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2009年3月29日 (日)

不精はできない「桜切り」

東京では桜が咲き、
お花見の名所は大にぎわいをした、
今日の日曜日だったようだ。

長野は今朝も氷点下。
ここのところ寒い日が続いて、
桜のつぼみも縮こまっている。
でも、天気に恵まれ、
善光寺御開帳に使う回向柱は、
大勢の人に囲まれ、
松代から善光寺へと運ばれたようだ。

店のすぐ近くを通ったのだけれど、
窓のない蔵づくりのため、
全く気配も音も気付かなかった。
お客様の話では、
柱の周りは、ものすごい人でいっぱいだったそうだ。

この柱が本道の前に建てられ、
いよいよ、来週から御開帳が始まる。

Sakura

そうして、今日は恒例のかわりそばの日。
ということでお出ししたのが「桜切り」。

伊豆産の大島桜の葉の塩漬けを刻んで、
更級そばに打ち込んだ。
葉は、塩抜きをした後、
一枚一枚葉脈をを取り、
細かく刻む。
意外と手間がかかるのだ。

今年はこの手間を省こうと、
製菓用の桜の葉の粉末を手に入れ、
そば生地に混ぜるだけにしようと思っていた。
ところが、サンプルで試したら、
何か物足りない。
香りが少ないのだ。
やっぱり手抜きはできないなあ。

そういうわけで、いつもと同じように、
桜の葉を刻んで作った「桜切り」。
お客さんいわく、
「桜餅」の香りのするそば。

人気であっという間に売り切れ。
せっかく、当てにしてこられた方、
すみませんでした。
ついでに写真も撮り忘れた。
ので、去年の写真。

Sakura2

長野の桜の開花予報は4月6日。
この寒さで、少し遅れるかもしれないが、
楽しみが先に延びれば、
得した気分になる私なのだ。


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2009年3月27日 (金)

引く技術

パリのメトロに乗る時には、
機械式の改札を通る。
降りてからは改札はなく、
内側からしか開かない扉があり、
その扉を押して外に出る。

日本の改札に比べれば、
驚くほどあっけない。
切符すら回収されないのだ。

扉を押して外に出てしまえばいい。

ついその気になって、
安ホテルからで出ようとして扉を押せば、
ぴくりともしない。
扉に「tirer」なんて書いてあっても、
フランス語を知らない私には何のことやら。

押しても駄目なら引いてみろ。
ということで引いてみれば、
難無く開く重い扉。
あちらでは、扉は内側に向かって開くもののようだ。
メトロの出口の扉以外は。

何でもかんでも押せばいいというわけではない。
特に人間関係などもそうなのだろう。

でも、世の中には引くことの上手な人がいる。
さして、主張が強いわけでもない。
強く押されるわけではないのに、
いつの間にか、
自分からその人のペースにはまってしまう。
そんな引きの上手な人がいる。

なるほどなあ、
私なんぞ押すばっかりで、
人を土俵際に押し込んで喜んでいる。
人間関係の中には、
引くということの大切さもあるのだなあ。
そうして、そういうことの上手のできる人を、
今さらながら、うらやましく思う。

そば打ちもそのようだ。

そばを延ばすのに、押してばかりでは、
形が定まらない。
きちっと、そば生地を端までそろえるには、
引く力も必要。

特に、可塑性のない更級や粗挽きを打つ時には、
必要な技術。

そばの生地を均一に延ばすのは、
一見機械的な単純な作業のように見えるけれど、
なかなか、知的な仕事。(ホントかねえ?)
引くことが上手になると、
効率はグンと向上する。

押してばかりで形を整えても、
時間ばかりかかってうまくいかないのだ。
引くことで、スムーズにいくことがある。

でも、押すよりも引く方が、力がいるのだ。

私も、押すばかりではなく、
もっと、引くことも覚えなくては。

たまにしか行かない東京の地下鉄を出るときは、
押すでも引くでもない、「入れる」。
ご常連さんは「かざす」。
ただ「通る」というところもあるとか。

世の中にあわせて、
人間としても、
そば打ちにしても、
様々な技術を身に付けなければならないようだ、、、。


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2009年3月23日 (月)

そば粉でお雛様。

ここ長野では、節句などの行事は、
月遅れで行われることが多い。
だから、お雛様は四月まで、
鯉のぼりは六月まで飾られたりする。

Ohina

先日もお客さまから、
子供の節句のお祝いをしたいとの昼のご予約。
そこで、つい、お雛様もどきを、
そばで作ってしまった。

更級粉をゆるいソバガキにして固めたもの。
料理の世界では「凍子」(とうし)というらしい。
それを形作ってみた。

薄めの昆布だしと、
少しの塩味。
赤い色は、トマトペーストを使ってあっさりと。

なるほど、こんな使い方もできる更級粉。
普通のそば粉とは、全く感触が違う。
冷めても固くならないので食べやすい。

飲んべえさんには、
酒盗やウニを練りこんでも楽しいかも。



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2009年3月21日 (土)

