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2010年4月30日 (金)

納豆のまずい季節?

やっと寒波が去って、
穏やかな気候となった。

Harunegi1
犀川の河川敷の「かんだた農園」から見た、
春爛漫の風景。

菜の花、桃の花、緑の草、雪が残る山々。

そんな風景の中で、
定休日には、ひたすら畑仕事。
耕耘機を使わず、
外国から来た燃料を使わず、
もっぱら、お腹に張り付いているエネルギーを使って、
百坪近くの畑を起こしている。

今、長野では、ネギの苗を植える季節。

Harunegi2
関東地方や、もっと暖かい地方では、
これから種をまいてもいいのだろうが、
やはり、寒冷な気候の長野、
去年の秋に蒔いたネギを、今、苗にして植えるのだ。

こうして、長野の「地ネギ」(松本一本ネギ)は、
じっくりと育って、
秋には、柔らかく、甘味のあるネギとなる。

東京辺りの「千住ネギ」も有名だが、
長野の地ネギのおいしさと柔らかさに慣れてしまうと、
やめられなくなってしまう。

ただ、
これからしばらくの季節は、
地ネギの苦悩の季節。
去年からの持ち越しのネギは、
花を持ってしまって、茎が固くなる。
「かんだた農園」の去年植えたネギも、
もう、ネギ坊主(ネギの花)を持とうとしていて、
使い物にならない。

だから、これから夏ごろまでは、
八百屋さんからネギを買わざるを得ないのだ。

どちらにしろ、
固くなりがちな今の季節のネギ。
だから、意識して薄く切って、
そばの薬味にする。

Harunegi3
そうして、
しっかりと、水にさらさないといけない。

あるお客様は、こんなことを言う。
「これからは、納豆のまずい季節だ。」
ええっ?と思ったら、
納豆に入れて食べる、
薬味のネギがうまくないからだそうだ。

たかが、薬味のネギのことじゃないか、
とはいいながら、
「こらからは、そばのまずい季節だ。」
と言われないように、
しっかりと工夫しなければ、、。

、、と、
畑仕事で腰が痛む私は思うのだ。
あっちっちっち、、。




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2010年4月26日 (月)

ウルトラマンはそばを食べられるか?

昼の混雑が一段落した頃に、
お客様が一人飛び込んで来る。

銀色のお面に赤いストライプ。
昆虫のような、大きな黄色い目。
そして、胸には、青いランプが光っている。

あっ、ウルトラマンだ!

ウルトラマンに追われた怪獣がいるのかと、
思わず店の中を見回してしまった。
が、空から落ちてくるような声で、
ウルトラマンが言う。

「So~Ba!」

え、ウルトラマンがそばを食べるのだ。
ええと、
確か、ウルトラマンは、地上では、
3分間しか動けないはず。
わあ、急がなくては。

ということで、慌ててそばを茹でる準備をする私。

ウルトラマンが入って来て、
注文を聞き、状況を把握するのに20秒。
ゆで釜のスイッチを入れ、お湯をさらって
沸騰を確認する。
さらに、洗い桶の中がきれいになっていること、
仕上げ桶に水がいっぱいになっていることを確認。
これが20秒。
そばを仕舞ってある箱のフタを開け、
一人前のそばをつかみ取る。
これが10秒。

そばを沸騰した釜の中に入れ、
一旦蓋を閉める。
湯が沸き立ったら蓋を取って火の強さを緩め、
釜の中をゆっくりと廻るようにする。
茹で時間は約30秒。

揚げざるを使って、そばを洗い桶に移す。
一度水を換えて、さらに洗う。
そうして、きれいな、仕上げ桶に浸し、
洗いざるごと振って水を切る。
そうして、そばを上からつまむようにして、
溜めざるに移す。
これが45秒。

あっ、ウルトラマンの胸のランプが、
青から黄色に変わってしまった。

急いで、溜めざるのそばを、
せいろに盛る。
五回か六回ぐらいに分けて、
そばを上からつまむようにして、
せいろの上に置いていく感じ。
水を切って、箸でつまんだ時に、
そばがすすっと手繰れるように盛らなければ。
これが25秒。

