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2008年2月12日 (火)

骨と雲丹は待ってます。

「おおい、ご隠居さん。
 てえへん(大変)だ、てえへんだ。」

「おお、なんだい、熊さん。
 またまた、大変だなんて、大騒ぎして。」

「へい、てえへんなんで。」

「まったく、いつもあきれるねえ。
 で、今度の大変はなんだい。」

「へぇ、あの、八の野郎が、
 ついに、頭がおかしくなりましてね。」

「ほう、八さんといえば、つい先日、
 都へ引っ越していったばかりじゃないか。」

「そう、それでね、あっしに、
 手紙をくれたんですよ。
 そこに書いてあることが、どうもおかしい。」

「ほう、どうしてんだい。」

「いえ、なんでもね、新しい趣味を
 始めたらしいんです。
 それがねえ、なんと、
 『骨』だって言うんですよ。
 それと、『ウニ』。
 これが家で待っているって書いてあるんですよ。」

「ほう、骨ねえ。
 それにウニを飼っているんかい。
 そりゃあ、確かにおかしな趣味だ。」

「ほら、これがその手紙。
 骨とウニは待っています、って書いてあるでしょう。」

「どれどれ、
 うん、けっこうきれいな字を書くじゃないか、八さんは。
 『骨とうにはまっています。』
 ははあ、熊さん、
 これは骨とウニではないよ。
 『骨とう』だよ。」

「えっ、『骨とう』。」

「そう、古い道具や焼き物を集める趣味のことだ。」

「でも、骨とうって、難しいんでしょう。
 八なんかに、分かるんですかね。」

「ほら、うしろの方に書いてあるが、
 蕎麦猪口を集めているらしい。」

「へえ、蕎麦猪口ねえ。」

「蕎麦猪口は、わりと手ごろな値段で売られているし、
 何より、模様の変化が多彩で、面白い。
 花あり、景色あり、幾何学模様ありとね。
 気に入った蕎麦猪口で、
 お茶やコーヒーを飲む人もいるらしい。」

「蕎麦を喰うだけじゃないんですね。
 あっしはそれで、蕎麦前をいただきたいね。」

時間と、何よりもお金があれば、
集めてみたい蕎麦猪口。
古いものは、今のものより、
ずっと小振りで手に馴染み易い。

江戸時代の終わり頃、
伊万里で作られたものが良いとされているが、
いろいろな場所で、
いろいろなものが作られたみたいだ。
何しろ、たくさん使われた食器だからね。

古い蕎麦猪口を、
さり気なく飾ってあるそば屋さんもあるけれど、
なかなかいいものだ。

Sobachoko 蕎麦猪口は、基本的に、
白地に紺の模様だから、
その絵柄に凝るよりほかはない。
「かんだた」に置いてある古い蕎麦猪口も、
きっと、職人さんが、
一生懸命書いたのだろう。
多分龍のつもりだろうけれど、
なんとも、かわいらしい顔をしているのだ。

機会があれば、骨とう屋さんで、
お値打ちの蕎麦猪口を探すのも、
楽しいだろうなあ。



 

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