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2012年7月31日 (火)

さらしな粉でそばを作るには「湯ごね」をする。

長野でも暑い日が続いている。
今日も35度を超えたようだ。

遠くから来られたお客様の中には、
「長野はもっと涼しいかと思った。」
と言われる方も多い。
時には東京より気温の高い日もあるのだから。

そう、長野も夏は暑いのだ。
でも、街中を離れて、車でほんの30分、
戸隠辺りまでいくとかなり涼しくなるのだが。

この暑さの中で、店の旧式のクーラーはあまり効かず、
備え付けの団扇を使われる方もいらっしゃる。
団扇は、実にエコな優れもの、、、
などと感心してはいられない。
お客様が暑がっているのだ。
すみません、そのうちにがんばってクーラーを取り替えます。
そのうちに、、、。
それまでどうか、団扇でご勘弁を。

実はそば打ち場にも団扇が置いてある。

私がそばを打つ時に団扇を使うのだ。
といっても、風を当てるのは、私にではなく、
湯ごねしたさらしな粉なのだ。

さらしな粉は純度の高いデンプンでできているのだが、
このデンプンは、水だけではなかなか繋がらない。
そこで、熱湯を加えて糊状にして(アルファ化というらしい)、
粉を練り込むという方法がとられる。

だから、さらしな粉の一部に熱湯をかけて、
そばがきのようなものを作り、それを、
全体に混ぜていく。
普通のそばと違い、
手の平で固まりを潰すように粉を混ぜて、
粘りをだしていく。

そうしてまとめて捏ねるのだが、
その時に、お湯の熱が残っていると、
生地を伸ばす時にひび割れてしまう。
だから、湯をかけたさらしな粉を、
今度は、素早く、冷まさなければならないのだね。

そこで、団扇を使って、粉に風を送って、
熱をとばすわけ。
あまりバタバタとあおいでしまうと、
水分が飛んで、乾いてしまうのでホドホドにね。

この「湯ごね」という方法は、
普通のそばでも使われることがある。
戸隠そばなど、信州の昔からのそば打ちは、
お湯を使って行われてきた。
その話はまた今度。

ということで、
さらしな粉でそばを打つ時には、
団扇があれば便利。
暑い時に、
「かんだた」でそばを食べる時にも、
団扇があれば便利、、、、
、、、、なんとかします。
すみません。

Hotarubukuro

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2012年7月28日 (土)

心頭滅却すれば、、、再び。

暑い季節となった。
そばを打つにはつらい季節となった。

そば粉への急激な温度や湿度の変化を避けるため、
空調の利かないそば打ち場では、
温度計が30度近くまで上がることもある。

その中で、汗を流しながらのそば打ち。
これが、なかなか、つら、、、
いや、、気持がいい。

以前にも書いたが、
そば打ちに真剣になれば、
この程度の暑さなんぞ、そんなに気にならないもの。
ひたすらそば打ちに熱中していれば、
暑さなんぞ、なにするものぞ。

そう、
昔からいわれているように、
「心頭滅却すれば火もまた涼し。」
大悟徹底、無念無想、明鏡止水、
の心持ちでいれば、
そば打ち場の30度の暑さなんぞ、
なんら、気にするところではな、、、、

、、くはない。

残念ながら、
そのような悟りの境地とはほど遠い私としては、
大汗と愚痴を流し放題流すのだ。

そこで、俗人の私に大切なものが、
顔だけに風を当てる、小型の扇風機。
これがねえ、優れものなのだ。

そうして、
使ってみて欠かせなくなったのが、
最近の機能性下着。
スポーツをする人には、
すでに当たり前になっている、
いわゆるドライ機能のある肌着なのだ。

今までの綿のシャツでは、
汗をかくと、生地が汗を吸い込み、
皮膚に張り付いて重い気がしていた。
ところが、薄手のドライ機能のシャツは、
汗をかいたところが、
すっと乾いていく。

肌に、ぴったりと着いていないと、
その機能を発揮できないとかで、
窮屈な感じもあり、着心地感は悪い。

しかしながら、
いつもさらっとした感触を得られるので、
夏のそば打ちに欠かせないものとなってきた。

そうして、もう一つ。
水で濡らして、首に巻くスカーフ。
いわゆる、水の気化熱を利用して、
首筋を冷やすもの。
これが、なかなか気持がいい。

そんなことで、
汗をかきながらも、
汗を感じさせないグッズの出現で、
真夏のそば打ちの辛さも、
少しは楽になってきた気がする。

いずれにしろ、
暑さに関係なく、しっかりとしたそばを打たなくては。
あっ、今年は、夏のそばもいいですよ。
昨年のそばの豊作で、
粉屋さんも、質のいい玄そばを確保しているみたいで、
へたりがない。