あっ、胸のランプが赤く変わって、
点滅を始めた。
せいろのフチを拭いて、
急いでウルトラマンの前にせいろを運ぶ。
「お待たせしました。」と言ってね。
これが15秒。

ここまでに、
2分45秒もかかっている。

そうしたらウルトラマン、
まさに、ウルトラのスピードでそばを食べ始める。
僅か10秒で食べ終わり。
声には出さないが「ううん」と、
大きくうなずくと、
「シュワッチ!」といって、飛び出してしまった。

お客様は、
ウルトラマンほどではないが、
胸に、ランプを光らせている。
お待たせしてはいけないと思いながら、
一つ一つ、丁寧な仕事をしようとすれば、
どうしても、時間がかかってしまう。
少しでも早く、
質を落とすことなく、無駄な動きのないように、
工夫、工夫の姿勢が大切なのだろうなあ。

あっ、
あのウルトラマン、
お金を払っていく時間がなかったようで、、、。

 

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2010年4月23日 (金)

つい、気になってしまう、フチの水滴。

Mizu
そばをせいろに盛る。

というのは、簡単そうに見えるけれど、
意外と気を使う仕事。

些細なことだけれど、
「かんだた」では、必ず、
せいろのフチについた水滴を、
拭き取ってからそばをお出しいている。

だから、
他のそば屋さんに行って、
水滴のついたせいろが出て来ると、
無意識のうちに、拭いてしまったり、、、、。

いや、いや、
そんなことを自慢するつもりはない。
でも、
その方が気持ちよく召し上がっていただけるのではと思う。

以前に、数人で行ったあるそば屋さんで、
積み重ねられてせいろが運ばれて来た。
各々に配られたせいろを見ると、
はみ出したそばが、
道路で轢かれたカエル状態。
つまり、せいろのフチで潰れていたのだ。

それは、それなりの店なのだなあ。
潰れたそばがかわいそうだ。

そんな思いを、「かんだた」のお客様にさせたくない。
だから、しっかりと、せいろのフチを拭いて、
そばがはみ出していないか、確認するとともに、
水を拭き取っている。

他の店に食べにいっても、
せいろをきれいにして出されると、
私は、つい、うれしくなってしまう。
応援したくなってしまう。

いえ、単なる私の思い込みなのかも。
でも、
「かんだた」では、これだけは徹底していきたい。

 

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2010年4月17日 (土)

誠実な人柄の表れるそば〜名人 高橋邦弘

私もいろいろな人のそば打ちを見たけれど、
この人のそば打ちほど、
一生懸命、
いや、一所懸命なそば打ちを、
見たことがなかった。

見ているだけで、
「いいそばを作るぞ」という、
気持ちの伝わってくるような動きだった。

Daruma4
所用があって、東京へ行った。
そのついでに、あるデパートで開かれていた、
広島の達磨のご主人、高橋邦弘さんの実演に寄ってみた。
そう、元「翁」の高橋さんだ。

早速そばを頂く。

Daruma3
このそばを見ただけで、
このそばを作った人の人柄が伝わって来るような気がした。
誠実に、一生懸命作ったそばなのだ。

Daruma2
食べている間も、そばを打っている高橋さんの姿が見える。
黙々と、淡々と、前屈みになって、そばを打ち続けている。

Daruma5
ほら、食べ終わったざるを見てみても、
ほとんど切れ端が残っていない。
ざるに、水が浮いていることもない。
今の季節、固くなりがちな薬味の葱も、
しっかりとさらしてある。

うまいとか、まずいとかいう前に、
きっちりとした仕事をこなすこと。
こういう条件の悪い、デパートのイベントでも、
手を抜くことなく、しっかりとしたそばを作っている。
しかも、735円。

たまたま、時間が空いたというので、
本にサインをしてもらった。

Daruma6
そうしたら、
目をしょぼつかせながら、
やはり、一所懸命書いてくれるのだ。
忙しいのに、けっして、殴り書きをしない。
何にでも、一生懸命。
そして、偉くならない人。
こうして、デパートのイベントにも参加して、
そばを広め、弟子を育てようとしている。

