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2009年9月28日 (月)

しめじの土佐煮レシピ付き

そば屋の一品といえば、
身近な材料で、簡素で、
それでいて、そば屋らしい気の利いたもの。

昔は酒の肴として置いていたが、
お酒を召し上がる方の少なくなったこのごろは、
料理としての一品の注文が増えてきた。
このような料理に重きを置く店も増えてきたようだ。

かんだたでも、いくつかのメニューを置かせてもらっているが、
何しろ、忙しいときに注文をいただいても、
さばき切れなってしまう。
だから、あらかじめ、仕込んでおいたものを、
盛り合わせるような形になってしまう。

せっかくの手打ちそばの店。
料理だって手作りでありたい。
居酒屋のように、珍しい素材を取り寄せたり、
変わった盛りつけをするわけではない。
自分の畑の野菜や、季節のものを、
化学調味料を使わず、
ごく、素朴な味に仕立ててみたい。

ということで、
今回は「しめじの土佐煮」のご紹介。

Simeji

長野は、茸の栽培農家の多いところ。
地場産の店で売っている「ブナしめじ」と、
ちょっと、食感に変化を付けるために、
「エリンギ」を細切りにしておく。

Katuo1

削り器で鰹節を削り、
鍋でから煎りをする。

Katuo2

熱くなったところを手で揉んで、粉にする。

Simeji2

別の鍋にそばつゆを沸かし、キノコを入れる。
キノコから水分が出るので、
強火で煮詰める。
おおよそ10分ぐらいかなあ。

Simeji3

汁がほとんどなくなったら、
水菜の刻んだものを入れて火を止める。
そうして、粉にした鰹節をあえて出来上がり。
鰹節を使うから、土佐煮っていうんだね。

Simeji4

これは、どちらかといえば日本酒に合う一品。
口に含むと鰹節の香りが、ふわっと広がる。

で、
もちろん、
この後は、
そばをずずっ、、、、とね。

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2009年9月25日 (金)

そば打ちのスピード

五連休は天候にも恵まれ、
行楽地は大にぎわいだったそうだ。
「かんだた」のような路地裏の店まで、
たくさんのお客様にお越しいただき、
有り難いかぎり。
いや、お待たせしたりして、
ご迷惑をおかけいたしました。

遠方から、わざわざ探してこられた方も多く、
気持ちの引き締まる思いです。
ありがとうございました。

さて、多くの方が訪れそうな、
このような連休には、
普段より多くのそばを打つことになる。
開店までには打ち終えなければならないので、
早くから打ち始めることになる。
打つ量がが多くなればなるほど、
そば打ちの時間がかかるのだ。

基本的には、普段から、
2キロ×3回を二時間で打つのを標準としている。
開店当初は、二時間半以上かかっていたから、
それでも、だいぶ、時間が節約できているようだ。

そば打ちをしたことのある方から見れば、
なんだ、一回40分も掛かっているのではないか、
といわれそうだ。
でも、一回を40分で打つのと、
三回を二時間で打つのとは、少し意味が違う。
粉の計量から、出来たそばのこま分け、
清掃まで含むからだ。
それに、私の場合は、
出汁のあくをすくったり、
いなりなどの煮物の様子を見たり、
電話に対応したり、メールをチェックしたり、
トイレに行ったり、手を洗ったり、お茶を飲んだり、
あくびをしたりする時間も含まれている。
つまり、トータルで二時間ということ。

きっちりと、その時間で打つことによって、
忙しい、仕込み時間の割り当てができるのだ。
だから、2キロ×5回であれば3時間20分と読めるし、
間に合わないと、2.5キロ×4回を3時間でということになる。
(これは、体力的にきつい)

でもねえ、そば打ちというのは、
ただ早ければいいっていうものでもない。
どうしても、短縮できない仕事もあるのだ。
特に、「木鉢」の「水まわし」と「こね」。
これは、しっかりとストップウォッチを見ながら、
自分で決めた時間を費やす。
ここを省略してしまうと、
粉っぽくなったり、
膨らみ感がなかったり、
くねくねと縮れた麺になってしまうから。

