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2012年10月20日 (土)

そばの実の乾燥状態のチェックが大切。

少し前のことであるが、
店でそばを食べられたお客様が私に聞いた。
どこの製粉所の粉を使っているのかと。

私が、長野市内のM製粉ですと答えると、
そのお客様は、M製粉はだめだ、とおっしゃる。
ええっ、だめってどういうことだろう。

で、お話を聞いてみると、
その方は、長野市近郊で農家をやっていられるとのこと。
そして、そばも栽培しているそうだ。

収穫したそばは、いつもは農協に卸すのだが、
製粉所に直接売った方が高く売れるという話を聞いて、
そばの袋をトラックに積んで、
M製粉に持ち込んだ。

そうしたら、
なにやら、ごそごそと検査をして、
あげくに、このそばは、乾燥しすぎているので、
引き取ることはできない、
といわれたそうだ。

こっちは、何十年もそばを作っているのに、
いままで、そんなことは言われたことはない!
と、頭に来たお客様は、
M製粉をあとにして、
そのまま、他の製粉所へ行った。
そこでは、すんなり、買い取ってくれたとのこと。

だから、M製粉はだめなのだそうだ。

この話を聞いて、
無愛想な印象のM製粉の社長の顔を、
つい、思い浮かべてしまった。
なるほどなあ〜。

じつは、そばの実は、収穫してからの方が手間がかかる。

昔ならば、湿度のある早朝に刈り取り、
束にして茎ごと乾燥させた。
島立てという方法だ。
それを叩いてそばの実を落とし、
風の強い日に、
箕(み)に入れてあおって、
葉や茎などの混じり物を吹き飛ばして、
そばの実だけをとりだした。

今時は、そんな手間をかけず、
コンバインで一気に実だけをかき集めて収穫する。
この時は手刈りとは逆に、
湿度のない日中に刈り入れをした方がいいのだそうだ。

そうして収穫したそばの実は、
湿気を帯びているので、
カビなどを生やさないために、
すぐに乾燥させなければならない。

その乾燥方法も様々で、
まあ、いろいろな機械を使ったりするそうだ。

問題なのは、そばの実を、
どのくらいまで乾燥させるかということ。
これは品質規定で定められていて、
15パーセントとなっている。

つまり、そばを取引するにあたって、
水分量が一定でないと公正性が保てない。
そばの重さが、それこそ水増しされていては、
安心して買い取ることができないからだ。

同時にこの水分量15パーセントというのは、
そばの品質のバロメーターでもある。
これより多いと、カビなどが生えやすく、
保存が利かない。
これよりも少ないと、
皮を剥く時に実が割れやすくなり、
また、そば粉にしてもうまく繋がらなくなるそうだ。

だから、きちんとした、製粉所は、
いつも、このそばの実の水分量を気にしている。

きっと、店に来られたお客様のそばは、
かなり、乾燥した状態になっていたのだろう。
一度そうなると、もう、元には戻らないそうだ。

お客様には申し訳ないが、
その話を聞いて、
逆に、M製粉はしっかりやっているなあ、
と、思ってしまった私なのだ。



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