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2006年12月17日 (日)

財布もカードもなしで一日過ごす。

 今日はびっくりしてしまった。

 二階に見えた4人組のお客さま。ちょうど他のお客さまもいて立て込んでいた時だ。
 そのお客さまが帰られた後、座布団の横に残っていたのは、分厚い財布だった。アルバイトの子がすぐに外にでてみるが、もうどこへ行ったのか分からない。
 カードや手帳も入っている、大切な財布だ。これがなければ、すごく困るにちがいない。

 接客した者に聞いてみると、関西の方から来られた方で、列車の時間があるとか言っておられたとか。ということは、気付いてもここには戻られないかもしれない。
 一時間ほど経って電話があった。持ち主からだ。
 もう長野を離れてしまったので、財布は送ってほしいとのこと。
 日曜日なので、本局へ行って、すぐに書留で送った。明日の午後には着くと言う。
 それにしてもこのお客さん、今日と明日、財布なしで苦労されることだと思う。

 「傘の忘れ物が多い店は、良くない店だ。」
 サービスの本にそう書かれていた。
 そういう店は、お客さまが、何か別のことを考えたり、注意力がないまま店を出ていくから、傘を忘れるのだ。
 それは、店内のサービスが悪くて、イライラしたのかもしれない。店の中のことで気になることがあったかもしれない。
 もし、満足して、平常の心持ちで店を離れるのであれば、自分の持ってきた傘に気付くはずだ。
 つまり、傘の忘れ物が多い店と言うのは、店内に何か問題のある店と考えれれるそうだ。

 お客様が帰られる時には、忘れ物がないか確認するように言ってあるが、たまたま忙しい時でチェックが遅れてしまった。
 私は、店内が、ある程度の緊張感のただよう店にしたいと思っている。いえ、堅苦しいものではなく、心地よい緊張感というものがかもし出せればいいなと。
 そうして、お客さまにとって心落ち着いて過ごせる空間であって頂きたいと思う。
 そば屋ゆえ、たいしたサービスはできないが、お客さまには、緩やかな気持ちで蕎麦を楽しんで頂きたい。

 しかしながら、今日のお客さまのように、こんなにも大切なものを置いていかれる方がいるのだ。しかも連れの方もいたのに気が付かなかった。何かが、お客さまを平静な気持ちにさせていなかったわけだ。
 忘れ物はお客さまがするのではない。私の店がそうさせたのだ。

 う〜ん、まだまだ、いたらないところばかりだ。

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コメント

2Fの角テーブルに14時ごろから陣取っていた2人組の♀です。
忘れ物をされたお客さんはお気の毒なことなのに、不届きながら、ちょっといい話と思ってしまいました。
お店の方がた、対応お疲れさまでした。
焼きネギの釜ゆで、大盛りにしなかったこと、後悔しました。
それと、そばあん入りいも紫。
なぜかここのお店では、甘味がはずせません。
甘いものに辛口の連れが「おいしい」と喜んでました。
昼間からそば屋で一献、がゼイタクと思っているので、今度はお酒と一緒に。

投稿: リピーター(#2) | 2006年12月18日 (月) 02時23分

 リピーター(#2) 様、いつもご利用ありがとうございます。また、温かいコメントをいただき恐縮です。
 あの財布が早く持ち主の元へ届くことを願っています。

 今年も、かんだた農園での紫芋は豊作でした。この季節に、この芋ようかんを、たっぷりと味わっていただけたらと思っています。

投稿: かんだた | 2006年12月18日 (月) 07時40分

傘を忘れる…
そういう見解もあるんですね(^▽^;)

でも、
お財布忘れてしまうくらい、
お蕎麦に感動したのカモしれませんわ☆
楽しい時間を過ごしていて、大満足だったのかも。

投稿: Jun | 2006年12月20日 (水) 08時45分

はい、そうならいいのだけれど。

誰にでも、うっかりということはあるからね。
私なんぞ、聞いた注文を忘れてしまうことなどざらにある。恥ずかしながら。
それも忙しい時は大丈夫なのだけれど、暇な時の方が忘れやすい。やっぱり緊張感がないからでしょう。

お客さまにも、もっと、目が覚めるような、頭の中が晴れ渡るような、蕎麦を出さないといけないかなあ。

投稿: かんだた | 2006年12月21日 (木) 17時59分

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