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2008年1月31日 (木)

固い頭が、文化を守る?

スペイン人は、かなり頑固だと思う。
そして、なかなか、
自分の非を認められたがらない。

傘で人を脚を突いておいて、
「ごめん、ごめん、
 ちょっと、傘が長いものだから。」

博物館でフラッシュを焚いて、
係員に注意されると、
「そう設定したのだけれど、
 カメラが勝手に光ったのさ。」

スーパーのレジで、
お釣りが足りないとお客が言うと、
「ちゃんと渡したわ。」
と譲らない。
もめていると、責任者が出てきて、
「レジのお金が合っているかどうか、
 数えて確認しろ。」
かくして、延々とレジの小銭を数えている間、
他の客は、列になって待たなければいけないのだ。

何と、効率の悪い頑固さよ。
でも、その頑固さが、
スペインの食卓を守っている気もする。

統計によると、
スペイン人の平均寿命は80.23才。
日本より、ほんの二年ほど短いだけだ。
インスタント食品や、
化学調味料をあまり使わない食事は、
スペイン人の寿命を、
どんどんと延ばしている。

昔ながらの食材、
調理法法に、こだわる人が多いのだね。
というより、
頑固でわがままに見える彼らが、
ストレスを持たずに暮らしているのが、
一番の理由なのかもしれない。

スペイン人の頑固さを見ていると、
我々日本人も、
もっと頑固になってもいいのではないかと、
思ってしまう。

私達が、昔から持っている、
生活習慣、文化、食べ物に、
もっと、こだわってもいい気がする。

スーパーで買った餃子に、
毒が入っていたって大騒ぎする前に、
どうして外国で作られた食べ物を、
我々が口にしているのか、
考えてみよう。
凍った食物を、ただ温めるだけの、
家庭料理なんぞ、
昔の日本にあったことだろうか。

遠い外国の人たちに、
私達の食べ物の安全が任されているなんて、
怖いよねえ。
自らが食べるものを、自分達で作らないなんて、
恥ずかしいよね。
自分達の国で、延々と築いてきた食文化を、
簡単に他人にゆだねていいのだろうか。

せめて、
頑固な気分で、
頑固な親父の作る、
手打ちそばを、
ズズッと手繰ってみよう。

って、やっぱりこれだ。

でも、頑固になるということは、
同時に、他人の頑固も認めてあげること。
自分だけ頑固になっても、
嫌われるだけだからね、、、。
それなら、スペイン人を見習って、
昼からたっぷりと、
酒とそばで、お腹を膨らまそうか。
ってね。


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2008年1月29日 (火)

そばをスペイン人に食べさせるには。

また、スペインの話。

スペインの食卓は、
とても変化に富んでいる。
生ハムばかりでなく、
さまざまな肉料理や、
パエリャをはじめとする、
野菜料理もある。
そして、魚や貝などの、
海産物が多いのも、特徴的だ。

Calamares これは、スペインの代表料理のイカのリング揚げ。
そして、この国の料理でうれしいのは、
生野菜が添えられることが多いことだ。

この野菜は、
ドレッシングを使わず、
酢とオリーブオイル、塩で、
各自が好きなように味付けするのがスペイン流。
シンプルな野菜の味が楽しめるのだ。

こういう、豊富な料理の中に、
日本のそばは、スペイン人に受け入れられるだろうか。

実は、ちょっと問題がある。

短い間だったが、
私がホームステイで滞在した家庭は、
とても、料理の上手なおばさんの家。
毎日、変化に富んだ食事を楽しむことが出来た。

でも、時々、スパゲッティなんぞがでる。
茹でたてを、
自家製のトマトソースを付けて食べるのだ。
ちょうどそばを食べるように、
各自の皿の上で、トマトソースを、
少しだけ絡ませて、スパゲッティをたぐる。
この方が、麺の味が分かるのだそうだ。
なるほど。

