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2007年3月23日 (金)

スタッフとして大切なこと

前に店を手伝ってくれていた人が、いよいよ学校の卒業で辞めることになったので、土曜日と日曜日に出てくれるパートさんの募集を、求人誌に出した。

まあ、少ない勤務時間だけれど、もし空いていれば人がいれば、料理を運ぶ仕事を手伝ってもらいたいからだ。
なにしろ「手打ちそば屋かんだた」は二階があるので、料理を持って上り下りをするのがたいへんなのだ。

そうして求人広告を出したら、、、、
男の人から、けっこう問い合わせがあった。

いえ、お客さまの相手をするのに、もちろん男の人でもかまわない。

でもね、そういう男の人たちが言うには、みんな、調理場のほうをやらせてくれというんだ。
まだ、若そうな声の方が多かったけれど、できれば、そばのことを覚えたいという。
「修行」みたいな感じで、できませんかという。

いえ、私の店としては、プロの意識を持って、お客さまを接待して頂く人を探しています、というと、それでは嫌らしい。
調理のほうをやりたいのだそうだ。
「そばの世界」を知りたいなら、そういうところから入っていく方法もあるのにね。
残念。

でも、今さらのように、そば屋に対しての、関心が高くなっているんだなと思い知らされた。

でも、私の店なんか、小さな店なので、まだまだ、そういう人を受け入れることはできないのだ。

よく、「修行中」のお弟子さんが、たくさん居る有名店がある。
しかしながら、そういうところって、たいてい、お客さまにとっては居心地の悪いことが多い。
注文の取り方も突っ慳貪(つっけんどん)だし、そばを差し出す手つきもぎこちない。
小上がりに座っても、靴も直さないようなサービスぶり。

なぜなら、「修行」している人は、自分のほうに気持ちが向いているからだ。
早くそばの技術を覚えよう、そうしたら、いつか自分でも店を持ってやろう、そう思って一生懸命、店主のほうを見ながら仕事をしている。
だから、お客さまのことなど、目に入らないのだ。

いやいや、お弟子さんが居ても、しっかりとした店も、もちろんある。
でも、ここのところ、いくつか行った有名店で、そんなことを強く感じたのだ。

そば屋というのは、お客さまあっての「そば屋」だと思う。
それぞれに、それなりの営業方針はあるだろうが、やはり、お客さまを喜ばすことが大切なことだろう。
店主を始め、スタッフ全員が、お客さまのほうを向いている店のほうが、きっと、お客さまも居心地がいいと思う。

そういう気持ちがあってこそ、その店独自の「そば屋」の世界を作っていけるはずだ。
だから、最初から、「修行したい」という、自分向きのスタッフは、たとえ有用であっても、私の店には入れたくない。

せっかく電話をしてきて頂いた若者たち(おじさんも居たけれど)には、そういうことで理解をいただきたいのだ。

あっ、
おかげさまで、手伝って頂けるいい方が見つかりました。

「かんだた」はお客さまにも恵まれているけれど、
スタッフにも恵まれているんだなあ。

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コメント

早速決まって、良かったですね! 読んでいて、ハラハラしました。。同感でしたので。

投稿: たく | 2007年3月23日 (金) 22時10分

>小上がりに座っても、靴も直さないようなサービスぶり

直したままの手で蕎麦を運ばれるよりはよい(泣)

自分が蕎麦屋さんに行って よいところは見習い
悪いところは 自分の店では 行わない
蕎麦屋のご主人も 客の目線が あれば
美味い蕎麦が 更に美味く感じられるはず。
店のお蕎麦を 毎日味見している 
おそば屋さんは 言うほどないかも
何事も しっかりした ポリシーを・・・・・ガンバ!

投稿: x-x-x | 2007年3月24日 (土) 06時26分

たく さん、こんにちは。
今、私のような小さな店では、都合良く働いてくれる人を探すのに苦労されているようです。やっぱり、店の方針に合う方に来て頂きたいし。
そういう意味で、私は運がいいのだろうなと思います。
(宝くじと競馬は当たったことがありませんが。)

投稿: かんだた | 2007年3月24日 (土) 07時18分

x-x-xさん、こんにちは。
応援ありがとうございます。
そして、いつもお読み頂きありがとうございます。

一度厨房に入ってしまうと、なかなか、お客さまの立場が読めなくなってしまうものなのでしょうね。
私もいろいろな店に行って、もっと、学ばなければと思っています。

投稿: かんだた | 2007年3月24日 (土) 07時29分

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