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2010年11月 2日 (火)

今年の新そばは、パリのギャルソンと尺越えの黒鯛。

先日からやっと「新そば」ののれんを掲げることが出来るようになった。

じつはもう、かなりの部分で、
新そばに切り替わっていたのだけれど、
いよいよ、完全に、
今年に収穫された蕎麦を使って、
製粉されたそば粉が届いたのだ。

新そばは、打っていても気持ちがいい。
水回しをすると、
そばがぷくっと膨れたようになって、
伸していても、ごく自然に、
麺棒が転がっていく。
だから、つい、
いつもより、細めになってしまう。
注意注意!

新そばは、
香りだとか味だとかいうけれど、
私は何よりも、食感だと思う。
夏までのそばとは違う、
粘りのある、もちっとした感触がなにより。

重みが消えて、
晴れた秋空の下を散歩するような、
爽やかな気分を噛みしめる思い。
パリのサンジェルマン・デ・プレあたりのカフェの、
ギャルソン達の動きのような軽快さ。
小さな浮きを見つめて、半日待ち続け、
やっと、一匹の黒鯛がかかった時の爽快さ。
高速道路ですれ違ったスポーツカーの、
助手席に座っていた美女の面影。
うっそうとしたブナの林の中に迷い込み、
梢を見上げた時の驚き。
スペインのコルドバで、ローマ時代に作られた橋を、
夕暮れの風の中で、、、、、、

、、あっ、いかんいかん、
自分の世界に入ってしまった。

というぐらい、
今年の新そばの印象は強い。

というのは、
去年が全国的にそばの不作。
そば粉屋さんも、
玄そばを確保するのに、ずいぶんと苦労されたみたいだ。

当然、そば粉の品質も、
やや落ちることになる。
(値段だけはかなり上がったが、、、)

それでも、そば粉屋さんは苦労をされて、
味とか風味とかに変わりのないそば粉を届けてくれた。
でも、
そばを打つには、やや、つらい、、、
いやいや、
そんなことはまだまだ技術の未熟な私が言ってはいけない。

でも、
ちょっと油断すると切れやすい、
堅く固まりやすい、
打ってからの風味落ちの早い
そばになりやすかった。

だから、
今年の新そばになって、
弾力のある、伸びのいいそばを打つのが、
楽しいのだ。

これからは、
そばがどんどんとおいしくなる季節。

新米も、新酒も、新豆も出回る。
そんな季節ならでの恵みを、
お楽しみあれ。

 

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