とにかく、
暑さとは逃げられないのだから、
それなり対応を考えていかなくては。
でも、やっぱり、
「心頭滅却すれば、、、、」
という考え方も大切だと思っている。

Senpuki_2

 

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2012年7月24日 (火)

人知らず咲く、高山植物たち〜栂池自然園。

話には聞いていたけれど、
実際に見るのは初めてだった。
こんなきれいな花が、
山には、何げなく咲いているのだ。

Photo_2
キヌガサソウの花。

車輪状に広がった葉の上に、
7、8センチの花をつける。
といっても、白く見えるのは、実際にはガクで、
時間が経つと、赤っぽくなったり、緑になったりするという。

中部以北の、日本海側の湿地帯に生える、日本固有の花なのだそうだ。

今、長野の山の上では、
たくさんの花達が、その姿を見せているはず。
畑仕事もあり、なかなか、この季節に山に行けないのだが、
えい、
と思い切って休みをいただき、
花の咲き溢れる湿原を歩いてきた。

長野からは車で一時間弱。
さらに、ゴンドラとロープーウェイを乗り継いで、
着いたところが標高1,900メートルの栂池自然園。

ここは、遊歩道が整備され、
湿原の植物を気楽に見られるようになっている。
白馬(しろうま)岳の山懐に抱かれた、
自然そのままの庭園のような場所。

あいにくと山はガスに覆われて見通しが利かないが、
まだまだ、かなりの雪が残っているようだ。

ここで、指導員の方のネイチャーガイドに参加。
いろいろな花の名前を教えていただくだけでなく、
これからの、まだ、咲かない草や木の話や、
地形の話などを聞く。

Photo_3


ガイドさんの教えてくれた草の裏に、
小さな、3ミリほどの花が咲いている。
それを、差し出されたルーペで覗いてみて驚いた。
まるで精巧な模型のように、
普通の百合の花のような形が浮かび上がっていたのだ。

ううう、
花は、小さいからと言って、
侮れないのだ。

そんな自然の造形に、
驚かせられながら、
木道で整備された、
いや一部は本格的な山道となっている遊歩道を、
一日がかりで歩いてきた。

Photo_4

長野はこんな自然に囲まれた場所。
多くの人たちに、節度ある方法で、
その自然を楽しんだいただきたい。

ということで、
蕎麦の出て来ないそば屋の休日。

ここで出会った花を並べさせていただくので、
ご興味のある方は、
拡大してご覧ください。


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2012年7月16日 (月)

そばの値上げ。

店の入り口に作られたツバメの巣。
二羽のツバメがじっと暖めていた卵が孵り、
かわいいヒナが、か細い声を上げながら、
親が餌を運んで来るのを待っていた。

鳥とはいえ、
小さなヒナの姿はかわいいものだ。
小さな巣の中に、5羽の首が、
ちょこんと見える姿は、微笑ましいものだった。

それが、、、

ヒナの成長は早い。
今では、
すっかり、生意気な顔立ちになって、
通る私を偉そうな目つきで見下ろしているのだ。

Tubame1
なにしろ、
小さな巣に納まりきらなくなってきた。
だから、いつも、一羽か二羽は、
背中に登って重なっているように見える。

それが、親鳥の羽音がすると、
いきなり、こんな顔になるのだからねえ。

 

Tubame2

さて、先週から、そばの値段を上げさせていただいた。
せいろで40円の値上げ。
650円が690円とさせていただいた。
皆さん、すみません。

原料が上がっていると言うこともあるが、
どうしても、質の高い素材へと変えていってしまうため、
原材料費は、当初に比べてかなり高くなっている。
そのため、最小限の金額で、値上げをさせていただくことにした。

実は、去年の春に上げる予定だったのだが、
震災もあり、社会の情勢が不透明だったので延期。
この春に上げる予定だったのに、
メニューの書き換えと調整に、
思いのほか時間がかかり、
今の時期になってしまった。

特に、
これを機に、メニューの書き換えをしたもので、
それが大変だった。
下手な字ではあるが、
手書きで書かせていただいているので、
何度も書き直してはコピーするという作業をしていたので、
時間がかかってしまった。
そればかりではない、
レジの設定変更や、
看板、印刷物の変更など、
値上げに伴って、
しなければならないことがたくさんできてしまった。

さらに、そばを、
おいしく召し上がっていただくための努力をするつもりですので、
皆さん、値上げにご理解をいただけたらと思います。

で、
消費税が上がったら、
また、すべて書き換えなければ、、、、ふう。

Menyu

 

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2012年7月 8日 (日)

伝票を使わず、そばを出せればいいのだが。

う〜ん、よく見えない、、、。

あっ、すみません。
二メートルほど離れた、冷蔵庫の扉に張られた伝票の文字が、
どうも、よく見えないのだ。

ええと、大盛りなのか、セットなのか、その記号がよく見えない。

パートさん達には、
注文内容を、大きな文字で書くようにお願いしているのだが、
なにぶんと、上品な文字を書かれる方が多い。
そこで、太い線の書けるボールペンを使ってもらうようにしたのだが、
やはり、字は大きくならない。

