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2010年2月26日 (金)

「小太りの大人」は誰だろう?

ちょっと想像してみよう。

荒野を、一人の少女が、とぼとぼと歩いてくる。
彼女の頬はくぼみ、
腕は縄のように細くなっている。
乾いたゴボウが動いているような、
その脚は、よろめきながら、
まるで、身体が前に倒れるのを、
止めるがために、踏み出されているようなものだ。

少女は、もう何日も食べ物を口にしていない。
彼女の胃袋は、水以外のものを、
受け入れた記憶を失いかけている。

でも、ここに、彼女のためのミルクが、
ガラスのコップに入れられて用意されている。
その話を聞いて、彼女はわざわざ、荒野を歩いて来たのだ。

荒野の片隅に置かれたテーブルの上に、
彼女のために用意されたミルクの入ったコップを
遠くから見つけたとき、
彼女の顔は、希望に輝いた。
あそこまでいけば、あのミルクが飲める。

あともう少し、もう少し歩けば、
あの白い飲み物を、口に入れられる。
そうして、歩くのさえままならない、
この身体に、元気を与えられる。

彼女はそうして、必死で歩いて来た。
そうして、もう少しで、
ミルクの入ったコップに手が届きそうになった時、
そのグラスにまとわりついた水滴が、
グラスにそって垂れるのを見えるようになった時、
ミルクの匂いが、
鼻に心地よく届いた時、

、、、、

どこからともなく、
小太りの大人が現れて、
そのグラスを持ち上げて、
一気にそのミルクを飲み干してしまった。
そうして、空のグラスを、ポンとテーブルの上に置き、
少女を一瞥もせずに立ち去ってしまった。

空のグラスの前で、
少女の表情は、希望から悲壮に変わった。
彼女には、立ち去った小太りの大人に対して、
声さえ上げる気力もなかった。
涙を流す力も残っていなかった。
そうして、哀しい目を潤ませて、
ただ、そのコップのあるテーブルの下にうずくまったのだ。

、、、、その「小太りの大人」って、
ひどい人、、、、、だねえ。

国連機関の発表によると、
今世界で、飢餓、または食料不足に悩む人は、
10億人以上いると言う。
ええと、世界の人口が68億人と言うから、
世界全体で見ると7人に1人が、
食料問題を抱えていることになる。

世界では、飢餓や食料に関連した病気で、
毎日2万5千人以上が命を落としている。
そして、その半分以上が、5歳以下の子供だ。

さらに、問題なのは、その飢餓人口が、
広がっていることなのだ。

大変だ、世界全体で、食べ物が不足しているんだ、、、
という訳でもないらしい。
実は、世界中の人々が生きているだけの食べ物は、
生産されているそうだ。
ところが、それが、偏在しているところに問題があるようだ。

近年、全体に食料価格が上がり、
それを買う力のある国にだけ、
食べ物が集まっているのだ。
貧しい国の中には、
自国の食料を、お金を得るために売ってしまうところもあるとか。
その国の人たちは、何を食べればいいのだろう。

食料自給率41パーセントと言われる、
日本の食料事情。
食べ物は、世界中から集められ、
いつでも、好きなものを、いっぱい食べることが出来る。
おかげで、日本人の死亡原因の60パーセント以上は、
生活習慣病に起因しているもの。
つまり、食べ過ぎなのだ。
世界全体では、飢餓や栄養不足で亡くなる人がトップなのにね。

食べ物は、いつでも、
買ってくればあるという社会に住む私たちは、
ひょっとしたら、
いえ、ひょっとしたらだけど、
飢えに苦しむ少女のミルクを飲んでしまう、
「小太りの大人」になっているのかもしれない。

えっ、私は小太りではないって?
いえ、ほら、
意識の上での問題だから、、、。

時にはこんな地図をみて、
世界の食べ物のこと何ぞを考えてみよう。

WFP国連世界食糧計画 ハンガーマップ
http://www.wfp.or.jp/hungermap/index.html

ここで、
国産そば粉を使ったそば屋で、
そばを食べよう、、、
などと、中太りの私が言っても、
なにか、むなしい。

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コメント

こんばんは。
食料不足ではないのに餓死する人が大勢いる。こんなこと、まともじゃないことはわかります。
でも、だからどうしたらいいのかということが、私にはわかりません。
貧富の差が激しいこと、最低限の生活をおくることができない人がいること。外国に目を向けるまでもなく、国内にもそういう人がたくさんいます。
寄付すればいいのか、というと、そうでもないみたいです。自分で働いてお金を得るということができないのは耐えられないと。恵んでもらいたいわけではないと。そういうことを聞きました。
だとすると、そういう仕組み、人が働いて賃金を得て生活できるという仕組みを作らないといけないということでしょう。
それをどうしたらいいのか、私にはわからないのです。もどかしいです。

投稿: 所沢太郎 | 2010年3月 1日 (月) 00時43分

所沢太郎 さん、こんにちは。

おっしゃる通り、お金で解決できる問題ではなさそうですね。
食糧問題、貧困の問題は、もっと、根本的なことから変えていかなければならないのでしょう。

こういう現実に、私も、何をすべきなのかよくわかりません。
でも、事実を知っておくことが、まず大切なことだと思います。そうすれば、なにかの時に、少しでもいい方向を選択できるのではないでしょうか。

投稿: かんだた | 2010年3月 1日 (月) 15時28分

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