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2015年3月27日 (金)

いまさらながら、善光寺についての勉強会。

間もなく、善光寺の御開帳が行われる。
数えで7年に一度の大きな行事で、
二ヶ月間にわたって催されるのだ。

それに先立って、
定休日にスタッフで勉強会を開いた。
せっかく遠くからお客様がお見えになるのだから、
私達も、善光寺について知っておかなければね。

ご案内いただいたのは、
門前に40近くある宿坊の一つ、
「薬王院」の執事さん。
限られた時間ながら、
いろいろと教えていただいた。

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善光寺のご本尊は、
日本に最初に伝わった仏像の一つで、
阿弥陀如来のお姿だという。
この仏様は、死後の極楽往生を約束してくれるという。

でも、善光寺のご本尊は、秘仏ということで、
厨子に納められていて、直接拝むことができない。
「この阿弥陀様は、
お姿は見えないけれど、心で拝む仏様なのですよ。」
とのこと。

御開帳というのは、
そのご本尊に似せて造られた「前立本尊」を、
扉を開けて拝ませていただけるのだ。
その「前立本尊」は、普段は、近くの蔵の中に収められている。
この御開帳のときだけ、
本堂に据えられ、姿を見ることができる。
そして、その指から五色のひもで結ばれるのが、
本堂の前に建てられる「回向柱(えこうばしら)」だ。

つまり、
その柱に触ると、
仏様のご利益を受けることになるらしい。

説明していただいたが、
善光寺は、古い時代から、
その教えを広めて歩く坊さんがいた。
善光寺聖(ぜんこうじひじり)と呼ばれる、
その坊さんたちによって、
善光寺信仰が全国に広まったという。

人は亡くなると、
一度善光寺にやって来るのだそうだ。
そして阿弥陀如来の導きによって極楽浄土へ行くことができるという。
宗派によっても違うが、
人が亡くなった時に、
枕元に「一膳めし」を供えるのは、
善光寺までの、お弁当なのだそうだ。
なるほど。

自分が死んだ時に極楽往生が出来ますように、
そして、亡くなった方が、
無事に極楽へ行けますように、
そう祈るのが、本来の善光寺の信仰だったのだね。

本堂の下の暗闇を通る「戒壇めぐり」も、
みんなでガヤガヤと入り、
ご本尊の下の鍵をガチャガチャと鳴らして過ぎてしまったが、
あれも、ひとつの「あの世」の体験なのだろうか。
でも、全く光のない世界を体験出来るだけでも、スゴイなあ。
壁に触っていなければ、どちらが上か下かもわからず、
バランスを崩してしまいそうだ。

善光寺を管理するお寺の一つ、
大勧進では、昭和天皇の泊まられた部屋を見せていただいたし、
この世の利益を守る不動明王の話を聞いたりした。
宿坊の薬王院でも、
気さくな住職さんから、
お話をお聞きした。

そして、精進料理をいただいてりして、、、。
善光寺の奥行きを、
また一つ感じた機会だったなあ。

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2015年3月19日 (木)

「かえし」を作る時に飛ばしてしまう「みりん」のアルコールがもったいなくて、、、。

古い落語を聞いていたら、
夏の暑い日の夕方、
横丁のご隠居さんが、
井戸の水で冷やした「直し」で一杯やっている、
という場面があった。
この「直し」というのはなんだろう。

これは「本直し」とか「柳蔭(やなぎかげ)」とも呼ばれるもので、
みりんに焼酎を加えた飲み物。
もちろんお酒だ。

昔は、こうして結構みりんが飲まれたのだね。
もちろん、しっかりと造られたみりんであれば、
そのまま飲んでも美味しい。
夏などロックで飲むと、
体の疲れが取れるような気がする。

それもそのはず、
みりんには、疲労回復に効果のあるビタミンB群が豊富なのだそうだ。
夏に、みりんや、
やはり米から作られた甘酒を飲むのは、
それなりに理由があったのだね。
甘酒って、寒い時に飲むものかと思ったら、
俳句では夏の季語。つまり夏に飲まれていたのだ。