ならば、伝票を大きくしようと考えたのだが、
そうすると持ち運びに不便。
だいいち、十枚以上の注文が並ぶこともあるのだから、
冷蔵庫の扉に張り切れない。

そこで、こうなったら仕方がない、
張られた伝票の文字が分かるように、
メガネを作ることにした。

もともと、子供のときから、
片方の目が悪かった。
最近になって、もう一つの見える方の目も、
乱視で細かいものを見るのがつらい。
手元のものを読んだりする時には、
とうに、老眼鏡の世話になっているのだが、
普段はそのままで通していた。

しかし、
伝票が読めなくては、
仕事にさしさわる。
ということで、軽い樹脂製のメガネを新調。
掛けて見ると、確かに伝票の字がよく見える。
でも、そのままそばを茹でれば、
湯気で曇って、
あれ、ここはどこだっけ?
みたいな状態に陥ってしまう。

見え方にも違和感があり、
慣れるまで時間がかかるかもしれない。

さて、
老舗のそば屋さんなどでは、
未だに、調理場では伝票を使わないところがある。
すべて、頭の中で覚えておくのだね。
これができないと、全体を監督する釜前は勤まらないという。

忙しいラーメン屋さんや、
定食屋さんなどでも、
伝票は使わないところもある。

ある中華料理屋さんの話では、
オーダーのを受けた時に、
その分だけ皿を並べとけばいいのだそうだ。
そうはいっても、
一人で二つの鍋を返し、なおかつ麺を茹でて、
きちんと順番通りに出せる技は、いつ見てもすごいと思う。

近所の定食屋さんもそうだけれど、
なにしろ安いので、いつも混み合っているが、
料理を作るのは親父さん一人。
「あいよー。」と言いながらオーダーを受け、
間違いなく料理を作って、
ちゃんと会計までしている。
伝票なんて書く暇のないほど忙しい店なのだ。

メガネを作って、
伝票に頼っている私は、
それに比べれば、まだまだ未熟。

頭の善し悪し、記憶力のどうこうではなく、
仕事への緊張感があれば、
そのくらいのことはできるのだろう。
そのくらいのことはね、、、。

とりあえず、
最初の3オーダーぐらいは覚えているが、、、。
まだまだ、メガネに頼らなくてはいけない、
情けない私なのだ。

Nasu

 

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2012年7月 3日 (火)

やっと孵ったツバメたち。

有名な動物行動学者の、
コンラート・ローレンツの名著「ソロモンの指輪」によると、
鳥は卵から孵ると、
最初に見た動くものを母親と認識するらしい。

だから、人工の孵卵器で孵化させた鳥は、
飼育員や研究員を母親だと思い、
いつまでたっても、あとを追ってきたりするという。

こういう現象を「刷り込み」というそうだ。

このような傾向は、
我々人間の中にもあるようだ。
最初の経験や、過去の体験から、
物事を決めつけてしまうこともある。

食べ物だって、
自分のおいしいと感じるのは、
以前の気持のよかった体験が呼び起こされるため、
そう感じるのだそうだ。
いや、そういう説もある。

私たちは食べ物を食べて、
うまいとか、まずいとか、
かなり客観的に判断しているつもりでも、
実は、その人に「刷り込まれた」情報に、
しっかりと支配されてるらしい。

だから、できるだけ若いうちに、
おいしいそばを食べさせておけば、
将来も、そばを食べる人口は増えていくだろう。
そう、おいしいそばを、子供達にね。

化学調味料の入らない汁で、
しっかりと打たれたそばを食べてもらおう、
そうすれば、、、

などと、
とりとめのないことを考え始めてしまったのは、
かんだたの店の入り口にツバメが巣を作り、
子育てを始めたため。

凍結防止ヒーターの電源のコードの丸まった部分に、
せっせと泥を運び、
二週間ほどで立派な巣が出来上がった。
その後、ツバメは中で卵を温めていたが、
他の巣の雛が飛び立とうとしているのに、
なかなか雛が孵る気配がない。
初めての巣だから、難しいなあと思っていたら、
ツバメの動きがせわしくなった。

やっと、何羽かの雛が孵った様子。

孵ったとたんに、私が顔をぬっと突き出し、
母親だと思わせて、せっせとそばを食べさせる。
そうして世界で初めて、
そばを食べるツバメが育つ、、、、
、、と言うような不幸もなく、
雛達は、二羽の親ツバメに世話されながら、
順調に育っている様子。

私が近づくと、小さいながら威嚇するような目で、
見下ろしたりするんだよ。
しばらくの間は騒がしいが、
何とも楽しみな、ツバメの子の成長なのだ。

拡大してご覧ください。

 

Tsubame


 

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