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2012年2月28日 (火)

本当のそば好きとは?

食べ物について、時々取り上げられる話題。

「あなたが明日死ぬとしたら、
 今日は何を食べますか?」

さあ、何を食べますか?

でも、急に明日死ぬと言われても、
実感がわかない。

例えば、
あなたが飲み屋で、
たまたま「○○の首相は馬鹿だ!」と言ってしまって、
国の重要機密を漏らした罪で、
明日、死刑が執行される、、、、。

例えば、
感染すると二日目までは元気だが、
三日目に必ず死ぬという、
治療不可能な伝染病に、
昨日感染してしまった、、、。

今日これから食べるものが、
人生最後の食事となる。
さあ、何を食べますか?

明治に生きた俳人の正岡子規は、
結核という病気に冒され、
死期を悟って、
手に入るあらゆる食べ物を食べ漁った。
当時では珍しかった
キャベツやジャガイモなどの野菜や、
ハムやビスケット、バナナやパイナップルなども試している。
もちろん、各地の名産品を始め、
うなぎや刺身、佃煮など、
病床にいる身とは思えないほどの食慾で、
それらを胃袋に納めていった。

さて、
あなたは子規ほどの時間がない。
今日、これから食べるものが、
最後の食事となる。

さあ、何を食べますか?

以前に飲み屋でこの話題で盛り上がった時には、
皆さんいろいろなことを言っていた。

「キャビアを、大きな銀のスプーンですくって食べたい。」
「焼き肉!」
「寿司屋でイクラとウニと大トロ。」

だけど、意外と多かったのが、
「白いご飯においしいみそ汁。」
なるほどねえ、
私たちの食事の原点は、
ここにあるのかもしれない。

こういう時に、
「そばを腹一杯食いたい。」
という人が、本当のそば好きなのだろうなあ。
いや、そば好きであればこそ、
「そばを食って死ねれば本望だ。」
なんてこともいえるのだろう。

さて、あなたは、
何を食べますか。

えっ、私?
私は、もう決めています。
明日死ぬことになれば食べるものを。
それは、もちろん、、、

 
 

「フグの肝」です。
特に、美味といわれる卵巣あたりを、、、、。

この、う、ら、ぎ、り、も、の。


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2012年2月24日 (金)

期待される長野県の新品種「タチアカネ」

そばに詳しいある方の書かれている、
地元新聞の記事に、
赤い実のできるソバのことが書いてあった。

えっ、赤い実?
赤い花の間違いではないだろうか。
赤い花なら「高嶺ルビー」という品種が、
主に景観用として栽培されている。
それのことかな、、と思ったら、
花は白いが実が赤くなるソバだそうだ。

さらによく読むと、
赤くなるのは未熟な実で、
熟成すると、普通のソバと同じように、
黒い実になるという。

それでも、
実の赤くなる時期に畑を訪れて見ると、
ソバを見慣れた人でも、
衝撃を受ける光景のようだ。

このソバは、
長野県で開発された「タチアカネ」という品種。
今、県内、あるいは県外でも、
試験栽培されているところだという。

ソバを育ててみると判るが、
ソバの根は、大きく育つ茎ほど発達しない。
試しに、茎を持って引っ張ってみると、
簡単に抜けてしまうのだ。

だから、
強い風が吹いたり、
大雨が降ったりすると、
すぐに倒れてしまう。
ソバは強いので、倒れたままでも、
そこから、上に枝を伸ばす。
でも、一度倒れたソバは、
コンバインでは刈り取ることができないのだ。

そこで、倒れにくい品種を作れないものかと、
長野県中信農業試験場(現在は長野県菜花き試験場)で、
開発されることになった。
1992年に佐久で収集した「臼田町在来」から、
倒れにくい個体を選別、育成して来た。
その中で、未熟な実が赤くなる個体があり、
さらに、収量の多く採れるものを選別していったそうだ。

そうして、2009年に長野県の認定品種に指定されている。
品種改良に、20年近くかかっているのだね。
生産性がいいばかりでなく、
実の製粉歩合も食味も高く評価されているそうだ。

この「タチアカネ」、
以前は「桔梗三号」と呼ばれていたとか。
そのうちに、
長野県の一般的な品種「信濃1号」と、
取って代わるかも。

しかしながら、
ソバは他家受粉のため、交配しやすい。
ある程度まとまった、地域、地区で一緒に品種転換しないと、
その効果がでないだろうなあ。

まだまだ、
ソバには、様々な栽培上の問題があるけれど、
こうして、少しずつ、品種も開発されている。

他の県でも、
新潟の「とよむすめ」
福島の「会津のかおり」
などの品種がでているとか。

なによりも、
安定した国産ソバの供給、
そして、農家の人たちのやる気のでるような、
そんなソバが育って欲しいと思っている。

 

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2012年2月21日 (火)

大切な穀物は、品種改良されて育てられているのに、ソバは?