ミャンマー産ソバのサンプル。

Ms

前回、ミャンマー産のそばが、
長野に届いた話を書いたが、
そば粉屋さんが、
早速サンプルを持ってきてくれた。

写真がミャンマー産の玄そば。
見たところは、なかなか良さそうなソバだ。

聞くところによると、
北海道のキタワセソバを持っていって、
蒔いたのだそうだ。
かなり南の、緯度の低い場所なので、
日照の長さに関係なく花をつける、
キタワセを選んだに違いない。

Ms2

割ってみれば、薄皮はほんのりとした緑。
結構、いい状態で運ばれてきたみたいだ。

しかしながら、
このソバを使うのは難しい。
国産指向の強い中、
たとえ麻薬撲滅のためだとはいえ、
まだ、品質の不安定さのあるソバを、
選ぶのはリスクがある。

でも、
話の種には面白そうだ。
ちょっと、イベントなどをして、
ミャンマーの国の様子などを聞きながら、
このソバで作ったそばを食べるのも、
意味のあることかもしれない。

本当に麻薬撲滅のためになるのなら、
そば屋でまとまって、
「ミャンマーそばの日」なんて作って、
このそば粉を使うようにすれば、
楽しくなることだろう。


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2009年3月17日 (火)

ケシのかわりにソバ、ミャンマーでの試み。

みなさん、ミャンマーという国をご存じだろうか。

どこにあるかといえば、
タイとインドに挟まれた場所、
かっては、ビルマと呼ばれた国。

面積は日本の1.8倍。
人口は約5千万人。
農業国で、
国民一人当たりのGDPは219ドル。
ええと、円に換算すると、、、、
みなさん、自分でやってね。

机の上の地球儀で見てみると、
長野から、わずか3センチ7ミリの距離。
なんだ、近いではないか。

新聞によると、そのミャンマーから、
長野に72トンの玄そばが届いたそうだ。
これは、ケシの栽培を撲滅するために、
代替作物として、植えられたもの。

ミャンマーの山岳地帯は、
ケシの栽培が盛んなところ。
麻薬撲滅を目指す国連機関などが、
ほかの作物への変換を勧めている。
日本も、そばの栽培を援助をしているらしい。

そうして、採れたそばが、
長野に送られてきたのだね。
今回は、今までにないいい状態で、
送られてきたという。

粉屋さんに、
ミャンマー産のそばの品質について聞いてみたら、
「そりゃあ、一応、扱っていますが、、、
 まあ、う〜んと、ええと、あはは、、、、。」
と、誤魔化されてしまった。

うちは、国産そば粉を使っているから、
関係はないよ、
とは言いながら、
そばの話となると、
つい、首を突っ込みたくなる私。

麻薬撲滅のために、
そばが役立つのならいいことだけれど、
そのそばが、喜んで食べられるようになるまでは、
まだまだ、様々な壁があるようだ。
関係の方々の努力が、
実りますように。

ミャンマーまでの3センチ7ミリ。
この距離は、以外と長いのかもしれない。


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2009年3月14日 (土)

そばのPRソングがあった。

今の季節、スーパーの野菜売り場に近付くと、
必ず聞こえてくるあのメロディ。

noteキノコの〜〜〜〜のこ〜〜〜

なるほど、このリズムに乗せて、
キノコを買わせようというわけだ。

少し前には、魚売り場に近付くと、
こんな曲が流れていた。

noteさかなさかなさかな〜〜〜〜〜〜〜

この勢いで、少しでも魚を手に取ってもらおうという寸法だ。

こういう音楽を流すことで、
売り上げは、微妙に変わるらしい。

そこで、そば業界も考えた。
「蕎麦音頭」なるものを発表して、
みんなにもっと、そばに親しんでもらおう。

そうして、作られた「蕎麦音頭」が、
踊りとともに披露された。

今から約八十年前、昭和11年のことだそうだ。

その歌詞の一部

note〜そばの好きこそ長命の
 證し立つなり栄養素
 高く豊かに消化よく
 アレ 風味たっぷり 忘らりょか
    (新島繁「蕎麦の事典」より)

いったい、どんな歌だったのだろうか。
はたして、PR効果はあったのだろうか。

等と調べていたら、
戦後になっても作られていた。
その名も「御蕎麦音頭」。

note〜ハァー
 昔も今も 誰もかも
 みんな知ってる 味のよさ
 そばがあるから 天国だい
 生きているって すばらしい
 ソレおそばつるつる
   おそばつるつるもういっぱい
     (同上)

これは、約30年前、
昭和51年に発表された、
日本麺類組合連合会の作った歌なのだそうだ。
私は、全く耳にしたことがないなあ。

どんな歌なのだろうか。
そば屋に近付くと、
この歌が聞こえてくるというのも面白い、、、

、、、、、、
、、だろうか?


