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2009年2月28日 (土)

「食品の裏側」から見える社会の裏側

安倍さんは、食品添加物のスペシャリスト。
食品に入れる添加物のことなら、
何でも、おまかせ。

たとえば、豚骨味のラーメンの汁。
ぱっ、ぱっ、ぱっと、いくつかの粉を混ぜ合わせて、
あっという間に作ってしまう。

工場で見せられた、
捨てるような肉、
いや、肉とは言えないようなものからも、
30種類ぐらいの食品添加物を使って、
はい、ミートボールの出来上がり。
値段の安いことから、
この商品は大ヒット。

そうして、安倍さんは、
食品添加物の会社の、トップセールスマンとなった。

毎日夜遅くまで、そして、休日も働く、
そんな安倍さんだが、
幼い娘の誕生日には、
久しぶりに家で食事をした。

奥さんの用意した食事は、
娘さんの大好物。
ミートボールだった。
それが出ると、
子供たちが取り合いになるほどの人気。

どれどれと、そのミートボールを味見した安倍さんは、
凍り付いてしまった。
きれいに盛り付けられていたから気が付かなかったが、
そのミートボールこそ、
ドロドロの肉片から、添加物を大量に使って、
安倍さんが作り上げたものっだった。

「これは、食べてはいけない。」
思わず、叫んでしまった安倍さん。

その夜、安倍さんは眠れなかったそうだ。

どんなものでも、食品添加物を使って、
おいしい食品にすることができる。
安倍さんは、そう思っていた。
でも、自分の娘が、
そうやって作られたものを食べているのを見て、
これは、なにかが違うぞと、実感せざるを得なかった。

そうして、翌日、安倍さんは、
その会社をやめたそうだ。

Abe

その安倍さんの書いた本、
「食品の裏側」。
こういう本を読むと、
スーパーにきれいに並んだ食品を、
手に取る気がしなくなる。

様々な添加物によって、
私たちの味の感覚が、
じつは、緻密な計算のもとにコントロールされているのだ。
自然な味、素材の味よりも、
添加物によって作られた味の方が、
「うまい」と感じる人の方が、多いのが現実らしい。

だから、安倍さんは、
食べ物本来の、味、食感、色が失われているのではないかと、
警鐘を鳴らしている。
そうした、食の乱れが、
家庭や社会の乱れに繋がるのではないかと、訴える。

わあ、
こんな本を読んでしまった。
いったい何を食べればいいんだ〜〜〜。

でも、
安倍さんは、食品添加物を否定しない。
今の世の中、
そのおかげで、どこでも、いつでも、
食べ物を食べることができる。
そのぶんだけ、人の行動が、活発になれるのだ。

大切のことは、
食品を知ること。
食品のパックを裏返して、
何が入っているのか、よく確かめよう。
そうして、どうして、そんなものが入っているのか、
考えてみよう。

そうして、大切なのは、
安倍さんも言っているが、
料理を自分で作ること。
その作るところを、子供にみせること。

食べるということは、命をいただくこと。
簡単に、食べるものが手に入る時代でも、
いつも、そういう認識を持つことだという。

そうか、
食品添加物を、
決して、悪者扱いにするのではなく、
上手につきあえばいいのだね。

でも、その前提には、
「食」を大切にする気持ちが必要。

「食べ物を選ぶことは人生を選ぶこと」
このテーマ、まだまだ、難しいことばかり。

とりあえず、
食品添加物を使っていない、「手打ちそば」を手繰ろう。
ズズッとね。


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