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2007年3月25日 (日)

「高田渡」は「山之口貘」を歌った。

新聞の週末の別刷りの特集に、詩人の山之口貘(やまのぐち ばく)のことが書かれていた。
へえ。この人、大手の新聞に書かれるほど、有名になっているんだ。

山之口貘は戦争を挟んで、昭和の前半に生きた詩人だ。
沖縄出身で、生活も貧乏であったが、その作品も貧乏をテーマにしたものが多い。

私も貧乏では引けをとらない生活をしてきたので、この人の言葉が、すっと胸に入ってしまうのだ。

代表作と言われる「座布団」。
土の上の床、床の上の畳、畳の上の座布団、その座布団の上にあるのが楽というもの。

>どうぞおしきなさいとすすめられ
>楽に坐ったさびしさよ

そう、決して卑下するわけでもなく、持論を主張するでもなく、やんわりと「持てる人」の姿を批評しているのだ。

この山之口貘の詩を、歌にして歌ったのが、二年ほど前に亡くなった高田渡。
お酒の好きな、まさに吟遊詩人的な雰囲気の人だ。

実は、私が前にやっていた居酒屋に、一度だけ来て頂いた。
酔ってはいるが、眼光の鋭い人。
知らなければ変なおじさんだが、酔っぱらうのではなく、酒と友達!みたいな飲み方をする方だった。

さて、その高田渡が歌った山之口貘の詩の一つに、「たぬき」という作品がある。
「たぬき」とは、「たぬきそば」の「たぬき」のことだ。
そう、やっとここで、そばの話に通ずるのだ。

>たぬきそばはたぬきのおかげで
>てんぷらそばの味にかよい
・・・・・・・・・・
>たぬきのその値がまたたぬきのおかげで
>てんぷらよりも安あがりなのだ

なんとも、ほのぼのしい、言葉の響き。

ここであまり安っぽいコメントを出さないほうが良さそうだね。
山之口貘が私の店に来たらどうなのだろうか。
座布団の上に座って、やっぱり落ち着かないだろうか。
私も由緒正しき貧乏を生きなければ。

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