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2011年11月28日 (月)

300年前から使われているそば切り庖丁。

手打ちそばを切る時に使うのがそば切り包丁。
この包丁は独特の形をしている。

多く使われている型は、
刃から峰までの長さがあって、
手を握る取っ手の下まで刃がついている。

刃は一直線の真っ平らで、
他の包丁のようなそりが無い。
まさにそばを切るために作られたような包丁。
これで薬味のネギを刻めといっても、、、
あっ、遠慮しておきます。

こんなそば切り包丁が、
いつごろから使われてかというと、
何でも元禄年間に作られた本に書かれているという。
その頃から使われて、
今のような洗練された形になって来たのだろう。

えっ、元禄年間?
今から、300年と少し前のことらしい。

もっとも、地方では、
その地方独特の形の包丁があるらしい。
見たことは無いがナギナタ型のものや、
取っ手が真ん中についている形のものもあるようだ。

そばを切るには、
太い田舎そばの場合は、うどんを切るように、
上から包丁の重さで叩き付けるように切る方法と、
江戸そばのような細打ちの場合は、
包丁を前に滑らせながら切る方法がある。
ある地域では、
菜っ切り包丁を引いて使って、
そばを切るところもあるという。

それぞれ、その使い方で包丁の形が違っているのだろう。

さて、どちらかというと細めのそばを打っているつもりの私としては、
滑りのいい、刃の薄めの包丁を選ぶことになる。
なおかつ、できるだけ楽をしようという怠け者なので、
疲れないように、手首に負担がかからないように、
とにかく、軽〜い包丁を選ぶのだ。

黒光りのする鋼性のものは、
切れ味が長持ちをするらしいが、
やや重い、、、そして、、値段が高い。
今は、ステンレス製でも鋼を打ち込んだものもあるので、
かなり切れ味は良くなったようだ。

ということで、
白光りのする、軽めの包丁でそばを切っている。

Houchou
包丁の柄の部分は紐巻きになっている。
昔使っていた木柄に比べると、滑りにくく手になじむ。
ものの本によると、柄の部分に部分に白鮫の皮を使ったものが、
手が滑らず、がっちりと食いついてくるような感じで使いやすいという。
そこで、白鮫の皮を巻いた包丁を注文、、、、、
、、あっ、宝くじが当たってから注文します。

包丁に関しては上を見ればきりがないけれど、
ほら、
弘法筆を選ばず、、、
というでしょう。

とにかく、
包丁を前に滑らせ、
きりっとした切り口のあるそばを作らなくては。


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2011年11月21日 (月)

寒くなるとネギがおいしくなる。

長野は、比較的気温の高い日が続いてきたけれど、
ここのところ、ぐっと冷え込んできた。
もう、雪が舞ってもおかしくない季節となった。

寒くなっておいしくなるもの、、、
といえば、いろいろある。
などと考えだすと、
ブリ、牡蠣、松葉ガニ、ナマコ、河豚、シジミ、アンコウ、タラ、、、、
と、海のものが、
私の頭の中で行列を始めてしまって、
いやぁ、困ったものだ。

そういえば、
長野名産の鯉も、冬がおいしい。
小ブナの甘露にも捨てがたい。
おっ、ワカサギもあるぞ。

などと言うことはさておき、
私の畑でも、寒さにあたって、
ぐっと旨味を増している野菜がある。

白菜、大根、ホウレンソウ、
そして、これからお話しするネギだ。

ネギは、様々な料理に使われている。
このネギをほんの少し入れただけで、
肉の臭みをなくし、汁の塩味を滑らかにしてくれる。
何でも使える便利な野菜なのだ。

もちろんそば屋に欠かせない薬味に、
このネギを刻んで使っている。
また、鴨汁にも使うので、
かなりの量のネギが必要となる。

夏の間は、どうしても、
八百屋さんのネギに頼らなくてはならないが、
11月になって、やっと、
自家製のネギを使えるようになる。

ということで、
ネギの収穫。

Negi
これから、冬の間は無くなるまで、
この無農薬で育てた、自家製のネギを使う。

ネギはじっくりと育つ野菜だ。
ここ長野では、
前の年の9月頃種を蒔き、
冬の間苗を育て、
4月頃に畝を掘って植える。
それから、
少しずつ土を寄せて、育てていく。
これは夏の写真。

