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2012年3月27日 (火)

気分はバイカルアザラシ

前回からの続き。

もともと腰痛持ちの私は、
昨年の秋ごろから、右足にしびれを感じはじめ、
時には、歩けないほどの痛みを感じることもあった。

年を明けてもその症状が治まらないので、
仕方なく、近くの総合病院へ行ってみた。

腰のレントゲン写真を見て、医者が言うには、
「だいぶ磨り減っていますね。」
おいおい。

その後、脚を引っ張ったり、
押したりして調べた医者が言うことには、
「これくらい動けば問題ないでしょう。
 20代とは違うのだから、
 無理をしないください。」

っていうのは、年寄りらしく大人しくしていろって言うことか。
おそらく30代後半と思われる医者に、
そんなことは言われたくないわい!。

痛みやしびれはおそらく、
腰で神経が刺激されているからとのこと。
あまり程度がひどい時には、
手術の方法があるという。

ということで、
しばらく様子を見ようということで
お決まりのビタミン剤と湿布薬の処方箋をいただいて退散。

その後、ひと月に一度の経過観察。
まるで、早く手術の段階にならないかなあ、、、
と医者が楽しみにしているような感じだ。

残念ながら、私は医者が言うように大人しくしているわけにはいかない。
日々、そば屋としての営業をしていかなければならないのだ。
たくさんの人にそばを食べていただいて、
もっともっと、健康になっていただかなければいけない。
そばという素朴な食をいただくことによって、
人々が、この社会が、もっと優しさに溢れるものになってもらわなければいけない。

腰の痛みや脚のしびれで、
じっとしている訳にはいかないのだ。

脊椎管狭窄症は、
加齢による骨の変形が原因で、
ビタミン剤か痛み止め以外の治療法は無いそうだ。

医者がそう言うならば、
なんとか、自分で気をつけていくしか無い。

腰がのびるように、意識して姿勢の矯正をすることや、
昔教わった腰痛予防体操をやってみることにしよう。
そして大切なのが、腰を支える筋肉を鍛えること、
つまり、スポーツをすること。

そういえば、ここ数年は、
たまの山歩き以外は、運動をしていないなあ。

そこで、
最近始めたのが、近くのアスレチッククラブでの水泳。
これならば腰に負担のかからないスポーツだ。
水泳はもともと得意なのだが、
もう何年も泳いでいない。

でも、泳ぎ始めれば気持がいい。
そのクラブの18メートルの長さのプールを、
壁を蹴って行ったり来たり。
まるでどこかの水族館でみた、
小型のアザラシ、バイカルアザラシのように。
ちょうど丸っこい体型も似ていることだし。

ということで、
腰痛と脚のしびれの防止のため、
ただでさえ忙しい時間をびりびりと切り裂いて、
週に一回か二回はプール行き。
そして、バイカルアザラシの気分で、
スイーッと泳ぐのだ。
でも、見た目はハリセンボンだったりして、、、。

 

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2012年3月23日 (金)

脊柱管狭窄症、まさか!

私は中学生の時に柔道で腰を痛めてから、
ずっと、腰痛持ち。

これまで、何回も病院へ通い、
様々な治療、、、というか、
指導を受けてきた。
だから、腰の痛みは、もう慣れっこだったし、
しばらく痛みが無かったりすると、
あれっ、大丈夫かな、、、
などと心配になってしまったりする。

時には「天使の一撃」、、、
ではない、
「魔女の一撃」にあって、
身動きができなくなってしまったことも数回。
つまり、ぎっくり腰。

こういう時に、医者というものは頼りにならないもので、
こっちは、トイレに行くのさえ難渋しているのに、
やっと、たどり着いた医者では、
「まあ、安静が一番ですな。」
などと言われて、薬をドスッと持たされて追い返される。
あきらめて整骨院に行くと、
バリバリバリと荒治療。
これが以外に効いたりして、
とにかく、普通に歩いて帰れるようになるのが不思議だ。

しかしながら、
薬も整骨院も、腰の痛みを和らげてくれるが、
根本的な解決にはならない。
日常生活で、
腰痛予防のストレッチや、
筋肉トレーニングをすることが大切なことを実感し、
以後気をつけて続けてきた。

なにしろ、
そば屋は長い時間の立ち仕事。
仕事中は、腰が痛いなどと言っていられない。
だから、
充分に、注意してきたつもりだ。
なのに、、、、。

昨年の秋ぐらいから、
どうも、右足の股からふくらはぎにかけて、
広い範囲で、しびれたような違和感が感じられるようになった。
おかしいな、と思いながらも、
それほど気にはしていなかった。
ところが、、、。

ある時、
買い物に出かけた時に、
どうしても足が痛くて歩けなくなってしまった。
どこがというわけではなく、
右足全体が、しびれたような痛みが走って、
歩けないのだ。
触ってみると、なにやら、
他人の足に触っているような感触。