昔の人は、健康に敏感だったのだね。

それならば、
スーパーの棚に並んでいるみりんを買ってきて、
飲んでみようと思われる方もいらっしゃるかもしれない。
でもちょっとご注意。
みりんのつもりで買われても、
それは「みりん風調味料」だったり、
塩を加えてあって、しょっぱい「発酵調味料」だったりする。

みりんは「お酒」。
きちんとした酒屋さんで買うことをお勧めする。
みりんはお酒なので、
当然、酒税というものが発生する。
今でこそだいぶ下がったが、
ずいぶん高い時期もあったという。

そこで、酒税を払わずに済むように、
水あめなど加えて作ったアルコール抜きのものや、
塩を加えて飲めなくした調味液が「みりん」として、
安価に売られるようになったのだね。
そして、そういう「調味料」が、
「みりん」だと思われるようになってしまった。

だから私が、
「みりんは飲んでも美味しい。」
などというと、
「えっ、あんな甘ったるいものを飲むの?」
などという反応が帰ってきてしまうのだ、トホホ。

料理のレシピは、
このインターネットの時代、
溢れるほどあって、
いろいろな料理が造られている。

でも、同じレシピでも、
調味料の選び方で、出来上がる料理の味は、
ずいぶんと変わってしまう。
例えば、今の季節に美味しい蛤(ハマグリ)の吸い物。
蛤の出汁に、ほんの少しだけ塩と酒入れて香りを出すのだが、
その酒がまずかったら、
それなりのものとなる。
いい酒を使えば、香り高い心にしみる味となる。
塩だって、同じこと。
いい塩を使えば味が広がる。
単純な料理ほど、
調味料の質が問われるのだ。
ほら、それができないから、
やたらと色んな物を入れる料理が流行ったりする、、
、、私はうんざりだけれどね。

そば汁に使うみりんも、
苦労して造られていることを、
先日お見えになった社長さんからお聞きした。
大事にこのみりんを使わせていただきたいと思う。

ただねえ、
いつも勿体無いなあと思うのは、
みりんのアルコールを煮切って飛ばすことだ。
寸胴に入れたみりんを、
アルコール臭さが無くなるまで煮立て、
そして醤油とあわせて「かえし」を作る。
この飛ばしてしまうアルコールを、
なんとかできないかな、、、、、。

煮物の仕上げには、
そのままのみりんを加えて、
艶を出したりしているが。

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2015年3月12日 (木)

味醂(みりん)について知らないことばかり!

「かんだた」のそば汁は、
砂糖を一切使わず、
醤油、みりん、だし汁だけで作っている。

ご存知の無い方が多いと思うが、
普通のそば汁は、
砂糖を使って汁にコクをつけている。
それも、かなりの量を醤油に溶かしこんで、
「かえし」というものを作り、
それからそば汁を作っている。

これは、
そば屋としては、
ほぼ常識的な汁の作り方なのだ。

取材されたライターの方もおっしゃっていたが、
砂糖を使わず、
みりんだけで、そば汁を作っているところは、
なかなか見当たらないという。

そんなことで、
みりんの雑誌広告に使いたいと、
はるばる長野まで、出版社の方々が、
お出でになった。
そして、スポンサーである、
みりんの会社の社長さんもお越しになったのだ。

その社長さんは(おそらく60代なかば)、
みりん造りに、ひたむきな情熱を注いでいらっしゃる。
いや、そんな気概が、
話をお聞きしている間に、
ヒシと伝わってくるのだ。
そして、みりんの製造方法などを、
とても、解りやすく説明していただいた。

それを伺って、
まあ、私は今まで、
みりんについて、
知ったかぶりをしていたのだなあ、
何も知らなかったのだなあ、
、、と思い知らされることしきり。
なにやら、恥ずかしくなってしまった。

みりんは、もち米と焼酎を使って作られることは知っていた。
でも、日本酒の仕込みのように、
最初に米を発酵させて、
それを調整するために、
あとから焼酎を入れるものと思っていた。

