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2009年6月 4日 (木)

見知らぬ町で。

「手打ちそば屋 かんだた」は路地裏の目立たないところにある。
だから、店に入ったとたん、
「やっと、たどり着けた。」
と言って、ほっとされる方もいらっしゃる。
店を探して、ずいぶんうろうろされたそうだ。

電話での場所の問い合わせも多い。

「はい、かんだたです。」
「そちらの場所を教えてほしいのだが。」

「はい、中央通りから権堂アーケードに入って、
 最初の角を右に曲がると、店のちょうちんがありますので、
 その路地を入った突き当たりです。」
「その、権堂というのは、どのへんにあるのかね。」

「長野駅と善光寺の間です。
 今、どちらにいらっしゃいますか?」
「ああ、今、銀行の前にいるよ。」

「何と言う銀行でしょうか。」
「ええと、何と読むのかなあ。
 そうだ、やそに銀行だ。」

「えっ!やそに銀行?
 あっ、八十二(はちじゅうに)銀行ですね。
 どちらの支店の前でしょうか。」
「ああ、おおかど支店と書いてある。」

「えっ、おおかど、、、、、
 ああ、大門(だいもん)支店ですね。」
「へえ、そう読むのか。」

「そちらからですと、善光寺を背にして、
 長野駅方面に五分と少しぐらい歩いていただくと、
 権堂の入り口があります。」
「ええと、長野駅方面ねえ。
 今、救急車が走っていった方向かなあ?」

「ーーーーーー?」

4月5日から5月31日まで行われた、
善光寺ご開帳。
その57日間に、673万人もの人が、
参拝に訪れたのだそうだ。
善光寺周辺は、連日の混雑。
そうして、私の店のような路地裏まで、
その一万分のいくつかの方々が、
わざわざ足を寄せていただいたのだ。

遠方から来られて、
右も左も分からぬ、見知らぬ町。
町の様子や、店の名前をご存じないのは当たり前。
その中で、苦労してきていただいた方々。

とにかく、この混雑の中で、
私の店に、足を向けていただいた方々に、
深く感謝。

そうして、
「どこかにおいしいそば屋はない?」
という質問に答えていただいた、
地元の多くの人たちに、
もっと、もっと、感謝。

御開帳が終わって、
ぐっと、いや、ぐぐっと静かになった、
善光寺門前。

でも、私に店は、
多くの人に支えられているんだなあ、、
という、うれしい実感が余韻として残っている。


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