痛みに耐えかねて、しばらく、
といっても3分か4分ぐらい、
立ち止まっていると、
まあなんとか、歩けるようになった。

気味が悪かったので、
その症状をネットで検索してみると、
あれ、やっぱりこれなのかなあ。

この病名のことは前から知っていたし、
そうならないように、心がけてきた、

でも、やっぱりそうなのか。
その名は、
「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」。

まさかねえ。
で、
続きは次回。

Cerezo

 

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2012年3月20日 (火)

シャガールと大人のそば屋

定休日には確定申告の書類を作らなければいけない時期に、
ええい、と、その仕事をさぼって、
行ったきた松本。

私の家の近くのバス停から、高速バスで1時間と少し。
近いと言えば近いのだが、
もう十年ぐらい、松本の街とご無沙汰していた。

駅前のすっかりきれいになった有り様に、
すっかりびっくりした。
登山靴を履いた人と、スキーウエアの人ばかりだった、
ん十年前と比べると、ずいぶんとあか抜けた街になったなあ。

で、今回の目的はこちら。

Chagall
松本市立美術館で開催されている「シャガール展」に足を運んできた。

若い頃の作品を中心として、なかなかの作品数。
すっかりと、あの独特の、浮遊感のある世界に浸ることができた。
特に、劇場の壁に描かれたという作品はいいなあ。
かんだたの壁にも飾ってみたい!

昔、フランス南部のニースにある、
シャガールのアトリエを改装した美術館を訪ねたことがある。
いくつかの油絵の作品とともに、
たくさんのデッサンも展示されていた。
特に馬のデッサンが印象的で、
何げなく書かれたように見える作品も、
このようなたくさんのデッサン、練習のなかから、
生まれてきたものなのだと納得したことを覚えている。

松本で見た初期の作品には、
いかにもシュールレアリズム、キュービズムの影響そのままというものもあり、
それが、次第に洗練され独自の世界を作り上げていく様子が、
それとなく、感じられた。

でも、シャガールの絵に感じられるのは、
何とも言えない暖かさ。
そして、親しさ。
こういう絵を描く人は、
意外と人間付き合いでは気難しい人だったりして、、、
などと、あらぬ想像をめぐらしたりして、
久しぶりの実物のシャガールを楽しませてもらった。

松本では、もう一つ。
お客様から紹介されたそば屋さんへ行ってきた。

ナラのテーブルの上に置かれた焼きはぜのある白い皿。
広い白壁を背に生けられた一輪の赤い椿。
和服姿の、静かな女将さん。
手書きで店名の書かれた箸袋に入れられた天削の箸。
高台の形に編まれた竹の器に盛られた田舎そば。
縦格子の小さめな、骨董品のそば猪口に濃いめのそば汁。

ということで、
しっかりと落ち着いた雰囲気のなかで、そばを味わうことができた。
こういう大人の店のある街って、いいね。

心が何となく広くなったような、
いつもと違った気分を、
松本で味わったそば屋の休日。

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2012年3月16日 (金)

なかなか消えない「大天狗の鼻」。

やっと確定申告が終わりました。
書類の作成中にはブログの更新ができなくて済みません。
もっと早くからやろうと思っているのに、
いつも間際になって慌てる私です。

さて、前々回の続き。

私が開いた居酒屋でそばを打ち始めて、
お酒をお飲みになったお客様に食べていただいていた。
二、三年もすれば、そば打ちにもすっかり慣れて、
もうちゃっかりベテラン気分。
ちょっと、お客様に喜んでいただけるからって、
そばのことを、何でも知っているような気になってしまった。

そうして、他のそば屋さんを食べ歩いては、
ああだこうだと、悪口ばかり言うようになってしまった。
つまり、内心では、、
「俺の方がうまい、、、。」
などと思うようになってしまったのだねえ。
すっかり「大天狗」。

ある時、お客様に「行ってみるといいよ」と、
新しいおそば屋さんを勧められた。

どうせ大したことはないだろうと思って行ったのだが、
他の店とは、雰囲気が全く違う。
詳しいことは省くが、
出て来たそばを見て驚いた。
手打ちとはいえ、きれいに揃えられた、
細打ちのそばだったのだ。

私も、細めに打っているつもりではあったが、
ここまで細くない。
だいいち、私のそばは、もっと太さがバラバラだ。
「手打ちだから、揃わなくて当たり前。」
と言い放っていた私は、
単なるへたくそだったのか。

それからそこのご主人少し話をして、
聞いたことは、私に判らないことばかりだった。
「えっ、自家製粉?」
「メッシュを使い分ける?」
「丸抜きと大割れの違い?」

帰ってから、そばの本を買い漁ったねえ。
それからが、本当の意味で、
私のそばの勉強が始まったのかもしれない。

話は変わるが、
私のやっていた居酒屋に、
ある有名な料理人の方が何回か見えたことがある。
たまたま、近くに、その方の指導しているレストランがあったので、
オーナーが連れて来てくれたのだ。

いつも、野球帽を目深にかぶって、とてもラフな格好をしているので、
他の人も、テレビで有名なその方とは気づかれなかったみたいだ。
私の店なんて、場末の、大した料理など無い店。
ただ、近所の人たちが、気楽に寄っていくようなところだ。

