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2007年8月18日 (土)

長芋はつなぎになるとはかぎらない。

先日、久しぶりの古い知人と会った。

その人も、時々自宅でそばを打つという。
「でもね、茹でるとブツ切れのそばになってしまうんだ。」

そうそう、慣れない人はそういうもの。
だから、私のようなものが、そば屋をやっていけるのだ。

「だから、つなぎに、長芋を入れてみたんだ。」

そう、昔から、山芋や長芋は、
よくつなぎに使われていた。
茹でるとふっくらとして、
サクッという食感になるんだよね。

「ところがねえ、前よりもっと、
 ブツ切れになってしまった。あっはっはは。」

それはそれは、ご苦労様でした。

そう、あの、ネバネバがいいだろうと思って、
そばのつなぎに使うと、
料理をよく知らない人は、
かえってブツ切れのそばになってしまうのだ。

どうしてかって。

長芋つなぎは、まあ、ごく、単純な作業だ。
長芋をよくすりつぶして、そば粉に混ぜるだけ。
それだけで、あの、モッチリとした食感が得られる。

なのに、どうして、ブツ切れになってしまうのかって。

もう一度いいますよ。

長芋をよくすりつぶして、そば粉に混ぜるだけ。

えっ、まだ分からない。

長芋は「すりつぶす」のです。
大根おろしのように「すりおろす」のではない。

たいていの人は、おろし金で、
長芋を「すりおろし」てしまう。
これでも、粘りは出るけれど、
芋自体は、粒の粗い、つぶつぶの状態。

この状態でそばを打っても、つぶつぶが残っていて、
茹でれば、そこで、そばは切れてしまう。

長芋は、すり鉢で、
その肌を使ってすりおろし、
すりこぎで気長にすりつぶす。

独特の固い粘りが出てきて、
糸を引いてみると、つぶつぶ感がなくなるまで、
しっかりとする。
まあ時間にして、30分以上はすらないと。

そうして、はじめて、そば粉に混ぜることができる。
そう、長芋つなぎは、けっこう手間がかかるのだ。

えっ、お前は「長芋つなぎ」をするときは、
そうやってすっているのかって。

すみません。
最近は、文明の利器というものがあって、
ミキサーという、、、、、。

あっ、ミキサーを使う時には、
粘りが強すぎるといけないので、
少し水を加えておくといいようで、、、。

でもね、
そばを打って、ぶつぶつと切れるからって、
何かを入れてつなごうとするより、
きちんと、そば粉と技でつないでほしいなあ。

「あれ以来、家族からそば打ちのリクエストがないんだよ。」
とは、知人の話。
それにもめげず、
がんばってそば打ちをやってもらいたいなあ。

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コメント

 蕎麦のつなぎに オヤマボクチ と山芋を使うとは 早くから聞いていたが、オヤマボクチ ヤマゴボウのどこを使うのか
今までわからなかった。それは葉っぱだと判った。次は山芋だが 長いもを買ってきてから ネット検索したら、大和芋でなくてはと書いてあった。小さいものだからと 近くの八百屋で買って
スーパーで値を見たら 倍なのには 不愉快であった。
ヤマトイモは おろし金ですり下ろしたが、すり鉢でも 当たらなくては駄目だとは、又のし棒は 漆を塗って自作したが、どんなに薄く延ばしても 打って見ると 泥鰌蕎麦になる。
切る巾は一ミリにしていると思うのだが、もっと細くきらなくては
ならないのか、次回こそはと 思っている。

投稿: きらめき | 2013年1月17日 (木) 17時21分

きらめき さん、こんにちは。

なるほど、いろいろと工夫されておられますね。
がんばって下さい。

でも、長芋にしろ、ヤマトイモにしろ、それを打ち込むのは、細打ちには向かないと思います。芋を入れるのは「つなぎ」というより、食感を作るためですので、繊維の粗い芋では、細くすると角が立たなるようです。

投稿: かんだた | 2013年1月18日 (金) 06時18分

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