そうではないのだ。

蒸したもち米と麹を、
最初から強い焼酎の中に漬けて、
じっくりと、時間をかけて発酵させるのだそうだ。

蒸した米と麹を合わせて、
そのまま一晩置けば、
すぐに発酵して、いわゆる「甘酒」になる。
でも、それは、デンプンが糖分に変わっただけなのだ。
米の中に含まれるタンパクを発酵させるには、
時間と環境が必要だという。

だから、みりんは、
糖分ばかりでなく、豊富なビタミンやアミノ酸を含んでいるのだね。

みりんの仕込みは、
年に二回行われるという。
梅の花から桜の花の咲くころに春の仕込み。
さらに、菊の花が咲く頃に秋の仕込みがあるという。
季節の花が絡むところが、
風流を感じるね。
そして、冬の間に、
漬け込みに使う焼酎を仕込むのだそうだ。

なるほどなあ、
日本酒とは違う、
独特の作り方なのだね。

でもね、
すべての「みりん」が、
必ずしもそのように造られているわけでもない。
伝統的な製法に依らない、
「みりん風調味料」が広く出回っているのも事実。
どこが違うのだろう。
そして、ほんものの「みりん」の魅力は?

という話 は、
また今度。


Mirin

 

 

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2015年3月 2日 (月)

「我 事において 後悔せず」@宮本武蔵

人生は、常に、選択の連続だ。
日々、同じような日常生活に埋もれているつもりでも、
無意識に細かい選択を繰り返して、私達は生きている。
そんな選択の中で、その人の「生き方」や「人となり」が、
作られていくのだ。

そして、時には、それは、
人生の方向をも変えてしまうのではないかという、
大きな選択を迫られることもある。
心を揺り動かしたり、あるいは逆に鎮めたりしながら、
最後は、なんらかの決断しなければならないのだ。

熟考の末に、自信を持って、
ある決断をする。
そうして、それを表明する。
あるいは実行する。

でもね、
人間なの心って不思議なもので、
決断を下した瞬間から、
また、迷いが生じる。
ああ、この選択で、よかったのかなあ、、と。

そして、決断の結果を見て、
あの時こうしておけば、、と後悔することも、
何度となくあるのだ。

剣豪の宮本武蔵は、
「我 事において 後悔せず」
と言ったという。
つまり、自分の選択、決断を信じて、
迷わずに、その道を進むというのだ。

世の中に、こういう生き方を出来る人は、
ごくわずかだろう。
大抵の人は、
「後悔」を心の尻尾にくくりつけていたりする。

かく言う私だって、
若い時にマージャンをやっていて、
せっかく勝っていたのに、
ほんの軽い気持ちで捨てた牌が、
なんと、親のハネ満に大当たり。

しばらくの間、その牌を捨てたことを、
後悔することしきり。
三十年以上たった今でも、
「八萬」という文字を見ると、
なぜか胸が痛む。

だから、物事を決断するには、
慎重に、よく考えて選ばなくてはならない。
決して、軽はずみに決めて、
あとで後悔をすることがないようにしなければ。

ということで、
そば屋に入っても、
じつに、じつに慎重にメニューを選ばれる方が多いのも、
当然のことなのだ。

なにしろ「かんだた」のメニューは、
他のそば屋さんとは、
かなり変わっているので、
まごつかれる方も多々いらっしゃる。

選ぶのに慎重になるあまり、
時間のかかる方もいらっしゃるし、
すっと決まってしまう方もおられる。

中には、
あとから来られたご常連の方が、
そばを食べ終わった頃に、
やっと、オーダーが通るというカップルも。

いや、
メニューを選ぶというのは、
大切なことなのだ。
その選択によっては、
人生が変わるかもしれない、、、、
、、、のだ。

ということで、
メニュー選びはごゆっくりどうぞ。
あっ、その前に、
入る店を選ぶという、
大きな決断があったはず。

皆さん、
「かんだた」を選んで頂き、
ありがとうございます。

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