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2007年10月11日 (木)

ビンテージそばの可能性。

「人は皆、自分のことを上質なワインだと思っている。
 だから、年が経てば経つほど、価値が上がると思っている。
 でも、実は、飲み頃を過ぎて、酢になりかかっていることに、ほとんどの人は気が付かないんだ。」

クエンティン・タランティーノ監督の映画、
「パルプ・フィクション」の中に、
このような台詞があった。

ブルース・ウィリス演ずる熟練のプロボクサーに、
ギャングの親分が、八百長を仕掛けようとして、
説得する時に使われる言葉。

だから、そろそろ、実力で勝負することに、
見切りを付けたらどうかと、誘いを掛けているのだ。
なるほど、人に話を伝えるには、
このような、たとえ話を用意しておくといいんだね。

この話のように、
すべてのワインが、年とともに熟成する訳ではない。
造りのいい、限られた年に作られたワインだけが、
年月を味方に付けるのだ。
多くのワインは、まあ、早めに飲んでしまった方が、
無難なのかもしれない。

さて、日本酒は、今までほとんど、
何年も貯蔵して飲まれるようなことはなかった。
冬に仕込まれた酒は、
ほぼ一年の間に出し切ってしまうのが、
いわば常識だった。

蔵から出され、瓶詰めされた酒は、
そうそうに、喉を潤すために使った方がいいとされてきた。

でも、最近は、酒造技術の発達とともに、
貯蔵酒、いわゆる古酒が研究されるようになったのだ。

酒造組合の試飲会へ行っても、
この古酒を飲ませてくれるところが増えてきた。
二年、三年は当たり前、
五年、そして十年なんてものもある。

味わいもさまざまだ。
糠味噌のような、つんとする酒もあるし、
ただただ酸っぱいものもある。
でも、中には、今までの酒にはない、
独特の香りを放つ酒がある。
とろっとした、濃いエキス分を感じる。
う〜ん、これは、日本酒とは別物だぞお。

そんな訳で、古い酒が、すべて悪い訳ではない。
ある質の酒を、ある条件で保存すると、
また違った味わいのある酒に変っていくのだ。
この作り方は、まだ、確立されていないから、
各蔵で、試行錯誤をかさねているところ。

これからは、○○蔵の××年もの、
なんて言うブランドが確立されるかもしれない。
すでに、古酒を配合して、
独特の味わいの酒を売り出しているところもあるんだ。

日本で一番値段が高い、
と言われている酒を造っているのが、
茨城にある酒造。
ここの日本酒は、
ニューヨークの一流レストランで、
ロマネコンティ等と並んで、
一本百万円位で売られているそうな。
何でも、欧米のワインの専門家に高い評価を得たとか。

私も飲みに行きたいけれど、
アメリカまでは、なかなか時間がなくて、、、、
と負け惜しみ。

この酒も古酒を使ったものなのだそうだ。
日本酒の新しい可能性を持つ、古酒。
もっと注目されていいだろう。

そうか、酒だって、
置いておけば、うまくなるものがあるのだ。
そばだって、置いておけば、
おいしくなるものがあるかもしれない。
「○○年ものの古そばを使ったせいろ」
なんて、面白いかもしれない。
えっ、食べたくないって。
いや、そういう常識を、、、。

皆さんは、年とともに、
いい味になっていますよね。

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