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2012年1月24日 (火)

「こだわり」にこだわってしまう「こだわり」。

今公開中の映画「ミッションインポッシブル4」。
次から次へのアクションの連続で、
付いていくのが大変だけれど、
なかなか楽しませる作品。

トム・クルーズが相変わらず元気に動き回っていいる。
それにしても、今の映画の映像のスピード感はすごい。
気がつかないうちに、CGが使われたり、
デジタルならでのアップ映像があったりする。
きっと、今の映画の撮影には、
昔のようなフィルムは使われていないのだろうなあ。

と思ってみていたら、
やっぱり、エンドクレジットの最後に、出て来たおなじみのマーク。
そう「KODAK」のマーク。
やはり、どこかで使われていたのだろう。

さてそのコダック社は破産することになった。
それを伝えるニュースは、
「従来のフィルムにこだわっていたため、経営の切り替えに乗り遅れた。」
と伝える。

「フィルムへのこだわり」が破滅を招いたことになる。
ふむ、「こだわり」がねえ。

さて、話は変わるが、
去年の夏の地元のテレビの取材の時。
そばを茹でているところを撮影中、
いきなりレポーターが聞く。
「この店のこだわりはなんですか?」
別の機会に、地元情報誌の記者さんも、
基本情報を確認した後、
「ところでこの店のこだわりは?」
と、面と向かって聞く。

正直な話、
私は、この、「こだわり」っていう言葉が苦手なのだ。
こう聞かれるたびに、
さあ、どう答えようかなあ、、と迷ってしまう。
その場限りのきれいごとを言って、
後で後悔するのもいやだ。

「こだわる」というのは、
本来は、あまりいいことを指す言葉ではない。

コダックが破産した原因を指すように、
些細なことに気をとられ、物事がうまく運ばないことをさす。
同じような言葉に「拘泥(こうでい)する」というのもある。

例えば「かんだた」であれば、
「手打ちにこだわるあまり、仕込みに時間がかかり、
 営業時間が短い。」
「砂糖を使わない汁にこだわったため、原価がかさみ、
 未だに貧乏をしている。」
というふうに批判的に使われるのだろう(汗;)。

しかしながら、
近頃は、物事に妥協せずに追求することを、
「こだわり」呼ぶようになったようだ。
最初は、ごく一部で使われていたのに、
今では、あちこちで「こだわり」が幅をきかせている。

ナニナニ、
「こだわりのシェフが、
 こだわりの材料を使って作った、
 こだわりの一品で、
 こだわりの時間をお過ごしください〜。」

何でも「こだわり」を付ければ、
良さそうに見えたりして。
頭が固くなり始めている私としては、
なにやら、偉そうな感じがして、
どうも、苦手なのだ。

私だって、
無農薬で野菜を育てているのも、
化学調味料を使わないのも、
早起きしてそばを打つのも、
決して、こだわっていると思ってはいない。
それよりも、
まず、お客さんへの「思い」が先にあるからだ。
安全なものを、おいしく食べていただきたい、
私のそばを食べて、もっと元気になってもらいたい。
そういう思いがあるからこそ、
細かいところまで気を配ろうという気持になる、行動になる。

最初に「こだわり」ありというのはねえ。
レポーターさん、記者さん、
今度はこう聞いて欲しいなあ。

「この店の思いはなんですか」。
ってね。

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