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2009年5月26日 (火)

手打ちの限界

「すみません。そばが無くなってしまいました。」

せっかく、お店に来ていただいたのに、
そういって、お断りしなければならない。
お客さまの、がっかりとした顔。
やっと探して、たどり着いたのに、
そばが食べられないという落胆。

本当に申し訳ございません。

手打ちというのは、
実に効率の悪い生産方式なのかもしれない。

せっかく、来られた方々に、
私のそばを食べていただきたい。
そう思って、たくさん打とうと思っても、
数が限られてしまうのだ。

そば打ちも、
料理も手作りの店。
でも、作るのは私一人。
だから、どうしても限界がある。

ほとんど眠らず、
そば打ちをしながら、
こくりこくりとしたりする。
たまに4時間も寝られると、
ああ、よく寝たなあという感じ。

それでも、たくさんの方々を、
お断りしなければならない恥ずかしさ。

毎日10キロ前後のそばを打ちながら、
今さらのように感じる私の未熟さ。
どんなに忙しくても、
たとえ疲れていても、欠伸をしながらでも、
きちんとした麺線だけは保たなくては。

さて、善光寺の御開帳は間もなく終了。

その後の静けさのことを思うと、
背筋がぞくっとする。

だから、今、お越しになるお客様を、
大切にしなければ。
ということで、もう一踏ん張り。

、、、でも、
意外と丈夫な私の体。
毎日そばを食べているせいだろうか。
こんなに働いたことは、
今までなかったなあ〜〜〜。

重ねて、
売り切れでお断りしたお客さま。
本当に申し訳ございません。


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2009年5月19日 (火)

あと十日余りを残す善光寺ご開帳。

御開帳が行われている善光寺には、
相変わらず、大勢の方々が訪れているらしい。

週末には、一日に二十万人以上の参拝。
境内は人で、溢れかえっているそうだ。

あるお客さまの話では、
本堂前に建てられた回向柱に触るだけで、
三時間の行列をされたとか。
さらに内陣に入り、本堂下の真っ暗な空間を歩く、
「戒壇めぐり」に二時間の列。

そうして、お参りを済ませて、
ネットで調べた、路地裏の暇そうなそば屋に行ったら、
ここでも一時間の行列。
(すみません、お待たせしました。)

ついでにいうと、
善光寺の駐車場に車に入れるだけで、
二時間近く待たれたそうだ。
朝の七時に長野に着いて、
そばを食べたのは午後三時近く。
それでも、満足されて帰って行かれた。

それだけ待って、お参りをされたので、
きっと御利益も大きいことだろう。

私も、お参りに行かなければ、
と思って出かけた、ある、雨の日の夕方。

Ekou2

さすがに人出は少なく、
本堂前の回向柱も触り放題。
この柱、「善の綱」によって、
御開帳されている「前立本尊」と繋がっている。
つまり、この柱を触ることによって、
ご本尊様と結びつくことが出来るわけ。

Ekou1

だから、多くの方が、
この柱に触りたがる。
それぞれの思いを込めてね。

三時間かけて、並んだ人と、
ひょいと、触ってしまった私と、
どちらがご利益があるのかなあ。
この柱への「思い」ということでは、
並んでまで触った方々には、とてもかなわない気がする。

そば屋だって、
ひょいっと入ってしまった店よりも、
一時間以上待って、食べたそばの方が、
きっと、おいしく感ぜられることだろう、、、、

などと、罰当たりのことを考えてはいけない。
みなさん、ご迷惑をおかけしております。

残すところ、後、十日ばかりとなった善光寺ご開帳。
最後に向けて、ますます混雑が予想されるようだ。

訪れる人の重みで
長野の標高が沈みませぬように。
訪れるすべての方に、
仏様のご慈悲が行き渡りますように。
そして、出来るだけたくさんの方に、
おいしいそばを食べていただきたいなあ。

がんばります!



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2009年5月15日 (金)

色のきれいな「木の芽切り」

まだまだ、混雑が続いて、
ご迷惑をおかけしている。
ご常連の皆さま、もうしわけございません。

さて、この火曜日は恒例の「十割そばの夕べ」。
今回は、いつもの方々が少なく、
新しいお客さまでにぎわった。

今回の変わりそばはこちら。

Kinome3

相変わらず、そばの色が写真ではよく出ない。
調理場の蛍光灯の下で採っているからだろう。
実際にはきれいな、黄緑色のそばに仕上がった。

Kinome2

初夏の香りと色合いを楽しむそば。

お客さまいわく、
「味はよく分からないけれど、
 独特の香りがするねえ。」
「う〜ん、関西風のそばだ。」
などなど。

昨年、ある方からいただいた「山椒」(さんしょ)の苗を、
庭の片隅に植えておいたら、
ビッチリと芽を出した。

Kinome

そこで、それを摘んでそばにした次第。

葉の部分だけをとって、すりおろして、
そばに打ち込む。
手間はかかるが、
打ちやすいそばとなる。

タケノコなどには、相性がいいし、
季節を感じさせる香りが、料理を楽しませる。
関西では、単に「木の芽」といえば、
この山椒の葉をさすそうだ。

ちなみに、この山椒の実を使うと、
また別の味わいがあるらしい。
実ができたら試してみよう。

ということで、
この山椒、
しっかりとした和風の「ハーブ」。
そばにも、もっと、
使い道があるかもしれないなあ。


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2009年5月 6日 (水)

混雑しても、うれしいお客さま。

なにやら、ものすごい大きな波に巻き込まれている。

海に落ちた新米サーファーのように、
その波の中で、
手足をバタバタさせているだけ。

善光寺御開帳にゴールデンウィーク。
鬼に金棒、猫にマタタビの最強コンビ。
善光寺周辺には、ものすごい人が押し寄せているようだ。

ご本尊と繋がる回向柱に触るだけで、
三時間の行列だとか。
毎朝5時半から始まる「お朝事」には、
4時頃から人が並んでいると言う。

大勢の方々に、長野を訪れていただき、
うれしいものだ。
そうして、こんな路地裏のそば屋でさえ、
開店と同時に、行列ができてしまうありさま。

多くの方にお越し頂きありがとうございます。
長い間、お待たせして申し訳ございません。
そばがなくなってしまったり、
時間の都合で店内に入れなかったお客さま、
申し訳ございません。

できるだけ、多くの方々に、
「かんだた」のそばを楽しんでいただくために、
精いっぱいの努力をさせていただいております。
それでも、至らないところは、
どうかお許し下さい。

うれしいのは、
そうして、並んで入ってこられたお客さまの中には、
けっして、通りがかりではない方が多くいらっしゃったこと。

誰かから、聞いてきた、
そういって来られるお客さまが意外と多いのだ。
ありがたい限りだ。
お店やホテルで紹介された、
会社の同僚から聞いた、
長野に住んでる友人が勧めてくれた、
そうして、わざわざ、
並んでまで待っていただいたのだ。

忙しいからといって、
そういう方々の期待を裏切るようなそばを出してはいけない。
すべて、手作りのそばゆえ、
どうしても、作る量は限られるが、
質を落とさないようにしなければ。

忙しさを理由にせず、
お客さまに喜ばれるそばを、
できうる限りお作りしよう。

そんなことを、自分にいい聞かせながら、
まだまだ続く波に向かっていくのだ。

(ずっと、続くといいけれど、、、)


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