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2009年6月29日 (月)

回向柱は長い時間をかけて、土に還っていく。

善光寺の御開帳が終わり、
ガク、ガク、ガクと静かになった、
長野の表通り。
御開帳の期間の人出を思うと、
全く別の街になってしまった。

前にも書いたけれど、
今さらながら、
善光寺の、阿弥陀様の、
人を呼び寄せる力のすごさに、
舌を巻かれる思い。

今回の御開帳で目立ったのは、
回向柱に触るための人の列。
多くの方が何時間もかけて、この柱に触るために、
行列をされていたのだ。

その回向柱。
御開帳が終わっても、
しばらく建てられていたが、
先週になって、撤去された。

その柱、どこへ行ったのかというと、、、、

Ekoubasira2

本堂の西側、
経蔵の裏の当たりに、
土に埋められて、しっかりと建っている。

今なら、待ち時間なしで触り放題。

ついでに、前回の御開帳のときの柱も、
その前の御開帳のときの柱も、
その前も、もっと前も、、、、
ここに埋められている。

多くの人の願いや思いがこもった回向柱。
こうして、少しずつ、少しずつ、
土に還っていくのだねえ。

ということで(脈絡はないけれど)、
昨日は茶そばの日。
皆さん、暑い中をご来店ありがとうございます。

変わりそばの定番ではあるけれど、
このそばは、やっぱりおいしい。
お茶の苦さが、そばの甘みを引き立てているのだね。

色で楽しめ、
香りで楽しめ、
味で楽しめる。
昔の人は、こういうバランスを大切にし、
それ故に、今でも伝わっているのだろうなあ。

7月26日(日)は
「トマト切り」の予定。
これは、少しも伝統的ではないが、
トマトの酸味が、、、☆★☆だから、、
↑→→◎←な気分が味わえるはず。
請う、ご期待!


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2009年6月27日 (土)

セイジョウキよ、永遠に!

アメリカが狙われた、あの同時テロ。
ワールドトレードセンタービルの崩壊や、
ペンタゴンが被害を被った。

以後、アメリカは、
一気にナショナリズムが高まり、
至る所に、アメリカ国旗が掲げられるようになった。
アメリカ国旗、つまり星条旗は売り切れとなり、
日本にある国旗メーカーが、
大忙しになったという。

さて、
その頃私は、長野市の郊外で、
小さな「純米酒と手打ちそばの店」をやっていた。
まだ、今の場所に移り、
「かんだた」を立ち上げる前のことだ。

ある日、常連のお客さまがいう。
「マスター、セイジョウキを買ってくれよ。
 会社からの割り当てで、売らないといけないんだ。」

「ええっ、星条旗?
 うちの店には合わないよ。」
と、私は答える。

「そんなことはないよ。
 この店に、ちょうど合うぐらいのセイジョウキがあるんだ。」
さすが、営業をしているお客さま、
ちょっとのことではへこたれない。

「って、どのくらいの大きさなの?」
「そうだな、高さが50センチぐらい。
 幅は、せいぜい30センチぐらいかなあ。」

「ああ、小さなものだねえ。
 そのくらいならいいかもしれない。
 で、いくらぐらいするの?
 えっ、そんなにするの!
 たかが小さな星条旗に?」

お客さまは悪びれずにいう。
「そう、マイナスイオンが出て、
 殺菌作用があるしね。」

ええっ、国旗が殺菌作用を持っているって???

などというやり取りの末に、
結局買ってしまった空気清浄器。

Seijouki

前の店でも、
「この店に合わない機械だなあ。」
と言われ、
今でも、
「このストーブ、全然暖かくないよ。」
と、吹き出し口に手をかざすお客さま。

はたして、この清浄機、
役に立っているのかどうか、
分かったものではない。
でも、「五年で換えること」というフィルターを、
やっと、交換した。

店の匂いというものは、
意外と、中にいるものには分からない。
この店を始めた頃には、
土蔵独特の、ジメッとした匂いが気になったが、
今では、慣れてしまって、
感じなくなっているだけかもしれない。

せっかくのそば屋。
ほかの匂いで、
皆様のお食べになる邪魔をしたくない。
できれば、こういう機械を使いたくないけれど、
窓の無い蔵の中、
きちんと働いていることを願っている。


