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2015年11月10日 (火)

本物のかつお節の出汁の味を知っていますか?

店でも自宅でも、
出汁(だし)を引くときには、
昔ながらの削り箱を使って、
塊の鰹節をシャカシャカと削っている。

自宅でこの音を立て始めると、
いつの間にか、我が家の猫が、
足元に擦り寄ってくる。
普段は、名を呼んでもツ〜ンとして、
何も答えないのに、
この時ばかりは、精一杯の猫なで声を出す。
エサに振り掛けてやると、フガフガと言って食べ、
あとは、また、知らんぷりが始まるのだ。

先日も店で鰹節を削っていたら、
パートさんが、
猫が寄ってくる気持ちがわかる、
と言っていた。
そう、削りたてのかつお節は、
なんとも言えない甘みと風味があって、人間にも魅力的なのだ。

今では、飲食店では、
袋入りのかつお節、
いわゆる「花かつお」と言われるものを使っているところがほとんど。
いや、むしろ、塊の鰹節を持ったたこともない人のほうが、
多いのではないだろうか。

ご家庭でも、「花かつお」すら出汁に使うことは少ないのかもしれない。
もっと、便利なものが、あるものね。

だけれども、袋入りのかつお節と、
塊を削ったかつお節とでは、
かなりの違いがある。

削りたての鰹節で作った吸い物は、
噛んで飲むような深い味わいがある。
口に含めば、じわっとした汁の膨らみを感じる。
味噌汁を飲むように、ただ舌の上をすべらせるのではなく、
少し口をつぼめて、口全体に汁が行き渡るようにすれば、
豊かな風味が溢れてくる。

和食では、吸い物や椀物を、
料理の華というように、
この出汁と、季節の食材を合わせる事によって、
口の中に小宇宙を作ることができるのだね。

でも、
今の時代に、けっこうかつお節の味がもてはやされているけれど、
本当のかつお節の出汁の味を知っている人は少ないのではないかな。
中には、ご自宅で、きちんと出汁を引いておられる方もいるかもしれない。
ちゃんとした料理屋で、しょっちゅう食事をなさる方もおられよう。

しかしながら、多数の方はそういうことはないのではないだろうか。
なのに、どうして、かつお節の味が、もてはやされるのだろう。

よく、売られている食品などで、かつお風味をうたう物がある。
そういうものを、飲んだり食べたりすると、
ふわっと、かつお節の袋を開けた時のような匂いがする。
それが、かつおの風味だと、勘違いしておられはしないだろうか。

本物のかつおのだし汁は、そのような、魚臭い匂いはしない。
だからこそ、様々な食材と合わせられるのだ。
そういう、かつおらしい匂いのするのは、
化学的に抽出されたエキスを使っているからに他ならないんだね。

だから、そういうエキスの入ったものしか食べていない方が、
本物の出汁に出会っても、「香りがない」などと言い出したりする。
本当は知らないのに、
いつの間にか知っているつもりになっているところが、
この身近な食材のイメージになってしまっているかもね。

食べること、味覚を磨くことは、
経験の積み重ね。
ぜひ、本当のかつお節の味を、試していただきたいものだ。
ほらほら、うちの猫だって知っているのだから、、、。

Katuo

 

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