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2013年6月16日 (日)

釜の火を止めた後の上澄みの「そば湯」が、おいしい。

そばを食べた後に、
その茹で湯である「そば湯」を飲むようになったのは、
江戸では、18世紀中頃あたりかららしい。

その頃書かれた「蕎麦全書」という本に、
信州に行った時に、
そばを食べた後に、そば湯を出されて、
江戸にはない風習だったので、
感心したという記述があるからだ。

その頃の江戸では、
そばを食べた後では、
豆腐の味噌煮を出すというのが決まりだったらしい。

それが、信濃では、
「そば湯」をそばの後に出す。
試して見ると、なるほど、
お腹の据わりがいい。
ということで、
この習慣が、江戸に広まったそうだ。

もっとも、
このそば湯については、
十七世紀後半に書かれた「本朝食艦」にも、
そばを食べた後でそば湯を飲むと、
食べ過ぎたとしても害がない、、、
などと書かれている。
でも、
筆者自身も試したことはないと書いているので、
知られてはいても、あまり広まってはいなかったようだ。

このそば湯を飲むことは、
信濃から広まったといわれている。
だから、そば湯のことを、
そば屋では「お信濃湯(おしなゆ)」と呼んでいたそうだ。

昭和のはじめごろまで、
そば屋では、よっぽどの客でないと、
この「お信濃湯」をお茶代わりに出していたそうだ。
その後も、
職人たちが一服の時にお茶を飲むようになっても、
新人たちは「お信濃湯」しか飲ませてもらえなかった。
それで見習いのそば職人のことを「おしな」と言っていたのだね。

私なんざあ、まだまだ「おしな」なので、
釜の茹で湯をすくっては飲んでいる。
一番好きなのは、
営業が終わって、釜の火を止めて、
10分ぐらい過ぎた頃の澄み切った上澄み。
これが、とろっとして、
どことなく甘味があって、
そば汁で割らなくとも、それだけで飲めてしまう。

Sobayu

そば湯が白く濁っているうちに口に入れると、
口の中に、いがらっぽさや、粘りが残る。
だから、そば湯は、上澄みがいいなあ。

それは昔の人も知っていて、
お客様に出す時にも、
ちゃんと上澄みだけを飲めるように、
器が工夫されている。
ほらね。

Sobayu2
そば湯の湯桶の口は、
沈んだおりを入れないように、
途中から出ているでしょう。

それなのに、
最近は、
わざわざ掻き回して飲まれる方も多い。
私の子供の頃、
そば湯を掻き回すなんて「意地汚い」と、
何回も注意された覚えがある。

まあ、いまどき
そんな言葉を気にされる方も、少なくなったのだろうけどね。

 

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コメント

いつもお世話様です。
おいらの人生最後の晩餐は
蕎麦湯を飲みながら日本酒を酌むことです^^

投稿: 飲兵衛美容師 | 2013年6月18日 (火) 17時00分

いつもありがとうございます。
あれっ、
わたしも、毎日が人生最後の晩餐ですね〜。

投稿: かんだた | 2013年6月20日 (木) 07時45分

そば湯は出されるまま、何気なく飲んでいましたが、「お信濃湯」との呼び名があるんですね。なんてすてきな響きでしょう!お蕎麦がますます、好きになりました。ありがとうございます!

投稿: 「ほっ」 | 2013年8月29日 (木) 07時41分

そば湯をだされるまま、何気なく飲んでいましたが「お信濃湯」とも云うのですね。なんて素敵な響きでしょう!お蕎麦がますます好きになりました。ありがとうございました。

投稿: 「ほっ」 | 2013年8月29日 (木) 07時50分

「ほっ」 さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
「お信濃湯」とは、今ではほとんど聞かない呼び方ですね。でも、そんな謂れがあるのです。

投稿: かんだた | 2013年8月30日 (金) 06時18分

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