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2009年6月25日 (木)

のびにくいそばもある。

Cebolla

いよいよ、タマネギの収穫。
このタマネギ、
スライスして、生で食べるのが一番おいしい。
スライスに、カッテージチーズをかけて、
削りたてのかつお節をまぶし、
天然醸造しょうゆを、さっとかけて頂く。

シンプルで、豪快なこのメニュー。
しばらく黒板のお騒がせ。

さて、世の中には、大金持ちの人もいれば、
私のような、貧乏を絵に書いたような暮らしをしている人もいる。

背の高くて、脚が長くて、
女性たちにあこがれの目を持たせる男もいれば、
背が低くて、胴が長くて、
女性たちに何やら安心感を与える男もいる。

そばだって、私のそばのように、
すぐにのびてしまうものもあれば、
出前に持っていっても、
パラリとほぐれる、のびにくいそばもある。

いったいどこが違うのだろうか。
(強引な前ふりだなあ。)

よく、更級そばはのびにくいといわれる。

更級そばは、蕎麦の実の中心部分だけをとりだしたもので、
でんぷんが主成分。
そばがのびる原因となる、
水溶性のタンパクが少ないので、
のびにくいのだ。

だからこのそば、
昔は、大名屋敷への出前に使われたらしい。
何しろ、大名の屋敷は大きい。
出前に持っていっても、
いろいろな関門がある。
門をくぐってからも、
食べる場所までたどり着くまでに時間がかかる。
まして、お殿さまが食べるとすれば、
お毒味役や、様々な役人の吟味をへて、
やっと,ズルッということになるのだろう。

そういうところへ持って行くのに、
そばがのびてしまっては困る。
だから、更級そばが使われ、
「御前そば」とも呼ばれているんだねえ。

こういうことから、
そばが、短時間で届く町人には「薮」系のそば、
大名屋敷には「更級」系のそばという、
自然な住み分けが出来たらしい。

じゃあ、本当に更級はのびないのかというと、、、、、
やっぱり、、、、、
時間がたつと、
しゃきっとした食感はなくなってしまう。
普通のそばのように、くっついたりはしないのだが。
あくまでも、私のそばの場合だけれども、、。

田舎そばなどでは、
そばをうつ時に、「湯ごね」という方法が使われる。
そば粉を熱湯で捏ねて、糊状にして、
それで、そばをつなぐのだね。

この「湯ごね」されたそばも、
一般的にはのびにくいといわれている。

長野では「戸隠そば」が有名だ。
このそば独特の盛り方、
「ぼっちもり」自体が、
水の中からすくいあげるという、
手間のかかる盛り方。
のびやすいそばでは、
とてもできないのだ。

新潟では、海藻の布海苔をいれて、
つなぐそばがある。
これも、のびにくいそばだ。
「へぎそば」といって、
四角い板に、きれいに盛られてくる。

私のそばだったら、
盛っている間にのびてしまうだろう。

でも、そういうそばは、
それなりに、盛りの楽しさ、
食べやすさを楽しむことができるのだ。

また、小麦粉の割合を多くすれば、
のびを防ぐことができる。
大きなそば屋さんでは、
店内用と出前用と、
そば粉との割合を変えて打っているそうだ。

みなさん、工夫しているんだね。

でも、基本的には、
そばは、茹でたてを食べるに限る。
その短い賞味期間に味わっていただくために、
タイミング良くそばをお出しできるように努めよう。

えっ、のびたそばも、
捨てがたいって?
まあ、
お好きにどうぞ、、、。


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2009年6月22日 (月)

徹夜顔のそば〜〜そばはのびやすい。

さて、そばというのは、
のびやすい。

茹でてから時間が経つと、
しゃきっとした、食感が失われて、
ベタベタ、グズグズとなってしまう。

これは、そばのタンパク質が、
水分によって、流れ出すためといわれている。
そばのタンパク質はグロブリンと、
アルブミン?
なんだそれは。
動物の体内に多く含まれ、
水に溶けやすいタンパク質の総称のようだ。

