節は使ってみないと解らない。
人は見かけによらぬものと言うが、
まさに、その通りで、
実際にお付き合いをしてみないと、
その人の本質が見えて来ないことは多くある。
いい人だと思ったのに、、、
あれ、意外としっかりとした人なんだ、、、
などということが、しきりにある。
いまだに、人を見る目のない私。
さて、
そば汁に使う節も同じで、
示されたサンプルやウンチクをいくら聞いたところで、
実際に、煮だしてみないと、
その良さが解らないこともあるし、
期待はずれだったこともある。
値段でつられて、
つい、はやりの「本枯れ節」何ぞを使ったところで、
さっぱり、味がでない。
業者さんに言ったら、
「使う量が少ないからですよ!」とのこと。
だったら、
質のいい枯れ節を使った方が、
はるかに効率的。
ということで、
そば汁に使う節は、
いつも頭を悩まされる。
同じ業者さんの、
いつもの節を使ったところで、
出汁の出方が違うこともあるのだ。
だから、
複数の業者さんから、
様々な節を仕入れ、
合わせて使うようにしている。
「サバ節」
こってりとした旨味がでる。
「かんだた」にはないが、
温かいそば用の出汁によく使われる。
「カツオ節高イノシン酸タイプ」
カツオの、一番旨味の乗ったタイミングを見計らって、
節にしたという。
最初は、半信半疑だったが、
実に旨味の濃い、
澄み切った出汁がとれる。
などという節を使って、
一時間ぐらい煮詰めて出汁をとっている。
左側が、
そうして出来た出汁。
琥珀色のとろっとした感じ。
カツオだけだと、
もっと、あっさりとした、澄んだ汁になる。
右側は、
そのだしガラを煮詰めた二番だし。
いわゆる「馬鹿だし」と呼ばれるが、
野菜などの煮物に使うには充分な濃さがある。
この、
節を選ぶということは、
意外と大変なことなのかも。
居酒屋時代を含めて、
数々の失敗を重ねたから、
やっと、こういう形に落ち着いたのかも。
でも、まだまだ、
研究の余地のある世界なのだ。
ちなみに、
私の人を見る目、
とくに、女性を見る目は、
全く、磨かれていないようで、、、。
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