メキシコに行った時に、
博物館でトウモロコシの原種の標本というものを見たことがある。

その実は、ほんの小指ほどの大きさしかなく、
今の私たちが目にするトウモロコシとは、
まったく、かけ離れたものだった。
「えっ、これがトウモロコシ?」と、
びっくりしたのを覚えている。

人々は、その野生のトウモロコシを、
長い時間をかけて、
実の大きなもの、栽培しやすいものというふうに、
改良してきたのだね。
そして、人々を養うだけの食糧を作ることができたから、
その地で、アステカやマヤの文明が育ったのだろう。

いまや、トウモロコシは、
栽培目的や、環境に適応するように、
たくさんの種類に改良され、
世界中で、栽培されている。

最初はほとんど食べるところの無いような実が、
いまでは、世界の重要な穀物の一つとなっている。

三大穀物といわれる、
米や麦だってそうだ。
最初は、ほとんど実のない植物を、
工夫を重ねて改良して来たから、
今日のような形になったのだ。

日本の米などは、
この熱帯性の植物を、
日本の温度差の激しい気候の中で育つように、
ずいぶんと工夫されて来た。
そのおかげで、米は、九州から北海道まで、
各地で、その場所にあった品種が栽培され、
私たちの口に余るぐらいの収穫ができるようになった。

米は、日本人が生きていくために、
必要な穀物。、
だから、天候に左右されにくい、
そして、収量が多く病気に強い品種を、
それこそ、必死で、作り上げてきたのだね。

それにひきかえ、、、
ソバときたら、
もう長い間栽培されているのに、
未だに、栽培植物としての、安定した品種の開発がされていないのだ。

三年前の、全国的なソバの不作にみるように、
ソバというのは、天候に左右されやすい。
年によって、収穫量の上下が激しいということは、
言い方は悪いかもしれないが、
作る人にとっては博打をしているようなもの。

そして、私のような国産そば粉を使っているそば屋にとっても、
仕入れ値段の安定しない、
不安定な食材を扱っていることになる。

ソバは、趣味的な食べ物だから、
その分高く売ればいい、、などという人もいるが、
それでは、せっかくの健康的な食べ物であるそばは、
私たちの暮らしの中から離れていってしまうことだろう。

国産のソバも、
毎年毎年、出来具合をハラハラしながら心配するのではなくて、
安定した供給を目指したいもの。
それには、
今までの各地で栽培されている在来種ばかりではなく、
新しい品種の開発も必要、、、

、、ではないかと思っていたら、
んっ、そう言う動きがあるではないか!

そこで、、、

という続きはまた次回。

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2012年2月16日 (木)

蕎麦を食べる前に、手を合わせる。

ありがたいことに、
毎日いろいろな方が店にお出でになり、
そばを食べていただいている。

さて、
料理をお出しした時に、
まず、手を合わせてから、
召し上がる方が、けっこういらっしゃる。

年配の方でもいらっしゃるが、
若い方々でも、そうされる方も多い。
動き回っていた小さなお子様が、
そのときだけは、
神妙な顔をして手を合わせているのを見ると、
なんだか微笑ましい。

カウンター越しに手を合わせて拝まれると、
なんだか申し訳なくなって、
つい、後ろを振り向いて、
阿弥陀様でも立っておられるのではないかと、
気になってしまう。

きっと、子供の頃から、
食事の前に手を合わせる習慣が、
家庭の中で躾けられていたのだろう。
だから、店に来ても、
食べる前には、ごく自然に、
そのような動作ができるのだろう。

その作物育ててくれた人に感謝。
その食べ物を作ってくれた人に感謝。
その作物を育ててくれた大地や太陽に感謝。
私たちのために捧げてくれた命に感謝。
そうして、こうして、食べ物を食べられることに感謝。