このタンパクの流失は、
そばをゆでる時点から始まっている。

火力の弱い鍋で、
一度にたくさんのそばを茹でたりした場合、
そば全体が温まるまでに時間がかかる。
その間にも、どんどん、タンパクは流れ出していく。

太いそばなどの場合もそうで、
中まで火が通る間に、
麺の表面がのびた状態になってしまうこともある。

だから、そばも、火力に応じた量でゆでることが大切なんだね。

洗っている間にも、そばはのびるようだ。

茹でたそばを、できるだけ短時間で冷やして、
洗って、水を切る。
ちょろちょろと出る蛇口の水では間に合わないので、
たくさんの水を汲み置きしておいて、
一気にそばを冷やすのだ。

そうしないと、その間にも、
タンパクは流れ出し、そばはのびていく。

しゃきっと、角のたったそばを
お客さまに召し上がっていただくためには、
そういう注意も必要。

ほら、のんびりやっていると、
まるで、寝不足のような顔になってしまう。
徹夜マージャンをやって、
おまけに最後の半チャンで、
大三元を振り込んでしまった、、、、、
あちゃちゃ、、、
なんて、顔を、
お客さまにお見せするわけにはいかない。

えっ、あくまでも、そばの話。
私のことではない(汗;)。

そういう性質を持っているそばだから、
大切に扱い、
早めに、おいしく召し上がっていただかなくては。

でも、
時間が経ってものびにくいそばもあるらしい。
、、、という話は、また今度。


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2009年6月18日 (木)

そばの賞味期限は300秒

そばというのは、
のびやすい。

だから、
そばをお出ししてから、
写真撮影だ、
あっ、電話がかかってきた、
ちょっと、この酒を飲んでから、、、
などと、
すぐに箸をお付けにならない方がいると、
やきもきすることもある。

そばは、やっぱり、
茹でたてがおいしい。
厳密にいえば、
茹でて、洗って、
溜めざるで水を切り、
せいろに盛って、
すーーーっと、
表面が乾いてきたぐらいのタイミングで食べるのが、
一番おいしいのではないかなあ。

あくまでも、私のそばの場合だけれど。

そばが、水に濡れて、
テカッとしているときの方が、
おいしそうに見えるけれど、
口に入れたときに香りが出ない。
少なくとも、表面が乾いてから、
食べた方が、
そばを楽しめそうだ。

しかし、
水が切れるまで待っているといっても、
あまり長く待たれると、
今度は、せっかくのそばの膨らみ感、
食感の張りがなくなってしまう。

つまり、そばの、
「おいしい賞味期限」はかなり短い。

その、三百秒ぐらいの賞味期限にあわせて、
そばをお出しし、味わっていたできたいと、
おもっているのだが、、、、、

、、お客さまには、
お客さまのご都合もあるようで、、。

さて、
その賞味期限を過ぎたそばは、
いわゆる、「のびたそば」になってしまう。

次第に弾力と、張りがなくなってしまうのだ。
そうして、もっと置いておくと、
そばが粘り気を持ち、
やがて、くっついてしまうようになる。

昔の出前のそばや、
宴会で出されたそばが、
箸でつまむと、全部一緒に持ち上がってしまうという、
そんな、経験をお持ちの方もいらっしゃることだろう。

なんで、そばは「のびる」のだろう。
そんなことを気にせずに食べたい〜。
いや、のびやすいからこそ、その一瞬を味わえるのだ。
といろいろな説がある。

でも、
現実問題として、
私の打つ、細打ちのそばはのびやすい。

そんな、
「のびる」「のびない」話、
しばらく続きそう。

久しぶりに発行したメールマガジン。
こちらでも、「ノビる」話。
ぜひ、お立ち寄りを。

かんだたかんだ そばかんだ そば屋の楽しみ方 47号
●「ノビる」そばと「ノビない」体力●




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2009年6月14日 (日)