Negi3
夏は草取りがたいへん。
そうして、秋になって、寒くなると甘味が出て、
やっと、使えるようになるのだ。

蕎麦を食べる時には、
ネギは、あくまでも、薬味なので、
味は控えめに。
でも、そこはかとない旨味があるとうれしい。

薬味のネギを少しとっておいて、
そば湯を飲む時に、入れて飲むのもおすすめ。

霜にあたって、外の葉が枯れてきた頃が、
一番甘くなるんだなあ。
このネギを鴨の脂で焼いて、
鴨汁にもお付けしている。

そして、寒い間、雪が降ろうが、北風が吹こうが、
畑でのネギ掘りが、
定休日の仕事と、なる、、。

 

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2011年11月14日 (月)

今年の新そばは、、、、ん!!!。

新そばに切り替わってから、
もう一ヶ月近くになるが、
地元、長野産の新そばも加わって、
ますます、みずみずしい食感と、
爽やかな風味を味わっていただいている。

そばを売っていて、
こんな台詞はわざとらしいが、
今年のそばは、、、
今までになく、おいしい!!!・・・!のだ。

茹で上がりの、ふわっとした膨らみ感。
口に入れたときの、
高原の空気のような清涼感。
ものすごく遠い昔を思い出させるような甘味。
つやがあって、透明感のある麺線。

私がそばを打ち始めて、
19年目にしてはじめて出会う、
まさに、新そばらしい、味と食感なのだ。
そば屋が言うと、
わざとらしいけれどね。

というのも、
この前の二年間の、
そばの、悲運があったからだ。

一昨年は、天候不順で、
ソバは、全国的に不作になった。
特に、国産ソバの半分近くを生産する北海道で、
台風の被害があったことが大きい。

そこで、ソバが不足するとみた製粉屋さんは、
急遽の策として、質はともかく、
国産のソバをかき集めて、年間の量を確保しようとした。
だから、
一昨年のそばは、
今になって言うけれど、
少しつらかった。

昨年は、
その前の不作があったから、
やはり、製粉業者さんは、
量の確保を優先したのだね。
だから、、、、
というそばだった。

ところが、今年は事情が違う。

今年から導入された、
ソバの補助金制度のおかげで、
ソバを栽培する農家がかなり増えた。
そして、天候に恵まれて、
特に、北海道では豊作となったようだ。

ある製粉屋さんが言うには、
「今年はいいソバを選んで買えますよ。」
とのこと。
つまり、量の確保を優先しなくてもいいのだ。

だから、
製粉屋さんは、いいソバを選んで、
いいそば粉が店に来て、
おいしいそばをお客様に味わっていただけるのだ。

ぜひぜひ、皆さん、今年のそばをお試しを!!。

先日は、
ソバの産地として有名な、
長野の北部、黒姫山の山麓で、
ソバ農場を始められた方の試食会でご利用いただいた。
まだまだ開墾したばかりの畑なので、
収穫量は、思ったほど無かったそうだ。

でも、研究熱心な方なので、
これから、土壌分析や、肥料の使い方を工夫されるそうだ。
このように、
質の高いソバを作ろうとされている方が、
いらっしゃるのが、なりよりうれしい。

もっと、国産のソバの生産量が増えてくれば、
自ずと、その質が上がってくるはず。
いいソバを育てる方々、
そして、そのソバから、いい粉を作ってくれる方々、
そうして、その末端で、
私は、
私なりに、
身体が震えるような、おいしいそばを打つべく、
努力していくつもり、、、。

なにはともあれ、今年のそばをお試しあれ。
おいしいよ!

