« もうじき土用の丑の日だけれど | トップページ | 新しい看板 »

2007年7月28日 (土)

そば屋の箸

一茶の句に、こんなものがある。

そば屋には 箸の山有 雲のみね
(そばやには はしの やまあり くものみね)

ははあ、そば屋の店先に、
箸が山のように盛って、干してあるのだね。
雲のみねとは、もくもくとそびえる、
入道雲のこと。
これが季語となって、夏の俳句となっている。

つまり、箸の山に、入道雲を乗っけてみたのだね。
そんなに、たくさんの箸を干していたのだ。

ちょっと待てよ。
箸を干しているって、どういうわけだろうか。

実は、一茶が活躍した200年前には、
割り箸は、まだ普及していなかった。
食べ物屋の多くは、
竹で作られた丸箸を、洗って使っていたそうだ。

だから、そば屋の前に、箸を洗って干してあったのだ。
その箸の量は、
「うちは、こんなにお客さまが入りましたよ。」
という、証にもなる。
だから、そば屋では、
店先に干す箸の高さを競ったわけだ。

それも、ただ、バラバラと積み上げるのではない。
護摩木のように、きちっと、きれいに積み上げるわけだ。
なるほど、そういうことを知って、
この一茶の句が、生きてくるんだなあ。

ちなみに、同じ一茶に、こんな句が。

陽炎やそば屋が前の箸の山
(かげろうや そばやがまえの はしのやま)

これは「陽炎」という季語があるから、春の句。

そうか、「かんだた」でも、店の前に箸を干そうか。
でも、どう見ても、山にはなりそうもないから、
やっぱり、止めといた方がよさそうだ。

|

« もうじき土用の丑の日だけれど | トップページ | 新しい看板 »

コメント

綺麗に積まれた箸の山…丸い箸だけに、
ちょっと触ったらガラガラ~なんて(^ー^;
外国の露店や市場の果物屋さんで、
綺麗に上手にリンゴやらキウイやらが積まれてますよね!
あんな感じ??(笑)
一茶もおそば好きだったのかな~☆

投稿: Jun | 2007年7月30日 (月) 16時25分

Jun さん、こんにちは。
さあ、どのように積まれていたのでしょう。
ものの本によると、「杉形に美しく積まれていた。」とあるのだけれど、いったい、どんな積み方なのでしょうねえ。
果物を積むように、それなりの工夫があったことと思います。
箸を干すにも「技」をみせる。昔の人は、偉いなあ。

投稿: かんだた | 2007年7月31日 (火) 07時27分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« もうじき土用の丑の日だけれど | トップページ | 新しい看板 »