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2009年3月10日 (火)

「そば寿司のコース」のご紹介

「手打ちそば屋 かんだた」では、
夜のご予約のコースをご用意させていただいている。

手作りの、素朴な料理の組み合わせ。
でも、ご来店をしたことがない方で、
電話などでのお問い合わせには、
苦労することが多い。

「どんな料理がでるのですか。」
「野菜とそばを使った素朴な料理です。」
「ええと、野菜料理といえば、
 煮物と天ぷらと、サラダと、
 後は何ですか、、、、?」

すみません。
うまく説明できなくて。

ということで、
最近の「そば寿司のコース」のご紹介。

●小鉢の三点盛り
  そば豆腐のふきみそ和え、
  中条村の鞍掛豆のひたし豆、
  冬の根菜のそば汁炒り煮。

●合鴨ロースの梅しょうゆソース
Cruso1

  合鴨を焼いて、そば汁で炊いたもの。
  自家製梅干しで作ったソースを添えて。
  地はルッコラ。
  これは市販のものだけれど、
  春〜秋にかけては自家栽培のものを使う。

●ニシンの棒煮
  付け合わせはヤーコンのキンピラ、
  オレンジ、イチゴ。
●長芋のかえし漬け 
  松代産の長芋を、そば汁のもとになる、
  かえしでつけ込んだもの。

●そば寿司の盛り合わせ。

Cruso2

 手前は、薄板にしたそば豆腐でタラコを巻いたもの。
 作ってから一晩おいた方が、食べやすい。
 少量だけれど、人気の一品。
 奥にはスモークサーモンと生ハムで、
 酢締をした更級そばを巻いたもの。

 付け合わせは山ウドの梅酢和えに、
 ゴボウのあっさり煮。
 地はマスタード菜と、
 桜の葉の塩漬け。

●そば板のウニ焼き。
Cruso

 薄くのばしたそば板に、
 酒でのばした粒ウニを塗ってオーブンで焼いたもの。
 お酒好きな方に喜ばれる一品。

 付け合わせは、
 地元ホウレン草のじゃこ炒めと、
 今が旬、ふきのとうの田舎煮。

●落とし卵のそばの実あんかけ。
Cruso3

 卵は焼くと堅くなってしまうが、
 落とし卵(抜き卵)は、柔らかくて、
 食べやすい。
 もちろん松代の農家の方が、
 庭先で飼っているニワトリの卵を使用。

 それに、削りたてのかつお節で作った出汁に、
 そばの実を混ぜてあんかけに。

 ゆでたエビと菜の花を添えて。

●そばの巣ごもり。
Cruso4

 これは、いつものメニューにあるので、
 ご予約のコースから外したら、
 ぜひこれは入れてほしいと、
 ご常連さんからのご要望。

 打ちたてのそばを油で揚げて、
 塩味のあんに絡める。
 細めの、そして、
 打ちたての、「かんだた」のそばだからできる一品。

●十割そば。

 これが主役です。
 写真はないけれど。

 これだけ召し上がっていただいたあとなので、
 十割といえど、重くならないように、
 細めの膨らみのあるそばを、お出ししている。

●甘味 山の里

Cruso5

 そば粉を牛乳で溶いて焼いたお菓子。
 小豆あんと、クルミを入れて作ってある。

 甘さは控えめだけれど、
 結構人気のデザート。


〜〜〜というのが、
ある日の「そば寿司のコース、お一人4200円」。
内容は季節によって、
また、そのときのお客様のご要望のよって変わる。

こんな内容のコースなのだが、
口べたの私は、
いつも、どう説明していいのか、
迷ってしまうのだ。


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2009年3月 8日 (日)