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2011年11月 7日 (月)

小手先だけでは切れない角の立ったそば。

手打ちそばの特色である、
角のきちっとしたそばを作るには、
しっかりとした麺質を作り上げることが第一だけれど、
きちんとした、切りが出来ていることが、
先ずは必要。

だけど、
この当たり前のことが、
なかなかできないのだ。

製麺機屋さんがいうには、
機械で切ったそばも、
太さを変えて切って、
合わせれば手打ち風になりますよ、、、
とのこと。

なんだい、
手打ちそばっていうのは、
太さがまばらなそばのことかい?

などと言われないように、
たとえ、手打ちといえども、
しっかりと、太さを揃えたそばを作らなくては。

とはいえ、これがむずかしいのだなあ。
正直な話。

包丁で、同じように切っているつもりでも、
よく見れば、微妙に太さが変わってきている。
これを、どう克服すればいいのか、、、。

あるマラソンランナーの話では、
走る時に使う筋肉はたくさんあるけれど、
最も大切なのは、身体の幹となる筋肉、
つまり、腹筋や背筋のことだという。

いくら、走るための足の筋肉を鍛えても、
体全体の姿勢が保たれなければ、
その、実力が発揮できないのだそうだ。
体幹の筋肉がしっかりしていないと、
疲れてきた時に、走るフォームが、
バラバラになってしまうとのこと。

ふむふむ、
手や脚を動かすにも、
背筋や腹筋がしっかりとしていないと、
それを支えれられないのだねえ。

そういえば、
腹筋運動を欠かさないという、
ピアニストの話も聞いたことがあったっけ。

ということで、
そばを切るにも、
決して手先の技術だけではない。

包丁を持つ手を支える腕、
腕を支える肩、
肩を支える背中、腹の筋肉、
それを支える腿や脚の筋肉。

そういうものを使って、
身体全体を使って、そばを切ることで、
ぶれない切り方ができるはず、、、、

ということで、私の場合
先ずは、腹筋まわりに、
やたらにエネルギーを送っている、、わけ、、。

とにかく、そばを切るのは全身運動。
脚の位置を決め、
膝でリズムをとりながら、
一気に包丁を進めていく。

その結果は、、、
まだまだ、機械に負けてたまるか、

Sobakiri

ってね。

 

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2011年11月 3日 (木)

ビタミンCが豊富な「柿の葉切り」。

いよいよ11月に入った。
もう冬は目の前に迫っているのだが、
今年は、比較的暖かい日が続いている。

畑では、日差しを浴びると暑いぐらい。
虫達も、ブロッコリーの花に群がっては、
せっせと蜜を集め、冬に備えようとしている。

 

Mariposa
Hati
我々も冬に備えて、
季節のものでも食べるとしよう。

さて、この一日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さんご来店ありがとうございました。

さて今回の変わりそばは、
「柿の葉切り」でした。
いや、厳密にいうと「柿の葉茶切り」でした。

柿の葉は粉末でもあるはずなのだが、
手に入ったのが柿の葉を乾燥したものなので、
お茶に煮だしてそばに打ち込んだ次第。

こちらが柿の葉。

 

Horeja3

これを煎じるとこんなお茶になる。

 

Horeha2
利き酒ならぬ利き茶。
色は柿色、、というより褐色の薄いもの。
香りが良くて、すっと鼻に抜けるような、
清涼感がある。
味は渋みの中にも、甘みを感じられる濃厚なもの。

何でも、この柿の葉茶は、
緑茶の十倍以上のビタミンCを含み、
なおかつ、カフェインを含んでいないので、
健康飲料として注目されているとか。

この柿の葉茶を、
水代わりにそばに打ち込んだのがこちら。

Horeja
色は、ほんのりと赤みがかり、
いつもよりは、
ほのかな甘味の感ぜられるそばとなった。

皆さん、
「*?><?…π∑œ?、、、」
みたいな感じでしたね。はい。

ちなみに、十割そばの方は、
北海道産の新そば。
今年の新そばは、、
甘味と香りがのって、今までに無いいい出来なのだ。
こちらも、お楽しみを。

 

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