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2012年6月25日 (月)

「酒前」というそばの食べ方。

そば屋での、
粋な酒の飲み方として、
昔からよくいわれること。

そば屋に入れば、
先ず頼むのが「そば前」。
もちろん、酒のこと。
それをぐいと引っかけて、
そばを一枚いただく。
そして「中割」あるいは「中入り」と称してまた一杯。
この間に、ちょっと、つまみを頼んだりして。
で、仕上げにそばをもう一枚。
ズズッと手繰り終わったあとで、
「箸洗い」などと称して、さらに一杯のお酒。

なんだか、
酒飲みのの弁護のために、
「粋なそば屋酒」などと持ち上げられている気がする。

最近はお酒を専門に飲ませる店が増えてきたので、
そば屋で、そんな飲み方をする方は少なくなってしまった。

逆に、
酒を飲むために、そばを召し上がる方もいらっしゃる。

たまに来られるある、お客様は、
「今日は、これから飲み会があるんだ。」
と言っては、お酒とそばを召し上がっていかれる。

聞けばなかなかの料理屋さんでのご宴会。
「これから、おいしいものをいただくのに、
そばを召し上がって大丈夫ですか。」
と聞いてみれば、
「周りの人の手前、そこでがつがつと食べるわけにもいかないだろう。」
とのこと。

空きっ腹で酒を飲まされれば、
悪酔いの元となる。
だから、そばを食べていくのがちょうどいいとか。

そういえば、ある音楽家の方のエッセイにも、
そんなことが書かれていたなあ。

その方も仕事柄、料亭での食事に招かれることが度々あるのだそうだ。
だけど、料亭の食べ物は、
それはそれは丁寧に作られているが、
なにしろ量が少ない。
健啖家のその音楽家の方にとって、
いつメインの料理がでて来るのかなと思っているうちに、
食事が終わっていたりするそうだ。

それで、お酒を勧められてはたまらない。
料亭では、空腹に耐えながら食事をするという、
まさに懐石という禅の境地をいつも悟らなければならなかったという。

そこで、料亭での食事の前には、
そばを軽く、ではない、しっかりと食べていくようにした。
そうして、初めて、
ゆっくりと料理や会話を楽しむことができるようになったとか。

アルコールが入ると、
実際はそうではないのだが、
空腹感を覚えるように、人間の体はできているようだ。
そこで、飲んだ後にラーメン屋なんぞに、
つい、足を止めたくなってしまう。
それが、身体に良くないって分かっていてもね。

ならば、
酒を飲む前に、
そばを食べていくというのもいかがだろうか。

以前に、
食べ盛りの若い部下を何人も引き連れて、
そばを食べにきた方。
これからその方のおごりで、
居酒屋に行くのだそうだ。
なるほど、
少しでもおつまみの分を減らそうと、、、、
いや、
部下を悪酔いさせないようにと、
上司として気を使っていらしたのだね。

、、きっと。

Yagurumasou

 

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