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2008年10月 3日 (金)

ちょうど百年前に発明された。

前回に引き続き
食品に入れられるMSGの話。

今から、ちょうど百年前、
東京帝国大学の教授、池田菊苗は、
昆布の抽出液から、うまみ成分である、
グルタミンを抽出する方法を生み出した。

この先生、かなり謙遜されている。
「学術上より見れば余の発明は
 頗(すこぶ)る簡単なる事柄なりしなり。」
などと、書かれているからだ。

とはいえ、妻の買ってきた昆布から、
うまみ成分の存在を確信し、
それを取り出す方法を見つけるまでには、
かなりの年月がかかっているのである。

さて、この池田菊苗博士の発明に注目したのが、
米相場で失敗し、一文なしから、
今度はヨード事業の成功で大金をつかんだ、
鈴木三郎助だった。

翌年に会社を設立し、
グルタミン酸調味料を「味の素」と称して売り出した。

最初はほとんど売れなかったらしい。
しかし、製法などを工夫し、
やがて、認められるようになり、
今日では、国際的な食品会社に成長している。

製法は、最初は小麦粉を塩酸で加水分解したが、
現在では、グルタミン酸を生成する微生物を使って、
製造されているそうだ。

この「味の素」、安価で、
日本人好みの「うまみ」を食品に与える調味料として、
今では、家庭でも、
食品業界でもなくてはならない存在になっている。

さて、ある時,NHKの料理番組で、
「味の素」を使うことになった。
ところが「味の素」は商品名。
特定の商品を宣伝できないNHKは、
「化学調味料」という言葉を作り出して使った。

それ以降、「味の素」はじめグルタミン酸調味料のことを、
「化学調味料」と呼ぶことが、
一般化したそうだ。

ところが、最近になって、
業界は「化学調味料」と言う名前を使うのを嫌がった。
「化学」とつくと、
人工的な合成物のように思われてしまうからだ。

なにか、石油製品の一種のような感じがしてしまう。

そこで、業界では「うまみ調味料」と言う言葉を使って、
製品を広めようとしている。

でも、まだ、「化学調味料」といった方が、
広く通じるようだ。

この成分はLーグルタミン酸ナトリウムというのだが、
海外では、[MSG」とよばれている。
「モノ・ソディアム・グルタミネート」の略。
あっ、舌を噛まないでね!
中国語では「味精」と呼ばれている。

だから「化学調味料」が使われている食品には、
そのように表示されているんだ、外国では。

ところが、日本の食品ときたら、
「味の素」をたっぷりと使っても、
「化学調味料」とも、「うまみ調味料」とも、
「グルタミン酸ナトリウム」とも、表示されていないのだ。

さらにイメージアップを狙う、
食品メーカーの言いなりになって、
消費者には、とても、とても、
と〜〜〜ても、分かりにくい表示になっている。

これって、ありなの?

そんなことで、まだまだ続く、
「化学調味料」の話。


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