でもねえ、
そのスパゲッティ、
これでもか、、、、ぐらいに、
くたんくたんに茹でてあるのだ。

他の人にも聞いてみると、
どうやらスペインでは、
パスタなどは、思いっきり茹でてしまうらしい。

ある大学の研究室では、
日本のインスタントラーメンが人気なのだそうだ。
あるとき、日本人の学生が、
スペイン人にラーメンを作ってもらったら、
見事に伸び切っていたとか。

スペイン人は、
柔らかな麺が好きなのだろうか。

ということは、
スペイン人にそばを食べさせるときには、
そばを、溶けそうになるぐらい茹でなければ、
口にしてくれないかもしれないなあ。

パスタが茹で過ぎだと怒っていた、
語学学校の同級生のイタリア人。
彼の案内で行った、マドリッドのパスタの店では、
確かに、微妙なコシを残してあった。
でも、周りを見回すと、
何と、イタリア人ばかり。
こういうパスタは、スペイン人には受けないのか。

誰かが言っていたなあ。
麺のコシの話が出来るのは、
イタリア人と日本人だけだって。

スペイン人にそば。
単なる味の問題だけでなく、
微妙な感覚の壁を、
超えていかなければならないのだねえ。

そういう壁があるからこそ、
スペインは楽しいのだ。
っで、まだまだ終わらない、
スペインの話。


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2008年1月26日 (土)

「シエスタ」はやめられない。

引き続きスペインの話。

スペインには独特の習慣がある。
これを知らない旅行者は、
ぼう然と、戸惑い立ち尽くすことになる。

たとえば、食事の時間。
時計が昼の12時を打ったので、
さあ、食事をしようと思って、
レストランに行くと、
あれ、開いていない。
休みなのかな、、、と思って、
他のレストランへ。
あれ、ここも閉まっている。
他のレストランも、
みんな固く戸を閉ざしている。
今日はレストランの、ストライキの日なのか。

夕方だってそうだ。
ガイドブックに取っているレストランに、
夜の七時頃行ってみる。
がらんとした店内で、
掃除をしているボーイが言う。
「まだ、コックが来てないから、料理はできないよ。」

ええっ、スペイン人って、いつ食事をしているの。

そお、スペインの食事時間、
生活時間は、日本とは大きく違う。

スペインでは、昼が一日で一番大切な食事。
だいたい午後2時頃に摂るのが普通。
職場から戻って、家族全員で食べるのが、
この昼御飯。
たっぷりと、ボリュームのある食事を、
ワインを飲みながら食べるのだ。

腹一杯になれば、つい、
ウトウトとしたくなる。
そうして、一休みして、
また午後の仕事に出かけるのだ。

こうして、食休みする習慣を「シエスタ」と呼ぶらしい。
だから、スペインでは、午後2時ぐらいから、
5時ぐらいまでの間は、
商店も、街角の売店も、
あれ、銀行までが閉まっている。

この時間に街をうろついているのは、
何も知らぬ旅行者ばかり。
人通りが少ないので、
格好のスリの餌食となるのでご注意を。

なにしろ、昼にたっぷりと食べるので、
当然、夜の食事も遅くなる。
だいたい、夜の10時頃食べるのが普通。
レストランが開くのも、
8時過ぎになるところが多い。

こういう、独自の食事時間の習慣を持っているのが、
スペインという国なのだ。

この「シエスタ」という習慣が、
スペインの国土を守ったという話がある。
嘘か本当かは知らないが、
よく語られる話。

第二次世界大戦前、
ヒトラーは、イタリア、日本と同じように、
スペインを仲間に入れて、
戦争を始めようとしていた。
当時のスペインは、
内戦が終わったばかりで、
ヒトラーの助けを借りた、
フランコ将軍が独裁していた。

きっと、スペインは、同調するに違いない。
そう考えたヒトラーは、
あるところで、スペインの独裁者、
フランコと会見し、説得した。
ところが、フランコは、
言葉を左右するばかり。

そのうちに、
食事の時間が来て、
フランコは、
「ちょっと、食事に行ってくる。」
と言って席を立った。
ヒトラーは、
昼食ならば、一時間もしないうちに戻ってくるだろう、
と思って待っていた。
ところがいつまで経っても、
フランコは戻ってこない。

