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2015年8月27日 (木)

久しぶりに感じた、夏のそばの匂い。

暑さのピークが過ぎ、
やおらに涼しい風が吹き始めた長野。
でも、まだまだ、晴れれば日差しは暑い。

先日、あるそば屋におじゃました。
そば粉を自分で挽いている店で、
その割に、気楽な値段でそばを楽しめる良心的な店。

そこのお店のそばを頂いて、
あっ、久しぶりだな〜、
という匂いを感じた。
昔は、もっと、こういう匂いの強いそばが、
この季節には、当たり前だったなあ、
、、てなことを、思い出させてくれたのだ。

秋に収穫されたソバの実は、
そのまま置いておくと、
梅雨の湿気にあい、
夏の暑さの中で、独特の匂いを持つようになる。
だから、今のような保存技術のなかった昔は、
夏のそばというのは、
あまり歓迎されなかった。

私の子供の頃も、
周囲の大人たちは、
「夏のそばはまずくて喰えねえ。」
などと言っていて、
子供心に、そんなものかと思っていた。
なにしろ、私としては、いつでも腹の減っている時代だったから、
うまいの、まずいの等と言っていられる場合ではなかったが、
確かに、夏のそばの、独特の匂いは、
いまだに記憶に焼き付いている。

たしか、その頃のそば屋は、
夏にはそばが売れないので、
「麦切り」を出していたような気がする。
つまり、冷や麦のことだ。
はははっ、50年は前のことだね。

今は、ソバの実も、
温度と湿度の管理された場所に保管されるようになって、
夏になっても、スッキリとした香りのそばが食べられるようになった。
むしろ、夏のそばの、特徴的な甘みが好まれたりしている。
若い人の中には、そばは、夏の食べ物だと、
思い込まれている方もいらしたりして。

そのソバの実の、保存方法にも、
色いろあるみたいで、
流通業者さんや、製粉屋さんでは、
それぞれに工夫をされているとか。
そんな、苦労のお陰で、
この季節でも、質のいいそばをお客様に提供できることに、
深く感謝しなければ。

ちなみに、
そのお店では、自家製粉ということで、
そばの実をどこかに保管していたのだろう。
そんな、保管の仕方で、
ほんの僅かではあるけれど、
昔の夏のそばの匂いが付いてしまったのだね。
でも、
それも、それで、そばの味わいのひとつ。
ほとんどの人は、気がつかないのでは。

そんな夏のそばの匂いを、
思い出させてもらえたなあ。
だからこそ、昔の人は、
あんなに「新そば」を待ちわびたのだねえ。

長野のソバ畑では、真っ白な花が咲き始める頃。
今年も、いいそばが穫れますように。
私の小さな畑では、鷹の爪が赤くなり始めたところ。

 Photo


 

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2015年8月16日 (日)

生でかじると美味しい、白い粉の付いたきゅうり。

お盆休みが終わり、
そば屋としては、夏の、
もっとも忙しい時期を乗り切ってホッとしているところ。
日々、寝不足の頭で仕込みに追われて、
このブログを書くヒマ、いや、
意欲すら起こらず、
またまた、あいだが空いてしまった。
すみません。

どんなにこちらが忙しくとも、
畑の野菜は、着々と実を結んでいる。
毎日畑に寄っては、
適当な大きさで収穫していかないと、
育ちすぎてしまう。
特にきゅうりなんぞは、
ちょっと見逃したり、一日おいたりすると、
見事に「オバケ」になってしまうのだ。

さて、その畑のきゅうり。

Photo
右側のスマートなきゅうりは、普通のきゅうり。
左側のずんぐりとしたのは、善光寺きゅうり。(八丁きゅうりともいう。)
奥にあるのはきゅうりではなくニガウリ(ゴーヤ)。念の為に。

普通のきゅうりは青々としているが、
善光寺きゅうりは、白っぽく見える。
これは、きゅうりの表面に、ブルームと呼ばれる、
白い粉が付いているからだ。

昔は、白い粉の付いたきゅうりが当たり前だったけれど、
今では、粉のないきゅうりが、ほとんどになってしまった。
どうしてかって?
だって、
青々としたきゅうりのほうが、美味しそうだもの!
という、消費者の要求に応えたのだね。
スーパーの棚には、緑色がよく映えるからだ。

このブルームというのは、
きゅうりの表面を覆って、乾燥を防ぐ働きがあるそうだ。
だから、ブルームの付いたきゅうりは、
皮が柔らかく、実がしっかりとしている。
ブルームの無いきゅうりは、
どうしても皮が厚くなり、身が柔らかい。

どちらが美味しいのかは、
食べ方次第なのでなんとも言えないが、
生で噛るのならば、ブルーム付きの善光寺きゅうりのほうが、
断然に美味しい。
皮をむく必要もないしね。

スーパーで売られているのは、
真っ青なきゅうりばっかりだけれど、
最近は、ブルーム付きのきゅうりも見直されているらしい。
だから、どこかで見かけたら、
「やだぁ、農薬が付いているぅ〜。」などと言わずに、
試して見てはいかがだろうか。

身近な野菜も、
時代に応じて、
どんどん変わってきているのだね。
そばだって、、、、
変わっていくかもしれない。
いや、すでに変わってしまったかも、、、、。

 

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