それからの「のし」「切り」の作業は、
迅速なことに超したことはない。
空気に触れる時間が長くなれば、
それだけで、せっかくの風味が、
「さよなら、ご縁がなかったのね。」
といって、どこかに行ってしまう。
そんな、「抜け殻」みたいなそばを作っては、
せっかく来られるお客様に申し訳ない。
だから、
そば打ちには、スピードが求められるのだねえ。

例えていえば、そば打ちは、
百メートル走とは違うかもしれない。
ただ、時間的に早ければいいっていうものではなさそうだ。
あえていうなら、
フリースタイルスキーのモーグルのようなものかなあ。

いくら早くゴールをしたって、
ターンの面白みやエアーの見せ場を作らなければ、
ブーイングの嵐に沈むだけ。
逆にすばらしい滑りをしたって、
ゆっくり滑れば、観客はもう、別の方を向いている。

そば打ちもしっかりとポイントを押さえた上で、
スピードに乗らなければ。

連休で、たくさんの方がお見えになるからといって、
ただ、数をこなすようなそばを作ってはならない。
一人一人のお客様に、
しっかりと気持ちの届くをそばを作らなければ、
「手打ち」という看板をあげた意味がない。

そう、自分に言い聞かせている。

まだまだ、工夫の余地のある私のそば打ち。
未だ、途上だなあ〜〜〜〜〜。

あっ、普段は、そんなに量は打ちませんよ。



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2009年9月22日 (火)

PPMのマリーが亡くなった。

PPMのマリー・トラバースが白血病のため、
亡くなったそうだ。
PPMといっても分からない方が多いだろうが、
「ピーター、ポール&マリー」という、
60年代に流行ったアメリカのフォークグループ。

当時の流行りだった反戦の思いを、
美しいハーモニーで歌っていた。
このギターがすてきで、
ずいぶん真似して弾いたものだ。

YouTubeに映像がアップされているので、
興味のある方はどうぞ。

PPM「500マイル」

昔を懐かしく思い出したりするのは、
年寄りになった証拠。
でも、その頃のことを思い出しながら、
今の自分を顧みるのも大切なこと。

ベトナム反戦から学生運動など、
様々な社会的な動きのあったあの時代。

誰にも頼らず、
誰かに属さず、
誰をも支配せず、
生きていきたいと思っていた若い頃。

でも、実際には、
多くの人の世話になり、
人に頼り、組織に助けられて生きてきた。

こうして、そば屋という稼業を選んだのも、
何処にも属さず、
独立独歩の商売ができるから。
取引先のしがらみや、
大メーカーの意向に左右されることはない。

もちろん、その分、自分で全てを考え、
その責任もとらなくてはいけない。
たかが「そば屋」という小さな商売。
そんなものでも、しっかりとした、
背骨がなければ続いていかないんだねえ。

だから、背骨を鍛えなければ、、、
って、酒の味見ばかりしている、、、、。

PPM、なつかしいなあ。


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2009年9月18日 (金)

iPodを初めて使った。

マックの乗り換え、
まだ完全にいきません。

さて、昨夜は三か月ごとに恒例の、
じゃ〜〜ん、
「練りみそを作る日」だった。

そばつゆ用の出汁をさらに煮詰め、
十分に濃くして追い鰹をし、
それに、八丁味噌と信州味噌、
砂糖を加えて、6時間ぐらいかけて、
とろ火でぽてぽての味噌状にする。

そうして、出汁のうまみが、
しっかりとしみ込んだ、練り味噌ができるのだ。

この味噌は、様々な使い道がある。

今の季節だと、
茄子を半分に切ってごま油で焼き、
この味噌を塗ってあぶれば「茄子のしぎ焼き」。
苦瓜を炒めてあえれば「ゴーヤの辛みそ和え」。
そばがきとチーズを合わせたものに、
少しだけ添えて食べていただいたりもする。

そばの抜き身を煎ってあえれば「そば味噌」。
ゴボウを鴨の脂とともに炒めて絡めれば「鴨みそ」。
もちろん、豆腐の田楽にも使える。
寒くなれば、カキの焼き物には欠かせなくなる。

