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2007年2月23日 (金)

値切ればいいっていうものではない。

昔、飲み屋でよく合う人に、コーヒーの営業をやっている人がいた。
もう、だいぶ昔の話。
行きつけの店の常連で、いろいろと仕事の話を聞いた覚えがある。

その人は、喫茶店やケーキ屋さん、レストランなどの飲食店に、注文されたコーヒーを届ける仕事をしている。
さて、そのお客さん、つまりそれぞれの店によって、届けた時の対応がずいぶん違うそうだ。
横柄なところもあれば、明るく迎えてくれるところもある。持っていくと、すぐに秤で重さを確認する店や、ただ、事務的にコーヒーを受け取るところもある。少し世間話をしていけるところもあるし、話もしないところもあるという。

一番困るのは、支払いの悪いところだそうだ。
個人でやっている店など、けっこうあるらしい。
そういう店ほど、文句を付けたり、値切ったりするらしい。

ある店では、高級なコーヒー豆を使っているし、それを売り物にしているのだが、
支払いの段階になると、あれこれ言って、かなり値切るのだそうだ。
値切られた分は、営業マンである彼が自腹を切らねばならないのだ。
その店に行くのが、嫌になった。

でも、ある時、そっと、一つ格下のコーヒ豆を持っていった。
コレならば値切られても、採算は合う。
でも、何か言われたらどうしよう。
ひょっとしたら、お得意さまを一つなくすかもしれない。
ところが店主は、いつもと同じように、
ただ値切っただけで、味については文句を言わなかった。

調子づいた彼は、さらに格下のコーヒー豆をその店に納めることにした。
味については、なんのクレームもなく、
店主は、「俺は商売上手だ」と思いながら、
豆代を値切って払い、営業マンは、困った顔をしながらも、
内心、「ざまをみろ。コーヒーの味も分からないくせに」と、
その店を馬鹿にしていたのだ。

とても嫌な話だ。

一番かわいそうなのは、その店にコーヒーを飲みに行くお客さまだろう。
高いお金を払って、おいしいコーヒーを飲んでいるつもりが、実は、それほどのものではなかったのだ。
その店のその後を聞かなかったが、どうなったことだろう。

私も商売をしているので、いろいろなところから仕入れをするし、支払いもする。
特に営業の人は、私の知らない情報を持っているので、いろいろと話を聞くようにしている。
仕入れ関係の人たちと、いい関係になれば、ときには無理を聞いてもらうこともあるし、こちらが聞くこともある。
仕入れたそば粉に、うるさく注文をつけることもあるけれど、それはそれで、こちらの要求を伝えるだけ。けっして、それを押し通すわけではない。

そば粉屋さんにしても、節屋さんにしても、それぞれが対等に、そしてある程度の緊張感を持った関係を築いていければと思う。

格下の豆を持っていくコーヒー屋さんと付き合った喫茶店は不幸だ。
でも、それを招いたのは、その店のご主人。

もっと世の中、買うほうも売るほうもWin-Winの関係になれればいいのにね。
えっ、なんだ、この言葉は。

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コメント

業者さんに限らず、知りたい情報は、すでに知っている情報の先にありますね。互いに会話のリズムを思いやれれば、気持ちよく情報のやり取りができるようです。winwin!

投稿: たく | 2007年2月23日 (金) 21時49分

はい、例えば、ほかのそば屋さんのことは、お客さんがよく教えてくれます、、、、ね。
多少フィルターがかかっていますけれど。
業者さんとお店、互いに尊重しあうようにしたいですね。

投稿: かんだた | 2007年2月24日 (土) 07時22分

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