あまりに、長く待たせるので、
短気なヒトラーは、
スペインなど相手にしていられないと、
怒って帰ってしまったそうだ。

フランコにしてみれば、
いつものとおり、スペイン式に、
たっぷりの食事をし、
一休みしていただけ。

かくして、
「シエスタ」の習慣が、
スペインの大地を、
戦場になることから救ったのだ。

スペインも、ヨーロッパに組み込まれ、
このシエスタの習慣が、崩れ始めているとか。
う〜ん、いい習慣だと思うけれど。

さて、たまには、ゆっくりと食事をしてみよう。
時間をかけて、のんびりとね。
何かが、解決できるかもしれない。
ズズッとそばを手繰りながら、、、、。

まだ、スペインの話、
続きそう。


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2008年1月24日 (木)

スペインと言えば、、、。

昨年はテレビドラマの影響で、
信玄と謙信の川中島の戦いが、
ずいぶんと注目を浴びたようだ。

さて、11年におよぶこの戦いが、
善光寺平で繰り広げられていた頃、
スペインでは、一人の王様が、
隠居先の修道院で息を引き取った。
かってのスペイン国王、カルロス一世、
またの名を神聖ローマ帝国皇帝、カール5世、
生半可な王様ではない。

折しも、スペインはアメリカの新世界を、
領地として手に入れたところ。
神聖ローマ帝国は、ヨーロッパ中央に、
広大な勢力範囲をほこっていた。
その両方の王様だったのだから、
相当の権力を誇り、
豪華な生活を送ったのだろう、、、
と思ったら大間違い。
帝国の領土を守るための、
戦いに明け暮れる毎日だったそうだ。

フランス国王とは仲が悪いし、
オスマントルコは攻めてくるし、
宗教改革は起こるし、
留守にしたスペインでは内乱が起こるし、
とにかく、落ち着く暇もなく、
領内を走り回っていたのだ。

そうして、50才半ばになった頃、
「余は疲れたぞよ。」
と言ったかどうかしらないが、
王位を息子や弟に譲り、
スペイン中西部の山あいの、
静けさ以外は、なんの取り柄のない、
ユステという場所の、修道院に籠ってしまった。

強大な権力を誇っていた人間の、
質素な晩年の生活。
なにか、
哲学的なテーマが想い浮かびそうだ。

でも、
本当のところは、
どうだか知らないが、
私のような食いしん坊からみると、
「ははあん、この王様、
うまいところに落ち着きやがったな。」
と、勘ぐってしまうのだ。

ユステから北へ行ったドゥエロ川流域は、
ブドウの栽培のさかんなところ。
ということは、おいしいワインが出来る場所。

南に下ったエクストラマドゥーラという地域は、
豚の飼育が盛ん。
ということは、おいしい生ハムが出来る場所。

つまり、
おいしいワインと、
おいしい生ハムで、
余生を送ろうとしたのだ、、、
と、想像してしまうのだ。
ほら、この王様、
ひどい通風に悩まされたそうだから。

さて、スペインを代表する食材である生ハム。
やっと日本でも手に入れることが出来るようになった。
でも、ちと高い。

その中でも、最高級と呼ばれているのが、
ベジョータと呼ばれる、
ドングリで育てられた豚のハム。

へえー、ドングリで育てるって、
どういうのだろう。
と思って、この豚の育てられているところを見に行った。

何のことはない、
木や石で仕切られた百坪ぐらいの仕切りに、
大きな豚が一頭づつ入れられ、
育てられているのだ。
そして、その囲いの中に、
ドングリの木が、何本か植えられている。
秋になれば、ドングリが落ち、
それを豚が食べるようになっている。

