下準備に手間のかかった「松の実切り」
この火曜日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さん、ご来店ありがとうございました。
この会では、毎回、
変わりそばを提供させていただいているけれど、
今回は、
秋の木の実の中からの「松の実切り」。
松の実といっても、
ピンと来ない方もいらっしゃるかもしれないが、
イタリア料理や中国料理によく使われる食材。
漢方薬にも使われ、身体を温める作用があるそうだ。
さて、
変わりそばを作るにあたっては、
ただ単に、
材料をそばに混ぜればいいのだけのこと。
しかしながら、
そばに打ち込むために、
様々な下ごしらえがある。
蕎麦粒よりも大きな松の実は、
そのままではそばに打ち込めない。
そこで、ペースト状にして練り込む次第。
まず、松の実を、軽く炒る。
このまま、味見をしてもおいしい。
飲めないお酒のつまみに取っておこう、、、こらこら。
すり鉢ですりつぶす。
松の実は柔らかいので、
スムーズにすりつぶせる。
で、それを裏ごしする、、、、。
「裏ごし」、、、
私の最も苦手とする作業。
金属の網を使って、
ギュウギュウと押し付けて、
ペーストを取り出す。
電動ミルを使って、
ペーストを作れば簡単じゃないか、、、
と思うが、
油がでて、ドロッとしたものになってしまうのが、
他の木の実で経験済み。
さて、これを更級粉に加えて、
そばを打つ。
かなり脂っこく感じるが、
他には何の違和感もなく、
打ちやすいそばだ。
で、出来たのがこちら。
やや黄色がかっているが、
いつもの更級とは、
それほど違いはない。
でも、食べてみると、
食感がまるで違うものになる。
しっとりとした味わいも惹かれるところ、
噛めばボロっとするような、危うさをもある。
ということで、
微妙な味を楽しんでいただいた「松の実切り」。
でも、
本当は、
新そばで、
味の濃い十割そば、、
こちらを味わう会なのです。
| 固定リンク
コメント
かんだたさんでの初、新そばでした。
おいしかったです。
(月並みですみません。)
松の実切りの手間ひまのかかり方…
裏ごしと電動ミルで違うのですね。
投稿: おおつか | 2010年11月13日 (土) 19時39分
おおつか さん、こんにちは。
ご来店ありがとうございました。
変わりそばは、混ぜるものによって、
手間のかかり具合が違います。
でも、そういう手間をかけるのも、
楽しみのうちです。
ちなみに今月の28日の
「ボジョレーヌボー切り」は、
ワインを混ぜるだけですので、
手間はかかりません。
投稿: かんだた | 2010年11月14日 (日) 20時22分