善光寺商法
「かんだた」のある長野の町は、
善光寺の門前町として発展したところだ。
千三百年といわれる、善光寺の信仰の流れが、
この町を形づくってきた。
だから、門前や参道には、
さまざまな史跡や逸話、伝説などが残っている。
私も、及ばずながら、
そういう歴史を学び、
皆様にお伝えする活動のお手伝いをしようと思っているのだが、
なにぶんにも、時間がない。
この町のことを、知れば知るほど、
面白いことが分かってくるのだけれど。
興味のある方は、
右側の「気になるサイト」の中から、
「小林玲子の善光寺表参道日記」を、
ボチッと押して、ごらんあれ。
長野の町の見方が、
きっと、変わってくることだろう。
さて、善光寺の存在が、
長野にもたらしたものは、測り知れない。
でも、あまり、ありがたくないものまで、
残してしまったようだ。
それが、
「善光寺商法」。
善光寺には、全国津々浦々から、
多くの人が訪れる。
そうして、門前の人たちは、
そういう人たちを相手に商売をしていたのだ。
つまり、自分達が努力しなくとも、
善光寺さんが、お客を連れてきてくれる。
門前の、いい場所さえあれば、
黙っていても、お客は入ってくるのだ。
そうして、お客の扱いはぞんざいになる。
そういう店の人たちは、
ますますふんぞり返って、
足元もみえないほどだ。
どうせ、参拝客なんて、
一生に一度しかこないのだから、
この際、ふんだくってやろう。
そんな、偉そうな、ぞんざいな態度を取っても、
善光寺には、人はやってくる。
そうして、阿弥陀様にすがろうとする善男善女ばかり。
門前で悪口を言うような、人も少ない。
かくして、
いかにも売ってやるぞという、
ふんぞり返っていても成り立つような商売のモデルが、
善光寺の門前にでき上がってしまったのだ。
それが「善光寺商法」だ
、、、そうだ。
この言葉、地元の人が自虐的に使っている。
これが、全国的に広まり、
辞書に載るようになったら怖い。
でも長野では、それが、今でも続いている、、、
むにゃむにゃ、言い憎い。
いや、ハッキリ言って、
続いている。
門前のお店が、
すべてそうだとは言わない。
でも、
遠くからやってくるお客さまのことより、
自分達の都合を押しつける店が、
いまだに顕在するのも事実。
門前のそば屋さんは、
きっと、そういうことなく、
努力されていると思う。
多分、、、、。
ん!
県外から来られる方にとって、
長野といえば「そば」というイメージは、
恐ろしく根強い。
そこで食べたそばが、
値段は高いが、
東京の駅そば並みの味だったら、
いや、失礼、
東京の駅そばは、最近はかなりレベルが上がっている、
ので、それ以下だったりしたら、
舌の肥えたお客さまだったら、
怒り出すに違いない。
そばは、人によって好みもあるし、
味や質に、なんとも、いえないとことがある。
でも、遠くから来た人を「もてなす」、
そういう気持ちで作られたそばならば、
きっと喜んでもらえるはず。
長野の町に大切なのは、
そういう、気持ちなのではないだろうか。
長野というイメージだけで、
内容のないそばを売っていれば、
いつかは、イメージは、
地に落ちてしまうのではないだろうか。
そこが一番の心配だ。
私の店は、路地裏の分かりにくいところにあるから、
観光客の方を、特に意識している訳ではない。
でも、
わざわざ訪ねて来てくれる遠方からの方も、
けっこういらっしゃる。
通りがかりで、寄っていただく、
鼻の鋭い方もいらっしゃる。
そういう方にも、満足していただける、
店にしなくては。
せっかくの長野とそばのイメージ、
町中のそば屋さんも努力して、
遠くからでも、
「ちょっと、長野にそばを食べに行こうよ。」
なんて、言われるぐらいになりたいものだ。
「そばを喰ったから、ついでに善光寺でも寄っていくか。」
みたいになったら、たのしいだろうなあ。
あっ、すみません。阿弥陀様。
「ついでに」なんて、「でも」だなんて書いて。
やっぱり、先ずは善光寺へ。
こんなこと書くから、
私はやっぱり「罰当たり」。
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コメント
まったくご無沙汰しております。すいません。
善光寺のお蕎麦といったら、とにかく角ッコにある「一茶亭」。
ハッキリとお蕎麦屋さんのブログに屋号を書いてしまうのは失礼かと思いますが、善光寺に観光に来られて一番目に付いてしまうお店です。失礼を承知して書きますが努力を忘れたのか知らないのか必要ないお店なのか?
私は二度と行かないお店の一つです。
信州蕎麦のイメージを悪くするお店の代表のようなお店です。
書き込みがマズイようでしたら削除してください。
投稿: koba | 2008年9月12日 (金) 23時45分
koba さん、こんにちは。
ハハハ、実名ですね。
相当、お怒りになっておられるご様子。
私も、そう言われないように、
気を付けます。
投稿: かんだた | 2008年9月14日 (日) 22時09分
初めまして。
私も先日、善光寺の目の前のお店( koba さんが書かれているとおりのお店)に迂闊にも入ってしまった一人です。もう初めから終わりまで、ダメなところを語り尽くすことができるような状態でした(苦笑)。
と、これだけでは失礼ですので…
私もそばは大好きです。移住した北海道にも美味しいお蕎麦屋さんがたくさんあります。小樽の「籔半」さん、ニセコの「いちむら」さんなどは大好きなそば屋の1つです。移住する前に東京からは、よく長野にもそばを食べに伺いました。大町市の「こばやし」さんはとくに印象に残っているそばでした。
今度、長野にいくときにはぜひともかんだたさんに伺わせてください。
投稿: おが | 2008年12月14日 (日) 11時21分
おが さん、こんにちは。
せっかく、長野にきていただいたのに、残念な思いをさせて、申し訳ございません。場所だけで商売している、まるでゴキブリホイホイみたいな店が、長野に存在するというのが、実に恥ずかしいです。
北海道はそばの大生産地。生産量では長野の5倍以上。おいしいそば屋さんもあると聞いています。そのようなそば屋さんにも、ぜひ行ってみたいですね。
投稿: かんだた | 2008年12月14日 (日) 22時38分
長野には小さな頃から行っているので、大好きな県なのです。そして、美味しいそばも大好きです。
北海道は本州に比べると歴史が浅いので、飲食店でもあまり熟れたところが少ないんですが(素材で勝負できちゃうので、腕がなくても…というお店がわりとある)、それでもしっかりとしたお店もあります。ぜひとも北海道にいらしてください。
投稿: おが | 2008年12月15日 (月) 08時39分
おが さん、こんにちは。
北海道へのお誘い、ありがとうございます。
素材がいいので、その分いい店に巡り会えそうです。
それに、幌加内、弟子屈や鹿追、新得などの、そばの産地も巡ってみたいですね。小規模に作られている、長野の畑とは、全く違うと聞いております。
投稿: かんだた | 2008年12月15日 (月) 15時20分