なんとも合理的な、
なんとも手抜き的な方法なのだ。
なるほど。

Jamon スペインで、
そばが食べられるようになれば、
こんなそばはいかがだろうか。

更級の冷製パスタ風生ハム入り。

この生ハムは、
残念ながらスペイン産ではないけれどね。

ヨーロッパで、
絶大な権力を持った王様が魅せられた、
(と、私が勝手に思っている)
スペインの生ハム。

その微妙な味の違いを、
スペイン人たちは楽しんでいるのだ。
私達が、そばの味を吟味するようにね。

いつか、スペインで、
ワインと生ハム三昧の日々が送れることを夢見て、
ズズッと、そばを手繰るのだ。


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2008年1月22日 (火)

スペインの「そば村」

スペインの北部に「SOBA」という村がある。
スペイン語の読み方は、
ローマ字とほぼ同じなので、
この村は「ソバ」と発音するのだ。

もちろんSOBA村とそばとの関係はない。
だけれども、その発音から、
そばに関わっている者として、
ちょっと気にかかるのだ。

この村のホームページによると、
ホテルはないが、民宿は3軒ほどある。
バルと呼ばれる、カフェ&飲み屋は、
おお、6軒もあるではないか。

スペインというと、
乾いた大地と、灼熱の太陽と、
情熱的な人々、というイメージが強いが、
北部の海沿い地域は、
雨も多く降り、
緑の濃い山々が続いている。
SOBA村も、
千メートルから千五百メートルぐらいの山に囲まれた、
自然に恵まれた場所のようだ。

ここに広がる牧草地の横に、
そば畑があったって、不思議ではない。
「SOBA」で「そば」、なんてね、、、。

おっとっとと、
もうそれを考えた人がいるんだって。

長野の民間のグループが、
このSOBA村のあるカンタブリア州で、
そばの栽培の指導を始めたそうだ。
長野で広く栽培されている、
「信濃1号」と呼ばれるそばを蒔いて、
試験的な栽培をしているのだそうだ。

山間地の過疎化に悩む州政府も、
期待を寄せているとか。
そばが縁で、
長野とスペインとの交流の輪が広がるかもしれないね。

ヨーロッパでも、いま、
健康食が人気。
うまくすると、
スペイン辺りでも、
そばが食べられるようになるかもしれない。

そうすれば、SOBA村は、
文字どおりの「そば村」になるかも。

SOBAのホームページはこちら。
http://www.cantabriajoven.com/soba/index.html
スペイン語だけれども、
左側の目次を適当にクリックすれば、
豊富な写真が楽しめるはず。

ということで、
しばらくは私の好きなスペインの話。


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2008年1月20日 (日)

氷点下89.2度の世界

明日は暦の上では大寒。
一年で一番寒い時期なのだろう。

北海道では氷点下30度まで、下がったところがあったとか。
すごいなあ、氷点下30度なんて。
これに比べれば、
長野の最低気温の氷点下6度なんて、
まるで常夏の島で海水浴ををしているようなものだ。

、、といっても、
やっぱり寒い。

表に面しているそば打ち場の室温は4度。
良かった、氷点下でなくて。
置いてあるそば粉は、
温度や湿度の変化を嫌うので、
打ち場には、ヒーターもクーラーもない。
なんの、北海道に比べれば、
このくらいの寒さ、、、と、
痩せていないのに「痩せ我慢」。

南極を犬ぞりで横断した人の話では、
ずっと氷点下50度以下のところにいて、
沿岸部にきて氷点下20度や10度になると、
すごく暑く感じるそうだ。
人の身体の寒暖の感じ方は、
かなり相対的なもののようだ。

でも、北海道にも南極にも行ったことのない私には、
どうも、そういう感覚は持ち合わせていない。

こういう寒い朝には、
最初に打つ、更級に使うお湯のぬくもりがうれしい。
でんぷんの多い更級粉は、
熱湯で溶いてつなぎにする。
普通のそば粉の時と違い、
塊を手のひらですり潰すような感じで、
粘りを出してつないでいく。
割粉は、普通のそばと同じ「外二」。

更級は、プクッと膨らむような捏ね加減。
のしに入れば、生地はすっかり冷めて、
いつもの気難しい表情。
おいおい、少しは愛想良くしろよ。

ちなみに、地球上で観測された、
一番低い気温は、氷点下89.2度だそうだ。
南極の、標高3,500mにある基地での記録。
どのくらいの寒さなのだろうか。
試してみたい?

