔らかい食感になる。

これを、すり鉢でつぶつぶを残す程度に粗くする。

Hazesoba2

そうして、粗めのふるいを通して、
湯ごねした更科に打ち込む。

粒を打ち込むそばなので、
練りは強めに、伸しは厚めで、
やや太めのそばを切り出す。

できたそばは、こんな感じ。

Hazesoba3
写真では判りにくいが、
やや、くすんだ黄色みを帯びる。
麺線に、そば米の粒が、ぽつぽつ浮かんでいる。

Hazesoba4
食べて見ると、
先ず香ばしい香りがたつ。
更級の甘味も引き立つようだ。

つぶつぶ感は、それほどでもないが、
舌の上を滑らせると、
ざらっとしたものを感じる。

これも、面白い感覚で、
皆さんにも好評だった。

立つ香りの少ない更科だから、
香ばしさが引き立つが、
普通のそば粉に入れても、面白いかもしれないなあ。

また皆さん、実験台になって下さいね。

 

→→→人気blogランキング

 

 

 
 
 
 

| | コメント (4)