明日を生きるために!!〜おおげさな〜

今年こそは、
今年こそはと思いながら、
毎年、思う通りにいかないこと。

数え出したら切りがないけれど、
その一つが、畑仕事。
ことしは、善光寺ご開帳に伴う忙しさで、
ほとんど、畑に足を運ぶ時間がなかった。

おかげで、草はぼうぼう。
野菜も、最低限のものしか、種をまけなかった。
先日の休みに、丸一日をかけて世話をするが、
それでも、間に合わない。

Huerta1

三月に植えたジャガイモが花を咲かせはじめた。
短い間に、ぐんぐんと大きくなる。

Huerta2

遅くなって植えたナスの苗はまだ小さい。
それでも、空に向かって、
背伸びをするように、葉を伸ばしている。

タマネギがそろそろ収穫。
今年は、草だらけにしてしまったので、
少ししかとれない。
でも、やっぱり、自家製はおいしい。

ニンニクも花芽を伸ばしてきたので、
摘んで、いただいた。
採れたてを茹でると、柔らかくて甘みがある。
あっ、すみません。
みなさんの分まで回らなくて。

レタスは終わってしまったけれど、
間もなく、キャベツが食べられるだろう。

自分で野菜を育ててみると、
食べ物の大切さがよく分かる。
などと、今さら偉そうに!

そばに限らず、
そういう命の恵みを、
おいしく生かす、
おいしく伝える、
そんな努力をしていきたいものだ。

とりあえず、
定休日は、
早起きして、野菜たちの世話を、
たくましき草たちとの格闘を!

ふうう、、、、、
と、ちょっと本音。



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2009年6月11日 (木)

そばを、盛ることぐらいはできる?

御開帳の混雑が終わり、
やっと一服できる時間が持てた。

ということで、よそのそば屋に。
いいなあ〜、
人が作ってくれたそばを食べられるのは。
うれしくって、
つい、ずずっと、一気にたぐってしまう。

麺はわたし好みの細め。
汁もおいしい。
だから、いつもの様に、
一気に食べてしまおうとしたら、、、

あれれ、
どうもそばがきれいに出てこないなあ。
箸でつまみ上げても、
ぐぐっと引っ張られたり、
麺の山が崩れたり。
おまけに、水切れがよくないようだ。

ははあ、これは「ワシづかみ盛り」をしたなあ。

そのお店は、
丸い平皿にすだれを敷いて、
こんもりとそばを盛ってある。
今流行の、盛り方。

このように山に盛るときも、
コチョボにそばをつまんで、
少しづつ、盛り上げていくようにすると、
食べる時に食べやすい。
そばが絡まないし、
水も切れる。

だけど、今日はどういうわけか、
そばが絡んでいる。
水も、すだれの上に、
じっと、湧き出ている。

これは、きっと、置きざるから、
そばを、ひと掴みにして盛ったのだろう。

だから、そばが絡んで、
すすっと、気持ち良く、手繰れないのだ。

そういう盛り方を、
私は勝手に「ワシづかみ盛り」と呼んでいる。

新し目のそば屋さんで、
雑誌などに紹介されて混雑している店に行くと、
よく、そういう盛り方をされて、閉口する。
まあ、忙しいから仕方がないのだろう。
その点を、古くからの町のそば屋さんは、
どんなに忙しくても、きちんとこなしている。

そんなところで感心したりするのだ。

その店も、忙しいから、
しかたがないのかなあ、、、、
と思って、周りを見渡すと、、、、

私たちしかいなかった。

さて、御開帳のために、
スタッフを募集したときのこと。
かなり、ご年配と思われる男の方から、
電話での応募があった。

お客さまのお相手と、
料理を運ぶことが仕事です、
と言うと、その方は答える。

「お客さまの相手をすることはできないが、
 そばを、盛ることぐらいはできる。」

実直そうな方だったが、
狭いオープンキッチン。
その方の居場所はないようだ。

丁重にお断りしたのだが、
「そばを、盛ることぐらいはできる。」
という言葉が、気になった。

そう、そばを盛るのなんて、
誰でもできそうなことだ。

でもね、
でもねえ、
だけれどねえ、

たかが、そばを盛るぐらいのことでも、
お客さまに伝えられる気持ちがあるんだ。
そういうところも、
大切にしなければいけないんだね。

ということで、
他山の石。
一つ勉強になったなあ。



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2009年6月 4日 (木)

見知らぬ町で。

「手打ちそば屋 かんだた」は路地裏の目立たないところにある。
だから、店に入ったとたん、
「やっと、たどり着けた。」
と言って、ほっとされる方もいらっしゃる。
店を探して、ずいぶんうろうろされたそうだ。

