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2014年5月19日 (月)

花一輪でも、店の気持が伝わる。

知り合いの方が、
今年も山芍薬(やましゃくやく)の花を持って来てくれた。
一輪だけだけれど、
白い大きなその花は、
なんとも、気品が漂う。

カウンターの隅に置いておいたら、
何人かのお客様が気づかれた。
でも、
この美しい花は、
咲いてから一日しか持たない。
よく咲いたなあ、、、
と見ているうちに、白い花弁の一枚が、
はらり、と落ちてしまうのだ。

そば屋というのは、
なかなか料理で季節感を出すのが難しい。
せめて、季節の花を飾って、
季節の移ろいを感じていただけたらと思っている。
そんな花に、
気づいていただき、話が弾むこともある。

花については、女将の方の専門で、
私はよくわからないが、
それでも、他の店などに行った時など、
自然と花が目に入る。

ある料理屋さんの座敷では、
床の間に書が飾られ、
その下に、季節の花が生けられていた。
他の料理屋さんの座敷では、
床の間がハンガー掛けになっていて、
花も書もなかった。

同じようなおいしい料理をいただくにしても、
そんな心がけひとつで、
味わいが変わるような気もする。

ある山の中のそば屋で、
窓際に、その季節としては珍しい色の花が飾ってあったので、
なんだろうとよく見たら、
プラスチック製の造花だった。
ああ、この店は、
偽物の花を本物に見せようとしているのだな、
と思うと、
なにやら、そばも、
そんな、偽物の匂いのするような気がしてしまった。

まだ、寒い季節に入ったそば屋には、
大きな花瓶に蠟梅(ろうばい)が生けてあった。
近づく春を感じながら、
冷たいそばを、心暖かくいただくことが出来た。

花には興味のない方もいらっしゃるかもしれないが、
さりげない「おもてなし」の気持として、
一輪の生きた花を置くだけでも、
雰囲気の変わるものだと思う。

実は、この花の手入れには、
思うより、手間のかかるものだ。
花については、女将のブログ、
そば屋の花」をご覧あれ。

人生において、
「そば」の味が判ると言うことは、
素晴らしい喜びだ。
そして、
「花」の名前を知っているというのは、
さらに深い彩りを与えてくれる。
、、、って、
誰か言ったかなあ。

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コメント

先日、安曇野のちひろ美術館へいきました。

敷地内の庭は出入り自由。
美術館も当日なら再入場可。
展示室がいくつかに分かれていて、
どこから入ってもよく、移動が自由。
絵本の部屋が充実。

そして、喫茶コーナー。
テーブル毎に小さなガラスの一輪挿し。
セルフ方式なのですが、
注文をすると、アラームの機械をわたされ、
外のデッキでのんびりしていると、
ピピッと鳴ってお知らせしてくれます。
外から中へ食器を運ぼうとすると、
すっとドアを開けて受け取ってくれました。

ゆったり広くて、居心地がよく、気持ちいい。
1日いてもいい感じです。

で、かんだたさんのお花やジャズのBGM…。
これまたステキでいいですね。

投稿: おおつか | 2014年5月23日 (金) 19時56分

おおつか さん、こんにちは。

ちひろ美術館は、庭もいいそうですね。
人気なのは、
そのような、細かい心遣いがあるからなのでしょう。
前に行ったのですが、
残念ながら休館日でした。

投稿: かんだた | 2014年5月24日 (土) 06時05分

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