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2007年12月21日 (金)

そば粉が微笑むまで、そばをかき回す。

先日、久しぶりに大きな金物店に行ったら、
そば打ち道具のコーナーが、さらに広がっていた。
伸し板、こね鉢、こま板、麺棒、そばを入れる舟まで大小さまざまなものが売られている。
別のところには、そばきり包丁が並んでいる。

これだけ並べられているっていうことは、
それだけ売れているっていうこと。
自宅でそば打ちをする方が、けっこういらっしゃるのだねえ。

さて、引き続き、「そばが切れる話」。

まとまりにくい、バラバラなそばを、
つなげる役割をするのが水。
それを均一に、粉に含ませると、
自然とそば同士が仲良くなるのだ。

えっ、水溶性のタンパク?
網の目状のグルテン?
デンプンのアルファー化?
そんな難しい話は、
どこかに置いておこう。
どのみち、そんなことなんか、
目に見えないのだ。

それよりも「水」。
その水を、そば粉全体に、
万遍なく、行き渡らせることが大切。

どうするかって?
ただ、かき混ぜればいいだけの話。

「なんだ、そんな簡単なこと、
ちゃんと、やっているよ。」
と言われてしまいそうだ。

でも、実は簡単に見えることの中に、
大事なことが隠されているんだ。

そば打ちを、初めての方に教えると、
たいていの方は、充分にかき混ぜないまま、
まとめようとする。
何回か、そば打ちをされている方でも、
少し掻き回しただけで、
力ずくでそばをまとめてしまう。

そのようにしても、
確かに細い麺はできるけれど、
茹でると切れたり、
ぼそぼそとした感じになる。
だいいち、延ばすのに苦労するだろうなあ。

何しろ、頑固者のそば粉たちだ。
ちょっとぐらいかき回したぐらいでは、
おいそれと、水を含んでくれない。
でも、かき回しているうちに、
だんだん表情が緩んでくる。

でもでも、まだまだ。

そのうちに、そば粉が、微笑み出す。
こうなればしめたものだ。

でも、まだまとめてはいけない。

そのうちに、周りのそば粉と仲良くなって、
くっ付き出す。
そう、アラブで食べられる、
クスクスの粉のようになる。
って、分かりにくいなあ。
細かいパン粉のような状態になる。

でも、まだまだ。

そのうちに、もう少し固まり合って、
銀玉鉄砲の弾ぐらいの大きさになる。
って、何のこと、古いなあ。
つまり、自転車のベアリングの玉ぐらいの大きさになる。
あれ、ますます分からない。

分からないところで、
ムキになってかき回すと、
パチンコ玉ぐらいの大きさの玉が、
ぽつりぽつりとできてくる。
これなら、分かるかな。

ここまで来ると、
そば粉が、う〜ん、そろそろ、
みんな一緒になっていいかなあ、
と考え始める。

でも、まだ、慌ててはいけない。

ここで、ちょっとだけ、
さっと、水を加えてやる。
ほんの、ちょっとだけだけれど。

そうすると、そば粉は喜んで、
ころころと大きくまとまり、
表面に粘りが出てくる。
そうして、自分からまとまろうとするのだ。

そうすれば、自然に、
ほら、そば粉が自分から、
一つの玉になってしまった。

ねえ、簡単でしょう。

、、、、と、実は、
簡単ではない。

これは、理想的なシナリオ。
そばを打ち始めた人が、
この通りにするのは、
なかなかできることではない。
でも、
やっぱり、「きほん」のシナリオは必要。
そこをふまえた上でのアドリブなのだろうなあ。

ということで、
まだまだ続く「そばが切れる話」。


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