ところがその有名な料理人は、
必ずカウンターに座って、私がなにか調理をしていると、
ぐっと立ち上がって、私の手元を覗き込むのだ。
その目つきの鋭いこと。

たとえ、私のような店でも、
最初から馬鹿にしたようなそぶりは見せず、
なにかあったら、
少しでも、参考になるものがあったら、
自分のものにしようとしているのだ。

そんな気迫を、椅子から立ち上がって覗き込む、
その料理人から感じた。
なるほど、プロになるということは、
こういうことなのだ。

それから、他の店にいった時に、
見る目が変わってきた。
批判するのではなく、
参考になるものを探すようになった。
言い方が悪いが、
盗めるもの、もらえるものが、
その店の中に無いか探すようになったのだ。
(決して、物ではありませんからね、お間違いなく。)

さてさて、
本当に何も知らなかったのに、
すっかり大天狗になっていた、15年ぐらい前の私。
恥ずかしい限りだ。
でも、一度育った天狗の鼻は、なかなか折れてなくならない。
今でも、自分では見えないけれど、
しっかりくっついているのかもしれない。

あと、十年したら、
あのときは、あんな恥ずかしいことをしていたなあ、
こんな恥ずかしいことを書いていたなあ、
と思うのかもしれない。
いや、そう思うように、日々、前に進まなくては。

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2012年3月 6日 (火)

香ばしさが口に広がる「はぜそば米切り」。

長野は寒さも和らぎ、
やっと、気温が氷点下ではない朝を迎えられるようになった。
気の早い人は、いよいよ、
お花見の心配をしなくてはならない季節を迎えている。

さて、
本日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さんご来店ありがとうございます。

毎回、十割そばと、
その時によって違う「変わりそば」を楽しんでいただいている、
このイベント。

今回は「はぜそば米切り」。

ん、夏の魚の「ハゼ」が何で今頃、、、
などといわれる方もいらっしゃいましたが、
「はぜそば米」とは、
そば米を高温の油でさっと揚げて、
ぷくっと膨らませたもの。
つまり「はぜたそば米」ということ。

それがこちら。

 

Hazesoba1 
ちなみにそば米とは、
皮を剥いたそばの実(丸抜き)を、
一度茹でてから乾燥させたもの。
それを「はぜさせる」と、
さくっと柔らかい食感になる。

これを、すり鉢でつぶつぶを残す程度に粗くする。

Hazesoba2

そうして、粗めのふるいを通して、
湯ごねした更科に打ち込む。

粒を打ち込むそばなので、
練りは強めに、伸しは厚めで、
やや太めのそばを切り出す。

できたそばは、こんな感じ。

Hazesoba3
写真では判りにくいが、
やや、くすんだ黄色みを帯びる。
麺線に、そば米の粒が、ぽつぽつ浮かんでいる。

Hazesoba4
食べて見ると、
先ず香ばしい香りがたつ。
更級の甘味も引き立つようだ。

つぶつぶ感は、それほどでもないが、
舌の上を滑らせると、
ざらっとしたものを感じる。

これも、面白い感覚で、
皆さんにも好評だった。

立つ香りの少ない更科だから、
香ばしさが引き立つが、
普通のそば粉に入れても、面白いかもしれないなあ。

また皆さん、実験台になって下さいね。

 

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2012年3月 3日 (土)

未熟なくせに他の店の悪口(私のこと)。

20年近く前に、
郊外で小さな居酒屋を始めて、
それと同時に、
そば打ちを教わり、
店でそばを提供していた私。

そば打ちも、はじめは、
お客様にお出しするのも恥ずかしいようなものだったが、
2年、3年するうちに、
まあ、なんとかそれらしいものになっていった。
それも、そのようなそばを、
黙って召し上がっていただいた、
我慢強いお客様のおかげだった。

お酒を飲んだ後に、
つい、そばのメニューでもあれば、
ちょっと食べたくなるのが、
お酒飲みの気持。

それで、そこそこ、打ったそばを召し上がっていただけるので、
すっかりいい気持になってしまった。
なんだかねえ、
もう、そば打ちの達人になったような気分になってしまうのだ。

なんだ、そば打ちなんて、
少しやれば、誰でもできるじゃないか。
ほらみろ、
自分で打てばこんなにおいしいそばになる。
お客様にも喜んでもらえる。
世の中で、私の打つそばが、
一番おいしいのだ、、、。

そば打ちを始めてから、
たった2、3年で、
私はすっかり大天狗になってしまった。

そうして、
他のそば屋に行っては、
そのそばにケチをつけたいた。
「あんな香りの無いそばを出していて。」
「茹で過ぎのそばを出しているよな。」
「老舗なのに、あの程度のそばなの。」
「汁が甘すぎる。」
、、、、、。
などといっては、
心の中で、
「俺の打ったそばの方がうまい、、、!」
と思っていた。

店でも、
そば談義となると、
他の店の悪口ばかり言っていたりした。

しかし、
ある時、
私の打つそばが、
いかに未熟なものか、
そして、そばについて、
正しい知識を身につけていないことに、
気づくのだ。

ん、
その話また次回。
ちょっと恥ずかしい。

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