御開帳への準備が進んでいる善光寺

Tem4

先日の水曜日、
平日とはいえ、昼時に閑散としている善光寺境内。
やはり、今の季節は、
訪れる方が少ないのだろうか。

Tem

本堂前の、御開帳を知らせる高札。
来月4月5日より、5月いっぱいにかけて、
ここ、善光寺では御開帳が行われる。

インドから伝わったという、善光寺の仏様は、
誰も見ることのできない絶対秘仏。
そこで、同じお姿の前立本尊を、この期間に公開するのだ。

本堂の前には、高さ10メートルほどの回向柱が建てられ、
前立本尊と紐でつながれる。
つまり、その回向柱に触ることによって、
仏様と縁が結ばれることが出来るのだ。

この期間中は、
たくさんの方々が、参拝にやってくる。
六年前の前回には、600万人もの人が、
善光寺を訪れた。

ええと、約二か月だから、
一日平均10万人の人出。
正月の三が日並みの混雑が、二か月も続くのだ。

だから、今の静けさが嘘のようだ。

Tem1

しかし、着々と準備は進んでいる。

本堂前の植え込みには、
真新しい竹垣が作られた。
これは、地元の職人さんが奉納したもの。

Tem3

説明の看板も新しくなった。

門前のそば屋さんや土産物屋さんには、
この御開帳期間のアルバイトを募集する張り紙がある。
表通りの店で聞いたら、
とにかくすごい人出なのだそうだ。

「手打ちそば屋 かんだた」は、
オープンしてまる4年。
まだ、御開帳を経験していない。

まあ、ちょっと離れた、分かりにくい路地裏の私の店までは
来られる方は少ないかもしれない。
でも、少しは来ていただきたいなあ。

ということで、
土曜日曜と、五月の連休中のアルバイトスタッフ募集中。


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2009年3月 6日 (金)

善光寺への旅〜BS放送局の取材

Entorevista1

あれあれ、かんだたの店内が、
なぜか慌ただしい。
怪しい男たちが、動き回っている。

いえいえ、決して怪しいわけではない。
(スタッフのみなさん、ごめんなさい。)

久しぶりに入ったテレビの取材。
今回は、BS番組とは言え、全国放送。
取材スタッフの数も、
半端ではない、、、、、
といっても、ちょうど十人ほど。
(半端じゃないでしょう。)

いや、
今までの地元テレビ局の取材とは、
全く、雰囲気が違うのだ。
ちょっと、戸惑ってしまった。

中年の夫婦が車で善光寺を訪れ、
その前後に、そば屋に寄るという設定。

下見に見えたときとは、
打って変わって、厳しい表情のディレクター。
それにそって動く、カメラさん、
照明さん、録音さん。

そして、夫婦役の役者さん。

この役者さんって、大変だなあと、
つくづく思った。
そばを食べながら、その味や雰囲気のことを、
その場の思いつきで、語ったり、
表現しなければならないのだ。

きっと、食べた気がしないだろうなあ。

Entorevista

ということで、撮らせていただいた、
役者さんとの写真。
あっ、つい、お名前を聞きそびれました。

まあ、私の店はともかくとして、
こうして、全国的なテレビ番組で、
長野の町が紹介されるのはうれしいこと。

長野の魅力が、皆さんに伝わってくれるといいなあ。

BSフジ 「プラチナ・シート」
放送予定日  3月11日(水)23:00〜23:55

再放送が3月15日(日)8:00〜8:55
      18日(水)23:00〜23:55
      22日(日)8:00〜8:55

ちなみに、私はBSを受信してないので、
見ることができません。
とほほ。



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2009年3月 4日 (水)

頭にいい「ワカメ切り」

昨夜は、細雪の降る、
寒い夜となった。
まだまだ、油断できない長野の冬。

その寒い中を、いつものように、
大勢の御参加をしていただいた、「十割そばの夕べ」。
皆さん、ありがとうございました。

Wakame

今回の変わりそばは「ワカメ」

さっと湯を通して色を出したワカメを、
ミキサーで細かく刻んで、そばに打ち込む。

点々とワカメの粒がそばに浮く、
きれいな色のそばになった。

ワカメなので、味は付かないが、
食べた後に、ほのかな磯の香りがただよう。

誰かが言っていた。
「頭によさそうなそばだなあ。」
えっ、頭?
、、、、髪の毛のことらしい。
ううん、なるほど。

ワカメは、ヨード、カルシウムをはじめとする、
ミネラル分が豊富な食べ物。
ということで、
みなさん、健康になってお帰りになったはず。

Marunuki

今回は、十割そばの方も、かえてみた。
いつもとは、違う粉屋さんの、
「丸抜き挽きぐるみ」。

非常に細かい粉で、よくしまり、
十割でも端正に仕上がる。
味、香りとも優れたそばだ。

このように、違うタイプの粉を、
打ってみるのも、いい経験になる。

「おいおい、俺たちを実験台にするつもりかい。」
そのとおり、
やっと、お気付きに、、、、。


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