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2010年3月22日 (月)

味覚を育てる「口内調味」

日本の食事の基本的な形は、
一汁三菜と言われている。

つまり、白いご飯に、
汁物、漬け物があって、
その他におかずが三品あるということ。
栄養バランス的に言うと、
そのうち一品が肉や魚などの主菜、
残り二品を野菜や海藻などの副菜とするといいらしい。

でも、今の時代、
こういう基本的な食事をとっていらっしゃる方は、
少なくなっているようだ。

それはともかく、注目したいのは、その食べ方なのだ。
ご飯と一汁三菜のおかずが目の前にある時に、
皆さんはどういう風にお食べになるのだろうか。

普通であれば、ご飯を食べながら、
少しずつおかずを食べ、
汁をすすり、
また別のおかずに箸を伸ばし、
そうしてご飯を食べるのではないだろうか。

ご飯は、味が薄いから、
おかずと合わせて口にいれることになる。
いや、厳密には、おかずを食べ、
その味が残っているうちにご飯を食べる。
そうして、汁で口を洗って、次のおかずへ。
つまり、私たちは、
知らず知らずのうちに、口の中で、
味を調整しているのだ。

専門家に言わせると、
「口内調味」と呼ぶらしい。

西洋料理的に、一皿づつ食べていくのでもなく、
中華料理的に、すべてを混ぜこぜにしてしまうのではなく、
ご飯と、おかずを、決して同時に食べるのではないが、
その味を口の中で合わせて楽しんでいるのだ。

これが、日本人の、
食べ物の素材を大切にした鋭い味覚感覚を育んで来たのだそうだ。

っで、「一汁三菜」はいいけれど、
そばを食べるときはどうなの。

う〜〜ん、そばを食べる時には、
一汁三菜ほど、バリエーションがないなあ。

せめて、汁とそばの関係、
薬味とそばの関係を巡る程度。
そば好きの人たちに、
最初から味の調整の出来ないかけそばよりも、
せいろが好まれているのは、
やっぱり、汁の加減を調整できるからなのだろうか。

まず、せいろそばが出てくると、
そばだけを口にして、
それから、汁だけを口に含んでみる。
そうして、汁の付け加減をはかってから、
おもむろにそばを手繰る人。

そういう怖い食べ方をするお客様も、
結構いらっしゃいます。

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コメント

こんにちは。

〈最初から味の調整の出来ないかけそばよりも、
せいろが好まれているのは、やっぱり、汁の加減を調整できるからなのだろうか。〉

ここを読んで合点がいきました。温かい冷たいの問題ではないのですね。ひとつ利口になりました。

投稿: 所沢太郎 | 2010年3月25日 (木) 12時04分

所沢太郎 さん、こんにちは。
いえいえ、これは私のかってな思い込みですけれど。
でも、いちいち汁につけて食べる方が、味の選択肢はずいぶんと広がるはずです。この食べ方が長く受け継いでこられたのも、こんな理由もあるのではないでしょうか。

投稿: かんだた | 2010年3月26日 (金) 07時04分

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