そんなことを考えなくても、
手を合わせることで、
しっかりとした、気持の切り替えができるのだろうなあ。
きっと、そのような方は、
そういう習慣の無い方に比べて、
もっと豊かな人生を生きられるような気がする。
だって、日々の暮らしの中で、
感謝する気持を持っているのだから。

私も、
自然によって育てられ、
多くの人たちの努力によって運ばれて来たものを使って、
こうして商売させていただいている。
けっして、自分だけの努力だけで、
成り立っているわけではないのだ。

もっと、感謝の気持ちを持たなくては、、、

、、などと、
時々は思うのだけれども、
なにしろ、忘れっぽいんだよね。

 

Rezo

 

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2012年2月13日 (月)

そば屋を始めるための、技術の学び方。

以前にお問い合わせをいただいたことがある、
そば屋になるために、
どこでそば打ちを学べばいいのかというご質問。

そう聞かれても、私もよくわかりません。
、、と、何とも心もとない返事しかできませんが。

昔であれば、それこそ、
そば屋に見習いとして奉公し、
十年以上も修行を重ね、
やっと、のれん分けをしてもらって店が持てる、、
という道しか無かった。

でも、今なら、
十年も我慢しなくとも、
こんな方法がある。

1、自分で情報を集めて独学する。
2、そば打ちの学校に通う。
3、研修生(弟子)を受け入れている店で修行する。

1の独学は、
間違ったやり方を覚えることも多いし、
だいいち、時間がかかる。

偉そうなことを言っている私も、
どちらかというと、この形に近い。
以前に居酒屋を始める時に、
手打ちそばもやろうということになり、
そば打ちのできる人に何度も来てもらって、
打ち方をを習得。
幸いなことに、実験台になっていただいた、
寛容なお客様に恵まれていたので、
毎日試行錯誤。
おかげで、やっと、自分でも、
お客様にも気に入ってもらえるそばが打てるようになった。
十年以上かかったけれど。

2のそば打ちの学校に通うのは、
技術を学ぶには、一番てっとり早い。
学校にもよるが、幅広くそばの技術を学ぶことができるカリキュラムになっているようだ。

でも、技術を知識として学ぶことと、
技術を身につけることは別のこと。
実践的な経験を積むことが必要になるだろう。

3の店で修行するのは、
実際の営業の流れの中で学ぶので、
身に付くスピードが速い。
たいていは、ある程度の繁盛店が研修生(弟子)をい受け入れているので、
技術ばかりではなく、営業の努力の姿勢を学ぶこともできる。

でも、そこが自分のやりたい店の方針と合っていなかったり、
場所や店主のカリスマ性で成り立っている店だったりすると、
せっかく学んだものを活かしきれなかったりする可能性もある。

ということで、そば打ちを学ぶ方法は、
様々な方法があるし、
一概には言えない。

独学で学んだ人が、
独創的なそばを作って注目を浴びていたり、
そば学校で学んだ人は、
一緒に学んだ人たちとネットワークを作ってレベルアップを図っていたり、
ある店で1年ほど修行した人が、
その店を上回る繁盛店を築き上げたり、、、、。

まあ、
チャンスを生かし、
どん欲に学び取り、それを身につけていくことが、
大切なのだろうなあ、、、
、、と、あやふやなことしか言えない私。
すみません。

でも、
いくつかの問い合わせの中で、
ちょっと気になることがある。
開業する時には、
これさえあれば大丈夫、、、
と思い込んでいる落とし穴。
あっ、あぶない、
それだけでは、役に立たないのだよ、、、、!

という話は、またそのうちに。

 

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2012年2月 9日 (木)

食べておいしい、食べて健康、「えのき氷」切りそば。

皆さん、
「えのき氷」というものをご存知ですか。

最近話題になっている、、
といっても、長野県、それも、
北部の限られた地域でのことかなと思っていた。

ところが、全国放送のテレビにも取り上げられて、
けっこう注目を集めているそうだ。
この「えのき氷」というものは、
何でも、脂肪の吸収を押さえ、
ダイエットや成人病予防に効果があるのだとか。