というわけで、手間はかかるが、
一度作っていけば、便利な「練り味噌」なのだ。

Nerimiso

でも、煮詰める最後の二時間は、
ずっと、鍋の前で、
ひたすら、練っていなければならない。
その間は他に何もできない。
ということで、いつも、なにか、
音楽を聞きながらということになる。

で、
今回は、、

リマスター版が出たばかりの、、、
おじさん世代にはバカ受けの、、、

そうビートルズを聴きながら、
味噌づくり。
この日のために、久しぶりにCDショップへ行ったのだから。

でも、今度のリマスターアルバム、
あれ、ちょっとおかしいぞ、、、
という感じ。
何しろ、古いラジカセを使って聞いたので、
そのせいかな。
でも、何か感じが違うなあ。
とはいいながらも、
好きだった「キャント・バイ・ミー・ラブ」何ぞを聞きながら、
ノリノリで仕上げた練り味噌。

だから、
今回の味噌はビートルズ風味だぞお!

ところが、
このリマスター版、
後で、iPodで聴いたら、
おお〜〜〜、すごいじゃないか。
奥の奥まで、クリアーなサウンドが聞こえる。

なるほど、こういう聞き方をする人が増えてからこそ、
リマスター版を出したのだね。
今や、スピーカーの音で楽しむより、
イヤホーンで音楽を聴く人が増えてきたのだ。

その時々のニーズに、
敏感に対応していくということ。
さすが、音楽業界は、素早い。

それに比べて、
そば屋の業界ときたら、、、、
なんて愚痴っている暇はないのだ。


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2009年9月14日 (月)

リンゴ機の不調。

以前から、具合の悪かった、
店で使っているMacのbook。
ついに、ウンともイヤダとも言わなくなってしまった。

これは大変だ。
メールが開けない。

ということで、慌てて買いにいった、
新しいMac。
今、その設定で、大忙し。
ということで、
しばらく、ブログの更新ができません。
すみません。

古いノートブックは6年しか持たなかった、、。
その間に、新しいパソコンには、
見たことのないソフトが増えてチンプンカンプン。
ああ、古いブックのデーターはどうしよう、、、。

などと、
そばと関係のないことで、
頭を悩ませているところ。

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2009年9月 7日 (月)

あえて、誤解の多い「更級粉」その2

白いそば「更級」についての、
話の続き。

どうして、白いそばができるのだろうか。

そば粉屋さんに言わせると、
こんな感じ。

「はい、更級粉を作るには、
 そのやり方で、○○方式と、☆☆方式があります。
 ○○方式で作るところが多いのですが、
 私のところでは、手間がかかるけれど味のいい、
 ☆☆方式で作っています。
 だから、色が真っ白ではなく、
 少し、黄色がかっているのです。」

ということ。
頭のいい皆さんなら、
お分かりになりましたね。
私は、全く分かりませんが、、、。

一般的に、石臼でそばを挽くと、
最初に出てくるのが、一番粉と呼ばれる白い粉。
普通のそばにするには、
その後に出てくる二番粉を使うことが多い。

一番粉は、いわゆるそばの実の中心部分にある、
柔らかい部分で、でんぷんが主体。
口に含めば甘みはあるが、
そばの風味、香りはほとんどない。

この粉をさらに精製して作るのが、
更級粉、、、、
だと、私は思っていた。
実際、ほとんどのそば粉屋さんでは、
それを更級粉として売っていたりする。

でも、
本来の更級粉は、全く違う方法で作られる。
専用の石臼を使い、
甘皮の下にあるでんぷん層まではぎ取り、
さらに、様々な行程を経て、
そばの色のついていない部分をだけを取り出すのだ。

そうして作られた更級粉は、
甘みが強く、口に入れた時に、独特の香りがある。
こういう粉を作るために、
昔の人は苦労をしたのだね。

だから、
「更級」といっても、
ただ白いだけの、味のないそばのことではない。
そういうそばを出されると、
がっかりすることがあるが、
さすが、東京の老舗のそば屋さんなぞは、
いい粉を使っている。

私の使っている粉も、
本来は「大割れ」で挽くものを、
「丸抜き」のまま挽いたもの。
従来の更級に比べ、
雑味が多くなるが、その分味が濃いようだ。

そんなこんなで、
「更級」だって、
いろいろあるのだぞぅ。

で、まだまだ続きそうな「更級」の話。


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2009年9月 5日 (土)

