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2008年7月 6日 (日)

薬味にワサビを付けない理由。

前回に引き続きワサビの話。

「手打ちそば屋 かんだた」では、
薬味にワサビはお付けしていない。
それは、どうしてか、
というお話。

忙しいそば屋などでは、
時々、盛り置きされたワサビを、
薬味に出される時がある。
風味は飛んでしまっているが、
中の方は、ちゃんと辛みが残っている。

たいしたものだ、
最近の練りワサビは。
時間が経っても、
辛みが飛ばないように工夫されている。

でも、やはり、ワサビは、
直前に盛った方がいい。
だから、
そういう面倒なことをしたくないので、
ワサビはお付けしない、、、、

、、のではない。

前回も書いた通り、
多くの方は、薬味にワサビが付いていると、
そば汁に溶かして、そばを召しあがる。
せっかく、
苦労して作ったそば汁の味を、
練りワサビの、強い香りで、
邪魔されたくないのだ。

そばの、口に含んだ時の、
パッと広がる香り。
それを、ワサビの香りが、
すくい取っていくような気がするのだ。

ワサビの合うそばもあるかもしれないが、
できれば、私のそばは、
ワサビの香り抜きで、楽しんでいただきたいと思っている。

もちろん、ワサビが欲しいと言う方には、
すぐに練りワサビをお出しする。
遠慮なく言っていただければと思う。

でも、
もう一つ、
気にかかることがある。
どちらかと言えば、
そちらの理由の方が大きいのだ。

ワサビは、江戸時代から、
そばの薬味として、珍重されてきたようだが、
それほど一般的ではなかったようだ。
それが、戦後になって、
粉ワサビが出回るようになってから、
広く使われるようになったという。

今のような、チューブ入りのワサビが出回る前は、
みんな、鼻をつまみながら、
湯飲み茶碗の底で、
この粉ワサビを練ったものだ。

さて、この粉ワサビ。
原料は、昔からあるワサビ芋ではない。
ホースラディッシュと呼ばれる、
全く別の草から作られる。

原料表示では「西洋ワサビ」とされるが、
ちょっと、色が白っぽい。
そこで、ちょっと着色料を入れて、
本物らしい緑色にしている。

さらに、カラシを入れたり、
油分を混ぜたりして、
お化粧しているのだ。

私の店のワサビも、
業務用の、ワサビ専門業者のものを使っているが、
それでも、こんなにいろいろなものが入っている。

Wasabi4 せっかく、
自然食で、
健康食と言われるそば。

化学調味料も、
加水分解物も使わずに、
天然成分だけで汁を作っているのに、
最後に、
食べる直前に、
薬味で人工的な味を入れたくないのだ。

気持ちの問題かもしれないけれどね。

でも、そばを食べる時には、
ワサビがなくっちゃ、
という方もいらっしゃる。
それはそれで、いいのだ。
そういう習慣になっているのだもの。

ただ、
使われている練りワサビが、
本物のワサビをすりおろしたものとは、
全く別のものだということは、知っていていただきたいなあ。
そうして、小指のようなワサビ芋を見て、
「あっ、本物だ!」なんて、
思わないでいただきたいものだ。

ということで、
このブログ読者様限定の隠れメニュー。

「本ワサビせいろ 800円」

本ワサビをすり下ろしてお付けします。
仕入れ分が終わりしだい終了。

本ワサビは、汁に溶かず、
そばにまぶして食べよう。
そのまま、酒の肴にも、、、、、。


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