そんなところから見れば、
この長野の寒さなんて、
なんて甘っちょろいのか。

でも、その甘っちょろさの、
さらに甘いところに居たいのが人の心情。
せめて、暖かい店の中で、
甘味のある、特別な挽き方をした「更級」でも、
手繰ってみよう。


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2008年1月18日 (金)

ニワトリ症候群

メキシコに行った時に、
たまたま、知り合ったメキシコ人の家庭で、
昼食を一緒にする機会があった。
メキシコの第二の都市、
グアダラハラの郊外の、
その地域としては、ごく一般的な家庭。

早めに行って、
セニョーラたちと、近くの市場に買い物に行ったのだが、
これが実に楽しかった。
スーパーマーケットでなく、
週の決まった曜日に、
テント仕立ての屋台が、道路にズラッと並ぶのだ。
ここで売られているものが、
なかなかすごいのだが、
これについては、またの機会。

さて、この日の昼食のメニューは、
私の大好きな「チレス・レジェーナス」。
焼いた大きめの中辛ピーマンに、
チーズや、鶏肉を詰め、
タマゴの衣で揚げて、
トマトソースであえたもの。
メキシコの食卓にかかせない、
アボガドを潰したものと、
インゲン豆の塩ゆでを添えてある。

昼時になると、
バス会社に勤める息子さん、
水道会社のご主人が、
一旦帰宅する。
6人家族と聞いていたのに、
近所のおじさんなどが集まって、
総勢12人の大テーブルとなる。

セニョーラと娘さんは大忙し。
ピーマンを揚げたり、
トルティージャと呼ばれる、
トウモロコシの粉で作ったパンを焼いたりと。
料理の出来た順番から、
食べ始めるのがこの国の流儀のようだ。
ご主人のお皿がまだなので、待っていたら、
早く食べろと、うながされてしまった。

賑やかに、いろいろな話が飛び出しながら、
食卓は進んでいく。
私も、日本には、こんな食事の作法があると、
かなり怪しいスペイン語で説明した。
そう、
食べる前には「いただきます。」
食べ終わったら「ごちそうさま。」
というのだと。

誰かが、それは、宗教と関係あるのかと聞く。
今では、ただの習慣で、
宗教とは関係ないはず、、、と私。
それなら、みんなで言ってみようじゃないか。
ということで、
みんなで「ごちそうさま。」

どうも、苦手な発音みたいで、
「ごっそさ〜ま。」
としか、聞こえなかったけれど。

楽しい時を過ごさせてもらった、
メキシコ人の人なつっこさに、
今さらながら、お礼をいいたい。

でも、
この話を思い出しながら、
気にかかることがある。

今の日本の家庭で、
このような、賑やかな食卓を、
日々経験することがあるだろうか。
そして、
「いただきます。」
「ごちそうさま。」
という声が聞こえているのだろうか。

先日の新聞に書かれていた記事によると、
今の日本の食卓には、
ニワトリ症候群というのがあるそうだ。

食事を一人ですませる「孤食」
朝食を抜く「欠食」
大勢いてもそれぞれ別のものを食べる「個食」
好きなものだけを食べる「固食」

それぞれの頭をつなげると「コケコッコ」、
になるらしい。
だからニワトリ症候群だって。
だれだろう、
こんなうまいことを考えた人は?

