不味そうに食べる人、おいしそうに食べる人。
そばの食べ方って、いろいろあるんだな、、、
と、思うことがある。
前の店から重ねてみると、
もう二十年以上も、カウンター越しに、
たくさんの方のそばを食べる姿を見てきている。
同じ「せいろそば」を食べるにしても、
人にはずいぶんと癖があるものなのだね。
たとえば、
かんだたでは、
そば徳利からそば猪口に、
お客様が注ぐようにしていただいている。
その徳利から猪口に、
そば汁を注ぐ姿も、百人百様。
無造作に、ぱっと全部注いでしまう人もいれば、
注意深く、少しだけ入れて止める人もいる。
注ぐ時に、首が傾いていくお客様がいる。
首だけでなく、カラダ全体が傾いていくお客様もいらっしゃる。
見ている私も、一緒に傾いたりして、、。
たかが汁を注ぐだけでも、
そんな癖がある。
そして、たかが、
せいろに盛られたそばを食べるだけでも、
ずいぶんと、違った癖を、
大抵の人はお持ちのようだ。
たしかに見ていて、
変わっているなと思ったり、
面白いなと思ったりすることもある。
でも、それをあげつらって、
どうのこうの言うつもりはない。
その人だって、普通に召し上がっているのだ。
その人なりに、おいしくそばを召し上がっていただければいいのだ。
ちょっと、小難しく、
そばはこう食べるべきだ、、、
などという人もいるけどね。
人の癖というのは、なかなか直せないものだという。
そばを食べるとき、
眉間にしわを寄せて召し上がる方が時々いらっしゃる
いや、きっとそばだけでなく、
いつもの食事でもそうなのだろう。
なにか見ていると、
口にあわないのではないかと、心配になってくる。
でも、それもその人の食べ方なのだね。
そうかと思うと、
そばが出ると、ニコッとして、
嬉しそうに箸を動かす方もいらっしゃる。
この人は、そばが好きな人なのだろうなあ、
と、嬉しい気持ちになる。
でもねえ、
しかめっ面で食べる人だって、
本当はそばが好きだったりする。
ニコニコして食べる人だって、
心では物足りなく思っているかもしれない。
そばの食べ方は人それぞれ。
でも、
できれば、おいしそうに食べて頂くほうが、
私としてはうれしいのだが。
京都の伏見稲荷で入ったうどん屋さん。
観光地としては良心的な値段と味。
私も、おいしそうに食べたかなあ、、、
自分の食べる姿って、
あっ、解らないね。
せめて、おいしそうに食べるように心がけよう。
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