そばの味は、ウンチクばかりではない。
こういう気持ち、姿勢、懸命さ、
そういうものがあってこそ、
「おいしい」といわれるそばが出来上がるのだなあ、
と、偏屈な私も心を動かされた。
人柄、、、、
そば柄よりも、大切なことなのかもしれない。

Daruma1

 
 
 

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2010年4月12日 (月)

以前はひげ面の「野武士」、今のは京の「お公家さん」。

Kaesi
お客様から、醤油はどうなったのと聞かれることがある。
皆さん、ブログをお読みなのですね。
気に留めていただき、大変にありがたきこと。

今、ある蔵の醤油を選んで、調整中。
一升瓶の醤油が八本はいる瓶(かめ)に「かえし」にして入れて、
少しずつ、前の醤油と入れ替わっている。

「かんだた」では、みりんと醤油を合わせて加熱し、
そば汁の元になる「かえし」を作っている。
多くのそば屋さんでは、ここで砂糖を、
それこそ、これでもか、、、、と入れるのだが、
「かんだた」では、砂糖は使っていない。

みりんと醤油だけで作った「かえし」は、
ちょっと、小さめの前瓶に入れ、
少し(一週間ぐらい)おいてから本瓶に移していく。

つまり、継ぎ足していくわけで、
前の醤油の味も、まだ残っていることになる。
でも、やがて、新しい醤油の味に、
すべて、変わっていくことだろう。

敏感なお客様はすでにお気付けになられている。
「前より、洗練された味になったね。」
「ちょっと、コクが無くなったような気がする。」

お客様の舌はこわいもの。
醤油が替わったことを、ちゃんと気づかれる方もいらっしゃる。

以前に比べて、みりんの味が強く感ぜられるので、
「かえし」を作る配合を変えてみる。
また、加熱しても、醤油臭さを残した今までのものには、
雑味の多い、コクのある出汁が似合った。
でも、塩慣れの早い今の醤油には、
もう少し、すっきりとした「出し汁」が合いそうだ。
そらならば、使っている4種類の「節」の配合も工夫してみなければ。

ということで、
未だに、新しい醤油とのつきあい方を調整中。
少しずつ、僅かずつ、替わっていくのでご容赦を。

この醤油屋さん、実は、すごいところですよ。
店から、往復すると、
車で一時間以上の時間がかかってしまうけれど、
歴史の重さの感ぜられる蔵なのだ。
私のような軽薄な店と、
お付き合い頂けるかどうか分からないけれど、
また決まったら、
ぜひ報告したいところ。
皆さん、お楽しみに。






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2010年4月 9日 (金)

世界に注目されている日本の食品

あらあら、せっかくの美人が、
店に見えたのに、写真がピンぼけ。

Entore1
先日のテレビの取材。
何と、イスラエルのテレビ局。
なんでも、日本の文化と食べ物を紹介する番組を作るのだそうだ。

数あるそば屋の中で、
なんで「かんだた」が選ばれたのかは、
全く分からない。
英語は話せますかの質問に、
「NO!!!!!!」と自信を持って答えておいたのに、、、、、

レポーターが現地の言葉(ヘブライ語?)で質問して、
通訳しますから、日本語で答えてください、
と、いわれていたのに、、、、

カメラが回って、厨房に入って来て、
いきなり、始まる英語でのインタビュー。
はあ?。
ええ?。
Como?(あっ、これはスペイン語だった。)

それでも、なんとか、
こなした撮影。
通訳の人、うまく伝えてくれたことだ、、、と思う。

Entore2
この人たちは、スポンサーサイドのおじさんたち。
日本を含め、アジアの食品をイスラエルで取り扱っているそうだ。
結構、日本の食べ物に詳しい。

Entore3
ピンぼけになってしまった、撮影スタッフの写真。
昨日日本に着いたばかりで、今日は長野、明日は栃木と、
厳しいスケジュールが詰まっている。

一番苦労された、今回の撮影をコーディネイトし、
なおかつ、通訳までこなしてくれた日本人女性が、
残念ながら写っていないけれど。

最後に皆さん、そばを食べてみたいというので、
いくつかの料理とともにお出した。
おいしいと言ってくれて、ありがとう。

少しでも、日本の「そば」について、
良い印象を持って伝えることが出来たのだろうか。

今、世界では、日本の伝統的な食べ物が注目されているという。
味噌、醤油、酢などを使った、健康的な食品として、
日本料理に興味を持つ外国人が増えているそうだ。
そばだって、もっと、世界に広まってもいいかもしれない。
きちんと、世界中の人に説明できるような、
しっかりとした知識と気持ちを持った方がいいと、
今回の取材で感じた。