どんなものかと、試してみたいと思っていても、
スーパーではいつも売り切れ。
そうしたら、たまたま聞いていたラジオで、
自宅で簡単に作れるとのこと。

ネットで調べたレシピによれば、
えのきを切り分けて、
ミキサーで撹拌し、
鍋で60分ほど煮て、
凍らせれば出来上がりとのこと。

粉砕して、煮込んで、冷凍することによって、
えのきの固い組織が壊れ、
きのこの成分が身体に吸収されやすくなるのだとか。

ということで、
作ってみたのがこちら。

Enokigoori

製氷皿がなかったので、
小さなタッパーに入れて作ったが、
見た目は何のことはない固まり。
これを、少しずつ、みそ汁に入れたり、
煮物に入れたりすれば、
コクが出ておいしくなるそうだ。

健康にいいし、料理もおいしくなるということで、
人気を集めているのだね。

さて、
私も身近な料理にいれてみよう、、、、、、。

ということで、
この火曜日は恒例の「十割そばの夕べ」でした。
みなさん、ご来店ありがとうございました。

そこで、
今回の十割そばと一緒にいただく変わりそばは、
「えのき氷切り」
となった次第。

Snokigoori2
いつもの更科そばに比べて、
色がくすんでいる。
茹で上がりも、角が立たずにぽってりとした感じ。

さて、お味の方は、、、
と心配したが、これがなかなか好評。

特にえのきの味がするわけではないが、
そこはかとないおいしさがあるという。
特に、
口に入れたときの食感がおもしろいそうだ。

そばのゆで汁には、
しっかりとキノコの匂いが付いてしまったが、
食べて見るとあまり気にならない。
麺に膨らみ感があり、
食べ終わってから口に残る甘さがいい。

このそば、
かなり「いける」ような気がする。

ということで、
長野県産の「えのき」を使った変わりそば。
食べておいしい、
食べて健康になれる、
ということであれば、もっと皆さんに食べていただきたい。

来月の中頃に、
期間限定で「えのき氷切り」をご用意させていただく予定。
皆さん、お試しを。

「えのき氷」の作り方と解説は
JA長野県のホームページでどうぞ。→こちら

 

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2012年2月 3日 (金)

そば屋を始めるには?

こうして店をやっていると、
いろいろな質問や問い合わせを受けることがある。
時々ではあるが、
「そば屋を始めたい。」という方もいらっしゃる。

その中でも様々で、
具体的に動き始めている方もいらっしゃるし、
そば打ちを始めてから、
ただ、漠然と考えていらっしゃる方もいる。

そば屋というのは、のんきな商売に見えるようで、
定年後にはそば屋を開いて過ごしたいという方が、
けっこう多いようだ。

そば屋を開くのは簡単だ。
地域のよって違う保健所の指導に沿って、
水道設備や冷蔵庫などを備え、
まず、営業許可をとること。
これは、店の設備についての許可であって、
料理ができるかどうかは関係がない。

その許可さえもらえば、
その辺の板に「そば」と書いて店の前に置けば、
それで、そば屋の始まり。
ほら、簡単でしょう?

はたして、お客さんが来るかどうかは判らないけれどね。

そう、問題は、
お客様に喜んでもらえるような、
そばの技術をどこで学ぶかということだろう。

という話の前に、
もっと、大切なこと。

私だって、少し前までは、
そば屋をやりたいという人がいれば、
「はい、一緒にやりましょう」と、
すぐに応援したものだ。
でもねえ、
いくつかの厳しい現実を目にすると、
簡単にそうは言えなくなってしまう。

先ず大切なこと。
何のために「そば屋」を始めるのかということを、
しっかりと心に刻むこと。

よく、
「自分がそばが好きだから、
 そのそばで商売したい。」
という方がいらっしゃるが、
その程度の気持では、商売は続けられない。

「自宅を改装して、
 そこそこ食べて行ければいい。」という方も。
そんな気持では、お客様は
より付かない。

「私はずいぶんそば屋をめぐり歩いて、
 そば屋のことはよく知っている。」
こういう気持は、
繁盛とは無縁でしょうねえ。

まず、大切なことは、
「自分が〜」
「自分は〜」
というところから離れること。
そして、お客様に目を向けられること、
社会にたいして使命感を持つこと、、、。
そうして、
どうして「そば屋」をやりたいのかを、
全身に、それこそ全身に叩き込むこと。

などと、
つい、偉そうなことを書いてしまった。
メールで、全く知らない人から、
開業について問い合わせをいただいても、
なかなか返事は書いていられない。
ごめんなさい。

で、
どこでそばの技術を覚えるかということは、、
また次回。

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