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2007年8月11日 (土)

角が立つ

以前の千円札の顔、「夏目漱石」は、こんな文を書いている。

智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。

そう、世の中、住みにくい。
物事を理屈で押し進めようとすると、どうも角(かど)が立って、
うまく進まなくなってしまう。
今の世の中、この、角を立てないために、
出来るだけ、丸く納めようとしている。

車も丸くなった。
それを取り締まる警察官のことばも丸くなった。
丸い豆腐が売られ、
その角で頭をぶつけて死ぬ人もいなくなった。
ある大手企業に、ちょっとクレームの手紙を書いたら、
まあるい人が、まあるい笑顔で、
まあるいエビせんを持って謝りに来た。
そんなつもりじゃなかった。
角の立った封筒に入った手紙を貰った方が
うれしかったのに。

世の中、角を立てないように、
角を立てないように、
その角を押し隠して、
ひたすら、表面だけは、丸くなっているようだ。

だから、そばも、丸くなっちまった。
最近は、喉で喰う人が少なくなったのか、
しっかり、角の立つそばが、少なくなったなあ。

そばを、四角く切って、
そのまま茹でれば、ちゃんと角が立った、
四角のそばが出来るじゃないか、、、
と思ったら大間違い。

茹でたそばを、簡易顕微鏡で見てみると、
プチプチとたくさんの丸い膨らみが出来ている。
この、丸い膨らみが多いと、いくら四角に切っても、
そばの角は、丸っぽくなってしまう。

だから、均一なそば粉で、
よく練り合わされた麺質を作り上げないと、
ゆで上がりに、しっかりと角の立ったそばはできない、、のかもしれない。

最近のはやりの粗挽き粉を使うと、
粉が膨らんで、角は立たなくなるが、
ざらざらとした食感があるので、
ここの感覚が微妙なところだ。

世の中、角を立てない、
そうめんのような、
つるっという風潮だけれど(それはそれで美味しいけれど)、
同じような細さで、
口の中にしっかりとした印象を残すために、
あえて、角の立ったそばを作っていきたいと思っている。

だっ、だれだ、
私の身体はしっかり丸くなったね、
なんていうのは。
そんな奴は、
そばの角に頭をぶつけて死んじまえ!

って、どこか、迫力がないけれど、、、。




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コメント

所謂、エッジが効いてるってやつですか?
 自分も伐る仕事してるんでエッジについては、けっこううるさく言ってるつもりなんだけど・・・・後輩たちにはね。
 でも、どうやら言ってる言葉にエッジが効いてないみたいで、なかなか巧く伝わらない。刺にならない程度、若い子への迎合じゃないぞ、という姿勢。出来てないです。反撃を恐れていますね。
 

投稿: nao | 2007年8月12日 (日) 12時09分

nao さん、こんにちは。
世の中、角を立てずに物事を伝えるのは難しいですね。
でも、人間とは角のあるもんだと割り切って、いいたいことを言ってしまえる世の中になれば、逆に楽なような気もします。
せめて、エッジの利いたそばを食べましょう。

投稿: かんだた | 2007年8月12日 (日) 21時16分

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