世界は、意外と、日本に注目しているのかもしれない。

それにしても、
私の英語力のなさ。
単なる度胸だけで、乗り切ってしまった今回の取材。
終わったあとに、どっと、疲れが出た感じがした。

Sikai

で、お土産に頂いた「死海の塩」。
お風呂に溶かして入るといいそうだ。
いやあ、そこまで、気遣いを頂いて、、、。


 

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2010年4月 6日 (火)

まずは色で魅せる「サフラン切り」

本日は恒例の「十割そばの夕べ」。
ご予約だけで、満席となってしまいました。
皆さん、ありがとうございます。

今回の変わりそばは「サフラン切り」。
まずは見事な色と、
ほのかな香りを楽しんでいただこうと思った次第。

Asafran1
サフランは、世界で一番値段の高い香辛料といわれている。
日本では、冬から春にかけて咲くクロッカスと同じ種類。
その花の、めしべを取って、乾燥させたものなのだ。
一つの花に、三本しかないめしべを、
手作業で集めるという、とても、手間のかかるもの。

Asafran2
これを、少しのぬるま湯に入れておくと、
褐色の液体が出来上がる。
これを漉して、そばに打ち込んだわけだ。

サフランと言えば、
スペイン料理のパエリアが有名。
インドカレーにはサフランライスだって。
フランスのブイヤベースにも、使われたりする。

だから、
「パエリア味のそばみたいだ。」
などと言う方も。
鋭い方は、
「う〜ん、ちょっと、苦みがあるなあ。」
などとおっしゃる。
確かに、サフランの味としては、
苦みの成分を含んでいるのだそうだ。
香りについては、
なにやら、脂っこい匂いが漂う。
つい、オリーブオイルを、
ちょっこと、掛けてみたくなるそばになった。

Asafran3
私としては、この色が、
そば湯に出てしまわないか、
ということを心配していた。
けれども、その点は大丈夫だった。
実際に、つくってみないと、
分からないことも多い、
アブナい、、、、、でも、
つくっている本人だけはしっかりと楽しんでいる、
相変わらずの「十割そばの夕べ」でした。

重ねて、ご参加していただいたお客様に、
心より感謝いたします。

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2010年4月 2日 (金)

春は待ってくれない。

Hueruta
数日前には雪が積もったり、
急に強い風が吹いたり、
気温の変化が激しい一日があったり、
とは言いながら、この長野でも、確実に春は近づいてきている。

冬の間、放りっぱなしだった畑には、
すでに春の草が、花を咲かせている。
あれあれ、タマネギの中にも、入り込んでしまった。

Huerta2

タマネギの苗の間にあるのはホトケノザ。
どこにでも、それこそ、世界中の温帯地方に広がっている草のようだ。
その葉っぱが、仏様のおられる蓮の葉に似ているからつけられた名前。
春の七草の中のホトケノザとは、違うものだという。

Huerta4
そして、おなじみのナズナ。
別名をぺんぺん草。
その実が三味線のバチに似ているからだそうだ。
花が咲いてはだめだが、小さいうちは取って食べると、
独特の風味があっておいしい。
放っておくとかなり大きくなってしまう。

Huerta3
可憐な青い花。
これが、至る所で咲いている。
そう、オオイヌノフグリ。
実が、犬のフグリ、、、、つまり、後ろにぶら下がっているタマタマに似ているからだそうだ。
十九世紀にヨーロッパから伝わった帰化植物なのだそうだ。
もう少し、しゃれた名前を付ければいいのに。

ということで、畑の雑草たち。
これらを取り除きながら、植え付けの準備をしよう。
まだ春の草は、優しいからいい。
これが、夏の草になると、、、、憎ったらしくなる。

これからは、定休日は、ずっと畑仕事の日々が続く。
春は待ってくれない。
雑草に埋もれないように、しっかりと、土と遊ぼうと思う。

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