それぞれに、社会的な制約があって、
食事の風景が変わってきているのだね。

でも、どんな時でも、
食事をする時に「いただきます。」
食べ終わった時に「ごちそうさま。」
と言う人はいるよね。

食べ物に感謝するとか、
作った人に気持ちをあらわすとか、
そういう難しいことは抜きにしても、
これは、
世界に誇るべき日本の習慣なんだと思う。
だって、他の国には、
まず見つからない言葉なのだ。

こうして、
「いただきます。」
「ごちそうさま。」
と言い合える食事をしていきたいなあ。

でも、お店ではちょっと恥ずかしい。
心の中で、
小さく「いただきます」と言ってから、
ズズッと、そばを手繰ろう。

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2008年1月15日 (火)

黄色い煙がモクモク。

家の近所に大きな寿司屋さんがある。
お皿がぐるぐると回る店で、
けっこう流行っているようだ。
私は、普段はこういうところには行かないのだが、
話の種に、寄ってみた。

広い店内に、工場の機械のようなベルトコンベアーがあり、
それに面して坐るようになっている。
なるほど、お客さんの入り具合で、
コンベアーが動くようになっているんだね。

案内されて坐ってみると、
目の前を、きれいに盛られた寿司が、
次から次へと通り過ぎていく。
一皿百円ぐらいで、これだけのものが食べられるのだから、
たいしたものだと感心してしまう。

試しに一皿とってみる。
なるほど、ネタもしっかりしているね。
これだけ、きれいに盛り付けるのも大変だろう。
口に入れれば、うん、
ちゃんとした魚だ(あたりまえだ)。
でも、あれ、ご飯には、
ずいぶん調味料が入っているぞ。

仕方がないので、
泡の出る液体で、
口に残る調味料の匂いを流しとることにする。
きっと、こういう寿司を食べ馴れている人は、
きちんと仕事をしている寿司屋さんに行っても、
「ネタは新鮮でいいが、シャリの味がいまいち。」
などとブログに書くのだろうな。
写真入りでね。

さて、口の中に残る調味料の匂いがなかなか消えないので、
さらに、泡の出る液体を流し込みながら、
目の前を通り過ぎていく寿司をながめていると、
まるで、万国旗が回っているように見える。

このサーモンは、南米のチリから来たのかな。
こちらのタコは、アフリカかインドか。
このエビは、ベトナムあたりで育てられたのかな。
この貝は、中国かな。
甘エビも、最近はカナダあたりから来るらしい。
この分厚いイカは、タイなどの東南アジアかな。
カズノコはロシアだろうか。
このアジは、、、
まあ、アジぐらいは国産だろう。

世界各地から食材を集め、
このように小さく切り分け、
手ごろな値段で食べさせてくれている。
きっと、すごい苦労が、
裏にはあるのだろう。
目に見えない、さまざまな工夫があるのだろうなあ。
たいしたものだと、ひたすら感心。

店内は、大勢の人でにぎわい、
ベルトコンベアーから、
寿司の皿をとり、
喜んでその寿司を摂取している。
チャップリンの映画「モダンタイムズ」を、
今ここで思い出すのは、野暮というもの。
いつの間にか、
世界の食循環のベルトコンベアーに載ってしまったのは、
私達自身なのだから。

感心しながらその店を出ると、
久しぶりの青空が広がっている。
振り返ると、その工場のような寿司屋の後ろから、
モクモクと黄色い煙が出ている。
それも、ものすごい煙の量だ。
それが、みるみる青空を覆っていく。

この煙がきっと、空高く舞い上がり、
北極のシロクマを餓えさせ、
南極のペンギンの寝床を奪い、
熱帯の禿げ山に豪雨を降らせ、
豊かな穀倉地帯に、乾いた風を吹かせているのだろうなあ、
きっと。

泡の出る液体が、
効いてしまったみたいで、、、。

せめて、黄色い煙の少ない、
手打ちそば屋で、そばを手繰ろう。

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2008年1月12日 (土)

人の体型で、金持ちか貧乏かがわかる?