電話での場所の問い合わせも多い。

「はい、かんだたです。」
「そちらの場所を教えてほしいのだが。」

「はい、中央通りから権堂アーケードに入って、
 最初の角を右に曲がると、店のちょうちんがありますので、
 その路地を入った突き当たりです。」
「その、権堂というのは、どのへんにあるのかね。」

「長野駅と善光寺の間です。
 今、どちらにいらっしゃいますか?」
「ああ、今、銀行の前にいるよ。」

「何と言う銀行でしょうか。」
「ええと、何と読むのかなあ。
 そうだ、やそに銀行だ。」

「えっ!やそに銀行?
 あっ、八十二(はちじゅうに)銀行ですね。
 どちらの支店の前でしょうか。」
「ああ、おおかど支店と書いてある。」

「えっ、おおかど、、、、、
 ああ、大門(だいもん)支店ですね。」
「へえ、そう読むのか。」

「そちらからですと、善光寺を背にして、
 長野駅方面に五分と少しぐらい歩いていただくと、
 権堂の入り口があります。」
「ええと、長野駅方面ねえ。
 今、救急車が走っていった方向かなあ?」

「ーーーーーー?」

4月5日から5月31日まで行われた、
善光寺ご開帳。
その57日間に、673万人もの人が、
参拝に訪れたのだそうだ。
善光寺周辺は、連日の混雑。
そうして、私の店のような路地裏まで、
その一万分のいくつかの方々が、
わざわざ足を寄せていただいたのだ。

遠方から来られて、
右も左も分からぬ、見知らぬ町。
町の様子や、店の名前をご存じないのは当たり前。
その中で、苦労してきていただいた方々。

とにかく、この混雑の中で、
私の店に、足を向けていただいた方々に、
深く感謝。

そうして、
「どこかにおいしいそば屋はない?」
という質問に答えていただいた、
地元の多くの人たちに、
もっと、もっと、感謝。

御開帳が終わって、
ぐっと、いや、ぐぐっと静かになった、
善光寺門前。

でも、私に店は、
多くの人に支えられているんだなあ、、
という、うれしい実感が余韻として残っている。


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2009年6月 2日 (火)

郷愁を呼び起こす?「イカスミ切り」。

イカという生き物は、
本来は貝の仲間だった、
というような話を聞いたことがある。

その貝殻が退化し、
自由に海の中を動けるようになった。
しかし、貝殻を捨てたおかげで、
その柔らかい身を守るものがなくなった。

かくして、イカは、
多くの捕食動物に狙われる運命となった。
そこで、イカの身に付けた防御法。
それが目くらまし。

身の危険を感じた時に、
さっと、黒い煙幕(?)を張り、
相手が戸惑っているうちに、
逃げてしまう。

イカのスミは、
実に、平和的な逃走方法に使われるのだ。

ところが、
この墨の煙幕さえ通じない、
残虐で悪食な生物がいる。
それは、地球上で、もっとも危険な動物。

あげくのはて、
イカの逃走のための奥の手である、
イカスミまで食べてしまうのだから。

ということで、本日は恒例の「十割そばの夕べ」。
みなさん、ご来店ありがとうございました。

本日の変わりそばは、
こちら。

Tinto

「イカスミ切り」。

何なのだ、この真っ黒い色は。
あるお客さんは、隣で食べている方のそばを見て、
びっくりしたそうだ。

この色からは、よっぽど強い味がしそうだが、
味はほとんど淡白。
更科のそばの風味に、
やや固めの仕上がりと、
ほのかな甘みが感ぜられる程度。

作った本人も、
こんなに真っ黒になるのか、、、
と、驚いた次第。

でも、お客さまにはおおむね好評。
ううん、このそば、結構面白いかもしれない。

ちなみに、イカスミそば、
よく見ると、海苔のような黒さではなく、
少し茶色がかっている。

このイカスミの色がセピアと呼ばれている。
ギリシャ語でイカのことをそう呼ぶからだそうだ。

セピア色といえば、ちょっと、
ノスタルティックなイメージ。

地球上でもっとも危険な動物が、
セピア色のそばを食べて、
すこしは、懐古的な雰囲気になったかどうかは、

、、あはは、わからないねえ。


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