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2007年8月30日 (木)

そばは「たぐる」もの?

長野県は、ずいぶんと南北に広い県だが、
そのずいぶん南のほうに、飯田市がある。
ここでの、名物の食べ物に、
「おたぐり」と呼ばれるものがあるそうだ。

もちろん、私は、まだ試したことがない。
地元の人に聞いてみると、
賛否両論。
酒の肴にピッタリだという人もいれば、
匂いも嗅ぎたくないという人もいる。
かなり好き嫌いが、
はっきりと別れる食べ物のようだ。

なんで、「おたぐり」というかというと、
20メートル以上あるそれを洗うのに、
縄をたぐるようにするからだという。

そう、長いもの。
「おたぐり」とは、
馬の腸を煮込んだものなのだ。
南信州は、昔から、馬を食べる習慣があったようだ。
でも、臓物を食べるのは、ここ、飯田でしかないという。
味はどうあれ、一度は口にしてみたいと思っている。

さて、そばを食べる時も、
「そばをたぐる」という。
そばを引っ張るわけではないが、
いかにも、そばを食べている様子をあらわすのに、
ぴったりな言い回しなのだろう。

ものの本によると、
これは、江戸時代の、
大工の使っていた隠語から広まったのだという。
大工は、そばのことを「なわ」と呼び、
「なわをたぐる」で、
そばを食べにいくことを伝えたそうだ。

江戸の末期には、この言い方はかなり広まったが、
あまり上品な言い方とはされなかった。
その後、幕末、維新を過ぎて、
一般に使われるようになったということだ。

ふだん何気なく使っている言葉にも、
ちゃんと歴史があるのだね。
でも、やっぱり、
「そばを食べる」
「そばをすする」
より、
「そばをたぐる」
といった方が、なんとなく、
おいしそうな、かっこいいような、
そんな気がする。

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