さて、最近の食べ物についてのお話し。

ある食べ物の評論家によると、
アメリカへ行くと、
人の体型で、
その人の所得の水準が分かることが多いそうだ。
ニューヨークのような大都会ではそれほどでもないが、
地方の都市や町に行くと、
そういう傾向が、はっきりしてくるという。

なるほど、お金持ちの人は、
たくさん美味しいものを食べて、
丸まると太っているのだろうなあ、、、
と思ったら、そうではないらしい。

見事なお腹を突き出しているのは、
いわゆる労働者といわれる人たちや、
普通のサラリーマン。
経済的に余裕のある人たちの方が、
スマートな体格をしていることが多いそうだ。

これは、勤めている人たちは、
ゆっくりとしている時間がないので、
ハンバーガーやフライドポテトなどの、
高カロリーの食事を摂ることが多いためだという。
家での食事も、つい、出来合いのものを利用する。
ますます、栄養は偏り、
お腹は出っ張ることになる。

一方、お金持ちは、
ちゃんとしたレストランで食事をし、
トレーニングジムに通って運動をし、
医者の薦める食べ物を摂るように心掛ける。
だから、身体はほっそりとしているのだそうだ。

つまり、アメリカでは、
貧乏人は、手軽な食べ物をパクパク食べて、
ぷっくらと太り、
金持ちは、健康食や低カロリー食を食べ、
すらっとしているようだ。

まあ、一概にはいえないと思うけれど。

アメリカがくしゃみをすれば、
鼻水が出てくる我が日本。
どうも、
こういう傾向が、日本でもあるらしい。

別のコンサルタントの話しでは、
忙しい日本のサラリーマンに好まれる食事は、
こってりとした「たれ」なのだそうだ。

トンカツであれば、たっぷりとソースを、
焼き肉もたれに浸け、
刺身は醤油の海の中を何度も泳がせ、
サラダには、とろとろのドレッシングをかけ、
お好み焼きには、マヨネーズで生地が見えないようにし、
そばは、しっかりと汁に漬け込んで食べる。

忙しい人の食事は、
素材など、どうでもいい、、、
ということもないが、
とにかく、肉や野菜やそばの味そのものよりも、
「たれ」や「スパイス」「薬味」の味で食べるのだそうだ。

だから、
サラリーマン相手の店にするには、
「甘く、塩っぱく、こってりとしたたれ」を使ったメニューを用意すればいいとか。
なるほど。

短時間の食事で、満腹感を得るには、
高カロリー、高塩分にならざるを得ない。
でも、そういう食事を続けていると、
およそ、「健康」という言葉とは、
縁のない世界へ行ってしまうだろうね。

こういう話を聞くと、日本も、アメリカのように、
その人の体型で所得水準が分かるような格差社会の、
入り口に立っているかも。

えっ、もうなっているって。
典型的な貧乏人の私は、、、
と、思わず自分のお腹を見てしまった。
う〜ん、あぶないな。

少しでも、
「健康」という言葉に近付くために、
手打ちそば屋のそばを手繰ろう。

と、また、この結論。
次にも続く、食べ物の話。


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2008年1月10日 (木)

腹八分目に医者要らず

最近、休みの日などで外で食事をすると、
量が多くて、へきえきすることがある。
残すのが嫌いな性分だから、
つい、無理をして食べてしまうけれど、
後で、お腹に保たれて、嫌な思いをする。

みんな、こんなに食べて平気なのかなあ。
それとも、私が、それだけ食べられなくなったのだろうか。

世の中、一方でメタボリックとか、メタボックリとか、
太り過ぎが恐れられているのに、
一方では、メガ○○とか、
油こってりの高カロリーのものが、
もてはやされている。

新聞によると、
百才以上長生きした人に、
食事のとり方で心掛けていたことを聞くと、
一番は、規則正しい食事。
そして、次が、
「腹八分目」なのだそうだ。

江戸時代の儒学者、貝原益軒の書いた「養生訓」にも、
「食は半飽に食ひて、十分に満つべからず」
などと書いてあるそうだ。

腹一杯まで食べさせたマウスに比べ、
カロリーを減らしたエサを与えたマウスの方が、
1、5倍も長生きしたという実験があるそうだ。

腹八分目の食事をしている方が長生きをするらしい。
つまり、満腹になるまで食べるような食事をしていると、
早死にしますよ、、、てことになるのか。
ということは、今の世の中、
早死ににむけて、突っ走っているのかな。

