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2010年9月 3日 (金)

エンゲル係数という不思議な数字

エンゲル係数という言葉を聞いたことがあるだろうか。
私の若い時には、よく使った言葉。
お金が無い時に、
飲みに誘われると断りの理由にした。
「今月は、エンゲル係数が高いものでね、、、。」

このエンゲル係数が高いということは、
実は、貧しい生活をしている、
ということの証明だった。

エンゲル係数とは、
生活ための出費の中で、
食費の占める割合のこと。

つまり、限られた収入の中で、
生きていくために最低限必要な食べ物への支出が多いと、
他の文化的な物事への支出が出来ないので、
国や世帯の豊かさの尺度とされたようだ。

例えば、
日本では、
昭和三十七年(1962年)のエンゲル係数は、
38.7パーセント。
家庭の支出の四割近くが、食べるものに当てられていたんだ。

それが平成十四年(2002年)には、
23.2パーセント。
ああ、支出の4分の1になった。
それだけ、他のものに使えるお金が増えて、
日本は豊かになったのだねえ。
つまり、基本的な「食べる」ということに、
苦労をしなくなったわけだ。

ところが、この前の休みの日、テレビを何げなく見ていたら、
あるおばさんが(なんとかカウンセラーとか言っていた)、
家庭のエンゲル係数を20パーセント以下にしましょう、
などと、偉そうに言っている。

根拠は、アメリカの数値。
アメリカの平均的な家庭のエンゲル係数は、
15パーセント以下だと言うんだ。
へえ、そうなんだ。
でも、、、まてよ、、、!

ということで、
意地になって調べてしまったエンゲル係数。

外国の調査データーは、その出所によって、
かなりバラバラ。
だから、果たして信頼できるかどうか解らないけれど、
あるデータによると、アメリカのエンゲル係数は、
ヨーロッパや発展国などの主要な30国中でも、
ずば抜けて低い。

なるほどなあ、
アメリカはそれほど豊かで、
たっぷりと食べ物を食べたあとでも、
他のものに回せるお金を、
充分に持っているのだろうなあ。

と思ったら大間違い。
実は、食べ物に回せるお金が無いから、
節約をせずにいられないらしい。

特に、自分で管理しなければならない保険料や、
薬その他の健康関係の支出が多いのだと言う。
フランス人が一日にかける食事の時間の、
約半分しかかけないのがアメリカ人。
食べ物への考え方が、
全く違うのだ。
こんな国のまねをしてはいけない、、。

主要30カ国の中で最もエンゲル係数が高いのは、
スペイン。
これも30パーセントを超えると言う、
ずば抜けたもの。
でも、けっして、経済的に貧しいわけではない。
人々は食べ物の大切さ、
そして、食べる喜びを知っているのだ。
(ただ、頑固なだけという見方もある。)
私はこの国に半年間暮らしたことがあるので、
この国の人たちの、食べ物へのこだわりを、
すごく感じている。

食事は、楽しむものだと、
この国の人たちは、しっかりと割り切っている。
外食の比率が高く、
様々なタイプのレストランがあふれているのが、
この国の特長だ。

さあ、
日本のエンゲル係数は、
約23パーセント。
昔と違って様々な選択が出来る今の時代、
将来にわたって身体のためになる、
いいものを選んで、これを上げるか、
ガソリンを車に入れるように、
ただ安いものを身体に注ぎ込んで、これを下げるか、
選択はご自由。

でもたまには、
エンゲル係数とは関係なく、
ズズッと、そばを手繰っていただきたいなあ。


追伸
ある知り合いの奥様が、
いつも嘆いている。
我が家のエンゲル係数は、
極めて高いと。
エンゲル係数には、
アルコールの購買費や、
飲食費(主に飲?)も含まれる。

そういうふうにして、日本の食文化と、

エンゲル係数を高めるべく、
努めておられる方もいらっしゃるようで。 

 

 

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