あえて、誤解の多い「更級粉」その1

「かんだた」では、
「小町」と称して更級そばをお出ししている。

この「更級」というのは、
どのようなそばなのか、
ご存じのないお客さまも多い。
でも、それを目当てに、
そば屋巡りをされている、
数少ないお客さまもいらっしゃる。

先日も遠くから見えたお客様、
「更級があって、良かった。
 やっている店が少ないのよね。」
といって、喜んでお帰りになった。

あるグルメ評論家によれば、
「更級」を食べれば、
その店の技術のレベルが分かる、、、
などという、こわ〜いこわ〜いそばなのだそうだ。

確かに、「更級」を打つのは、
普通のそばより、ちょっと難しい。
熱湯を使って繋ぐのだが、
なかなか、均一に湯が回らない。

おまけに、真冬でも、
団扇バタバタ、扇風機ブンブン、
そうやって、熱を冷まして、
手のひらで握りながら玉を作る。

それからが大変、そばにするために、
延ばすのが、これまた、猫に英会話を教えるようなもの。
思う通りにいかない。

更級そばを、細く、きちんと、
きれいに打つこと、
これが、なかなかできないのだ。

私なんぞ、まだまだ、
工夫が足りないなあ、、、、
と思いながらも、
しっかり商売している。

つんとすました、更級を出す、
東京の老舗のそば屋だって、
じつは、ロール機を使って打っていたりする。
たまに手打ちの更級をやっている店があって、
頼んでみると、おお〜、苦労しているなあ〜〜
などと、傷口を舐めあったり、、、。

あるお客さんからは、
「更級なんて、味も香りもなくて、
 そうめん食っているみたいだ。」
「ほかの店で食べたことがあるけれど、
 うまいとは思わなかったねえ。」
などと、揶揄されながらも、
私は、更級を打ち続ける。

どうしてかって?
けっして、珍しいから、変わっているから、
というわけではない。
更級というそばの中に、
先人の苦労の跡が、しっかり刻まれているからだ。
そうして、
更級というそばの持つ、
繊細な味と香りの世界を、
少しでも感じ取っていただきたい、、
からなのだ。

ということで、
ちょっと力の入ってしまった、
「更級」の話、続くぞお。



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2009年9月 1日 (火)

乾燥粉末を使って打ったのだけれど。

店の隣の寿司屋さんが閉店です。
もう、70才を前にして、
あまり体が利かなくなってきたからだという。
40年もの長い間、ご商売ご苦労様でした。

でも、この路地の灯が、
また一つ、消えてしまう。

ということはさておいて、
このふてぶてしい表情は何だ!

Calabaza2

で、本日は、定例の「十割そばの夕べ」。
本日の変わりそばは、
上の写真のとおり。

みなさん、「うっ、甘みが感じられるね。」とか、
「これは、もろな味だよ。」
とか、
「味はないけれど、色がいいねえ。」とか、
「ちょうど、今の季節にあっているんじゃないの。」とか、
様々なご感想を。

Carlabaza

そういえば、黄色いそばは久しぶりのような気がする。

折から世間を騒がせている新型インフルエンザ。
それに、対抗できるかどうかは知らないが、
体の免疫力を高めるカロテンが豊富。
ほかにもビタミンやミネラルがたくさん含まれている、
栄養価の高い野菜。

なのに、どうもあまりいいことを言われない。
中が空洞なせいか。
これに頭がつくと、まるでどこかの国会議員、、、、
いえいえ、選挙も終わったので、
そんなことを言ってはいけないねえ。

シンデレラをお城に運ぶ馬車にも使われたなあ。
でも、帰りはどうしたのだろう?

ということで、本日の「カボチャ切り」も、
なかなか好評だった。
みなさんありがとうございました。

ところで、話は違うけれど、
私の畑のカボチャは、
どうも、ホクホクせずに水っぽい。
聞けば、河川敷のような砂地では、
おいしいカボチャはできないらしいのだ。
う〜ん、私の頭のせいではないようだ。
ちょうど、脳みそと同じぐらいの重さの、
小振りのカボチャがゴロゴロしているからね。


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