「かんだた」のそばの量が少ないといわれるのも、
実は、皆さんに、長生きをして頂きたいからなのだ、、、
ゲホッ、ゲホッ(失礼)、、、
という苦しい言い訳。

まあ、大盛りもあるし、二枚重ねもあるので、
どうしてもという方は、
そちらをご利用を。

古来から、仏教でも、キリスト教でも、
飽食を戒めてきた。
たくさん食べる人ばかりだと、
それだけ、食べ物の生産にエネルギーを使わなければならないからだ。
地球温暖化の問題が叫ばれている今日、
「小食が地球を救う」
と主張する人もいる。

でもねえ、
食欲というのは、
人間の基本的な欲求。
「腹八亭」や「小盛り食堂」より、
なんとなく、
「満腹亭」や「大盛り食堂」のほうが、
美味しそうな気がしてしまう。

たくさんの食べ物が溢れているこの社会。
まあ、「ほどほど」という勘を養うことも大切なことカモ。


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2008年1月 8日 (火)

いちおう縁起物を。

寒さも和らぎ、
いい天気になった様子。
路地の雪もほとんど溶けてしまった。

さて、今日は恒例の「十割そばの夕べ」。
皆さん、いつも御参加ありがとうございます。

暮れから正月のごたごたが、
まだ落ち着かず、
充分な準備が出来なくてすみませんでした。

さて、今回の変わりそばは、これ。

Ginnnangiri 見た目は、普通の更級とあまり変わらない。
でも、ちょっと、
ほんのちょっとだけ、黄緑色をしている。
特に、匂いも味もついているわけでなはいが、
どことなく違うのが今回のそば。

実は、暮れにお客様から、
銀杏をたくさんいただき、
今回はそれをそばに打ち込んでみたのだ。
つまり「銀杏切り」

食べたお客さまからは、
「う〜ん、わからないな。」
「言われてみればそんな気がするな。」
ぐらいの淡い反応。
ちょっと、量が少なかったかなあ。

でも、
「そばが甘く感じる。」との声も。
そう、そこなのだ。
普段から、私の更級を食べていないと気がつかないかもしれないが、
このそばは、更級の甘味が強く感じられる。
そして、後に、わずかながら苦みが残る。
やっぱり、違うんだね、

この銀杏を準備するのに、
ずいぶんと手間がかかってしまった。
殻をとってから茹で、
渋皮をむく。
そして、すり潰して、
みりんと水でのばし、
裏ごしにかけてペースト状にする。
それをそばに練り込むのだ。

でも、銀杏の味はしなくとも、
そばの甘味を引き立ててくれることが分かった。
他のものとの組み合わせが、
違う味を作ることもあるんだね。

ということで、
今回は「イチゴそば」はお預け。
また考えておくことにしよう。


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2008年1月 4日 (金)

初春や、、、、、?

あけましておめでとうございます。

今年も、皆さんにとって、
いい年になりますように。

長野は、大晦日になって雪模様となり、
街中が、白く覆われた、
静かな元旦を迎えた。

年越しそばに、
たくさんの注文をありがとうございました。
皆さん、うまく、茹でられたでしょうか。

また、新年そうそう、
大勢の方々にご来店頂き、ありがとうございました。

正月は、
皆さんの、顔の表情がいい。
私達も、何か、
福の神をお迎えするような、
うれしい気がする。

Kadomatuyuki 手作りの門松も、
うっすらと、
雪で化粧をしている。

このくらいの雪ならば、
まあ、ご愛嬌だ。

私は、
ずっと店に籠りっぱなしだったけれど、
皆さんが外の様子を伝えてくれる。
表通りは、足元が悪いにも関わらず、
相当に賑やかだったようだ。

でも、こんな分かりにくい路地裏まで、
わざわざ訪ねて来られた、
遠方からのお客様には、感謝の念にたえない。

今年こそは、、、
いや、今年だから、、
う〜ん、もっと、
もっと、

好き勝手なことをブログに書きたいなあ。

皆さん、よろしくお願いいたします。


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